小説むすび | 2024年5月15日発売

2024年5月15日発売

死んだ山田と教室死んだ山田と教室

出版社

講談社

発売日

2024年5月15日 発売

自分はなぜ生きているのか、自分はなぜ死なないのか、逡巡の中にいるすべての人へ。私がずっとデビューを待ち望んでいた新人の、ユーモアと青臭さと残酷さと優しさが詰め込まれた快作です。--金原ひとみ 夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。 歴代メフィスト賞受賞者推薦コメント 死んでも終わらない山田の青春に、ぼくらは笑い、驚き、泣く。 (第21回受賞)佐藤友哉 くだらないのに楽しい。けれど、ほろ苦くて切ない。青春とは、山田である!! (第49回受賞)風森章羽 最強を最強と言い切れる山田こそが最強で最高。 (第53回受賞)柾木政宗 こんな角度の切り口があったのかと驚かされ、こんな結末まであるのかと震えた! (第59回受賞)砥上裕將 自分には経験がないはずの男子校での日々が、妙な生々しさで蘇ってきました。 (第61回受賞)真下みこと ダサくて、眩しくて、切なくて。青春の全てと感動のラストに、大満足の一作。 (第62回受賞)五十嵐律人 校舎に忘れてきた繊細な感情を拾い上げてくれるような物語でした。 (第63回受賞)潮谷 験

女の子たち風船爆弾をつくる女の子たち風船爆弾をつくる

出版社

文藝春秋

発売日

2024年5月15日 発売

第78回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞作。 日露戦争30周年に日本が沸いた春、その女の子たちは小学校に上がった。できたばかりの東京宝塚劇場の、華やかな少女歌劇団の公演に、彼女たちは夢中になった。彼女たちはウールのフリル付きの大きすぎるワンピースを着る、市電の走る大通りをスキップでわたる、家族でクリスマスのお祝いをする。しかし、少しずつ、でも確実に聞こえ始めたのは戦争の足音。冬のある日、軍服に軍刀と銃を持った兵隊が学校にやってきて、反乱軍が街を占拠したことを告げる。やがて、戦争が始まり、彼女たちの生活は少しずつ変わっていく。来るはずのオリンピックは来ず、憧れていた制服は国民服に取ってかわられ、夏休みには勤労奉仕をすることになった。それでも毎年、春は来て、彼女たちはひとつ大人になる。 ある時、彼女たちは東京宝塚劇場に集められる。いや、ここはもはや劇場ではない、中外火工品株式会社日比谷第一工場だ。彼女たちは今日からここで、「ふ号兵器」、すなわち風船爆弾の製造に従事する……。 膨大な記録や取材から掬い上げた無数の「彼女たちの声」を、ポエティックな長篇に織り上げた意欲作。

十万ドルの純潔十万ドルの純潔

たとえどんなに傷つけられても、 この子だけは守ってみせる。 「きみは10万ドルで、バージンを売ったんだ」 最愛の人から刃のような言葉と小切手を投げつけられ、 レティは凍りついた。やはり彼は私を許してはいなかった……。 10年前、彼女はギリシア富豪ダレイオスと駆け落ちを誓ったが、 直前に反故にしたのだった。ずっと音信不通だった彼が突然現れ、 夢にまで見た情熱の一夜を過ごしたというのに、こんな手ひどい 仕打ちを受けるなんて。みじめに捨てられた貧しいレティは、 数週間後、ダレイオスの子を身ごもったことに気づいた。 この子を守りたい。あの日、彼を守ったように── レティは真実を伝えるため、ダレイオスのもとへ向かった。 ドラマティックな展開と健気なヒロインを描いて人気のジェニー・ルーカス。彼女の魅力が詰まった珠玉のロマンスをお届けします。父を養うため、ウエイトレスとして働くヒロイン。妊娠を知ったヒーローから、父との絶縁が条件の便宜結婚を申し込まれて……。

忘れ形見の名に愛をこめて忘れ形見の名に愛をこめて

天使になった愛する彼のために、 この子に彼の名前をつけよう……。 ブリストルはウェイトレスのアルバイトをしていたとき、 精悍でセクシーな男性客クープことララミー・クーパーと恋に落ちた。 たった3夜でも、彼と過ごした時間は一生忘れられない思い出となったが、 赤ちゃんができたとわかって彼に送った手紙は戻ってきてしまった。 彼女が衝撃の事実を耳にしたのは、それからしばらくしてからのこと。 クープが任務中に死んだという悲しすぎる知らせだった……。 3年後、ブリストルは天国の父にちなんでララミー・クーパーと名づけた 幼い息子を育て、母である彼女自身も改姓してクーパーとなっていた。 それで問題ないはずだったーー死んだはずのクープが現れるまでは。 彼は生きていた! そして言った。「きみはなぜ俺の姓を名乗っている?」 ニューヨークタイムズのベストセラー作家ブレンダ・ジャクソンがHQイマージュに登場! 読者から圧倒的な支持を得ているドラマティックで読み応え充分なシークレットベビー物語です。

純愛を秘めた花嫁純愛を秘めた花嫁

『一夜の波紋』ティナはギリシア大富豪ニック・レアンドロスの妻になった。事故死した彼の異母弟の子を宿している彼女は、おなかの子にレアンドロス姓と安定した生活を与えるべきだと主張するニックに説得され、偽装結婚に踏みきったのだ。だがティナは苦しんでいた。決して愛されない名目だけの妻なのに、彼を愛してしまったことに気づいて。『プリンスにさらわれて』ある晩、帰宅した英語教師のプルーはハンサムな侵入者に遭遇する。彼の正体は、さる国の王位継承者カリム。プルーの教え子である妹が行方不明になり、手がかりを求めて彼女に会いに来たのだった。突然のことに困惑するプルーを、カリムは王になる者らしい尊大な口調で脅した。「一緒に来なければ、君は後悔することになる」『結婚はナポリで』母が死に際に詳細を明かした実の父に会うため、キャサリンはイタリアへ飛んだ。そこで出逢ったのは、父の若き友人でダビデ像のように美しい大富豪アレッサンドロ。彼は妻に先立たれて男手一つで息子を育て、もう結婚はしないつもりだった。そうとは知らない彼女は、父を待つ間、親切にしてくれる彼になす術なく惹かれていく。

スター作家傑作選〜シンデレラの小さな恋〜スター作家傑作選〜シンデレラの小さな恋〜

『恋はあせらず』家政婦のケイトはいつか自分の店を開きたくて、雇い主のわがままや薄給に耐え、こつこつとお金を貯めていた。ある日、雇い主の甥で高名な医師ミスター・テイト=ブーヴァリと出逢い、ハンサムな彼に恋心を抱く。こんな人と結婚できたら…。叶うはずもない大それた願いをそっと胸の奥にしまった彼女に、思いもよらぬ不幸が起こる。不良集団に大事な給金を盗まれてしまったのだ!悲嘆に暮れるケイトを、ミスター・テイト=ブーヴァリが優しく慰めるが、彼女にはわかっていたーこれは単なる同情で、愛ゆえではないと。『独りぼっちのシンデレラ』両親を早くに亡くしたケルシーは夢をあきらめ、家事代行業で3人の弟を育てあげた。これからは自由を満喫し、自分らしく生きていくつもりだ。そこへ、悪名高きプレイボーイ大富豪のルークが仕事を頼んできた。男らしい魅力を放つ彼に、ケルシーはどぎまぎした。しかも、夢を書き連ねたリストを偶然彼に見られてしまうー“熱烈な情事を経験したい”と記したものを。ルークは目を輝かせてリゾートにケルシーを誘った。「熱烈なひとときなら、この僕にまかせてくれ」ケルシーにはとてもあらがえない、魅力的な提案だった。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP