2024年発売
ヴィクトリアは17年間なにも選べなかった。家事と農作業に明け暮れ、近所の川がどんな景色に繋がるかも知らない。だが、流れ者の青年ウィルと出会った。反対する家族に嘘をつき、逢瀬を選んだ彼女。背後には悲劇が迫っていた。喪失と再生を描く米国の感動作
内と外が繋がる「ゾーン」に入ると、時間の感覚が消え、不思議なことがよく起こる。ある日、愛犬を亡くした女性のために犬の肖像を描いていた時、何かが「ボク」に語りかけてきて…。-『不思議と出逢うところーゾーン』 薄暗く、鬱蒼と生い茂る木々の中にたたずむ、伊豆の御社。荘厳な境内に一歩足を踏み入れた瞬間、霊的エネルギーを非現実的と考えていた「ボク」の世界は一変した。-『伊豆の御社』 神秘的な御社の主の声、亡くなった犬たちとの会話、憑依した死者からの訴えー。目に見えない超自然現象や人ならざるものとの交流を描いた五つの短編小説集。
時の流れの中で「還らざるもの」と「なお残るもの」。まだ大学が城の中にあったころの金沢。彼は先輩と共に中島敦『山月記』の“謎”に挑む。やがて、それぞれの前に、「青春の日々」を決定づける女性が現れる…。
ついにふたりが婚約者にーー!? 募る想いと過去のトラウマがせめぎ合い レイラの恋心の行方はーー? すでに正体がバレていることも知らず、フェリクスの度重なる急接近と甘い言葉に戸惑うレイラ。さらに恋心を自覚して以来、リーリエにも無自覚に嫉妬してしまう自分に苦悩する。一方フェリクスも、何度もレイラに接触する謎の魔術師・クリムゾンに激しく嫉妬し、抑えきれない独占欲を見せ始める……。 Web版から大幅加筆&書き下ろし掲載!
スペイン大衆小説の登場! 日常のなかの絆! この小説を読もうと思ったら他の計画を立ててはならない。読み始めると、笑いこけ、泣きじゃくり、時には笑いこけながら泣いてしまうから、という理由だが、時には喉も詰まらせられる、とスペインの書評氏 テレサ は言う! 主人公クララは35歳。離婚して、幼稚園児と小学生の二人の男の子を一人で育てている。仕事はテレビのプロダクション会社勤務。元の妻であるクララに内緒で家を抵当に入れて騒ぎをおこしたり、仕事でも失敗を繰り返している、元夫からの養育費の支払いは滞っており、日曜日には生活のためのアルバイトをし、息子たちにも気を配り、他の知り合いと時に享楽的な付き合いを続けて、問題含みでありながらもごくふつうの生活を送っている。表面上はクララに辛く当たってばかりの母親は、心の中ではクララを愛してもいて、父親の方はというと、離婚後、やはり昔からの愛人マイテと一緒であっても、娘とは連絡し合い、離婚された元の妻も愛しているのだった。そんなクララを支える精神科医ルルデス。仕事上の上司カルメン。仕事仲間のエステル。特に好きでもないが、いつでも寝ることのできるディレクターのミゲル。同僚の魅力的で心惹かれる友人、ロベルトとも、やがてその希いも達せられるのだった。小説中の登場人物は、体のスタイルや性格の長所、欠点などが活き活きと描かれ、いつどこででも市井で知り合えるような人々ばかり………やがてクララは誰の子か分からない子どもを生む。その誕生祝い、そこでは、多くの関係者が集まることとなり、あたかもカタツムリの殻のように、自分も家族や友人たちに支えられていることをクララは自覚するのだった。原書名 Los caracoles no saben que son caracoles.
「一句一句が私の心を日本へ運ぶ小さな一歩なのです」 今もウクライナで俳句を詠み続ける若き俳人ウラディスラワ・シモノワ(Vladislava Simonova 愛称ブラダ)がウクライナ語で詠んだ俳句とその日本語訳を併記した俳句集。 全297句と、著者自選の11句と本人によるエッセーを、ウクライナ語と日本語訳で掲載。日本語訳を元に、坪内稔典・八木健・大鋸甚勇の三氏が作句し鑑賞する章「Dear ブラダ 俳句界の三賢人による作句と鑑賞」も。 著者のプライベート写真やウクライナの風景など50枚超と八木久子氏の日本画多数で構成された、全96頁フルカラーの、目でも楽しめる本。 日本の伝統的文化である俳句による文化交流を通して、遠く離れたウクライナと日本の絆を結び、ウクライナ支援につなげたいとの思いで作られた句集。 メディアでの紹介多数:「ETV特集『戦禍の中のHAIKU』」(NHK)、「ドキュメント20min.『ウクライナ 俳句交換日記』」(NHK)出演。 俳句が伝える戦時下のウクライナ ウクライナの市民、7人へのインタビュー」(馬場朝子編訳/現代書館)、「Serow(カモシカ)」(秋田国際俳句ネットワーク)、中日新聞、共同通信、秋田国際俳句ネットワーク ウェブサイト、京都×俳句プロジェクト ウェブサイトなどに俳句掲載。 著書:「ウクライナ、地下壕から届いた俳句 The Wings of a Butterfly」(集英社インターナショナル) 私の俳句の世界へ、ようこそ ブラダの俳句と青春 コラム 良寛さんとブラダさん Dear ブラダ 俳句界の三賢人による作句と鑑賞 ウクライナと日本をつなぐ297句 編集を終えて
25000人の社風を3年で変えた男・永田誠一。 愛と勇気と知恵と行動力の物語を、著者・園田ばく氏がストーリー化。 「生きる本質」が詰まった「愛のある」ビジネス書。 愛があるから熱くなれる。強く言える。厳しくあれる。 明日から会社に抱く景色が変わる、気持ちが変わる、あり方が変わる。 会社が変わっていくために大切な本質とは。 1人の意識から奇跡のように会社の社風は変化していく。 あなたの心に火が灯るリアルビジネスファンタジー。 序章 大好きな会社を大好きなままに 【目次】 ■プロローグ ■第1章 本気のワンオンワンミーティング ■第2章 失敗の連続 ■第3章 人前で話せない少年 ■第4章 顧客満足委員会 ■第5章 人はなぜ生きるのか ■第6章 誠は天の道、誠を思うは人の道 ■第7章 CSとES ■エピローグ
霞山大学の法学部から、同大学のロースクールへと無事に進学した古城行成。古城が運営する「無料法律相談所」(通称「無法律」)は、自称助手の経済学部四年、戸賀夏倫と、法学部四年、矢野綾芽を交わえ、持ち込まれた法律が関わる事件を解決する自主ゼミである。 密室状況にある模擬法廷の証言台の前で、恐竜の着ぐるみが倒れていた監禁事件、2通の遺言書を作成した医者の不審死とダイイングメッセージの謎、官庁訪問の会場で相談された雪山での遭難事件などの経験を通じて、古城たちは少しずつ、法の真理と人間への洞察を深めていく。 プロローグ 密室法典 今際言伝 閉鎖官庁 毒入生誕祭 エピローグ
僕らは「ありえない」世界に迷い込んだ。 七人の数奇な運命を描いたSF短編集! 男ばかりの老人ホームで姫として君臨するおじいさんが、全然なびかないおじいさんを落とそうとする「老ホの姫」、社員の殺害が制度として組み込まれている会社を描いた「生命活動として極めて正常」、客を評価するシステムが普及した社会で、レートが急にゼロになり日常生活が奪われる「バズーカ・セルミラ・ジャクショ」、電車に飛び込む人が見えてしまう運転士の書き下ろし「命はダイヤより重い」他、全7編。 【大森望氏絶賛!】 凄い才能が現れた! いじわると笑いの絶妙なバランス、意外すぎる超展開。傑作揃いの全7編、大森イチ推しは「老ホの姫」です。
重版を重ねた「猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました」で話題のやーこの第2弾がついに登場。 なぜか不思議なことは電車でよく起きるので、今回は電車ネタを豊富にラインナップ。 「スマホの調子が悪くなり調べてもらいに行ったら恐ろしい事になっていた話」や「夜道で声をかけられて振り向いたら血の気が引いた話」「電車で赤子が泣き出して謝る母親を援護したら怖い目にあった話」など人気作の他、やーこの愛猫への思い溢れる長篇など書籍のために書き下ろした新作も10篇以上収録。 挿絵は第1弾に続き栖周が担当。笑いの起爆剤となる迫力あるイラストで書き下ろし作品を盛り上げる。 本作ももちろん、最初から最後まで笑いしかない1冊に。笑い9割、戒め1割の全40篇をお届けする。 声を出して笑っていただくのは光栄ですが、心配な方は周囲を確認してから読むことをおすすめする(気にしない方はそのままお読みください)。
宇宙ホテルでの連続殺人事件から無事に帰還した京都の女子高生真田周は、大気圏突入時、行方不明の友人へ向けて音楽配信をしたことで「人が死んだのに不謹慎だ」と、SNSで炎上してしまう。まるで事件の加害者かのような扱いを受け、迷惑系動画配信者が現れるなど、日常の通学すら困難になっていく。ある日、地球帰還時のアーカイブ動画に不穏なコメントが書き込まれた。「まずは金閣寺を燃やす」半信半疑の周の目に映ったのは、予告通り黄金色に輝きながら燃え落ちる金閣だった。その場には、行方不明の友人・瞳子の姿。あの子がこの炎上を引き起こしたのか?哀しみの劫火が、京都を襲う。
2026年、ドラマ化決定! 池井戸潤の最新長編の舞台は、 「東京箱根間往復大学駅伝競走」--通称・箱根駅伝。 若人たちの熱き戦いが、いま始まる! 古豪・明誠学院大学陸上競技部。 箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。 本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。 隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか? 一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。 プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。 「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
2026年、ドラマ化決定! 池井戸潤の最新長編の舞台は、 「東京箱根間往復大学駅伝競走」--通称・箱根駅伝。 青春をかけた挑戦、意地と意地のぶつかり合いが始まる。 ついに迎えた1月2日、箱根駅伝本選。 中継を担う大日テレビのスタッフは総勢千人。 東京〜箱根間217.1kmを伝えるべく奔走する彼らの中枢にあって、 プロデューサー・徳重はいままさに、選択を迫られていたーー。 テレビマンの矜持(きょうじ)を、「箱根」中継のスピリットを、徳重は守り切れるのか? 一方、明誠学院大学陸上競技部の青葉隼斗。 新監督の甲斐が掲げた「突拍子もない目標」の行方やいかに。 そして、煌(きら)めくようなスター選手たちを前に、彼らが選んだ戦い方とは。 全てを背負い、隼斗は走る。
ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げているーー衝撃的な「噂」を耳にした新聞記者の檜葉菊乃は独自の調査を始め、理事の神林晴海に目をつける。巧みに追及を躱す神林だが、突破口はそこしかないと考え、檜葉は何度も攻め立てる。男性優位の社会で、共に無数の理不尽に直面してきた二人。それでも敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は……。話題作、問題作を絶えず放つ著者が挑む、社会にはびこる差別の根源。
若い女性ばかりを惨い手口で殺害し、その様子をインターネットラジオで実況するラジオマーダー・ヴェノム。その正体を突きとめてほしいと、しがない探偵・鶴舞に依頼してきたジャーナリストのライラは、ヴェノムに対抗してラジオディテクティブを始めることを提案する。ささいな音やヴェノムの語り口を頼りに、少しずつ真相に近づきはじめる鶴舞とライラ。あと一歩まで追い詰めたそのとき、最悪の事態がふたりを襲うー
絶体絶命。待ったなし。人生最大の危機をどう切り抜ける? 愛する女を奪われ、失った呉服屋の主。その悔恨と諦念……「鴨」、懐かしい村へ帰る。母のわがままに秀吉は……「さいごのおねがい」、赤穂浪士の討ち入り当日。隣家では……「おとなりさんちのかたきうち」など、善も悪もない、ただひたすらに生き抜いた名もなき人の物語。陰に隠れた人々の生死を懸けたさまざまな“覚悟”を、鮮烈かつ詩情豊かに描き出す珠玉の作品集。
わたしは今すぐ逃げなければならない。 あいつらから、この森から。なのにーー 暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていてーー 戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!
気が付くと異世界の森の中に獣として転生していた元社畜の日本人男性。「可愛いもふもふに生まれ変わったからには!」と人間を探した彼は、無事、騎士のウィオラスに拾われ、アルルジェントという名前をつけてもらった。そうしてルジェと呼ばれるようになった彼は、自分が狐であることを知る。改めて、ウィオラスの「飼い狐」としてぐーたら愛玩生活を送ろうと、愛嬌を振りまくルジェだったが、徐々にチートな力を持っていることが判明していく。そのせいで、本人はみんなに可愛がってもらいたいだけなのに、ルジェの力を欲しているらしい人たちに次々と狙われてしまいー!?自称「可愛い飼い狐」のちっとも心休まらないペット生活スタート!アルファポリス第15回ファンタジー小説大賞読者賞!!!