2025年11月発売
1980年代に記された「夢日誌」。 そこには、夢と現実の境が溶けあう不可思議な記録が残されている。 金縛り、浮遊感覚、幽体離脱、そして精霊との邂逅ーー。 一ノ瀬秋谷という青年が、自らの夢を克明に綴るうち、幻想は現実へと滲み出していく。 恐怖と陶酔のはざまで、彼は“異界”の扉を開いてしまったのか。 自覚夢(明晰夢)や変性意識、シンクロニシティなど、精神世界と夢現体験をめぐる一人称の探訪記。 実話とフィクションのあわいに立ち上がる、もう一つの現実。
K-BOOKとK-カルチャーをガイドする『ちぇっくCHECK+』はK-BOOKを愛する皆さんはもちろん、日本国内でも1つのカルチャーとして根付いてきた「K-カルチャー(韓国カルチャー)」をウォッチしたい皆さんにお届けする新媒体です。 2025年秋に刊行するVol.2は、K-BOOKフェスティバル2025 in Japanの特集企画 「文学と映画」に連動。 韓国の映画界・出版界双方から注目を集めるパク・ジョンミンへの独占インタビューをはじめ、文学も映画も深く楽しむためのガイドとなる特集記事が満載です。 特集 パク・ジョンミン Interview Books「MUZE」の本 Movies 俳優パク・ジョンミンの歩み 映画化してほしいと思う小説5選 映画『ケナは韓国が嫌いで』 チャン・ゴンジェ監督が綴る、小説から映画へ 「文学と映画の境界線」 映画『The Summer/あの夏』 チェ・ウニョンInterview ハン・ジウォン監督Interview 映画化したい日本と韓国が舞台の本 あなたと私のハッピーエンド イ・ミファ 映画化された文学作品の歴史を辿る 文学と映画がもっと近かった韓国(2000年以前) 成川彩 小説原作の映画(2000年以降) 佐藤結 キーワードで読み解く韓国文学と映画 「民主化」 崔盛旭 「再開発と「アパート」」 伊東順子 「ジェンダー」 佐藤結 翻訳者たちの妄想キャスティング 岡崎暢子/岡裕美/呉華順/オ・ヨンア/カン・バンファ 吉良佳奈江/清水知佐子/橋本智保/藤田麗子/古川綾子 牧野美加/吉川凪/柳美佐/渡辺麻土香 イラスト: 富田茜 Interview “部屋に飾りたくなるポスター”をつくるデザインスタジオPropaganda K-BOOKと映画ファンのための映画×BOOKスポット 光州のCinema Paradiso 稲川右樹 釜山国際映画祭に行く! Interview ストーリーマーケットの持続的発展のために 佐々木静代 K-BOOKフェスティバル2025 &「まじわる一冊」BOOKリスト
90年代、バンドマンの裏側──。 まだ何者でもない21歳の「僕」は、人生に翻弄されながら自らを賭け、やがてアメリカへと流れつく。 生き延びるために転がり続ける、半自伝的青春小説。 演技者たち 靴を見たか? 女神の温度 Someday Never Comes 雨が降り続けていた 潰えた夢をそっとつかんで イルミネーション 生きていた証 セルフポートレート 夢の中を シーシュポスの神話 白いカローラ 空高く
片田舎の公立女子高校に入学した日から、のどかな日々が始まった。女子高でしかあり得ないお下劣なあだ名に共学女子からのマウント、彼氏、家族、学校の怪談……。女子高生たちの愛すべきおバカっぷりとゆるいシスターフッドに彩られた、昭和風味の青春小噺。入学初日を描いた「ルール改定」、仲間総出で初デートに挑む「デートマスター」など6編。 ルール改定 デートマスター 牧場は緑 ファインプレイ ニュー・ウーマン 七日参り
引きこもり魔法杖職人、大利賢師は姿を隠したままその名を広めていく。 新機能の開発や新作杖の製造、新技術公開。その全てが作品自慢のためだったとしても、多くの人を助け救っていく事に変わりはない。 大利は人づきあいが苦手でも、作品を通して人を知り気遣う事ができる。恐ろしい人食い鬼も思わず絆される、珍妙な魔女たらしだ。 崩壊した世界を人々は逞しく生き抜き立て直していく。いつまでも魔女たちに頼り切りではいられない。 強くならねば、力を合わせなければこの厳しい世界は生き残れないのだ。 大利が危機感皆無でのほほんと杖作りをしていても、危機はいつだってすぐ傍にある。 そしてほら、また。幾度も壊滅を免れてきた東京に、またしても暗い影が忍び寄るーーーー 唯一無二の最器用系主人公が東京の窮地に奮闘する、七難八苦の第二巻!
妖精界の不手際により、地球上に散らばってしまったフェアリードロップス。 世界に七名いる魔法少女たちは、その回収を妖精界からの使者である妖精さんにお願いされて活動しているという。 一見可愛らしい響きのそれらは、しかし、地球人類にしてみれば機械生命体の超科学に勝るとも劣らない代物。 様々な国や組織が我先にと捜索を行っている。 佐々木たちも二人静からの提案をもって、これに倣うことになった。 すると、なかなかどうして上手くいかない。 予期せずフェアリードロップスの作用に当てられて、そのマジカルなパワーにより自らの在り方すら変貌させていく家族ごっこの面々で……? 皆様ご待望のTS回が幕開けとなるシリーズ第十二巻!
引きこもり魔法杖職人、大利賢師は姿を隠したままその名を広めていく。 新機能の開発や新作杖の製造、新技術公開。その全てが作品自慢のためだったとしても、多くの人を助け救っていく事に変わりはない。 大利は人づきあいが苦手でも、作品を通して人を知り気遣う事ができる。恐ろしい人食い鬼も思わず絆される、珍妙な魔女たらしだ。 崩壊した世界を人々は逞しく生き抜き立て直していく。いつまでも魔女たちに頼り切りではいられない。 強くならねば、力を合わせなければこの厳しい世界は生き残れないのだ。 大利が危機感皆無でのほほんと杖作りをしていても、危機はいつだってすぐ傍にある。 そしてほら、また。幾度も壊滅を免れてきた東京に、またしても暗い影が忍び寄るーーーー 唯一無二の最器用系主人公が東京の窮地に奮闘する、七難八苦の第二巻!
侯爵家の養女だったウィーはある事件をきっかけに、名前を変えて武具師・ビビとして生きることに。 そんなある日、生き別れとなっていた義兄・デュークと派遣先の騎士団で再会する……が、 かつての実直な彼はどこへやら……女たらしのクズ騎士様になっていた! ずっと慕っていた義兄との再会だったが、ウィーは死んだ存在……。 彼に正体を隠して任務を遂行しようとするけれど、ひょんなことからバレてしまい!? ビビが義妹だと分かった途端に「俺だけの可愛いウィー……」と溺愛してきて!? クズ騎士様のバグった距離感が甘すぎるちょっと刺激的なラブファンタジー!
「カスハラなんて言い出すんじゃないだろうな」 仙台の小さな老舗でホテルマンとして勤務している大山茂。 ホテルのため、顧客のため、部下にモーレツ指導を徹底し、世間知らずの妻にも躾を欠かさない。 なじみの書店では、従業員のささいな過ちも見逃さず、相手と店のことを思い、執拗に教育を施していく。 悪がはびこるこの世を憂い、ひとり断固として正義を貫く大山は、しかし周囲と深刻な軋轢を生んでいく。 世間の無理解と認知の違いを悟った大山。やがてある決断をくだしーー。
性のあり方に悩み、傷つけ合いながら、新しい家族の形を模索し生きる三人のマイノリティの物語。NYT選定「21世紀ベスト100冊」。 ・ ★PEN/ヘミングウェイ賞受賞作 ★ニューヨークタイムズ選定「21世紀ベスト100冊」 ★全米批評家協会賞最終候補作 ★ラムダ賞最終候補作 ★女性小説賞候補作 ・ 性移行(トランジション)と赤ちゃん出産をめぐる 新しい家族の物語 ・ ひとりきりでいることができずロマンチックな情事を追いかけるリース、 ディトランジションして父親になることを迫られるエイムズ、 悪夢のような離婚を経て妊娠したIT企業のアイデアエリート、カトリーナ。 それぞれの思惑が合致して交錯して背反する、その先にある新しい家族の形! 21世紀版『高慢と偏見』とも称される傑作長編。 ・ ・ 「親であること」の伝統的考え方を、感情、そして実践からひっくり返す。 ??ニューヨークタイムズ・ブックレビュー ・ 荒れくるう欲望と、その欲望のなかで格闘するわたしたちの生命力を描ききった。 ??ニューヨーカー ・ 最高すぎて叫びたくなる。 ??カルメン・マリア・マチャド ・ ・ 【著者略歴】 1981年アメリカ生まれ。作家。アイオワ大学で芸術学修士号(MFA)を取得したのち、ダートマス大学で比較文学修士号を取得。本作で商業出版デビューし、各紙誌からも高い評価を得て、「女性小説賞」や「ラムダ賞」の候補作に選出された。その後、PEN/ヘミングウェイ賞を受賞。デビュー以前から、トランスコミュニティのために作品を執筆し、自費出版やオンラインの無料配布を行なっていた。本作は、「ニューヨークタイムズ」の「21世紀ベスト100冊」にも選ばれている。ほかに、短篇集『Stag Dance』など。
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本。 現代アフリカ文学最重要作家、モザンビーク出身のミア・コウトの長篇デビュー作にして映画化もされた代表作がついに登場! 【あらすじ】 長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。 ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。 焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。 現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。 果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。 【作品紹介】 その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、二〇一三年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。 ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場!
伊予松山で活躍したヒスイと救吉、そして藩士の辰之進らの姿は、不穏な空気の漂う江戸にあった。それぞれの抱える事情で上野戦争に向かった3人はより大きな戦に巻き込まれていく……。幕末の伊予松山を描いた歴史巨編!『青嵐の旅人』に続く、感動の第2弾。
言葉の森に立て籠り、未だ生まれえぬ言葉を産もうとする、崎山多美、初の長編小説。 解説・渡邊英理「いまや沖縄の人びとは、生まれながらに、いや、生まれる前から死に侵され、その生はあらかじめ死に浸蝕されている。しかし、それでも、新しい生命を産み、新しい生命は生まれる。そして、その受動と能動が入り乱れる「産」の地平で、フウコは自らの生を生き直そうとする。」 1 フウコ、森に立て籠る 2 クジャ、ジントヨー夜想 3 風のウタが聴こえる 解説 崎山多美、 言葉の森に立て籠る 渡邊 英理
奴隷船での暴力の果てに生まれた孤児は、妊娠中の身でありながらグアドループの森で解放の烽火を灯す。奴隷たちを率い処刑された実在の女性を描いた、『さらばボゴタ』へと続くカリブ海連作の一編。火山の森に燃える、孤独の炎。
大学時代の恩師、アルシャン先生と二十二年ぶりに同門会で再会した。気難しい印象のアルシャン先生は、昔から学生達に恐れられる存在だったが、私は思いがけずアルシャン先生の隣の席に座る事となり、含蓄に富む話をたくさん伺い有意義なひとときを過ごした。大学卒業後、厄介なトラブルに巻き込まれて人間不信に陥っていた私は、アルシャン先生の温かい人柄に触れ、失っていた何かを取り戻したような気がしたのだった。
癒やしの力でこっそり人助け!! 運命と秘密が交錯する初恋ファンタジー、開幕! 宮廷薬師として日夜仕事に励むティアンナ。 周囲の人たちを救うため、仕事に没頭する日々を送っていたーーある日のこと。 ティアンナに特別な印が現れる。 それはーー新しく即位した皇帝・サフィールの“運命の花嫁”であることを示すもの。 ”運命の花嫁”に選ばれたティアンナは、女神の持つ癒やしの力を授かることに! 一方の宮廷では、総動員で特別な力を持つ”運命の花嫁”の捜索を開始。 しかし、まだ宮廷薬師としての仕事がしたいティアンナは、正体を隠すことを決意。 仕事の傍ら、こっそりと癒やしの力を用いて人助けにも励むティアンナだったがーー ”運命の花嫁”が見つからず、疲れた様子のサフィールのお薬係に任命され……!? 運命に導かれるかのように、徐々に距離が近づいていくサフィールとティアンナ。 しかし実は二人の間には、誰にも言えない秘密もあってーー? 「本当はずっと昔から、君のことを愛していたんだ」 秘密が交錯する運命の初恋ファンタジー、開幕。
「君の中を全部、俺で満たしてしまいたい」 二人きりの秘密の授業で身体も心も堕とされる!? とある事件で魔法の力を失った「元」天才魔法使いロワーネは力を取り戻すために仕方なく、嫌っている王宮魔術師長ルニクへ弟子入りを申し入れる。 そんなロワーネの心の内を見透かしたルニクは魔法を教える条件として「ルニクを溺愛すること」を求めてきて……!? しぶしぶ条件をのみ指導を求めるロワーネだったが、彼女が魔法を使うには他人から魔力をもらう必要があった。 その方法はキスかそれ以上の深い接触で!? ーー二人きりの秘密の授業。 触れ合ううちに、その距離は近づいていき……。 「目移りしちゃ駄目だよ、ロワーネ。 ちゃんと、俺だけを見ててくれないと」 「君の中を全部、俺で満たしてしまいたい」 時折ルニクが見せる甘く重たい執着と愛情にロワーネは惑わされ囚われていくーー。
現代セキュリティ知識で異世界の魔獣たちから国家を防衛! 勇者候補として異世界召喚されたはずが『セキュリティコンサルタント』という謎のハズレ称号を与えられてしまった、元窓際リーマンの春日野守ことマモル。 勇者候補たちと魔王討伐に必死な王様に代わり、内政を任された王女エミールに救われたマモルは、エミールとその護衛を務める王国最強の女騎士・イレニアの三人で、国内の防衛対策を進めることになってしまう。 元企業のセキュリティ担当であったマモルは、現代セキュリティ知識を元に、エミールに村の防衛や魔獣対策の方針を提案するが、マモルのことを訝しむイレニアと一触即発の大ピンチになってしまい!? しかし、マモルの提案が村長やエミールに受け入れられ良い結果が出始めると、イレニアもマモルのことを認めるようになり、さらに大きな町や、王都の防衛にも協力することになってしまう。 その裏で、マモルやエミールたちの防衛施策をよく思わない勢力が暗躍するようになり──!
「俺がいる限り、君たちは死なせない!」 とみんなを救ってたら、全員激重感情に!? 伝説の死にゲー「妖精たちの狩人」の原作開始前に転生したミッカネン。 そこで、人を喰らう妖精を倒すスペシャリスト・狩人となった彼は、数多の戦友と戦場を駆け巡りいつしか人類の英雄と称えられる存在になっていた! しかし、原作開始直前となり自分がいなくても後は原作主人公が何とかしてくれるだろうとパーティの仲間へ自分を追放するよう働きかけるのだが、 「嫌だ、一人きりはもう嫌なんだ……」 「君がいなければ生きていけない……」 「ミステラレタ。ミステラレタ。ミステラレタ」 妖精に囲まれた絶望の中、傷だらけになりながらも一人で戦うミッカネンの姿に脳の髄まで焼かれ忠誠を誓い、依存していた仲間たちは彼が辞めることを許すつもりなど無く。 それどころか、彼の行動によってみんなが病んでしまいーー!? 自分を犠牲にして救ったヒロインたちに迫られる、曇らせ英雄譚、開幕!
冒険譚は海の底へーーそして“本物の伝説”と邂逅&契約!? 妖精の国と冒険者のサカモトを救い、さらには多くの悲劇を生み出し続けてきた強大な魔物『鵺』を、誰にも気づかれることなく討伐した桃子。 しかしそれらを含め、桃子の足取りの全ては世間にとっては謎の現象。 様々な証言が入り乱れ、一種の社会現象になっていた。 一方、当の桃子は相も変わらず妖精のヘノたちと一緒にマイペースにダンジョン探索! そんな彼女たちの次の目的地は、そのほとんどが水に満たされ、深い層は人間では足を踏み入れることすら困難と名高い琵琶湖ダンジョン。 目的はさらなる高みのためーーではなく、豪華なシーフードカレーの食材が欲しいから! ヘノとニムの力を借り、水中でも呼吸ができるようになった桃子。 獲物を探すべく、最深部にたどり着いたがーー見つけたのはさらに下の未知の層へと続く階段。 そして強大な魔力の気配。 意を決して歩みを進めた桃子たちを待っていたのは、『りりたん』と名乗る美しい少女でーー!?