制作・出演 : マーラー
“マスターテープに収録されている音をどこまで引き出せるか”をテーマにした、DENON リマスタリング+HQCDサンプラー・シリーズの第2弾。デジタル録音とアナログ録音から全20曲が厳選されている。
テンシュテットのマーラーは、バーンスタイン同様、マーラーを楽譜の分析だけでなく、心情的な深い結びつきで理解できる最後の指揮者と言えよう。マーラー・ファンなら、避けて通れない演奏のひとつだ。
マーラーは混沌でも肥大化した主観的な感情表現でもない。複雑なオーケストレーションを冷徹に見つめ、マーラーの意図を克明に描く。恣意的な表現をまったく感じさせない自然な音楽……だからこそ見えてくる透明感あふれる色彩の美しさ。ジンマンの真骨頂だ。
制作・出演
AndrewHaveron / JeanyiKim / RobinBrightman / カルミネ・ラウリ / ナイジェル・ブロードベント / マーラー / レノックス・マッケンジー / ロンドン交響楽団 / ワレリー・ゲルギエフいかにもライヴらしく、前へ前へと突き進む。そのほとばしるエネルギーは“悲劇”を力でねじ伏せ、勝利へと導くような様相さえ感じさせる。第4楽章もものすごい迫力だが(音量を上げすぎないように)、第2楽章の非常にていねいな作りも印象的だった。
小澤征爾と、サイトウ・キネン・オーケストラによるマーラーの交響曲チクルス第1弾となったアルバムです。かつて80年代に、小澤は当時の手兵ボストン交響楽団とともにマーラーの交響曲全集を完成させており、マーラーのスペシャリストとしての呼び声も高い指揮者ですが、今回のオーケストラは世界中の名手を集めたサイトウ・キネン・オーケストラ、各所ですばらしいソロが繰り広げられ、またアンサンブルも臨時編成とは思えない素晴らしさを感じさせます。
ブルーノ・ワルターはマーラーの愛弟子であり、その解釈はまさしく作曲家直伝といえるものです。このアルバムは、この曲の永遠のスタンダードとしてこれまでも愛聴されてきたものです。このアルバムの後も、バーンスタインをはじめ多くの指揮者がマーラーのスペシャリストを名乗り、この曲を録音してきました。その中には斬新な解釈で人々をうならせたもの、豊穣な響きと歌で酔わせたものなど、さまざまなものがありますが、それにしてもこのワルターの「巨人」は、永遠に色あせないエヴァーグリーンな1枚となっていることは万人の認めるところでしょう。「巨人」はワルターにはじまり、ワルターに還る…誰もが一度は耳にすべき銘盤の筆頭です。
制作・出演
エドウィン・パリング / サウスエンド少年合唱団 / ジャネット・ベイカー / マイケル・クラッブ / マイケル・ティルソン・トーマス / マーラー / モーリス・マーフィ / ロンドン交響楽団 / ロンドン交響楽団合唱団多くはないティルソン・トーマスのマーラだが、いずれの録音も優れたマーラーを聴かせている。この第3番も長さを感じさせず、精緻で複雑なスコアを明晰なサウンドで展開。歌曲もまた素晴らしい。
お通夜や告別式、お葬式のときに流すのにふさわしい楽曲を集めた一枚。クラシックを中心に、日本の唱歌やヨーロッパの民謡なども収録。お葬式だけでなく、お別れ会などにも使えそうだ。
テンシュテットのマーラーは、バーンスタイン同様、マーラーを楽譜の分析だけでなく、心情的な深い結びつきで理解できる最後の指揮者と言えよう。マーラー・ファンなら、避けて通れない演奏のひとつだ。
制作・出演
AlejandroRutkauskas / アンドレアス・ヤンケ / ジンマン / チューリヒ・トーンハレ管 / デイヴィッド・ジンマン / プリモシュ・ノヴサク / マーラー / ミーシャ・グロイエル / ルドルフ・バーメルトジンマン&チューリヒ・トーンハレ管によるマーラー・シリーズ第5弾。各楽器が明晰に聴き取れる新鮮な演奏&名録音。さまざまな楽器が絡み合いながら、すべての声部に歌が感じられるところが素晴らしい。ジンマンの指揮には円熟と洗練が感じられる。★
“弦のチェコ”の名を辱めない美しい演奏を聴くことができるアルバム。透徹したスコア・リーディングだが、いささかも冷たさは感じさせず、温かな響きに包まれている。マーラーの音楽が本能的に分かっているような演奏だ。
マーラーの交響曲とも深い関係がある「子供の不思議な角笛」の名盤。当代きっての名歌手シュワルツコップとフィッシャー=ディースカウ、それに巨匠セルの指揮でマーラーの真髄に触れることができる。
若きフィッシャー=ディースカウの名唱が聴ける一枚。なかでもフルトヴェングラーとの濃密な「さすらう若人の歌」は掛け値なしの名演だ。ケンペとの緻密な演奏も素晴らしい。「リュッケルト」は円熟の名唱。
他パートとズレる冒頭のフルートから、終楽章のソプラノの裏で鳴るコントラバス・ソロの扱いまで、また各所でのポルタメントや第2楽章のソロ・ヴァイオリンの開放弦での漸強加減など、スコアの緻密な細部描写は単なる刺激に終わらず、濃密なタペストリーを形成する。★