ジャンル : クラシック > 声楽曲
森麻季は自然なヴィブラートのかかった温かみのある歌声が魅力的。彼女の即興的な装飾も聴ける。共演は寺神戸亮&アンサンブル・レ・ボレアード。彼らだけが演奏した作品も収める。森の歌声と寺神戸のヴァイオリンの絡みが最大の聴きものだろう。
往年の名歌手によるSP盤から聖歌を集めたCD。カルーソーやジーリの立派な歌唱から、幾分古風なスタイルのポンスまで、針音が巧みに除かれた復刻で伝説の歌声が味わえる。聴きものは最後のカストラート、モレスキ。人の心を惹き付けるなんとも不思議な声だ。
60年に発売された2枚のライヴ盤をCD1枚に編集・復刻(3曲が割愛された)。半分ほどの曲目はモノラル収録だ。最後の2曲は古い合唱ファンならお馴染みの編曲の“初演”音源。技術的には今やなかなか長閑と感じるものだが、時代を映した肩の凝らない演唱に、膝を打つ方も多そうだ。
アニメ『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」の作者、詩人の覚和歌子が、新垣の思いを詩にした「うたになりたい」と「今日しか知らない」が、やっぱり聴きどころでしょうね。新垣もいくぶん抑え気味にうたっているのが、いい効果を出している。また新たな感動を得られる歌が加わった。
新垣のメッセージを元に、覚和歌子が書き下ろした詞はインティメイトな肌合い。楽曲は彼の声に合わせた雄大なスタイル。長調と短調を行き来するコード進行が特徴的な曲だ。「さとうきび畑」は11番まである全曲版。編曲がいい仕事をしている。後半で参加する女声ヴォーカル(しまだあや)も好アクセントだ。
“掃き溜めに鶴”とはよく言ったもので、才能は必ずしも英才教育だけから生まれるものではないらしい。オペラからミュージカル、カンツォーネまでに朗々たるテナーを聴かせるこの男の前職は保険のセールスマン。オーディション番組出身のシンガーによるデビュー・アルバム。
「さすらう若人の歌」第2、3曲などで強音の威力を発揮するものの、基本的には弱音を重視。かつ過度な感情表現を控えた当演奏は、全編に寂寥感が漂い、それがむしろ聴く者の耳を捕らえ感情を刺激する(「「リュッケルト詩による5つの歌曲集」」第5曲などまさに名唱)。明瞭な発音など、ゲルハーヘルらしさはいつもどおり。★
発売元
及川音楽事務所歌を聴く歓びを十二分に満喫できる素敵なCDである。イタリアの映画音楽、カンツォーネの名旋律が朗々と響く。日向由子の温かい歌声には人々の心を惹き付け震わせる不思議な魅力がある。「ニュー・シネマ・パラダイス」の感動をぜひ多くの方に味わってほしい。★
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / ウィーン国立歌劇場合唱連盟 / エディット・マティス / カール・ベーム / カール・リッダーブッシュ / ノルベルト・バラッチュ / モーツァルト / ユリア・ハマリ / ヴィエスワフ・オフマン最高の音で楽しむために!
制作・出演
オイゲン・ヨッフム / カール・オルフ / グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ゲルハルト・シュトルツェ / ゲルハルト・ヘルヴィヒ / シェーネベルク少年合唱団 / ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ / ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 / ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団制作・出演
エレーナ・オブラスツォワ / クラウディオ・アバド / ジョゼ・ヴァン・ダム / ジョヴァンニ・フォイアーニ / ニコライ・ギャウロフ / ミラノ・スカラ座合唱団他 / ミラノ・スカラ座管弦楽団 / ルッジェーロ・ライモンディ / ヴェルディ制作・出演
サイトウ・カオル / バルバラ・ヴィグヌデッリ / パオロ・カウトルッチオ / プッチーニ / マルコ・アルミリアート / ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団 / ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ合唱団 / ヨナス・カウフマン / ルチア・メンカローニ / ルネ・フレミングイタリア近代の作曲家チマーラ。流麗な旋律の歌曲は「ストルネッロ」など知名なものもあるが、まとめて録音したのは川本愛子が最初である。第1集に比べ新録音の第2集はさらにレアな曲が多い。「春の歌」など声の力に衰えがみられるものの、熱意には頭が下がる。
チマーラの歌曲集を日本で初めてリリースした川本愛子が、新たに録音した第2集。日本人としてチマーラの最高の理解者といえる川本による待望のアルバムで、花岡千春がピアノで華を添えている。