ジャンル : クラシック > 声楽曲
声とクラリネットとピアノという珍しい組み合わせのトリオですね。それぞれ芸達者な人たちが、真面目にクラシックやってるかと思えば、羽目を外したり、見得を切ったりと、さまざまな技を駆使しつつも、バランスが良く決して崩しません。プロフェッショナルのお仕事です。
2人の子供を持つコジェナーによる、“わが子に伝えたい”故郷チェコの歌集。自身が「母親が赤ちゃんにうたい聴かせるにふさわしいコレクション」と語るとおり、優しくも多様な歌が詰まった豊穣なアルバムとなっている。
「日曜はダメよ」におけるポップス歌手と紛うばかりの洗練されたセンスに感嘆する。オペラ歌手が時として陥る仰々しさとは無縁の感覚だ。一方「あなたの大きな翼を広げなさい」など透明な高音が伸びていき、コロラトゥーラの女王ならではの美声が堪能できる。
同曲異演のアルバム。中世、ルネサンス時代から、マリアを讃えた音楽は数限りなくあるが、ここでは「アヴェ・マリア」の題名を持つ曲を12曲を集めている。マリアに対する思いが込められた名曲集だ。
3枚の既発CDに新録音の5曲を加えたシューベルト選集。ナイーヴな感性で詩を心理的に掘り下げたボストリッジの自在な歌唱を、磐石の構えで支え小宇宙を形作るアンスネスのピアノ。絶佳のコンビに導かれてリートの世界を逍遥するのはまさに至福のひとときである。
制作・出演
ウィーン・アンバサーデ・オーケストラ / グロリア・エステファン / デイヴィット・ヒメネス / デイヴィッド・ヒメネス / ホセ・カレーラス / リーベロ・ボヴィオ / ヴィンチェンツォ・ダンニバーレスペインの名テノール、カレーラスのアルバム。イタリア・オペラの肥沃な土壌のごときナポレターナの数々を、陰影深いニュアンスで時に甘美に、時に激烈に歌い上げる。しかし大仰にならぬのが、この人のいいところ。指揮もとてもエモーショナル。
制作・出演
アグネス・バルツァ / エヴァ・マルトン / タリス室内合唱団 / ハンガリー放送交響楽団 / パール・コヴァーチュ / プラシド・ドミンゴ / ホセ・カレーラス / ロンドン交響楽団 / ヴェルディカレーラスのデビュー50周年を記念した2枚組ベスト・アルバム。イタリア・オペラを中心としたオペラ・アリアをDISC1に、ミュージカルや歌曲、スペイン民謡などをDISC2に収録している。
マーラーは、藤沢市民会館におけるライヴ録音で、いまだに熱烈なファンが熱く語る記念碑的なもの。山田一雄ならではの壮大な演奏が、この巨大な交響曲にふさわしい。フォーレは伊藤京子、大賀典雄が出演した貴重な録音。
制作・出演
アレシュ・バールタ / イルジー・フワーラ / イルジー・ヴァーレク / イレナ・ホーカロヴァー / チェコ・フィルハーモニー木管五重奏 / チェコ少年少女合唱団 / メンデルスゾーン / モニカ・ピェコウチコヴァー / 江崎昌子発売元
株式会社ポニーキャニオン制作・出演
アルフレート・エシュヴェ / アンゲリカ・キルヒシュラーガー / アンドレーア・マルコン / ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団 / ヘルムート・ドイチュ / ホルスト / ヴェニス・バロック・オーケストラ伝承歌とクラシカルな作品によって編まれた、実に落ち着いた内容の一枚。ノーブルな歌声の素晴らしさはもちろんだが、ピアノ伴奏の10、11、12曲目など、選曲にも唸らせられる。おなじみの「きよしこの夜」は2台ギターによる原典版で、ギターと声とのバランスが敬虔な気分を誘ってくれる。
発売元
及川音楽事務所ジャケットの笑顔から受ける印象どおり、すっきりとした軽やかな美声で歌うソプラノ。音域の広い「未来へ?Wedding March」や有名曲5、6、11曲目などでクラシカルな歌唱力も披露しつつ、魅力の本質は1、13曲目などの素直な歌に出ていると思う。過度のリヴァーブを避けたヴォーカル録音も好印象。
制作・出演
グラハム・オリリー / グループ・ヴォカール・ド・フランス / ジョン・オールディス / セシル・クロード / パスカル・ソージー / フォーレ / フランソワ=アンリ・ウバール / ブライアン・パーソンズ / ベアトリス・ゴーセ / ヴェロニク・アザン制作・出演
アデーレ・シュトルテ / テーオ・アダム / ハイドン / ヘルベルト・ケーゲル / ペーター・シュライアー / ホルスト・ノイマン / ライプツィヒ放送交響楽団 / ライプツィヒ放送合唱団発売元
日本コロムビア株式会社ほぼ20年ぶりに再発された貴重な音源。伝統の響きを継承していた東ドイツ時代の録音。オーケストラも合唱も端正で折り目正しいアンサンブルで、静かな感動を込めてハイドンの大作を温かく歌い上げている。ソリスト陣のはつらつとした歌唱も印象的。★
さまざまなスタイルでクリスマス・メロディが楽しめる4枚組アルバム。ピアノやアンティーク・オルゴールで奏でるクリスマス・ソングやグレゴリアン聖歌がロマンティックな聖夜を演出してくれる。
美しい高声もモーツァルトをはじめ随所で聴かれるが、それよりも、感情を剥き出しにするかのような劇的表現や、キャラクターに深く入り込んだ各曲の演じ分けこそが彼女の独擅場。コミカルさは当録音ではほとんどない。オケも彼女の激情に見事に対応している。a=430。
オーストリア辺境伯レオポルト3世が1135年に創設したハイリゲンクロイツ修道院。ウィーン近郊に佇む古跡の修道士が英国UCJの募集に応じて録音し、世界的に大ヒットしたグレゴリオ聖歌集である。単旋律の素朴で真摯な祈りの歌が癒しの時を与えてくれる。