発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
“桃尻女”というよりも現在はコメディエンヌとして有名な小日向しえ嬢のニュー・シングル。プロデュースはDSLの長田進。カップリングのリズム・セクションはGreat3。本格的なバッキングは伊達じゃない。実は表現力のあるシンガーなのだった。カップリングは自作だし、見直した。
プログレッシヴな技巧派メタルのカリスマの新作。近年、下降線の要因となったグランジっぽさも確かにあるが、ダークで緻密なサウンドも随所に覗かせ、軌道修正の過渡期っぽさが滲む。元メンバー、クリス・デガーモがピン・ポイント参加。
前2作では多様な実験を試みていたが、今回はシンプルなダブというところに焦点が絞られている。全曲が極端に音数の少ないアプローチなので、こだまのトランペットによるヒューマンなメロディが前面に出ていて、彼の人間性がむき出しになったような作品だ。★
しなやかなうねりが聴き手を涼しげな気分にしてくれるモッドでダンサブルな表題曲。(2)(4)はインスト曲で、とくに(4)には夏休み最終日に感じるやるせない気持ちを、より掻き立ててくれもする。寝苦しい季節のお供にも最適な好曲揃いのシングル。
ヴォーカル/ギター/ハーモニカと、キーボード/コーラスの男性デュオで、ゲストのドラム/パーカッション入りのファースト・シングル。ブルーハーツの影響を感じさせるが、ややパンクっぽいトーキング歌唱とロッキン鍵盤楽器の組み合わせがちょっと新鮮だ。
ジャンル
ミスターAORが取り組んだジャジィなスタンダード・アルバム。往時から洗練されたジャズ・フィーリングが窺えたが、彼の場合はそれより先にブルースの古典に挑戦すべきという気がしないでもない。自身のレーベル、グレイ・キャットからの第1弾。
ミディアム・テンポのヒップホップに合わせ、飲食店におけるおかしな外国人のやりとりをコミカルに演じている一曲。シンプルなサンプリングにより良い脱力感が出ており、ループのなかに引きこまれるような感覚。CX系アニメ『こち亀』のエンディング・テーマ。
パリで活躍中のDJ、ジミー・コールセンが、KENZOの世界からインスパイアされてセレクトした、コンピレーション・アルバム。
2003年の“B-BOY PARK”のテーマ曲がこの曲。ガリヤにしては珍しい、スキップするようなアップ・テンポの軽さを持った曲で、Qと山田マンのラップも笑っちゃうほどトリッキーに楽しんでる。カップリングのヘヴィな重さとの、色鮮やかな対比がガリヤらしい。
チェコ・ヴァイオリン界の大御所スークもリリース当時で73歳。ソロ活動はもうほとんど行なっていなかったようだが、当盤は1999〜2001年にかけて母国のロトス・レーベルに録音した3枚の小品集からの抜粋で、音楽への深い造詣と愛情が上品に滲み出た味わい豊かな小品集だ。
ニューウェイヴ世代の音楽家には蕎麦好きが多い。ここから発想して作られた(ソバ)アンビエント・オムニバス。小西康陽、朝本浩文らが参加。16曲目は石坂浩二、緒川たまきのナレーション入り。参加アーティスト行きつけの蕎麦屋を写真入りで紹介した小冊子も粋だ。★
Dragon Ash、SOURCEとともに設立したMOB SQUADレーベルから、彼らにとっての初リリース。PASSERのラテン趣味とリズム・クレイジーっぷりが全開の強力なサマー・パーティー・チューンで、のんびりした歌詞とキレまくったサウンドとのバランスがすごい。
新宿副都心の人気ホテル、パークハイアットのイメージに合った楽曲をセレクトしたコンピレーション・アルバム。スイートルームでくつろぐような贅沢な気分を味わえる。
レトロな味わいのフレンチ・シャンソン名曲をうたうヴィクター・ラズロとはなんとも恐れ入った。とはいえそれは嬉しい驚き。彼女ならではのラテン・フレーバーいっぱいのアレンジとも相まって、楽曲&アーティストの双方にとっての挑戦は大成功。なかなかの聴きものだ。
2002年秋に解散したWINO、7年にわたる活動の軌跡。けだるく刻まれるビートと大らかに展開をみせるメロディ、あらゆる欲情をそそり起こさせる煽情的なバンド・サウンドは、90年代末期のジャパニーズ・ロックの代表として残るはず。ナンバガの解散よりも、私にはずっと衝撃的だった。★
NHK『みんなのうた』になったデビュー作。作詞は本人だが、作曲は爽やかメロが秀逸のяK。ジャケも歌い方もほのぼのしているが、歌詞は“まちがうことも答えさ”と、かなり青春パンク路線。雰囲気重視で聴きたい人には(3)のアンビエント調もオススメ。
モデル出身の小日向しえ、6枚目のシングル。hitomiオルタナ版といった趣は出自ゆえか。作詞もするし。今風パンク・ロック(1)よりもヴォコーダ使いが憎いニューウェイヴ風(2)の方が似合っている。声もhitomiっぽいが、よりハスッパな雰囲気が○。
イシュタル国の王室エージェンシー“CLOUD7”の活躍を描くフジテレビ系アニメ『L/R』のオープニング・テーマ。名キーボーディスト、ビリー・プレストンによる軽快なナンバー。
ヴァイオリン界のニューウェイヴというだけで小杉まりさの詳しいプロフィールは不明だが、ポップで伸びやかな音楽性の持ち主のようだ。クラシックのアレンジものが多く入っているが、クラシックには聴こえないところも魅力だ。本格的なジャズ演奏も聴いてみたい。