音楽むすび | 発売元 : 株式会社ワードレコーズ

発売元 : 株式会社ワードレコーズ

ライヴ・アット・マスターズ・オブ・ロックライヴ・アット・マスターズ・オブ・ロック

スイスのフォーク・メタル・バンドのエルヴェイティの2019年のライヴを収めたアルバムが早くも登場! 最新アルバム『アテグナトス』(2019年)を引っ提げて行なったツアーの中から、2019年7月にチェコで行なわれた“マスターズ・オブ・ロック・フェスティヴァル”に出演した時の模様を収録。 ヨーロッパで圧倒的な人気を誇るバンド妖艶でかつエネルギッシュなパフォーマンスはまさに必聴! 2003年にスイスにて、クリゲル・グランツマン(ヴォーカル/ホイッスル/マンドラ)が中心となって結成されたエルヴェイティ。 アルバム『スピリット』(2006年)でデビューを果たした彼らは、間もなくしてドイツの大手メタル・レーベルのニュークリア・ブラストと契約。 4作目の『エブリシング・リメインズ』(2010年)をスイス・チャート最高8位に送り込むと、その後も5作目の『ヘルヴェティオス』(2012年)が最高4位、6作目の『オリジンズ』(2014年)がチャートNo.1に輝き、スイスを代表するロック・バンドとなる。 その後、アナ・マーフィーをはじめとする主要メンバー3人が脱退し、セラー・ダーリンを結成する一方で、エルヴェイティは新メンバーを迎え、7作目の『イヴォケーション II〜ガリアの神々〜』(2017年:スイス・チャート最高2位)をリリースすると、2019年4月には8作目の『アテグナトス』を発表する。 この作品もチャート最高3位に入るヒットとなる中、バンドは同4月からワールド・ツアーをスタート。地元スイスでのライヴを皮切りに中国、台湾、ニュージー・ランド、オーストラリアでのツアーを経て、ヨーロッパを精力的に廻っている彼らだが、その中から7月11日にチェコで行なわれた“マスターズ・オブ・ロック・フェスティヴァル”に出演した時の様子を収めたのが本作『ライヴ・アット・マスターズ・オブ・ロック』である。 “マスターズ・オブ・ロック・フェスティヴァル”は2003年からチェコで毎年開催されているロック・フェスティヴァルで、エルヴェイティはこれまで2009年、2011年、2014年、2016年と4回出演しており、今回が5回目となる。 クリゲルとファビエンヌ・エルニ(ヴォーカル/ケルティックハープ)の男女のツイン・ヴォーカルをフィーチュアし、フォーク・メタル、ゴシック・メタル、メロディック・デス・メタルをミックスしたような音楽を特徴にする彼らだが、本作では最新作の『アテグナトス』からの楽曲を軸に、新旧の代表曲をプレイ。 フィドルやハーディ・ガーディ、バグパイプなどを交えた重厚なサウンド、モダンでアグレッシヴな演奏は圧巻で、ライヴ・バンドとしても絶大なる人気を誇っている彼らの魅力を余すところなく収めた作品に仕上がっている。 【メンバー】 クリゲル・グランツマン(ヴォーカル/ホイッスル/マンドラ) ファビエンヌ・エルニ(ヴォーカル/ケルティックハープ) ニコル・アンスペルゲル(フィドル) ミハリナ・マリシュ(ハーディ・ガーディ) マッテオ・システィ(ホイッスル/バグパイプ/イーリアン・パイプス/バウロン) ヨナス・ヴォルフ(ギター) ラファエル・ザルツマン(ギター) カイ・ブレム(ベース) アラン・アッケルマン(ドラムス)

ザ・ファイア・アイ・ロング・フォーザ・ファイア・アイ・ロング・フォー

北欧叙情ドゥーム・メタルの燃え続ける闇の炎。暗黒の福音書・第4章が幕を上げるとき、ジェニー・アン・スミスの女声ヴォーカルが夜空を切り裂く。 2012年にキャンドルマスのレイフ・エドリングのプロジェクトとして始動。ファースト・アルバム『アヴァタリアム』(2013)で一躍ドゥーム・メタルの新星となった後、レイフは健康上の理由でライヴ活動から撤退するが、ジェニー・アン・スミスの女声ヴォーカルとマルクス・イデルの厚みあふれるギター・リフを軸にしながら躍進を続けてきた。 『ザ・ガール・ウィズ・ザ・レイヴン・マスク』(2015)、『ハリケーンズ・アンド・ヘイローズ』(2017)が成功を収めた勢いに乗って完成された、早くも4作目のアルバムとなる『ザ・ファイア・アイ・ロング・フォー』では、初期ブラック・サバスの系譜にあるドゥーム・ロックをモダン・メタル方向にシフトさせ、憂いを込めたメロディで昇華させた音楽性が貫かれている。 先行リーダー・トラック「ルビコン」を筆頭に、もはや後戻り出来ない運命を暗示するナンバーが続く。 「ポーセリン・スカル」「エピタフ・オブ・ヒーローズ」などではマルクスが新世代ドゥーム・リフ・マスターとして覚醒、「シェイク・ザット・ディーモン」ではアップテンポで押しまくる。 「レイ・ミー・ダウン」や「グレイト・ビヨンド」、ピアノをバックにジェニーが歌い上げる「スターズ・ゼイ・ムーヴ」など、抒情的な要素も増しており、陰翳に富んだエピック・ドゥーム「ザ・ファイア・アイ・ロング・フォー」はバンドが新たなる崇高な境地へと到達したことを宣言している。 マルクスは本作についてレインボー、レッド・ツェッペリン、ドアーズからの影響を口にしているが、その音楽性は偉大なる先達へのリスペクトを表しながらも、新時代のドゥーム・メタルを提示する気概に満ちたものだ。 レイフ・エドリングは3曲のソングライティングに関わっており、新ドラマーとしてレイフ率いるザ・ドゥームズデイ・キングダムのアンドレアス“ハボ”ヨハンソンが参加。 一方、マルクスはキャンドルマスの最新作『ザ・ドア・トゥ・ドゥーム』をプロデュースするなど、北欧ドゥーム・ファミリーの結束を感じさせる作品となっている。 アルバムはストックホルムの“スタジオ・ディープウェル”でレコーディング。 マルクスが自らプロデュースを手がけ、ブリトニー・スピアーズ「トキシック」でグラミー賞を獲得したニクラス・フリクトがミックス、ラムシュタインやヴォルビートなどとの作業で知られるスヴァンテ・フォルスバックがマスタリングを担当するなど、世界のトップ・クラスを制作陣に迎えている。 2020年1月、本国スウェーデンのストックホルムとイェテボリでの公演を皮切りに、本格的にツアー活動も行われることが発表されている。 2020年の世界を、アヴァタリアムがドゥーム・メタルの漆黒の空間へと誘(いざな)っていく。 【メンバー】 ジェニー・アン・スミス(ヴォーカル) マルクス・イデル(ギター) アンドレアス “ハボ” ヨハンソン(ドラムス/パーカッション) リカード・ニルソン(キーボード)

ザ・リペントレス・キロジー〜ライヴ・アット・ザ・フォーラムザ・リペントレス・キロジー〜ライヴ・アット・ザ・フォーラム

目下フェアウェル・ツアー中、スラッシュ・メタルの帝王スレイヤー。 2018年8月5日ホームタウンのロサンゼルスで行われたコンサートをフル収録した映像作品が登場。 メタル・ファンならスレイヤー最後の作品となるであろう本作を見逃すな! 2018年1月、ヘヴィメタル界に衝撃が走った。スレイヤーがフェアウェル・ツアーを行う、つまり現役引退することを表明したのだ。 確かにその兆候は以前から見られた。首の手術を受け、激しいヘッドバンギングができなくなってしまったフロントマンのトム・アラヤは、 引退をほのめかすこともあった。問題は首だけではない。 デビュー以来トム・アラヤ、ケリー・キング、ジェフ・ハンネマン、デイヴ・ロンバードという鉄壁のカルテットを誇ってきたスレイヤーであったが、 13年2月にデイヴが脱退。(もうこれで3度目のことであったが。)さらに同年5月2日には、ジェフがわずか49歳でこの世を去ってしまうという悲劇に見舞われたのだ。 その後もエクソダスのゲイリー・ホルトらの手を借りて活動を続けてきたスレイヤーで。 だが、ジェフもデイヴもいない彼らに割り切れなさを感じていたファンもいたかもしれない。 それでも、だ。スレイヤー本人の口から「フェアウェル・ツアー」の言葉が出た衝撃は、半端なものではなかった。 それはそうだろう。スラッシュ・メタルが誕生から、まもなく40年。これまで数多のバンドが生まれ、そして解散していった。 だが、スラッシュ・メタル・バンドによる「引退宣言」なんて、これまで耳にしたことはなかった。 ましてや40年間ずっとトップを走ってきたスレイヤーの引退宣言である。驚くなという方が無理な話だ。 フェアウェル・ツアーは18年5月、ラム・オブ・ゴッド、アンスラックス、ベヒーモス、テスタメントを従えた北米ツアーを皮切りにスタート。 19年3月にはダウンロード・ジャパンにもやってきた。トムの最後のスピーチに、感極まったファンも多かったはず。 このツアーがいつまで続くのか、今のところははっきりしていない。だが、一つ言えるのは、決して遠くない将来、スレイヤーとしての最後の瞬間がやってくるということ。 そんなフェアウェル・ツアーの模様が収録されており、いずれリリースされるという噂はずっと囁かれていた。 前述の北米ツアーのサポートを務めたベヒーモスのリーダー、ネルガルがSNS上で、「スレイヤーがDVD用のビデオ撮影をやっている」とバラしてしまったからだ。 そしてこの度、ついにその全貌が明らかになったのである。 『ザ・リペントレス・キロジー』と銘打たれた本映像作品には、18年8月5日、ロサンゼルスはイングルウッドのザ・フォーラムで行われた公演がまるまる収録されている。 メンバーは、トム・アラヤ、ケリー・キングに加え、ゲイリー・ホルトとポール・ボスタフ。「ヘル・アウェイツ」、「エンジェル・オブ・デス」、 「デッド・スキン・マスク」、そして最新スタジオ・アルバム『リペントレス』のタイトル曲など、35年以上に渡るバンドのキャリアの中で生み出された名曲の数々が、 惜しげもなく披露されている。日本公演ではプレイされなかった永遠のクラシック「アンチクライスト」が収録されているのも嬉しい。 本作が収録されたロサンゼルスは、言うまでもなくスレイヤーの地元。自分たちのヒーローのフェアウェル公演ということで、オーディエンスの熱気もただごとではない。 さらに、本作には「ユー・アゲインスト・ユー」、「リペントレス」、「プライド・イン・プレジュダイス」の3曲のPVを基調とした 『ザ・リペントレス・キロジー』という短編映画も収録されている。 本作がスレイヤーの最後の作品となる可能性は高い。(少なくともゲイリー・ホルトは「スレイヤーがニュー・アルバムを出すことはないだろう」と発言している。) これは単なる1つのバンドの活動停止という話ではない。スレイヤーの終わりは、1つの時代の終わり。彼らの活動停止が、エクストリーム・メタル界、 ひいてはヘヴィメタル界に大きな変動をもたらすことは間違いない。本作は、大きな物語終焉のドキュメンタリー、まさに永久保存版と言うべき作品。 ヘヴィメタル・ファンならば、これを見るのが義務である。 【メンバー】 トム・アラヤ(ヴォーカル/ベース) ケリー・キング(ギター) ゲイリー・ホルト(ギター) ポール・ボスタフ(ドラムス)

スピリチュアル・インスティンクトスピリチュアル・インスティンクト

フランスのアルセストが放つ、ニュークリア・ブラスト移籍後初、通算6枚目のアルバム。 ギター、ヴォーカルからドラム、シンセサイザーまでもこなす真の天才マルチプレイヤー、ネージュが夢に見た色も形もない 架空の世界を音で表現したというその世界観は、本作でも炸裂。ブラック・メタルを美の極致へと昇華した別世界の音楽、ここに極まれり。 もともと80年代のイーヴルなスラッシュ・メタルへの回帰という側面を強く持っていたブラック・メタルであるが、 現在そのスタイルは限りなく拡散していると言える。おそらくは、シンセサイザーというあらゆる楽器、声の代替となりうるものが 基本編成に組み入れられていたこと、そしてBurzumが発明した(少なくともVarg本人はそう豪語している)単音トレモロという、 わりと自由度の高いリフスタイルが中心であったことにより、ブラック・メタルは他ジャンルと結びつきが容易だったのではないか。 そんなスタイル拡散の最右翼バンドが、フランスのアルセストである。 最近の音だけ聴けば、果たしてなぜこれがブラック・メタルの文脈で語られるのか不思議なほど、その音楽性は独特である。 最右翼「バンド」という書き方をしたが、事実上アルセストは、ヴォーカル、ギター、ベースはもちろん、 キーボードやドラムまでもこなす文字通りのマルチ・プレイヤー、ネージュこと、ステファン・ポーのソロ・プロジェクト。 どんな楽器でもこなせることから、数多くのバンドに関わってきたネージュであるが、00年代初め、悪名高きペスト・ノワールで ギターやドラムを演奏していたことからもわかるとおり、その出自はやはりブラック・メタルと言える。 アルセストの始動は99年頃。01年にデモ『Tristesse hivernale』、05年にはEP『Le Secret』をリリースしているが、 これらの作品も十分ブラック・メタルで語れる範疇の作品である。アルセストがその独自のスタイルを完成させたのは、 07年に発表されたデビュー・アルバム『Souvenirs d’un Autre Monde』において。 ネージュは04年、オードリー・シルヴァンとともに、Amesoeursを結成。 このバンドは、Burzum、The Cure、Depeche Mode、Sonic Youth、Katatonia 、New Order、Joy Division等から影響を受けた、 つまりブラック・メタル、ポスト・パンク、ゴスを融合させたまったく新しい音楽性を持っており、言うなればこのバンドこそがアルセストのプロトタイプだったのである。 Amesoeursは09年、バンド名を冠したアルバムをリリースしたのち解散してしまうが、ネージュはアルセストにおいて、 「ブラックゲイズ」などと形容されるそのスタイルを継承、追求していくことになる。 アルセストの音楽についてネージュは、彼が子供のころに夢で見た「色も形も音もない架空の世界」を音で表現したものだとしている。 アルセストの奏でる音は、とにかく美しい。済んだ歌声、トレモロ・ギターのハーモニー。これらの形容は、一般的なブラック・メタルのそれとは真逆とも言える。 先ほど「ブラックゲイズ」という言葉を使ったが、これはアルセストのトレモロ・ギターが、シューゲイザーというジャンルを想起させることから生まれたジャンル名だ。 だが、ネージュによれば、『Souvenirs d’un Autre Monde』をリリースした時点では、いわゆるシューゲイザーといわれる音楽を聴いたことはなく、 その根底にあるのはやはりBurzumであるとのこと。 そんなアルセストのニュー・アルバム、『スピリチュアル・インスティンクト』がリリースとなる。 前作『Kodama』(映画『もののけ姫』にインスパイアされたアルバムだ)から3年ぶり、ニュークリア・ブラストへ移籍後初のアルバムだ。 本作の製作は、ネージュ曰く「長く困難だけどやりがいのあるプロセス」であったが、「その仕上がりには本当に満足している」というだけあり、 夢の世界を音楽で表現しようとしたというのが実によくわかる仕上がり。別世界の美しさを語るネージュのヴォーカルの美しさと、 ブラック・メタル的暴虐性のコントラストというアルセストの持ち味が十分に発揮されたアルバムだ。 全6曲40分強というアルセストのおなじみの構成に加え、日本盤にはボーナストラックとして、同郷フランスのシンセウェイヴ・ミュージシャン、 Perturbatorによるリミックス・ナンバーを収録。エクストリーム・メタル・ファンだけでなく、ポストロックや先鋭的な音楽好きに強くアピールする強力な作品である。 【メンバー】 ネージュ(ヴォーカル/ギター/ベース/シンセ) ヴィンターハルター (ドラムス)

イン・カウダ・ヴェネノムイン・カウダ・ヴェネノム

プログレッシヴ・ロック×ヘヴィ・メタルの掛け合わせが生み出す芸術を、果てなく、どこまでも拡張し続けてきたオーペス。 まもなく結成30周年を迎える彼らの3年ぶりのアルバムが、母国語であるスウェーデン語と英語の双方でのレコーディングを経て、リリースされる。 自身の体内に流れるルーツを照射しつつ、無尽蔵に広がりゆく音世界を形にした、この深遠な調べを堪能せよ! バンド結成から30周年を迎えようとする今、自身のルーツを凝視しながら、レトロに埋没せずに、飛躍し続ける音楽を構築するオーペス。 このバンドの、そしてミカエル・オーカーフェルトに通底する態度は、一体どこまで屈強なものになっていくのだろうか。 1990年にスウェーデン・ストックホルムでバンドを結成したのは、ミカエルではなく、デイヴィット・イスベルグ。 当初ベーシストとして誘われたミカエルだが、95年にデビュー・アルバム『オーキッド』をリリースする頃には、今に続くミカエル体制が始動する。 ダークでありながらエモーショナルに響くプログレとデスメタルの巡り合いによって表現の幅を膨らませていく。 96年にセカンド『モーニングライズ』、97年にサード『マイ・アームズ、ユア・ハース』、99年に4作目『スティル・ライフ』を立て続けに発表し、 ジャンルを越境し、凝り固まった「ヘヴィ」に、新たな輪郭を投与していく。 ポーキュパイン・ツリーのスティーヴン・ウィルソンと共に作り上げた2001年リリースの5作目『ブラックウォーター・パーク』が評判を呼び、 活動をヨーロッパのみならず、アメリカへと広げていく。02年に『デリヴァランス』、翌03年に『ダムネイション』を立て続けにリリース、 レトロな諧調に透明度の高いメロディを溶かし、時に肉厚なヘヴィネスをぶつけていく手法は、延伸を続けていく。 05年に『ゴースト・レヴァリーズ』を発表、06年には第1回目となる「LOUD PARK 06」で初来日公演を果たし、日本でも認知されるようになる。 08年には『ウォーターシェッド』、11年『ヘリテイジ』を発表し、アルバムを発表する度に来日公演を実現させるバンドに成長する。 14年の『ペイル・コミュニオン』、16年『ソーサレス』を経て、2017年5月に、アメリカ・コロラド州デンバーにある「レッドロック野外劇場」で 行ったライヴを収録した『ガーデン・オブ・ザ・タイタンズ〜オーペス・ライヴ・アット・ レッド・ロックス・アンフィシアター』をリリースした。 3年ぶりとなる本作に取り掛かる前、バンドの活動からしばらく離れていたミカエルだったが、ある朝、子供たちを学校に連れていく間に、 バイリンガルのアルバムを作る、とのアイディアを思い立ち、急ピッチで制作が進んでいった。 それは、自身のバンドのルーツへの旅路であり、バンドの起点から現在までのキャリアを総括する意味を持っていた。 神々しさすら帯びるサウンドの美意識に浸りっぱなしになる。今、バンドが歩んでいくべき道を、 原点に立ち返りながら探し当てるという壮大なスケール感。築き上げてきたものを解体し、 再び構築するという、音楽へ向かう飽くなき野心が、また新たに異様な濃度の芸術作品を生み出した! 【メンバー】 ミカエル・オーカーフェルト(ヴォーカル/ギター) フレドリック・オーケソン(ギター) マーティン・メンデス(ベース) マーティン・アクセンロット(ドラムス) ヨアキム・スヴァルベリ(キーボード)

イン・カウダ・ヴェネノムイン・カウダ・ヴェネノム

プログレッシヴ・ロック×ヘヴィ・メタルの掛け合わせが生み出す芸術を、果てなく、どこまでも拡張し続けてきたオーペス。 まもなく結成30周年を迎える彼らの3年ぶりのアルバムが、母国語であるスウェーデン語と英語の双方でのレコーディングを経て、リリースされる。 自身の体内に流れるルーツを照射しつつ、無尽蔵に広がりゆく音世界を形にした、この深遠な調べを堪能せよ! バンド結成から30周年を迎えようとする今、自身のルーツを凝視しながら、レトロに埋没せずに、飛躍し続ける音楽を構築するオーペス。 このバンドの、そしてミカエル・オーカーフェルトに通底する態度は、一体どこまで屈強なものになっていくのだろうか。 1990年にスウェーデン・ストックホルムでバンドを結成したのは、ミカエルではなく、デイヴィット・イスベルグ。 当初ベーシストとして誘われたミカエルだが、95年にデビュー・アルバム『オーキッド』をリリースする頃には、今に続くミカエル体制が始動する。 ダークでありながらエモーショナルに響くプログレとデスメタルの巡り合いによって表現の幅を膨らませていく。 96年にセカンド『モーニングライズ』、97年にサード『マイ・アームズ、ユア・ハース』、99年に4作目『スティル・ライフ』を立て続けに発表し、 ジャンルを越境し、凝り固まった「ヘヴィ」に、新たな輪郭を投与していく。 ポーキュパイン・ツリーのスティーヴン・ウィルソンと共に作り上げた2001年リリースの5作目『ブラックウォーター・パーク』が評判を呼び、 活動をヨーロッパのみならず、アメリカへと広げていく。02年に『デリヴァランス』、翌03年に『ダムネイション』を立て続けにリリース、 レトロな諧調に透明度の高いメロディを溶かし、時に肉厚なヘヴィネスをぶつけていく手法は、延伸を続けていく。 05年に『ゴースト・レヴァリーズ』を発表、06年には第1回目となる「LOUD PARK 06」で初来日公演を果たし、日本でも認知されるようになる。 08年には『ウォーターシェッド』、11年『ヘリテイジ』を発表し、アルバムを発表する度に来日公演を実現させるバンドに成長する。 14年の『ペイル・コミュニオン』、16年『ソーサレス』を経て、2017年5月に、アメリカ・コロラド州デンバーにある「レッドロック野外劇場」で 行ったライヴを収録した『ガーデン・オブ・ザ・タイタンズ〜オーペス・ライヴ・アット・ レッド・ロックス・アンフィシアター』をリリースした。 3年ぶりとなる本作に取り掛かる前、バンドの活動からしばらく離れていたミカエルだったが、ある朝、子供たちを学校に連れていく間に、 バイリンガルのアルバムを作る、とのアイディアを思い立ち、急ピッチで制作が進んでいった。 それは、自身のバンドのルーツへの旅路であり、バンドの起点から現在までのキャリアを総括する意味を持っていた。 神々しさすら帯びるサウンドの美意識に浸りっぱなしになる。今、バンドが歩んでいくべき道を、 原点に立ち返りながら探し当てるという壮大なスケール感。築き上げてきたものを解体し、 再び構築するという、音楽へ向かう飽くなき野心が、また新たに異様な濃度の芸術作品を生み出した! 【メンバー】 ミカエル・オーカーフェルト(ヴォーカル/ギター) フレドリック・オーケソン(ギター) マーティン・メンデス(ベース) マーティン・アクセンロット(ドラムス) ヨアキム・スヴァルベリ(キーボード)

シェイプド・バイ・ファイアシェイプド・バイ・ファイア

メタルコアの帝王がついに復活!ティム・ランベシス(ヴォーカル)が復帰し、 活動を再開させたアズ・アイ・レイ・ダイングが7年ぶりとなる待望の復活アルバム『シェイプド・バイ・ファイア』を発表! メロディックにテクニカルに、そしてアグレッシヴに進化した最高結成が完成! 2007年にリリースされた4thアルバム『アン・オーシャン・ビトウィーン・アス』が全米チャート最高8位にランク・インし、 アルバムに収録された「ナッシング・レフト」がグラミー賞の“ベスト・メタル・パフォーマンス”部門にノミネートされたアズ・アイ・レイ・ダイング。 メタルコア・シーンを代表するバンドとなった彼らは、その後も5thアルバム『ザ・パワーレス・ライズ』(2010年)が全米最高10位、 クリーン・ヴォイスのパートが増え、エモの要素が増した6thアルバム『アウェイクンド』(2012年)が全米最高11位を記録し、名実ともの人気バンドとなる。   しかし、絶頂期の最中、2013年5月にティムが別居中の妻の殺害を計画し、殺人教唆の罪で逮捕されるという事件が発生。バンドは活動休止となる。 残されたメンバーはオー・スリーパーのシェーン・ブレイと共に結成したオルタナティヴ・メタル・バンドのウーヴンウォーで活動する中、 実刑判決を受けたティムが2016年12月に仮出所すると、話し合いの末にアズ・アイ・レイ・ダイングが活動休止時のメンバーで再始動することが決まる。 新たにニュークリア・ブラスト・レコードと契約した彼らは、2018年6月にシングルの「マイ・オウン・グレイヴ」を発表。 さらに2018年6月16日に地元サンディエゴで復活ライヴを行なった後、アメリカとヨーロッパでツアーを経て、 完成させたのが、7年ぶり7作目となる『シェイプド・バイ・ファイア』である。   アディショナル・プロダクションでティムがスクリーム・ヴォイスで歌うアグレッシヴなパートと、ジョシュ・ギルバート(ベース、ヴォーカル)の クリーン・ヴォイスによるメロディアスなパートを巧みに融合させ、エッジの効いたテクニカルな演奏と絡めた音楽は実にダイナミックで、 哀愁を感じさせるメロディの充実ぶりも耳を惹く。前作の『アウェイクンド』の延長線上にありながら、サウンドと演奏の両面でスケール・アップを図っており、 アグレッシヴでエキサイティングな楽曲はバンドの完全復活に相応しいものとなっている。まさに最先端のメタルコア・アルバムがここに完成したと言える。 【メンバー】 ティム・ランベシス(ヴォーカル) ニック・ヒパ(ギター) フィル・スグロッソ(ギター) ジョシュ・ギルバート(ベース/ヴォーカル) ジョーダン・マンチーノ(ドラムス)

エクストリーム・パワー・メタルエクストリーム・パワー・メタル

多国籍メタル・バンド、ドラゴンフォースが8枚目となるニュー・アルバム『エクストリーム・パワー・メタル』をリリース! 爆走メロディック・ナンバーからエピックなバラード、シンフォニックなアレンジメントに過激すぎるギターソロ! ファンが望むものがギッシリ詰まった新たなる傑作!キーボードを担当するのはエピカのコーエン・ヤンセン。日本盤限定ボーナストラック1曲収録。 ドラゴンフォースが返ってくる。2年ぶり、8枚目のスタジオ作品となるニュー・アルバムのタイトルは、『エクストリーム・パワー・メタル』、 つまり「過激なパワー・メタル」。これ以上彼らのスタイルを的確に表現するのは不可能ではないかと思うようなタイトルであるが、もちろんその中身も、 パワー・メタルの限界をぶち破る「エクストリーム・パワー・メタル」そのもの。「俺たちのエピック・サウンドにさらに磨きをかけた作品」と、 ハーマン・リ(G)が自信満々に語る通り、ドラゴンフォースの理想像を具現化したような作品に仕上がっている。わかりやすく、そして大仰なサビ。 ハーマン、サム・トットマンという2人のギターヒーローによるクレイジーすぎるソロの応酬。『エクストリーム・パワー・メタル』には、 ドラゴンフォース・ファンが望むものすべてが詰まっている。それも大幅なグレードアップが施されて。 一方、本作には新風も吹いている。昨年、ファースト・アルバムから活動を共にしてきたキーボーディストのヴァディム・プラツァノフが脱退。 『エクストリーム・パワー・メタル』はドラゴンフォースにとって、ヴァディム抜きの初作品ということになる。 今回、彼の抜けた穴を埋めたのは、長年ドラゴンフォースのファンであったというコーエン・ヤンセン(ゲスト参加)。 コーエンのキーボーディストとして名をはせるコーエンだが、本作ではキーボードをプレイしただけでなく、一部曲作りにも参加。 バグパイプの導入など、過去のドラゴンフォースには見られなかった要素を持ち込んでいるのが興味深い。 『エクストリーム・パワー・メタル』というストレートすぎるタイトルに加え、フューチャーレトロ感満載のアートワークもかなりの直球勝負。 『エイリアン』や『ターミネイター』といった映画、そしてビデオゲームやアーケードゲーム、さらにはシンセポップといった音楽スタイル。 80年代特有の大げさな世界観が大好きというドラゴンフォース。パワー・メタル、エクストリーム・メタルに、これらの80年代的要素を混ぜ合わせたものが、 ドラゴンフォース・ワールドである。音楽、歌詞、アートワーク、アーティスト写真。今回、あらゆる点において、その世界観がよりストレートに表現されているのが印象的だ。 本アルバムのミックスは、前作のスウェーデンと打って変わり、ロサンゼルスで行われた。 「フューチャーレトロがテーマなら、やっぱりロスで作らないとね」というハーマンの言葉は、あながち冗談でもないのだろう。 爆走メロディック・ナンバーからエピックなバラード調まで。シンフォニックなアレンジメントに過激すぎるギターソロ。 繰り返しになるが、『エクストリーム・パワー・メタル』には、ドラゴンフォース、いやヘヴィメタル・ファンが望むものがすべて詰まっている。 だが、それも当然のことだろう。「自分たちの得意なことが何なのかはわかっている」という彼らの発言を聞くと、 ドラゴンフォースらしからぬアルバムなど生まれようもないのだから。 【メンバー】 マーク・ハドソン(ヴォーカル) ハーマン・リ(ギター) サム・トットマン(ギター) フレデリック・レクレール(ベース) ジー・アンザローネ(ドラムス)

レヴェレイションレヴェレイション

マイケル・シェンカー・フェストのセカンド・アルバムが早くも登場!神による鬼気迫るプレイ。4大ヴォーカリストの絶唱。 さらにはレインボーやDESTINIAで活躍するロニー・ロメロがゲスト参加。HR/HMのアルバムに、これ以上何を求めようか。 テッド・マッケンナ急逝の悲しみを乗り越え完成させた感動作。 日本盤のみLOUD PARK 17から「アソート・アタック」「ドクター・ドクター」のライヴ・テイク、さらにはLOUDNESS高崎晃がゲスト参加した 「ザ・ビースト・イン・ザ・シャドウズ」をボーナス収録。東西ギター・ヒーローが激突する究極のギター・ソロ・バトルを聴き逃すな! ゲイリー・バーデン、グラハム・ボネット、ロビン・マッコーリー、ドゥギー・ホワイト。 MSG、そしてテンプル・オブ・ロックのヴォーカリストたちが集結したマイケル・シェンカー・フェストは、 まさにマイケル・シェンカーという類まれなるアーティストの集大成だ。ライヴ・プロジェクトとして始動したが、 18年には『レザレクション』でアルバム・デビュー。大きな話題となったのも記憶に新しい。 16年8月、LOUD PARK 2017のヘッドライナー、そして昨年9月と、すでに3回の来日を果たしている彼らの雄姿は、多くのファンの目に焼き付いていることだろう。 そしてこのたび、早くもセカンド・アルバム、『レヴェレイション』がリリースされることとなった。デビュー作から1年ちょっと。 その創作意欲には脱帽するしかない。 今回のコンセプトはマイケルの身に起こったこと、そして現在起こっていること。 つまり、彼の人生そのものについて。アルバム・タイトルの「レヴェレイション」とは、「啓示」の意。すなわち、「神あるいは超越的存在が、 人間の力では認識できない秘密を示すこと」である。生ける神であるマイケルのアルバム・タイトルとして、これほどふさわしいものが他にあろうか。 実際、『レヴェレイション』は神の啓示以外の何ものでもない。「全シンガーからの素晴らしいインプットのおかげで、さらに良い作品になったよ。 これ以上はないというくらいにね」というマイケルの発言からも、その仕上がりへの絶対の自信がうかがえる。「曲はエネルギーに溢れていてメロディック。 シンガーたちの魂の歌唱が聞ける」という彼の言葉に偽りはない。 本アルバムの製作中、マイケル・シェンカー・フェストは悲劇に見舞われている。 今年1月、ドラマーのテッド・マッケンナが急逝。『レヴェレイション』は、そんな悲しみを乗り越えて作られたアルバムでもある。 テッドの遺志を継いでいるのは、サイモン・フィリップスとボド・ショプフの2名。前者はマイケル・シェンカー・グループのデビュー・アルバムに、 後者は『パーフェクト・タイミング』や『セイヴ・ユアセルフ』に参加した、いずれもマイケルと縁の深いドラマーである。 本アルバムでは主にサイモンがプレイしている。 今回は、4人のヴォーカリストに加え、レインボーや若井望率いるDESTINIAで活躍するロニー・ロメロもゲスト参加。 そして、本作の目玉とも言えるのが、LOUDNESSの高崎晃がゲスト参加した日本盤限定ボーナストラック「ザ・ビースト・イン・ザ・シャドウズ」だ。 東西のギター・ヒーローがソロ・バトルは繰り広げるのだから、HR/HM史上に残る事件である。 世界中のHR/HMフリーク達が、血眼になって日本盤を探し求めること間違いなし。 日本盤のみのボーナストラックとして、LOUD PARK 17で収録されたライヴ・トラック2曲も収録。 明るくポップなものからハードなロック・チューン、そしてもちろんお家芸の哀愁たっぷりのメロディ、ハーモニーあふれる美しいナンバー。 名ヴォーカリストたちによる絶唱。マイケルの魂あふれるプレイ。『レヴェレイション』は、ファンが求めるものをすべて持ち合わせた傑作に仕上がっている。 HR/HMのアルバムに、これ以上何を求めようか。HR/HMファンならば、これを聞き逃す手はない。 【メンバー/予定】 マイケル・シェンカー (ギター) ゲイリー・バーデン (ヴォーカル) グラハム・ボネット (ヴォーカル) ロビン・マッコーリー (ヴォーカル) ドゥギー・ホワイト (ヴォーカル) クリス・グレン (ベース) サイモン・フィリップス (ドラムス) ボド・ショプフ (ドラムス) スティーヴ・マン (ギター/キーボード) ロニー・ロメロ (ヴォーカル/レインボー, DESTINIA)

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