1993年4月21日発売
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 パガニーニの主題による狂詩曲ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 パガニーニの主題による狂詩曲
小山実稚恵の優れた技巧と天衣無縫な気質が大いに生かされた、華やかなピアノだ。一方、デイヴィスは、オーケストラを実に雄弁に歌わせている。この二者が分厚い響きでぶつかりあいながら、華麗かつ情感豊かに、ラフマニノフの音楽を作りあげている。
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ショパン:ピアノ・ソナタ第3番
リリックで良く流れる美しいショパン。「女性らしいデリケートな」というといかにも安直な形容になるが、まさにそういう感じなのだ。4曲の小品よりは、やはり大作の(1)ソナタに彼女の良さが現われている。今後は一層の自己主張を望みたい。
リスト:ピアノ・ソナタロ短調リスト:ピアノ・ソナタロ短調
小山実稚恵のデビュー第2作。曲の雄大さに見合った毅然たるタッチで弾かれたリストもいいが、ラフマニノフはもっといい。曲の性格の違いもあって、後者の柔らかく甘いロマンチシズムが聴き手をほろりとさせるのだ。やはりまとめにくいリストよりもこちらの方が生き生きと弾けている。
和田アキ子全曲集 シングルズ和田アキ子全曲集 シングルズ
おなじみ和田アキ子のベスト盤。内容は、現在から過去へとタイム・スリップするシングル集で、通常の順列パターンとはまったく逆の展開。リミックス盤が醸し出すオドロキとは趣が違う新しい発見がここにある。