1995年4月25日発売
ブラス・セッションとストリングスを加えたラテン・フュージョンの新境地を開いた松岡直也の'81年3月のアルバム。松本のピアノが一段と美しく響き、魅力的なメロディーの流れを展開していき、楽しさが倍加した音楽になっている。
81年の録音で、ウィシングとして活動していた頃の作品。キューバのリズムからとらえたタイトルではあるが、ラテン、サルサ、ブラジルと変化に富み、4曲が大空はるみのヴォーカル入り。いつものパーカッションの他、向井、土岐らのホーンが強力。
83年夏モントルー・ジャズ・フェスティバルでの演奏をはじめとする松岡直也グループ初のライブ盤。観客とのホットなコミュニケーションが伝わってくる“のってる”CD。心地良い南風に乗ったナイス・サウンド。
プロデュース業やリミックスで大忙しの福富幸宏。彼の3rdアルバムは、多彩なミュージシャンの起用によりこれまで以上に幅が広がった印象を受ける。また、ピチカート・ファイヴの(2)、ドナルド・フェイゲンの(7)を彼ならではの手法でカヴァー。
ニューヨークで活躍中のアルト・サックス奏者の初リーダー作。ケニー・ワーナー(p)との共同プロデュースで、ピアノも所々でフィーチャーされる。(6)以外はピエトロの曲。曲を大きな物語としてとらえる音楽家。サックスの音は現代的で、少し大人しい。
かつての「東欧」を含む「中欧」に世界の視線が注がれる中、音楽的な関心のベクトルもこのあたりに向かいつつある。ヤナーチェクもクローズ・アップされている作曲家の1人。ここでの2曲はこの作曲家の新しさを十分に堪能させてくれる。お薦めの1枚。
解説書にもあるように(1)が断然おもしろい。今どきこういう表現もあるのかと思うくらい思わせぶりで、これを驚異の名演と呼ぶか、大袈沙でクサイと感じるか…。ドイツの指揮者による非ドイツ物小品集という興味で聴くのも一興だろうがーー。
ヘイグが残した幻の名盤として知られる1枚。晩年はかなり力強いタッチを聴かせた彼だが、この作品ではまだ穏やかで軽めのサウンドが特徴となっている。ビバップ派のピアニストと言われたヘイグだが、スウィンギーで瀟洒なプレイが印象的なアルバム。
'41年5月、バップ・ジャズ創成期の伝説的ジャム・セッションの記録。グッドマン楽団にいたクリスチャンの驚異的なモダン・ギターが聴ける。モンクのスイング・スタイルのピアノに比べ、いかにクリスチャンのギター・プレイが漸新かわかる。
ベイシー楽団時代のサドがレナード・フェザーの肝入りで録音したコンボ作品。同楽団のメンバーを中心にしたクインテットとセクステットによる演奏はハード・バップというよりビバップ色濃厚。アレンジは一部クインシー・ジョーンズ。原盤はピリオド。
プレスリー、ドリフターズ他、50年代のR&B、ロックンロールに不世出の名曲の数々を提供し続けたソングライターに捧げられたカヴァー集。快演居並ぶ各人の解釈も面白いが、解説がまた泣かせる。ユダヤ系と黒人音楽とのかかわりを示唆する箇所も。
銀行のCMで演じていたOL1年生のおきゃんなイメージとは逆に、1stアルバムとなる本作ではアダルトな雰囲気の彼女。英語の発音から察するにおそらく帰国子女なのだろう。本人が作詞・作曲とはいえ、英語詞の(10)ですらもさらりと歌いのけてしまうのだもの。