1998年10月25日発売
ギルがその音楽の中に新しい動きを大胆な形で取り込み始めた時期の作品。これはシンセやロック・ビートを独自のオーケストレーションに有機的な形で導入することでジャズ・オーケストラの可能性を大きく前進させたライヴ・パフォーマンスである。
映画『真夏の夜のジャズ』の冒頭を飾ったジュフリー・トリオ。アトランティック時代の最終作である本作は。その映画と同じメンバー。組曲風の構成だがわかりやすく、ウェスタン・カウボーイの生活を描写した緻密なアンサンブル&ソロが素晴らしい。
アトランティック時代のロイドといえば『フォレスト・フラワー』と『ドリーム・ウィーヴァー』が有名だが、本作はノルウェーの首都オスロにおける実況録音。ライヴ盤にありがちなヒット曲オンパレードではなく、ロイドの意欲漲る自作で構成されている。
アトランティック創立50周年記念の再発作品。独自のスタイルと類まれな才能で、時の人となったトランペット奏者フレディの69年NY録音。ケニー・バロンのオリジナル(3)、(5)はボサ・ノヴァ風。(4)はジャズ・ロックっていうのね。勉強になります。
なんとこの大名盤が初CD化とは。だが待った甲斐あってか、これまたなんと11曲の未発表曲が追加されているというのだからすごい。リラックスした雰囲気で、カーメンの堂々たるヴォーカルをじっくりと聴きたい。ヴォリューム満点の全38曲。
カーメン・マクレエのアトランティックでの3作目の初CD化だが、67年に録音された2曲(13)(14)がボーナス・トラックとして追加されている。幅広くスタンダードに取り組み絶賛された本作はその後の彼女の方向性を示している。代表作である(1)は是非聴くべし。
アメリカの永遠の青春スター、ボビーがスタンダード・ソングを歌ったセカンド作で、1年間にわたってチャートインしたベストセラーだ。ボビーはロックンロールの殿堂入りしたようにジャズ系ではなかったが、ジャズもうまい。両方歌える人が多かった時代だ。
次世代のシンガー・ソングライターとして注目を集めているダンカン・シークの2nd。本国アメリカの臭いをあまり感じさせない、どちらかといえば英国的ニュアンスを強く漂わせる楽曲が揃った。独特の雰囲気を持つ今までにいそうでいなかったタイプの歌い手。
アルバム・デビュー10周年を前に企画された、意外にも初のベスト・アルバム。過去3枚のアルバムからのヒット曲に加え、リミックスなども収録している。今回はプライス・ダウンの限定盤。
ジェラルド・レヴァート、ジョニー・ギルとともに組んだスーパー・ユニット“LSG”で一世を風靡した彼の新作が登場。シャープでクールなR&Bヴォーカルを聴かせてくれる。
スーパー・ドラマー、ビリー・コブハムの75年の名作の日本初CD化。ブレッカー・ブラザーズやジョン・スコなども参加している、名曲「サム・スカンク・ファンク」のコブハム・ヴァージョンが聴きもの。パワフルなドラミングは、いつ聴いてもやっぱりすさまじい。
フュージョン・ミュージック全盛期、ヨーロッパ・ツアーのライヴ。ビリー十八番の怒涛のタムの連打にデュークのファンキーなキーボード・プレイと二人の持味が存分に出ている。しかしこのドラムの鬼のような叩きまくり方は半端じゃない。オソレイリマシタ!
玄人うけするギタリスト、コーネルのソロ・デビュー作。74年に発表されたものだが、ここにはブルージーで興味深いプレイが沢山ある。ファンキーな味わい、洗練されたブルース・プレイと、これこそクロスオーバーと言うべきものだろう。名盤。
感性の扉を開き、ヴァーサタイルに活動するのは今や珍しくも何ともない。70年代から実践していた凄腕がレニーだ。ソウル、ファンク、ラテンといった要素をふんだんに取り入れた演奏。なかには時代ががったものもあるけどご愛嬌。スピリットが躍動している。
フュージョン・シンガーのはしりのようなひとがディー・ディーだ。その彼女がこの路線で最高に充実した活躍をしていた時代の作品。チックやスタンリー・クラークなど伴奏陣も豪華で当時の彼女の勢いを強く感じさせる。迫力満点の歌声が何とも豪快だ。