1998年4月22日発売
ライムハウス・ブルースライムハウス・ブルース
録音は'69年でLPのリリースは'72年。『ジャンゴの思い出』と同じセッションからのセレクトだ。バーニー・ケッセルという系列違い(?)のギタリストと組んで、ステファン・グラッペリの演奏も時間を追うごとに熱の入ったものになってきて面白い。
ブルース・フォー・リネブルース・フォー・リネ
スペイン出身の盲目のピアニスト、72年作品。ファンにはまさに待望のリリースと言えるだろう。テテの魅力は、圧倒的なテクをメリハリのあるリズム感覚で嫌みなく聴かせてしまうところにある。そのブルース感もスペイン生まれだからこそのものかもしれない。★
エッセン・ジャズ・フェスティバルエッセン・ジャズ・フェスティバル
60年西ドイツで開かれたジャズ祭での実況盤。オスカー・ペティフォードの名義で紹介されるが、モダン・ジャズの開祖達によるトリオ演奏にはテクニックを超越した共感を呼び起こされる。後半4曲にはジャズ・テナーの大御所を迎え、より感動的な内容だ。
チェイシン・ザ・バードチェイシン・ザ・バード
ノリのよいビ・バップの精神をチャーリー・パーカーから受け継いだフィル・ウッズ。今作もそのビ・バップを楽しみ、いきなり管楽器の音から始まって、最後まで勢いを落とさない。自作(4)(6)もかっこよく、それぞれのソロも元気がいい。★
I will SurviveI will Survive
ここ数年、かなりバイオレンス的な方向へとベクトルが向き、グランジ系のハードなものやラップなども躊躇なく取り入れていた彼らだが、今作はその辺の作風が影を潜め、さわやかで心地いいサウンドにくるまれたポップなナンバーが並ぶ。聴きやすい。
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調
ライヴによる協奏曲は、横山の優れたバランス感覚を印象づける。彼は、本場北欧の指揮者/オケと協調を保ちながら、安定した技巧とクリアな音色で、のびのびと自分の世界を築いてゆく。一方、ソロの小品集では、さりげない表情の中に抒情美が光る。★