1998年4月発売
チェイシン・ザ・バードチェイシン・ザ・バード
ノリのよいビ・バップの精神をチャーリー・パーカーから受け継いだフィル・ウッズ。今作もそのビ・バップを楽しみ、いきなり管楽器の音から始まって、最後まで勢いを落とさない。自作(4)(6)もかっこよく、それぞれのソロも元気がいい。★
I will SurviveI will Survive
ここ数年、かなりバイオレンス的な方向へとベクトルが向き、グランジ系のハードなものやラップなども躊躇なく取り入れていた彼らだが、今作はその辺の作風が影を潜め、さわやかで心地いいサウンドにくるまれたポップなナンバーが並ぶ。聴きやすい。
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調
ライヴによる協奏曲は、横山の優れたバランス感覚を印象づける。彼は、本場北欧の指揮者/オケと協調を保ちながら、安定した技巧とクリアな音色で、のびのびと自分の世界を築いてゆく。一方、ソロの小品集では、さりげない表情の中に抒情美が光る。★
マーラー:交響曲第3番マーラー:交響曲第3番
今から15年前にフィルハーモニア管の定期に突然登場して(ティルソン=トーマスの代演)センセーショナルなメジャー・デビューを飾った因縁の曲を遂に録音したもの。頭脳明晰なセパレーションの良さが光る演奏で、それを捉えた録音も当然、明快に響く。
室内楽作品集室内楽作品集
50年代から90年代までの作品が収められているが、それらはさほど実験的ではなく、微かに民族的な匂いのあるものや、新古典的なスタイルがほとんど。リゲティの関心は、繊細に耳を研ぎ澄ますと言うより、響きを鋭く対立させぶつけるところにあるようだ。
バッハ:初期オルガン作品集「愛」バッハ:初期オルガン作品集「愛」
17〜18世紀に活躍したドイツのオルガン製作者シュニットガー。彼の手になる160にも及ぶオルガンのうち今日その音色を聴けるのはわずか2台だという。これはその貴重な銘器によるバッハ作品。輝かしく澄んだ音色が神々しく響き渡り、心洗われるよう。★