2005年6月22日発売
いかにもヤーコプスらしい切れの良いリズムと沸き立つ歌が聴こえてくる秀逸なハイドン。交響曲初録音というのも驚きだが、通奏低音のフォルテピアノの生かし方にもスパイス以上の斬新さが隠されている。放送局的録音バランスが難だが、中味を買う。★
制作・出演
アニェス・メロン / グレタ・ド・レイグル / コレギウム・ヴォカーレ / ハワード・クルック / フィリップ・ヘレヴェッヘ / ペーター・コーイ / ラ・シャペル・ロワイヤル / ヴィンセント・ダラス発売元
キングレコード株式会社劇的でさまざまな仕掛けに満ちたカンタータに較べ、声楽アンサンブルが中心で器楽の役割もごく限られたモテットは、どこかひっそりとした味わいだが、その分透明な声の響きがさらさらと耳に沁みてくる。音に即し多彩に表情を変えるヘレヴェッヘ独壇場の美しさ。
えっ。これがミネソタ管? それほど清新で感受性豊かな演奏なのだ。恣意的な表現はなく、あくまでオーソドックス……それなのに音楽の持つ魅力に引きずり込まれてしまう。彼らの全集が完成したとき、新しいベートーヴェン演奏が確立されているに違いない
ステレオ・ライヴだが、残響が非常に多い。そのため、指揮者の解釈が明確に捉えられない箇所も多々あるが、全体を通じては指揮者の渾身の棒に、オーケストラがよく応えている様子は伝わる。特に交響曲第5番は熱のこもった雰囲気が感じられる。
制作・出演
アルフレーダ・ホジソン / クラウス・テンシュテット / グウィン・ハウエル / ベートーヴェン / マリ・アンネ・ヘガンデル / ロバート・ティアー / ロンドン・フィルハーモニー合唱団 / ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団発売元
キングレコード株式会社喉頭がんの発覚で音楽監督を辞任する直前のテンシュテットとロンドン・フィルのコンビが到達した芸域の高さを痛感する、85年のライヴ録音。むき出しの情動や差し迫った緊張感を持つ最晩年の特徴と異なり、熱い表現のなかに知情意を備えた珠玉の名演である。(彦)★
シングル「あるまじき行為」に続くネクラポップの1stフル・アルバム。バンド名通りの、ポップで心地好いメロディのギター・ロック・サウンドと、微妙に後ろ向きな歌詞が聴ける。今後ブレイクしそうな4人組だ。
バーズ、バッファロー・スプリングフィールド、ホリーズのメンバー3人によるベスト盤。3人の個性がぶつかり合ったまま一つのメロディに溶け込んだ、まさに彼らの真髄が味わえる1枚。
第2期パープルの幕開けを高らかに宣言した、1970年発表の名盤。テンションの高いリッチー・ブラックモアのギターとイアン・ギランのヴォーカルがスリリングに絡み合うハード・ロック・バイブル。
第2期ディープ・パープルが、スイスはモントルーで録音した1972年発表の3作目。絶頂期のイアン・ギランとリッチー・ブラックモアのコラボレーションが楽しめる歴史的名盤と名高い1枚。
CSN&Yの至高のライヴ音源。4人の強烈な個性がぶつかり合い、アコースティックとエレクトリックのセットで構成された緊張感に満ちたライヴ・アルバム。全米アルバム・チャート1位。1971年作品。