2007年11月21日発売
アダージェット楽章が有名だが、こういう楽章でのバーンスタインの万感のこもった歌わせ方やフィナーレでの盛り上げ方は、比肩するもののない魅力を持っている。聴くに値する一枚だ。
制作・出演
ジョン・ウェアー / ジョン・コリリアーノ / スコラ・カントルム女声合唱団 / トランスフィギュレーション教会少年合唱団 / ニューヨーク・フィルハーモニック / ヒュー・ロス / マーサ・リプトン / マーラー / レナード・バーンスタイン気宇壮大という形容がふさわしい演奏が堪能できる。壮年期のバーンスタインの意気込みと、それに応えているオーケストラとの一体感、そして声楽陣の充実ぶりも素晴らしい仕上がりだ。
バーンスタインの泣かせ方のうまさを味わえる一枚とでも言えようか。第9番は後年ベルリン・フィルとの名演が残されているが、壮年期に録音された本作もストレートに思いが伝わってくる捨てがたい演奏だ。
制作・出演
アンナ・レイノルズ / エルナ・スポーレンベルク / ギネス・ジョーンズ / ゲニス・アンニアー / ジョン・ミッチンソン / ノーマ・プロクター / マーラー / レナード・バーンスタイン / ロンドン交響楽団バーンスタイン壮年期の熱気と勢いがほとばしった演奏が楽しめる一枚。長大にして巨大な作品を、いささか強引ともいえる推進力で押しまくっており、その魅力を独自の視点から伝えている。
未完に終わった第10番からの「アダージョ」での、たっぷりとしたうたわせ方が、バーンスタインの魅力。「亡き子をしのぶ歌」でも感情移入が感動的で、イスラエル・フィル、歌手のベイカーともども名演を繰り広げている。
この「大地の歌」は2度目の録音。最初のウィーン・フィル盤にも負けない、オーケストラの魅力が醸し出されており、2人の歌手の質の高さ、バランスの良さも秀逸。何より、バーンスタインの情熱が感動的だ。
バーンスタイン自身が持つ通俗性と聖性とが、マーラーのそれと見事に合致し、同時にマーラーの持っていたユダヤ人としての屈折した精神をも体現している。若きバーンスタインの魅力にあふれた一枚だ。
EMI時代のロンクィッヒとの優等生デュオから大きく脱皮・円熟したことを十分に実感させてくれる、充実のバッハ。ヴァイオリンにぴたりと寄り添いながら、要所では突き放すように挑発してくるパーチェとの絶妙のアンサンブル。鮮度の高い極上の名演奏だ。
孤高の天才スライド・ギタリスト、デレック・トラックスが率いるデレック・トラックス・バンドの真骨頂は、やはりライヴ。本盤は、ライヴ録音ながら全曲が未発表曲という内容で、その本領を発揮している。
アメリカを代表するサザン・ロック・バンド、ザ・オールマン・ブラザーズ・バンドのリード・ギタリスト、デレック・トラックス率いるバンドのアルバム。ブルースを基調とした奔放なサウンドを聴かせる。
新世代の3大ギタリスト、デレック・トラックス率いるバンドの97年発表のデビュー・アルバム。当時若干18歳のデレックによる、荒削りながらも躍動感あふれるギター・プレイが光っている。
かのエリック・クラプトンも認めたギター・テクニックの持ち主、デレック・トラックス率いるバンドの98年発表の2ndアルバム。若干19歳(制作時)という年齢にそぐわない、卓越したプレイがたっぷりと味わえる。
伝説的なサザン・ロック・バンド“オールマン・ブラザーズ・バンド”でも活躍する天才スライド・ギタリスト、デレック・トラックスが自身のバンドを率いて2000年に録音したアルバム。深みのあるサウンドがたまらない。
エルヴィス・コステロらのプロデュースでも知られるシンガー・ソングライター、ジョー・ヘンリーのANTI移籍第2弾、通算10作目のアルバム。ヴァン・ダイク・パークス、ビル・フリーゼルらがゲスト参加している。
潮田益子のソロが聴ける。ベテランの域に達した彼女だが、しなやかな音色と抒情的な表情は健在。まるで呼吸しているかのようなテンポの揺らぎが、聴き手の心に気持ちよく響く。小澤の指揮も巧い。研ぎ澄まされた「ジュピター」の弦合奏にも推進力がある。
中島美嘉のカヴァー「舞い散る雪」を大ヒットさせた83年生まれ中国出身の女優、シンガーの日本デビュー作。ジャケットを見てのとおり清楚な美人で、バラードのほか、「レット・イット・ビー」のイントロで始まる「Hey!The Beatles」など、歌声もまた可愛らしくて魅力的だ。
風貌はサブカル少女でもアコーディオンで奏でる音は無国籍。このセカンド・アルバムでも、ジプシー・スウィングやミュゼット、タンゴやボッサといった多様な音楽性と、オトナの色香漂う声は健在。また、「さすらいのエトランゼ」ではエキゾなドラムンベースともいうべき斬新な試みも。