2007年12月発売
メニューインの代表的な録音。第二次大戦後いち早くフルトヴェングラーの復帰運動を繰り広げたメニューインを、フルトヴェングラーが大きな包容力でしっかりと支えている。至福のひと時が味わえる一枚だ。
ギーゼキングは、非常にレパートリーの広いピアニストだったが、モーツァルト弾きとしても有名だった。本小品集は、モーツァルトのピアノ・ソロ全集のうちの1枚で、巨匠の弾いた小品集として記憶に残る秀作だ。
フランス近代の演奏に卓越したセンスを聴かせていたギーゼキングの、中でも代表的なラヴェルの全集。優れたテクニックの上に成り立つ、明確で明快なリズムと作品構築は、時代を超えた名演と言える。
優れたオペラ歌手だったシュヴァルツコップは、リート歌手としても超一流だった。どう一流だったのかは、この若きシュヴァルツコップの歌唱を聴けば分かるであろう。とはいえ、巨匠フィッシャーの存在もやはり大きい。
今や誰もやらないような、雄大気宇な宇宙が広がるヘンデルだ。バロック様式云々の前に、クレンペラーの考えるメサイア像を、なんの衒(てら)いも疑問もなく提示し、そこには音楽しかないという世界を作り上げている。
アバドが約10年ぶりに録音した2度目の「レクイエム」は、ヴェルディ没後100周年の記念演奏会でのライヴ録音だ。ゲオルギュー、アラーニャ夫妻を独唱者に迎え、強力な合唱団を従えた感動的な演奏会の模様が堪能できる。
毎年恒例となったR&B/ヒップホップの人気コンピレーション・アルバム第5弾。ラウル・ミドンやダフト・パンク、ゴリラズfeat.デ・ラ・ソウルからコリーヌ・ベイリー・レイまで、多様なアーティストをフィーチャーしている。
定番シリーズの第183弾。エイベックスが最も得意とし、かつ異例の長さを記録する人気シリーズ。あらゆるシーンにおいて常に高い需要を誇るユーロビートの醍醐味が堪能できる。
日本伝統文化振興財団の邦楽技能者オーディションに合格した田村彌笑の小唄集。お座敷での芸だけにつぶやくようにうたわれ、すっきりとした粋さが求められる江戸小唄の妙味を継承する彌笑には、若々しさが感じられていい。今日芸としての成長を望みたい。
発売元
日本伝統文化振興財団沢井忠夫の長男である筝奏者が、タイトルどおり『OKOTO』(2006年)に続いて制作した2枚目のソロ・アルバム。邦楽の枠にとどまらない無限大のスタイルと、想像力が膨らむ、変化に富んだ楽曲が大きな特徴で、全体的に光と影、明と暗が感じられる一枚である。
米西海岸ギャングスタ・ラップの最重要作のうちの2作、92年のドクター・ドレー、93年のスヌープ・ドッグのそれぞれファースト作収録曲に絞って組まれた編集盤。安直なれどコロンブスの卵的発想の好企画で、クラシック中のクラシック曲が次から次へと登場。