2007年6月発売
工夫凝らされた黒くパワフルにして多彩なトラック。その多様なサウンドに驚くほど柔軟に絡んで映える、オールド・スクール魂引き継ぐ表現力あるラップが印象深い。米シンシナティ発、ヒップホップのウルサ方から注目される新鋭(81年生まれ)の自主制作曲も含む初アルバム。
制作・出演
アルド・ロマーノ / ステファノ・ディ・バティスタ / ステファン・ケレッキ / ニコ・モレリ / フレデリック・デレストレ / ブルーノ・ジアレッリ / マーク・ブロンフォッセ / リュック・アイゼンマン発売元
株式会社ワードレコーズ女性3ピース・バンドの5枚目のシングルは両A面作。「とび魚〜」は、面白い語感と明るいリズムが心地よいポップなロックンロール・ナンバー。「世界が〜」は、壊れてゆく心と世界の終わりを鋭く捉えた言葉が、重く深いビートとともにハートに沁みてくる。★
81年にデビュー、地元北海道で活動を続けるシンガー・ソングライター、みのや雅彦のセルフ・カヴァー&カヴァー集。ライナーで自らが書いているように、“基本はフォーク”というスタンスが嬉しい。自身のヒットはもちろん、村下孝蔵や河島英五のカヴァーが実に骨太。
作曲家でアルファレコード設立者でもある村井邦彦の5枚組作品集。洗練されたメロディとサウンド、そのプロデュース眼でポップス・シーンに影響を与えてきた村井の輪郭が浮かび上がる。村井はグループ・サウンズ時代に登場した新世代の作曲家のひとりで、タイガースやテンプターズ、モップス、ゴールデン・カップス、ズー・ニー・ブーなどに曲を提供し、フォーク〜ニューミュージックの時代には赤い鳥や森山良子、トワ・エ・モア、ガロらへと……ポップス系の作曲家としての地位を築いている。歌謡曲では、辺見マリ「経験」や北原ミレイ「ざんげの値打ちもない」などを作曲。そんな意外な曲も含む提供曲をディスク1〜4に収録し、村井のインストゥルメンタル作品(未発表音源が中心)をディスク5に収録。ニューミュージックの出発点を準備したプロデューサーの顔も垣間見える。
柳家小三治の落語アルバム・シリーズ。本作には、結末まで演じられることが少ない「野晒し」を収録。2006年12月に開催された“朝日名人会”でのライヴ録音で、約50分に及ぶ名演が心ゆくまで堪能できる。
ドイツの新進ポップ・パンク・バンドのサード・アルバム。ポップな感覚、キャッチーなメロディが耳に気持ちいい。ドイツのバンドらしい、ある種の端正さも好印象を与える。それでいて、パンク・バンドとしてのスタンスを決して忘れていないところがうれしい。