2008年7月23日発売
コアなファンはいるが、日本での人気がイマイチなのが不思議。円熟の時期を迎えた彼はどんなレパートリーにも深く入り込み、音楽美を引き出してしまう。テクニックの披瀝にも最適なラヴェルが、こんなにも音楽的(哲学的ですらある)に演奏できる人は本当に希少だ。★
元シャイ、現在はTNTのシンガーであるトニー・ミルズの3rdソロ・アルバム。そのハイトーン・ヴォイスに多くのリスナーが魅了されるだろう。TNTのベーシスト、モーティ・ブラックらがゲスト参加。
スウェーデンのハード・ロック・バンド、ミリオンの6thアルバム。ハモンド・オルガンをフィーチャーした、古典的なハード・ロックとモダンなヘヴィ・メタルを融合したスタイルがさらに完成されている。
スロバキア出身のギタリスト、ロナルド・ケーニッヒ率いるシグナム・レジスのデビュー・アルバム。パワー・メタルにネオ・クラシカルのエッセンスをプラスした音楽性に注目したい。
フロリダ出身のロック・バンド、アンド・ゼン・ゼア・ワズ・ユーのデビュー・アルバム。エモ・テイストを取り入れたサウンドで、サビの分厚いコーラスの美しさなどは特筆もの。
2年ぶりのアルバムで、冒頭から複雑な拍子を背景にインド色たっぷりのサウンド炸裂! 端的に言って標題をギター・シンセのフレーズなどにも感じるが、それは宇宙的な境地への到達を目指すかのようでもある。文字どおり人声をフィーチャーした「ザ・ヴォイス」が◎。「ホメージ」がボーナス・トラック。
かつてジョン・サイクスが在籍していたことで知られるNWOBHMムーヴメントの雄の、再結成後の3枚目のスタジオ作品。オリジナル・メンバーはロブ・ウェイアー(g)だけとなってしまったが、活きのいいメタル・チューンはいずれも彼らならではのものだ。
リヒテンシュタインのゴシック/シンフォニック系ヘヴィ・メタル・バンド、エリス。その前身バンドであるエルベン・デル・ショプフングの1stアルバムにエリスのミニ・アルバムをカップリングした作品。
ブラジリアン・トライバル・ヘヴィ・ミュージックのカリスマ、ソウルフライの約3年ぶり6枚目のアルバム。怒りと悲しみに満ちあふれ、そして抑え切れぬ感情はヘヴィな音の塊となって吐き出される。初期に戻ったかのような衝動が渦巻く快作だ。日本盤にはライヴ2曲も追加。
木漏れ日に染み渡る、その声。 これまで「ゲド戦記」「北極のナヌー」と、映画主題歌をつとめるチャンスに恵まれてきた手嶌 葵。 そして彼女は、再び新たな映画との出会いを果たした。 多くのヒット性を秘めたこの映画「西の魔女が死んだ」は、原作が100万部を超えるベストセラー小説で、監督は「8月のクリスマス」(2005)や「死国」(1999)の長崎俊一。 みずみずしい新緑に囲まれ、すべてを包み込んでくれるようなやさしく美しいこの映画の中で、手嶌葵はどんな表情の歌を見せるのか。穏やかな声とうらはらに、大きく心を揺さぶるその歌は、何かを解き放つように、私たちの胸に飛び込んでくる。過ぎる季節と、時を渡り大人へと成長してゆく少女の心の葛藤と切なさを、しなやかなヴォーカルで歌いあげる。
2006年にデビューした歌手。これは4枚目の作品。これまでのジャズ?R&B路線と違って本格的にブラジルと取り組んだ内容。タイトル曲や「ジンジ」などジョビンのボサ・ノヴァ5曲を中心に「11時の夜汽車」のような泣きのサンバも。清々しく、コクのあるヴォーカル。