2009年1月21日発売
映画音楽やテレビ音楽で大活躍の渡辺俊幸の、“赤い鳥”に始まる音楽生活35周年を記念しての日本フィルとのライヴ2枚組。持ち味であるハリウッド・スタイルのスケール観で展開され、ゲストにさだまさしを迎えたり、渡辺がMCで解説していくなど、楽しい構成。
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日本伝統文化振興財団三味線ファンク・バンド“THE家元”などでの活動でも知られる三味線の杵屋裕光、近年力強さを増している唄方で弟の杵屋利光という“杵屋兄弟”による現代長唄のマニフェスト的作品。高度な技巧を求められる難曲で、演者の腕の見せどころを心得た会心作だ。★
「あすの別れ」は、1956年9月25日に発行された随筆集で、そのなかから“上”は13篇、“下”は11篇の朗読を収録。1949〜1956年に発表された作品で、音楽に対する考えや交遊エピソードなどが語られている。川口敦子と中野誠也の端正な語り口が好ましい。
77年にはパウエルのオリジナルに挑んだアルバムを発表しているが、これは翌年に英国マンチェスターで行なわれたライヴ盤。ライヴらしい熱気を感じる中で、特に「ウン・ポコ・ロコ」や「テンパス・フィージット」のアップ・テンポの曲、またドラムスのトニー・マンの歯切れの良いプレイが印象的だった。
89年のパリでのライヴを収録したアルバムで全曲未発表。ピアノのタッチも含めて、そのピアノの印象は粗削りだが、スピリットの弾け方は奔放で、独特のエネルギーが音楽に熱く息づいている。スウィンギィなナンバーでも決して軽くないところもビショップらしい。
94年に初来日した際に残されたライヴが日の目を見た。この時点でウィリアムソンは最盛期をすぎていたが、ビ・バップの香り漂うタッチは健在だし、演奏によっては張り切ったところを示す。音もそれほど良くないが、好きな人なら見逃せない。
ハード・バップ・ピアノの名手、ハロルド・メイバーンが78年に残した希少盤。初CD化。原盤はTridentという超マイナー・レーベル。1、5曲目はプロデューサーのキーノ・デュークの作曲、ほかはメイバーンの曲だ。2曲でキーボードを弾く。ノリのいい快演集だ。
93年にディック・オーツ、ピーター・マドソン、エリオット・ジグムンドを加えた編成で録音した作品。曲はすべてオリジナル。バラード、カリビアンなど曲調はさまざまだが、中山英二の曲と演奏には、故郷の北海道を思わせる広大な風景とロマンティックな響きが…。
日本的な情緒をもった曲作りで知られるベーシストの中山が94年、ニューヨークで仲間たちと録音した作品。ディック・オーツのサックスを含むカルテット編成、本場のミュージシャンを相手に、音楽を通して、彼が理想に掲げる精神世界のあり方を模索している。
ナチュラルな歌い方が持ち味のボサ・ノヴァ・シンガーによる3作目は洋楽カヴァー集。ギターの弾き語りを基調にした「Just the way you are」のようなオーソドックスなアプローチは安定感がある。ダンサブルな「In my life」、スロー・テンポの「Sir Duke」などは意外性のあるアレンジが印象的。二胡が加わる「Daydream believer」も面白い。
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株式会社ポニーキャニオンサイラス・チェスナット率いるピアノ・トリオのベスト盤。スタンダード・ソングを、あふれる歌心と抜群のスウィング感で弾きこなし個性を発揮している。リズムを支えるのはベテランのジョージ・ムラーツ、中堅として安定感あるルイス・ナッシュ。
ドイツ人ピアニスト、ラング・トリオのM&Iレーベル4作からのコンピレーション・アルバムである。プレイにおけるトリオのバランスの良さ、一体感に心地よく楽しめた。このシリーズ売り物の音質もとても良い。美しく叙情的なピアノが聴きどころだ。
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株式会社ポニーキャニオンHQCDで出されたベスト盤。ダイクの魅力は軽快なタッチと歯切れのいい歌心にある。ほどよいしっとり感と言えばいいだろうか。それが余韻を引くような演奏を集めた作品集になっている。ベテランならではの渋さも加わり、心地よいプレイが続く。
ザ・ベンチャーズのデビュー50周年を記念したベスト・アルバム。ファンなら誰もが知る人気のナンバーを多数収録。おなじみのテケテケ・サウンドを聴きながら、彼らの長い活動をお祝いしよう。