2010年5月発売
四季のある日本ならではの花鳥風月を愛でる感性を、そのままの楽曲に起こした自作はすでに300曲を超えたという熊谷育美の4枚目のシングル。日々、現れては消えていく思春期からの想いの瞬間が、彼女の歌のそこここに焼き付けられている。『劇場版 TRICK 霊能力者バトルロイヤル』主題歌でもある。
2010年でデビュー30周年を迎えた“永遠のアイドル”松田聖子の記念シングルは、ドラマ『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』の主題歌。デビュー当時と変わらぬ歌声で、今は大人の切ない恋心を歌う。楽曲の良さとともに、聴かせる力を持った歌手とあらためて実感。
80年代以降はソロかトリオでの作品が多いキース。それだけにデュオ作品というだけで要チェックだが、相手がすでに名デュオ作品を残しているチャーリー・ヘイデンとくれば文句なし。2010年のハイライト。
コスプレ系女子アイドル・ユニットのメジャー・デビュー・シングル。「行くぜっ!怪盗少女」は、踊れるビートと萌えるメロディ、電脳系アイドル歌謡のキモを押さえたお披露目ソング。メンバー全員がティーンとは思えない、濃厚なパフォーマンス性。何よりも“旬”を感じさせる勢いがアイドルらしくて好感度◎。
韓国の女性5人組スーパー・グループによる日本デビュー・シングル。韓国でのデビューからわずか半年で、韓国、台湾、香港のデジタル・チャートでNo.1を獲得。R&B、ヒップホップ、テクノの要素を織り交ぜたダンサブルな音楽はモダンで聴きやすく、J-POP風のメロディも親しみやすい。
武田鉄矢、及び海援隊が担当した映画『ドラえもん』の主題歌コンピレーション。『ぼくドラえもん』の“ドラデミー大賞”主題歌賞映画に選ばれた「少年期」、映画では西田敏行が歌っていた「時の旅人」、深野義和による70年代フォーク詩情あふれた「天までとどけ」など、映画『ドラえもん』シリーズの中でも屈指の名曲揃い。
中島みゆき提供曲「闘りゃんせ」に続くシングル。AKB48などを手がける井上ヨシマサが書き下ろした、親しみやすいサウンドと彼女の多彩な歌声の魅力が融合した歌謡ポップスだ。
ジャイルス・ピーターソンに見いだされ、クラブ系サウンドでデビューしたホセ。インパルスに移籍してのメジャー第1弾は、一転してアコースティックに立ち返り、ジェフ・ニーヴを従えてのスタンダード作品となっている。
97年の結成以来、日本・海外を問わず高い評価を得るスリー・ピース・ロック・バンドのライヴ・アルバム。タイトルが示す通り、欧米、南米、東欧、インドなどなど世界各国で行なったライヴからのベスト・テイクを収録。
女の情念を歌った前作「女の帰郷」(2009年9月)に続く2010年の初シングル。彼女ならではの情感を込めた恋愛歌で、淡く切ない春の恋心を歌ったいではくが手がけた歌詞を切々と歌い切った。カップリング曲は別れた恋人を思い歌った失恋歌。作曲はともに鈴木淳、アレンジは前田俊明。
等身大の女性の心を歌うtwillのサード・シングル。春になり新しい環境に移り、独りで暮らし始めた人なら「うんうん、そうだよね」と言ってしまいそうな、遠く離れた人への思いを切々と歌っている。住んでいる場所は違っても、見上げる空は同じでつながっている。だから心もつながっていると。
クレイジーキャッツ、デビュー55周年記念でリリースされたベスト。“ビロ〜ン、あんた誰?”の「あんた誰?」以下、やはりクレイジー時代の1〜10曲目には彼ならではの破壊力がある。ヒップホップ歌謡「怪奇ラップ現象」のあちゃらか感など、近作からもコミック・シンガーとしての矜持を感じる。
60年代という時代と通電し合っていたかのようなイケイケで能天気というか、底が抜けていたクレイジー・サウンドの蘊蓄をいくらでも語れそうな曲ばかりの音源集だ。フランキー堺とシティ・スリッカーズに始まる冗談音楽サウンドを真面目に構築した萩原哲晶によるアレンジに再注目したい。
オランダの人気女性シンガーがマイケル・ジャクソンのヒット曲をカヴァー。ウルグアイ出身のギタリスト、レオナルド・アムエドの演奏をバックに歌い、コーラスなどが加わる簡潔なつくりだが、ヴォーカルは力強く、「ベイビー・ビー・マイン」「アイ・ウォント・ユー・バック」「ロック・ウィズ・ユー」などはグルーヴ感十分。8曲目のメドレーでは、キャンディ・ダルファーが華を添える。