著者 : リン・グレアム
サラは実業家アレックス・ロッシーニの秘書を務めて丸1年で、プレイボーイであるボスの交際相手の調整が仕事のようなもの。しなやかな長身に、日焼けした顔に輝く黄金色の瞳。女性たちが彼を夢中で追いかけるのも無理はない。ある日、サラは婚約者を性悪ないとこに奪われ、衝撃のあまり、優しい言葉で慰めてくれたアレックスの胸に飛び込んだ。さらに一夜限りと知りながら、守り通してきた純潔も捧げた。その後、予期せずボスからプロポーズされ、サラは承諾してしまう。まさかアレックスが用意周到に仕組んだ罠だとも知らず。
初恋の人との夢の一夜は波乱の幕開け── リン・グレアムの希少な長編ロマンス序章! ビリーは8歳のとき、ギリシアに母と移り住んだ。 よそ者扱いされていた彼女をいつも救ってくれた年上の少年、 アレクセイは100年続く名門ドラコス家の跡継ぎで、時が経ち、 今やビリーは実業家として成功した彼の個人秘書を務めている。 でもまさか、ボスの恋の後始末まですることになるなんて……。 胸の奥に封印したはずの憧れが、ビリーを苦しめた。 そんなとき、アレクセイの両親が事故で急死する。 悲嘆に暮れる彼を慰めたい一心のビリーだったが、想いがあふれ、 衝動的に純潔を捧げてしまう──妊娠するとも思わずに。 事実を告げようとした矢先、アレクセイが倒れて記憶を失い、 追いつめられた彼女は“この子は一人で守る”と心に誓うが……。 リン・グレアムの希少な長編ロマンス『永遠を誓うギリシア』の前編をお贈りします。今作では、二人の出会いから予想外の妊娠、そして秘密を抱えての結婚に至るまでが描かれます。後編ではさらなる怒涛の展開に……。どうぞご期待ください!
貧しい祖父母の家で育ち、身分違いの地主の息子ジェイクの子を宿したキティ。だが初めての一夜のあと、彼に言われたのだ。妊娠しても子供は諦めてほしいと。妊娠を告げる前に、彼は別の女性と結婚。キティは打ちのめされ家を出た。8年後、祖母が亡くなり帰郷すると、長身の男性が現れた。彫りの深い顔立ちージェイク?-『飽くなき情熱』エミリーは結婚して3年経った今も大富豪の夫フィンに夢中。だが彼は前妻といまだに親しく、毎晩帰宅も遅いので不安でならない。今日は3度目の結婚記念日なのに、腕によりをかけて作った食事はすっかり冷めてしまった。思い余って夫の会社に行ってみると…そこには、一緒にシャンパンを飲む夫と前妻の睦まじい姿が!-『悲しい嫉妬』田舎町の診療所で看護師として働くララ。今年のクリスマスにはドクターの息子ニックが帰ってくるという。7年前のイブの日にダンスパーティでニックに恋したララは、次の日からダイエットに励んだ。今はもう太って未熟な少女ではないわたしを、彼はどう思うかしら?ララは期待に胸を高鳴らせるが、現実は残酷でー。-『始まりはラストダンス』
身分違いの花嫁が受け取った、 かけがえのない贈り物。 ララはある吹雪の夜、木の下で昏倒している男性を見つけ、 家に連れ帰って手厚く介抱した。彼は完全に記憶を失っており、 自分の名前すら思いだせなかったが、それでも二人は惹かれ合い、 甘く濃密な6週間を過ごしたあと、聖夜に結婚した。 だがその直後、突然の見知らぬ訪問者が驚くべき事実を告げる。 夫の名はガエターノ。行方不明のモスヴァキア新国王だというのだ。 貧しい清掃人の私が王様の花嫁ですって? とんだ笑い物よ。 ララは逃げるように姿を消した──妊娠しているとも知らずに。 2年後。幼い息子と暮らすララの前に、ガエターノが現れて……。 『灰かぶりはかりそめの妻』、『麗しき堕天使の一夜妻』に続く、〈ステファノス家の愛の掟〉第3話をお届けします。息子と慎ましく暮らすヒロインの前に2年ぶりに現れたヒーローは、記憶を取り戻してはいたものの、以前とは別人のように冷淡で……。
愛なき情熱と知ったあとに、 小さな命を身ごもった……。 二十歳のタリーはパーティで出会った美しきギリシア人男性に惹かれた。 海運王を父に持つ将来有望な投資家のプレイボーイ、サンダー。 タリーはといえば、古風な乳母に育てられ、恋愛経験は皆無だった。 このパーティには妹のつき添いとしてやってきたけれど、 妹に使用人扱いされているような私を、サンダーはどう思うかしら? 彼の目はしかし、タリーを明らかに女性として賞賛しているようだ。 本当の相手が見つかるまでは独りでいいと考えていたけれど、 胸が痛いほどのこの情熱を、今こそ解き放ってもいいのでは? タリーは誘惑されるまま、サンダーに純潔を捧げたーーまさにその瞬間、 彼がはたと気づき、吐き捨てた。「初めてなのか? 何を企んでいる!」 純真なヒロインが初めて恋した相手は、刹那的な関係しか求めない世慣れたヒーローでした。誘惑は情熱的、それでいて心は冷淡な彼。サンダーの思わぬ怒りの反応に傷ついたタリーが家に帰ると、彼から薔薇の花束とディナーの誘いのカードが届いて再び翻弄され……。
私の中のもう一人の私が、 今もあなたを求めて涙を流す── フェイスは空港で見知らぬ男性から“ミリー”と呼びかけられ、 困惑した。人違いだと言って逃げるようにその場は立ち去ったが、 数日後、その男性、ジャンニが再び現れて写真を突きつけた。 「きみは僕の恋人だった。3年間、ずっと捜していたんだ」 そこに写るミリーは、まぎれもなくフェイス自身だった。 いったいどういうこと? なぜこんなに胸がざわつくのだろう。 3年前、フェイスは身重の体で交通事故に遭い、記憶を失った。 以来、両親を名乗る夫妻のもとで、生まれた息子だけを支えに 生きてきたのだ。でも、私がミリーならここにはいられない。 彼女は衝動的にジャンニの胸に飛びこむが、突然記憶が蘇り……。 ハーレクイン・ロマンスの頂上に君臨する人気作家、リン・グレアムの知られざる傑作をお贈りします。記憶喪失のヒロインは、息子とよく似たヒーローと出会ったとたん、心がかき乱されますが、理由がわからなくて……。ヒロインの心情が切ないロマンスです。
両親に捨てられ、掃除人として身を粉にして働くタビーは、里親の元で姉妹のように育った親友を看取ったあと、遺された生後6カ月の赤ん坊の後見人となった。だが、独身で貧しい彼女に福祉局が養育権を認めず、悩んだ末、タビーは会ったこともない遺児の共同後見人ーギリシア富豪アケロンに協力を仰ぐことにした。巨大なビルの最上階で対面した彼は、恐ろしいほどハンサムで、とてつもなく冷酷だった。「その薄汚い女をつまみ出せ」にべもなく追い返されたタビーだったが、なぜか数時間後、態度を急変させたアケロンにプロポーズされて…。
ギリシア大富豪ニックと離婚協議中のベッツィ。もう引き返せない。夫のあんな秘密と嘘を知ったあとでは。ニックを心から愛していた。だから子供が欲しいと言った。なのに、まさか彼がもう何年も前に避妊手術を受けていたなんて!名もなきウエイトレスだった私に、ギリシア名家の跡継ぎを産ませるつもりなどはじめからなかったのだ。だが別居中のニックがふらりと屋敷に立ち寄ったある日、二人は離婚のことも忘れ、何度も激しく求め合ってしまう。尽きることのない情熱と、夫への愛に苛まれるベッツィは、2カ月後、信じられない体の変化に気づく…。
失職してロンドンを離れ、元里親の家に身を寄せていたリアは、ある日、臨時の家政婦としてイタリア富豪の留守宅に赴いた。汗だくで掃除を終えたあと、ついに我慢できなくなり、生まれたままの姿で室内プールに飛びこんだ。そこへ男性が現れ、リアは凍りついた。ああ大変!庭師かしら?だが、秘書だという彼の美貌に惹かれ、たちまち虜になる。一夜限りの恋と知りつつ純潔を捧げた翌朝、彼が屋敷の主人ジオだと知って愕然とし、リアは逃げ帰った。3カ月後、リアは彼のオフィスを訪ねたー身重の体で。
父を訪ねてきたニックに会ったとき、リーはひと目で恋をした。こんなすてきな人のためなら死んでもいいとさえ父に言い、17歳のリーはニックと結婚式を挙げた。だが、結婚初夜からずっと彼はリーに指一本触れようとしない。もう5年も、リーは砂を噛むような空疎な日々を送ってきた。ニックと別れる決心を固めた矢先、彼女は恐ろしい事実を知る。父がニックの家族の重大な秘密を握り、脅迫して、彼に結婚を承諾させたのだという。夫は、別れたくても私と別れるわけにはいかないのだ!
クレオはギリシアの海運王アリが経営する会社で、臨時の受付係として働きだしたが、初日から大失態を演じ、アリに呼びだされて大目玉を食らってしまう。だが、不覚にも彼女はボスをひと目見るなり陶然となった。こんなに美しい男性がこの世に存在するなんて…。社員旅行先の湖で溺れたところをアリに救われたクレオは、これは運命なのだと信じ、彼に身も心も捧げてしまう。魔法の一夜が明け、身分違いの恋に怯えた彼女は逃げだすが、彼に異母弟の遺児と会ってほしいと意外な頼み事をされて…。
2年ぶりに再会した夫は、まだ知らない。 あのとき失ったはずの子が生まれたことを。 イギリスの田舎で小さな花屋を営むジェマイマは、ある日、 見覚えのある高級車が店の前に止まっているのに気づいて青ざめた。 別居中の夫、アレハンドロ──ついに彼がやってきた! 伯爵の彼とは出逢ったとたん恋に落ちて結婚し、 スペインの城へと移り住んだものの、彼の情熱は日ごと失われた。 不運な流産を機に、アレハンドロのベッドからも追い払われ、 2年前、ジェマイマは泣く泣く家を出たのだった。 警戒心をあらわにする彼女に、アレハンドロが傲慢に言い放った。 「僕を裏切った女と離婚するために来た」 皮肉ね。あのとき失ったはずの子がじつは生まれたというのに……。 愛し合って結婚したけれど、ボタンの掛け違いで遠い存在になってしまった二人。アレハンドロと思いがけず再会し、もう黙ってはいられないと、ジェマイマは子どもが生まれたことを告げます。しかし夫は我が子と信じてはくれず、彼女は屈辱を味わうのでした……。
窓の外でヘリコプターが着陸するのを見て、ギャビーは仰天した。あれはテモスの国旗!アンゲル王子がなんの用でこの田舎へ?ギャビーは大学時代、誰もが憧れる彼に熱烈な恋をしていた。5年後アンゲルと再会した彼女は、熱く誘惑されて純潔を捧げる。翌朝、姿を消した彼の赤ん坊を身ごもるとは想像もせずに。ところがギャビーが妊娠を伝えに行っても、アンゲルは信じず、弁護士を従えて“僕の子のはずはない!”と言い放った。あの屈辱から1年、彼は赤ん坊が我が子だと突きとめたらしい。結婚か裁判か迫られ、ギャビーは泣く泣く結婚を選んだ…。
大企業の御曹司ラファエロと、屋敷の庭師の娘グローリー。5年前、若い二人は自分の差など気にせず愛し合っていた。だが彼の父親に、息子と別れなければ家族を破滅させると脅され、グローリーは泣く泣く一人屋敷を去るしかなかったー何も知らないラファエロに裏切り者だと恨まれながら。そして今、彼女はすがる思いでラファエロを訪ねた。弟が屋敷で騒ぎを起こし、窃盗の疑いまでかけられているのだ。弟を訴えないで。できることはなんでもするから…。そう懇願するグローリーに、ラファエロは冷淡に告げた。「なんとかしてやろう、きみが体を差し出すなら」
未婚の母から生まれたタティは一族の恥とさげすまれ、おじ一家から使用人同然の扱いを受けながら暮らしていた。今日はいとこのアナの結婚式だが、タティは花嫁から、自分が逃げ出すあいだの身代わりになってと強引に頼まれる。美しいいとこが結婚するのは、アルハリアの王太子サイーフ。そんな大役を野暮ったい私が?すぐに見破られてしまうわ。案の定、別人と気づかれ、激怒したおばに叩かれそうになる。止めに入った凜々しい花婿を見たときは、助かったと思った。ところが式はそのまま続き、タティは王太子妃にされてしまう!
「子どもたちを認知してもらうために、裁判所に訴えるわ」 ベルは震えながら、冷酷な大富豪クリストに宣言した。 幼いベルを連れ、クリストの父の別荘で住み込み家政婦となった母は、 雇主を愛し、5人の子をもうけたーー日陰の身にずっと甘んじたまま。 その母も雇主も亡くなった今、父親違いの弟妹たちと遺され、 途方に暮れるベルの前に現れたのが、クリストだった。 隠し子の存在を一族の恥とし、養子に出すよう迫る彼に、 ベルは弟妹たちを守りたい一心で、とっさに裁判の話を持ち出したのだ。 醜聞を避けたいクリストは、思惑を秘めた目でベルを見据え、言った。 「ならば子どもの面倒は僕が見よう。ただし、君が妻になるのが条件だ」 愛などこの世に存在しない。女性とは割り切った関係しか持たない。そんな愛を知らない大富豪が、傲慢な言動でヒロインを振りまわします。うぶな彼女は反発心を覚えると同時に彼の魅力に圧倒され、弟妹のためと自分に言い聞かせて唐突な求婚を承諾してしまい……。
結婚式当日、スージーはウエディングドレス姿で逃げ出し、のぼった木から下りられずに低体温症になりかけていた。村の有力者の花嫁にならなければ、父の借金は帳消しにならない。でも暴力をふるわれて、結婚は無理だと気づいたのだ。彼女はスペイン人男性に救われ、彼の隠れ家で介抱された。男性は父の借金まで清算してくれ、スージーは驚く。なんと、彼はスペインでも屈指の富豪一族の長だったのだ!その富豪に婚約者になってほしいと頼まれ、彼女はさらに驚いた。彼も私をお金で買うつもりなの?元婚約者のように?
きつい清掃の仕事をしながら大学進学を目指すロージーは、新しい派遣先でハンサムなギリシア人アレックスと出会った。初めて惹かれた男性に身も心も捧げ、幸せを感じたのも束の間、彼の子を身ごもったことが、その後のすべてを変えてしまう。妊娠を伝えに行くと、そこにいたアレックスーいや、本名アレクシウス・スタブローラキスは、大企業の経営者で、天涯孤独のロージーは、実はギリシア富豪の孫だと言いだした。そして飄々と告げたのだ。「結婚とひ孫の誕生を報せに行こう」アレックスは驚愕するロージーを連れて、一路アテネへー。
私を愛していない男性にすがる。 12月の寒空、ほかに方法はなかった。 犬23匹に猫6匹、うさぎ2羽。解雇され、住まいも失ったのに、 この子たちの行き先を見つけ、生活費も稼がなくてならない。 しかも今、エイミーは妊娠していた……富豪セヴの子を。 天涯孤独な動物看護師の私にやさしく声をかけ、誘惑したのは、 プレイボーイのセヴにとって、ただのゲームにすぎなかった。 でも愚かで無垢な私は舞い上がり、すてきな彼に夢中になって、 一夜をともにした。愛されている、幸せになれると思って。 愛を否定された心の傷は、まだ癒えていない。 だが追いつめられたエイミーは、震えながら彼に助けを求めた。 ヒーローに初めての恋をしたヒロイン。しかしヒーローの目に彼女は、彼の妹を妊娠させて捨てた既婚者の隠し子としか映っていません。父親の顔も知らなかったヒロインは、愛する男性から衝撃の事実を聞いて、悲しみと絶望の淵へたたき落とされるのでした。
19歳の清掃員ビリーは、勤め先の高級アパートメントで ギリシア富豪のギオが倒れているのを見つけ、懸命に介抱した。 それを機に急接近し、ビリーは求められるまま彼に身も心もゆだねたが、 情事の相手以上の存在として見られることは決してなかった。 愛も純潔も捧げ尽くした哀しき愛人ーーそれがビリーだった。 その証拠に、ギオは良家の女性と結婚。彼女は失意に暮れ、姿を消した。 ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。 「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。 なんて身勝手なの……。むろん、ビリーは即座に拒んだ。 足元で無邪気に笑う、ギオに似た幼子を、必死に彼の目から隠しながら。 傲慢富豪と灰かぶりの代名詞のような二人による、シークレットベビー物語! 利己的なギオを追い返したものの、将来、彼の子でもある息子から、父親は裕福なのに自分は貧しく育てられたと責められるだろうかと考え、ビリーは密かに枕を濡らすのでした……。