2018年発売
付き添い人をして生計を立てているアニスは、年頃の令嬢のいる貴族から縁結びの依頼をたびたび受けている。そんな彼女には、ある悩みがあったー美しすぎるのだ。令嬢に引き合わせた相手男性から関心を向けられないよう、アニスは古ぼけた服をまとい、豊かな金髪を帽子に押し込んで、決して目立たぬよう、つねに地味に振る舞っていた。ところが、偶然知り合った悪名高き放蕩伯爵アダムが、彼女の慎重に隠された美貌に目ざとく気づき、誘惑を開始した。その場面を社交界のうるさがたに見咎められてしまい、もはや失業同然のアニスに、伯爵はやむなく求婚するが…。
亡き妻を愛する大富豪との契約結婚。 承諾したのは母になりたかったから。 執事によって広大な屋敷の中へ通されるあいだ、タリアは緊張していた。 これから会うニックは、テキサスでも古くからある名家出身の、 とんでもない億万長者だ。しかも、セクシーでハンサムでもある。 そんな男性に、「実はあなたには娘がいる」と言わなくてはいけない。 生前タリアの親友は、自分の娘の父親は彼だと話していた。 どんなに愛していても、血縁でないわたしは親友の子の母になれない。 でもニックに託せば、今後も会うくらいはさせてもらえる? 必死なタリアの目に光る涙を見て、ニックは驚くべき提案をした。 「きみが母になれる方法がひとつだけある。ぼくと結婚すればいい。 ただし愛はなしで」そう言って、彼はタリアの唇を奪った。 今回、サラ・オーウィグが描くのは読者から大好評の、愛なき契約結婚もの。ヒロインはいつか振り向いてもらえることを願って、いい妻、いい母になろうと努力しますが、ヒーローはひたすら「ぼくが愛しているのは亡き妻だけだ」と言うばかりで……。
ボスからのプロポーズは、 子どもに母親を与えるためだけのもの? デリアのボスは、億万長者の会社経営者イェーガー・マクニールだ。 偶然出会った彼に苦境を救われ、秘書として雇用されて2年。 ボスは自分には手の届かない人だとあきらめていた彼女だったが、 ある日思わぬ出来事が起こり、彼の豪邸で熱く激しい夜を過ごした。 数週間後、デリアは驚愕の事態に見舞われ、イェーガーに妊娠を告げる。 すると、彼は“責任”という言葉を口にしてデリアの手の甲にキスし、 彼女を見つめて言った。「ぼくと結婚してくれるかい?」 こんな愛情の感じられないプロポーズを受け入れるなんて無理だわ! デリアは結婚をためらうが、音信不通の名門一族と会う彼に説得され、 プライベートジェットでクリスマスシーズンのニューヨークを訪れ……。 『メールオーダー・ブライド』『この結婚は期限付き』に続いて、名門マクニール一族のいい男がヒーローを務めるロマンスをお贈りします。数々の受賞歴を誇るJ・ロックの筆才をご堪能ください。
一夜だけでもいい、自信に満ちた魅惑的な女性になれたら。 その一心でティナはベネチアの仮面舞踏会へ出かけ、 身を捧げたいと思えるすてきな男性とめぐりあった。 「仮面はつけたまま、名前も明かさないことにしよう」 耳元でささやかれた言葉に、彼女はうなずいた。 ところが、夢のような時間を過ごしたあと、 どうしても素顔を見たくなり、眠る彼の仮面をそっとずらした。 まさか初めての男性が、兄の仇敵の侯爵ニコだったとは! 皮肉な運命に愕然とし、ティナは無言でその場を逃げだした。 だが2カ月後、ティナはその身に小さな命を宿していて……。 父親の愛を知らずに育った自分と同じ思いをさせるにしのびなく、侯爵ニコに妊娠を告げたティナ。ですが、強引に城へ連れ去られて……。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を彷彿させるドラマチックな恋を、リン・レイ・ハリスが繊細な筆致で綴ります。
ビッキーは一人で小さな宿を経営しながら幼い双子を育てている。ある日、知人から、辣腕実業家ジェイを宿に滞在させてほしいと頼まれ、喜んで受け入れたものの、彼をひと目見るなり早くも後悔し始めた。強く惹かれて、落ち着かないのだ。私はいったいどうしてしまったの?初めて会った人なのに。動揺するビッキーをよそに、ジェイは子供たちとすぐにうちとけ、ついには彼女にプロポーズしてきた。戸惑いながらもジェイとの将来を描き始めたビッキーは、やがて彼が何者かを思い出す。若き日にたった一度犯した過ちージェイは、子供たちの父親…。
姉の遺児である双子の赤ん坊を育てているギャビーは、 ある日、ギリシア有数の大富豪、アンドレアスに面会を申し込んだ。 アンドレアスこそが、この赤ん坊たちの父親。 亡き姉は彼と一夜の関係を持って身ごもり、ひそかに出産したのだった。 現れた逞しい肉体と美貌を持つ、ギリシア神さながらの彼を一目見て、 ギャビーはたちまち心奪われてしまう。 しかし彼は、ギャビーを手切れ金目当てと決めつけ、冷たくあしらった。 落胆した彼女は一人で子供たちを育てる決心をするが、 ホテルに戻ると、アンドレアスからメッセージが。命じられるまま 迎えのリムジンに乗り、港からクルーザーに乗り込むと……。 実は赤ん坊たちの父親は彼ではなく、双子の兄だと明かされ、ほっと胸をなで下ろすヒロインでしたが、喜びもつかのま、彼に美しい恋人がいると知り……。エーゲ海の美しい島々を舞台に、大御所作家レベッカ・ウインターズが描くロマンティックな愛の物語。
シングルマザーのロキシーは愛する娘にプレゼントを買うため、セクシーな妖精の衣装を着てクリスマス間近のデパートでアルバイトをしていた。だがその姿を片思い中の同僚ジェームズに見られてしまう。この出来事を機に、急速に距離が縮まる二人だったが…(『聖夜のフェアリーテイル』)。魅惑的な億万長者リアドに見初められ、彼の秘密の愛人になって半年。報われぬ愛の苦しみに疲れ果てたキャシディは彼の傲慢な態度に深く傷つき、別れを告げる。だが、3週間後のクリスマス・イブの深夜、思いがけず憔悴した様子のリアドが彼女のもとを訪れる(『真冬の千一夜』)。ジュリアは大雪で難儀していた男性を自宅に招き入れた。ジャイルズと名乗るその精悍な男性は、継承した伯爵領の財政を立て直すために裕福な花嫁を探していた。彼にとっては一時のお遊びだと知りながら、ジュリアは彼の強烈な魅力に身も心もとらわれてゆく(『伯爵と雪の華』)。友好国に亡命した小国の王女サーシャは、素性を隠して新米ナニーとして働きはじめた。初めての雇い主は、国際的に活躍するビジネスマンのギャビン。一つ屋根の下で暮らし、母を亡くした子供たちに懸命に尽くすうち、ギャビンにかなわぬ恋心を抱いてしまい…(『ナニーに天使の微笑みを』)。
ナタリーは、ハンサムで裕福な実業家ライアンと知り合う。 激しく惹かれあった二人は、驚くほどの早さで結婚に至るが、 慣れない上流社会や、夫の元恋人からの嫌がらせに耐えられず、 離婚の意思を告げ、ナタリーは彼のもとを去ったのだ。 だがそれから3年。父親が闘病生活を余儀なくされたナタリーは、 打つ手もなく、援助を頼みにライアンのもとへ向かっていた。 いまでも突然消えたナタリーを恨んでいるライアンは、 底冷えする目つきでねめつけて、屈辱的な条件を突きつけた。 隠している娘と、君の体が欲しいと。
ある日、リサのもとに、義妹から一通の手紙が届く。来月には結婚するので、実家に帰ってきてほしいという。捨てたはずの過去とわだかまりが残る、あの豪奢な屋敷に?18歳の夜ー脳裏を2年前の、冷たい義兄デーンの顔がよぎる。不品行な義妹をかばったせいで、リサはふしだらな娘と蔑まれ、デーンに力ずくで組み伏せられたのだ…心から慕っていたのに。耐えきれないリサは家を出た。二度と帰らないつもりで。義妹の頼みを断る理由を考えていたとき、ふいにドアベルが鳴る。扉を開けると、そこには鋭い嘲笑を浮かべたデーンがいた。
嵐にあい、船が沈没して、ローズだけがその島に流れ着いた。全裸で苦しむ金髪の美少女ローズを生け贄のように抱えて、島民たちは、白人の大富豪ジャイルズが住む屋敷へと運んだ。献身的な看病の果てに、ローズはなんとか息を吹き返す。ところが目覚めたとき、とっさに記憶喪失のふりをした彼女に、ジャイルズが言い放ったのだ。「君は僕の妻だ」と。さらには彼の娘までが「ママ」と呼び、抱きついてくる。とある事情から、素性を明かすわけにはいかないローズは、食い入るように、底知れない大富豪の瞳の奥を見つめていた…。
彼女を弄んで捨てたはずのリードが、なぜここにー?まだ16歳だったヘレンは、20も年上の男性と恋に落ち、たった一夜の過ちで妊娠した。だが、彼は忽然と姿を消し…、遊ばれたと遂に悟らざるを得ず、ヘレンは娘を独りで産んだのだ。未だ心の傷が癒えないヘレンは、一人の若い男性と知り合い、ある日、バミューダにあるという彼の実家へ招待を受ける。広大な邸宅に驚くヘレンは、金融界の大物の父親を紹介されると、声にならぬ悲鳴をあげた。それはあの、リードだった。忘れもしない。しかし、リードはヘレンを覚えていなかった。
婚約者にほかに女性がいると知って、サファーは病院を辞め、 専属看護師として、ある老男爵夫人の屋敷に勤めることにした。 ところが男爵家の嫡子、ロルフ・ファン・ドイレンの存在が、 すべてを忘れたい、傷ついたサファーの心を波立たせる。 冷たい態度で接する一方で、サファーを見つめる目が熱い。 真意がつかめないサファーは、その奇妙な誘惑に戸惑いつつも、 秀麗な貴公子ぶりの美貌の彼から、磁石のように目が離せない。 ある日、ロルフに思わせぶりな言葉を囁かれ、動揺した。 「僕には好きな人がいるが、その人には恋人がいる」とーー
12歳のときライザは両親を亡くし、弟と二人で伯母に育てられた。だがその伯母も喪い、ライザは大学を諦めて身を粉にして働くが、弟はいつのまにか悪い仲間に入って、悪事に手を染めてしまう。そんな矢先に知り合った、完璧な美貌を持つ魅惑のブラッドリー。稀代の大富豪は、ライザに驚くべき提案をする。弟の借金を肩代わりする代わりに、今すぐ入籍してほしいと。奇妙に思いながら承知したライザだったが、すぐに理由を知った。結婚しなければ、莫大な財産を相続できないのだ。そればかりか彼は断言した。「もちろん、君に愛はない」
ずっと好きで好きで仕方がない初恋の女の子。僕の告白はいつだって笑ってかわされる。でも、今好きなものを次なんて探せない!(「私はあなたの瞳の林檎」)。いいものは分かる、けど作れない。凡人な美大生の私が、天才くんに恋しちゃった!憧れの人と付き合う楽しさと苦しさを描く(「ほにゃららサラダ」)。僕が生きていることに、価値はあるのだろうか。僕は楽しいけど、他の人にとっては?答えを教えてくれたのは、勇敢な二人の女の子だった(「僕が乗るべき遠くの列車」)。2ヵ月連続作品集刊行、1冊目・恋篇。思春期のあのころ誰もが直面した壁に、恋のパワーで挑む甘酸っぱすぎる作品集。
アロマオイルを纏った肌をぶつけ合い、のぼり立つ匂い。調香師との情事は、私に長い愛人生活を終わらせる予感を抱かせた。あの光景を目にするまではー(「アンビバレンス」)。年上の人妻経営者に持ちかけられた三か月間の恋人契約。俺に抱かれ、女の喜びを感じると話していた彼女は、なぜ突然いなくなったのだろう(「バタフライ」)。記憶と熱を一瞬で呼び覚ます特別な香り。五編の恋愛小説集。
“幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。不穏な空気が漂い火山学者は警告を発するが、行政に黙殺される。やがて噴火が始まり、逃げ遅れた人々を救うべく、救助隊員の静奈と夏実は相棒の犬と共に山頂へ向う。だが山中には凶悪な殺人者も潜んでいた。荒れ狂う山、襲いかかる魔手。決死の救出に挑む彼女たちにタイムリミットが……。『火竜の山』改題。
覆面の女性歌手の人気で沸く東都劇場に脅迫状が届いた。彼女を出演中に誘拐するという。支配人の息子榊山宗一は前夜の帝国座での女優誘拐事件をヒントにトリックに挑む(「覆面の歌姫」)。殺人光線の研究所所内親睦の園遊会で起きた惨劇と背後にあった諜報戦を描く表題作。巧妙なトリックと乱麻を断つ名推理が光る探偵小説18編。
貴方と生きると決めた時、私は涙を捨てた。妻が死んだ。久方ぶりにその手を握り、はっとする。酷く荒れていた。金銭で困らせたことはなく、優雅な生活を送っているとばかり思っていたのに、その手は正に働く女の手であった──(「松の花」)。厳しい武家社会の中で家族のために生き抜いた女性たちの、清々しいまでの強靱さと、凜然たる美しさや哀しさが溢れる三十一の名編。
命の危険はなかった。けれどいちばん恐ろしい場所は“我が家”でしたー。母の一周忌があった週末、光世は数十年ぶりに文容堂書店を訪れた。大学時代に通ったその書店には、当時と同じ店番の男性が。帰宅後、光世は店にいつも貼られていた「城北新報」宛に手紙を書く。幼い頃から繰り返された、両親の理解不能な罵倒、無視、接触についてー。親という難題を抱える全ての人へ贈る相談小説。