2018年発売
幕末京都のいちばん長い夜、池田屋騒動。福岡祐次郎、北添佶摩、宮部鼎蔵、吉田稔麿…松陰や龍馬の周囲で懸命に生き、日本を変えようとした男たちは、志半ばで散ってしまうのか。そして生き延びた明治の元勲・木戸孝允こと桂小五郎が語る真実とは。注目の歴史作家が熱く、多面的にあの夜を描ききった!
変てこだったりグロテスクだったり極端だったりする、究極に純度の高い愛のアンソロジー。人気作家勢揃い! ●川上弘美●多和田葉子●本谷有希子●村田沙耶香 ●吉田知子●深堀 骨●安藤桃子●吉田篤●小池昌代●星野智幸●津島佑子 気鋭の翻訳家、岸本佐知子氏が「変な愛」を描いた小説ばかりを集め訳したアンソロジー。翻訳アンソロジーとしては異例の人気シリーズとなった、前作に続く日本版。 「変愛は純愛。日本の作品にも、すばらしい変愛小説がたくさんあることに気がつき」、「ここ日本こそが世界のヘンアイの首都であると思え」たという岸本氏が選んだ、現代の恋愛小説の名手による、変てこだったりグロテスクだったり極端だったりする、究極に純度の高い愛のアンソロジー。 「形見」 川上弘美 「韋駄天どこまでも」 多和田葉子 「藁の夫」 本谷有希子 「トリプル」 村田沙耶香 「ほくろ毛」 吉田知子 「逆毛のトメ」 深堀 骨 「カウンターイルミネーション」 安藤桃子 「梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる」 吉田篤弘 「男鹿」 小池昌代 「クエルボ」 星野智幸 「ニューヨーク、ニューヨーク」 津島佑子 形見 川上弘美 韋駄天どこまでも 多和田葉子 藁の夫 本谷有希子 トリプル 村田沙耶香 ほくろ毛 吉田知子 逆毛のトメ 深堀 骨 カウンターイルミネーション 安藤桃子 梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる 吉田篤弘 男鹿 小池昌代 クエルボ 星野智幸 ニューヨーク、ニューヨーク 津島佑子
正義など、どうでもいい。俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶーー現場の番場。ルーキーの船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていくーー。江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。 正義など、どうでもいい。 俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。 県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲の人間は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶーー現場の番場。 ルーキー刑事の船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていくーー。 江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。 「月に吠える兎」 「真夜中の放物線」 「沈黙の終着駅」 「かくれんぼ」 「蜃気楼の犬」
宝亀九年(七七八)、三十四歳となった伊治鮮麻呂は、蝦夷でありながら国府多賀城の役人として蝦夷の反乱を鎮める役目を担っていた。陸奥を守るため、朝廷と蝦夷が戦にならぬよう苦心してきた鮮麻呂だったが、陸奥守の横暴、蝦夷を獣とみなす帝の勅に、ついに決起する!著者会心の大河ロマン、堂々の完結篇。
星ヶ丘高校料理部、いまは廃部寸前の部に友だちに誘われてうっかり入部した皐月。ある日、学外見学で訪れた、葡萄農園の野々村から不思議な話を聞く。第二次大戦最中、ワイン醸造も行っている野々村の醸造所から、一夜にしてワインが消えたのだという……!? 真相を解明するため、部員たちの美味しい謎解きが始まる! 目玉焼き、ケーキ、焼きそばにカレー、読んで楽しく、料理まで上手になる、最高の料理ミステリ小説集です。 私立星ヶ丘高校理部、歴史ある部だが、いまは廃部寸前。そんな料理部に友だちの藤野に誘われてうっかり入部した篠原皐月。顧問の沢木先生と謎多きイケメン部長の内海。 入部テストに沢木から出された課題は<目玉焼き>。聞けば、目玉焼きをを上手につくれれば、大半の料理は上手くなるのだという!? 料理をしたことがほとんどない皐月だが、藤野、内海と共にだんだんと料理の奥深さに引き込まれていく。 そんなある日、学外見学で訪れた、葡萄農園の野々村から不思議な話を聞く。第二次大戦最中、ワイン醸造も行っている野々村の醸造所から、一夜にしてワインが消えたのだという……!? その真相を解明するために料理部員たちの美味しい謎解きが始まる! 目玉焼き、ケーキ造り、焼きそばにカレーまで、読んで楽しく、料理まで上手になる、最高の料理ミステリ小説集です。
訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死…どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。誰にでも明日起こりうるドラマに思わず涙する“賃貸ミステリ”短編集。
戦時下で、難民状況の中で、人びとは何を食べていたのか。セルビアに住む著者が友から聞きとった食べ物と戦争の記憶。レシピつき。 卵と生クリームなしのマーブル戦争ケーキ。停電で溶けだした冷凍庫の肉で銃弾に怯えながら催すバーベキュー大会。第一次、第二次大戦、ユーゴスラビア内戦、コソボ紛争……戦争の絶えないバルカン半島に長年住む著者が戦下のレシピを集めた。食べ物とは思い出のこと。そして甦りのこと。繰り返される歴史のなかの、繰り返しのない一人ひとりの人生の記憶と記録。 2019年9月 第29回紫式部文学賞受賞 はじめに 小さな歴史手帖 語りの声に耳をすますまえに ジェネリカの青い実 1 第二次世界大戦の子供たち パンの話─ユディッタ・ティモティエビッチ 僕はスマートだった─ゴイコ・スボティッチ トランク一つの旅─アレクサンドラ=セーカ・ミトロビッチ 橋と子供─ラドミラ 2 料理とは、甦りのこと ジャガイモと薬─ドラゴスラバ・ラタイ 母の手紙─ブラード・オバド 魚と野獣─ダルコ・ラドゥーロビッチ パンと牛乳─リュビツァ・ミリチェビッチ 3 嵐の記憶 私は市場に─ゴルダナ・ボギーチェビッチ 僕は元気だ─スラビツァ・ブルダシュ 小鳥が木の実をついばむように─ゴルダナ=ゴガ・ケツマノビッチ マルメロとイラクサ─ベリスラブ・ブラゴエビッチ 4 馬の涙 コソボ・メトヒヤの女声たち 五月のある晴れた日に 小さな家、大きな食卓─ドゥシカ・ヤーショビッチ 火酒とピストル─ラトカ 逃げていく日─ミーラ、リーリャ、ビリャナ、ドゥシカ 赤く染めた卵─スターナ 雨、雨、雨だった─ふたたび、リーリャ パンを焼く、生きていく─スラビツァ 魂の香り─コソボ・メトヒヤの女声たち 人生でいちばん大切なこと─ふたたびコソボ・メトヒヤの女声たち 右の手、左の手─ミルカ、スラビツァ、スネジャナ 5 野いちごの森へ 梨と猫 時刻表にない列車─ソフィア・ヤクシッチ 山羊と子供─ペタル・マラビッチ チーズとジャガイモ─デサンカ・ラブナイッチ 見えないパン─ナランチャ・マラビッチ 朝の牛乳─スミリャ・エデル ああ、あの子たち─イェレナ・スタルツ=ヤンチッチ 手紙を書いてくれ─シェキッチ村ピオニールの少年たち パルチザン第七病院─ペタル・ラドイチッチ 大きな胡桃の木の下で─ミルカ・ラドゥーロビッチ 花と爆弾─スルジャン・ブケリッチ サンドイッチと空き瓶─ジュルジッツァ・オストイッチ 雪と少年─シーモ・トミッチ 6 飢餓ゆえの戦争、戦争ゆえの飢餓 小さなパン─バネ・カラノビッチ 鳩と白い花─ドラガナ・ゴレタ 食べ物という喜び─ベドラ・アルシッチ 7 小さな料理手帖 グーラッシュ 玉ねぎしきつめ肉団子 イラクサのスープ 肉詰めパプリカ ジャガイモ詰めパプリカ 豆スープ 肉のサルマ セルビア・サラダ バニラ・クッキー マーブル戦争ケーキ ラミザ風ユーロクリーム セルビア料理の道具 結びにかえて 旅は終わらない
出版400周年記念 ヴェールを脱いだ『金瓶梅』 『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』と並び称される四大奇書 『金瓶梅』出版400周年に送る新訳決定版 濃密かつ苛烈な人間劇と、生活の隅々にわたる飽くなき観察が渾然となった異形の傑作を、気鋭の研究者による清新な訳文で。最新研究に基づく訳注を附す。完訳三巻。 『金瓶梅』の「奇」は読者の内面に生起する。 血沸き肉躍る活劇ではないにもかかわらず、『金瓶梅』は読者の内面を平静に保ってはくれない。現実と地続きの小説空間に等身大の人物たちを緻密に描き、読者の精神にドラマを起こそうとする構想の斬新さが、『金瓶梅』を奇書たらしめている。 〈丸善出版『中国文化事典』「金瓶梅」抜粋(訳者執筆)〉
2012年からネット動画投稿を開始、力強い歌声とメッセージが支持を集め、2014年にはメジャーデビューを果たしたシンガー・ソングライター 伊東歌詞太郎。その歌詞太郎 初の小説となる『家庭教室』は家庭教師をしている大学生・灰原 巧を主人公に、彼が家庭教師として訪れた家族・子供が抱える問題に真摯に向かい合い、解決していく姿をオムニバス構成で描いた作品です。歌詞太郎氏の楽曲同様、子供たちが抱える問題や、その心の機微を瑞々しく表現し、10代を中心に多くの読者から共感を集める内容となっています。
本名、年齢不詳。凄腕のボディガード・キリ。警護を依頼されたニュージーランド在住のフィッシングガイド・トマス・リーが目の前で爆死した。事前の打ち合わせ場所に指定されたホテルのレストランだった。リーにキリを紹介したという大物フィクサー・睦月から死の真相について調査を依頼されるキリ。リーの正体は増本貢介という日本人で、生前「自分は呪われている」と話していたという。増本は呪い殺されたのか!? ノンストップ・ハードボイルド!
小さなレストランで忙しく立ち働くカットの前に場違いなほど洗練された男性が現れ、彼女は思わず息をのんだ。元恋人のザフィールが、いまや国王となった彼の外交訪問に国宝のダイヤを身につけて同行する仕事を依頼しに来たのだった。すでにモデルを辞めた私に、そんな大役を果たせるはずがない。でもその報酬で経営難のリハビリセンターを救えるとしたら…。かつて自分を絶望の淵から引きあげてくれた人たちに恩返しをしたい一人で、カットはザフィールの依頼を引き受けた。彼と別れた直後に片脚を失った事実を、精巧な義肢で覆い隠して。
おとぎ話のようにロマンチックな結婚を夢見るエミリーは、ひと月前、親友の結婚式で出会ったばかりの大富豪ルーカスと熱に浮かされたように激しく甘美な一夜を過ごした。そして今、すべて陽性の妊娠検査薬7本を前に途方に暮れている。恋に落ちたのは私だけ。彼は連絡先も教えてくれなかった…。そのとき突然、着信音が鳴り響いた。電話の主はルーカスだった。エミリーは事実を告げられないまま食事の誘いに応じるが、予定より早く迎えに来た彼に妊娠検査薬を見られてしまう。彼は超然とした態度で言った。「期間限定で結婚しよう」
目覚めた彼女のそばにいたのは、 完璧すぎる恋人。 家族を捨てて愛人と出奔した母を反面教師に、 ミーガンは女性らしい楽しみも恋愛も犠牲にして、 父の経営する会社で仕事だけに打ちこんできた。 そんな彼女に、父は突然非情な命令を下した。 大富豪ダリオ・デ・ロッシを誘惑し、身辺を探れですって? だがある慈善パーティで彼に会ったとたん、ミーガンの頭から 命令は消え、情熱の赴くまま、身も心も彼に捧げることに。 翌朝、激怒した父から暴行を受けて気を失ったミーガンは すべてを忘れてしまう──命を授かった夢の一夜も、その相手も。 ディザイアでも活躍中の作家、ハイディ・ライスのドラマティックなロマンスをお楽しみください。物語を紐解く鍵は、あまりにも悲しいヒロイン自身の出生の秘密。最後まで目が離せない展開です。
運命の伯爵がシンデレラに捧げたのは、 光り輝くガラスの靴ではなく……。 100万ポンドをわたしに? この人は本気で言っているの? ジャクリーンはイタリア人伯爵ヴィットリオの話が信じられなかった。 伯爵の父がまだ若かりし頃、彼女の亡父が賭で稼いだ大金を持ち去り、 酔って記憶が曖昧でそのままになっていたのを、彼が返しに来たという。 赤字続きの雑貨店を営み、貧苦のうちに逝った父を思うと胸が痛んだ。 店は人手に渡り、彼女はそこに住み込みで働かせてもらっているのだ。 伯爵の凛々しい瞳に心を奪われる一方、憤りもこみ上げた。 今さら何を言うの! 即座に受け取りを拒んだジャクリーンだったが、 ほどなく、思いがけない苦境に立たされることになるーー 彼女の決断に反対の店主に解雇され、路上に放り出されてしまったのだ! 世界で不動の人気を誇る作家ルーシー・ゴードンが描く、シンデレラ・ストーリーをお届けします! いきなり仕事も住む家も失ってしまったジャクリーンに手をさしのべたのは、なんと彼女が突っぱねたばかりの伯爵でした。一筋縄ではいかない恋の運命やいかに?
愛するがゆえの誤解が二人を遠ざける。 会いたくて会いたくて、たまらないのに。 キャリーは同僚医師のコナーと、幸せな結婚生活を送ってきた。 けれども長らく子宝に恵まれず、ようやく授かったと思ったら、 生まれる前に天国へ旅立ってしまい、深い喪失感に打ちひしがれた。 なんとか仕事に復帰し、立ち直ったかに見えたキャリーだったが、 ある日突然、彼女は短い置き手紙を残し、愛の巣を飛び出した。 〈ごめんなさい。離婚手続きを進めてください。どうかお幸せに〉 涙でにじんだメッセージを読み、夫のコナーはキャリーを捜すが、 ゆくえ知れずのまま、彼女が住み慣れた家に戻ってくることはなかった。 それもそのはず、キャリーは、コナーがもう別の女性を求めていると、 人づてに聞いて絶望の淵に落とされてしまったのだから……。 愛する夫を思うあまり、みずからが身を引くしかないと姿を消したキャリーの心中を考えると胸が締めつけられます。愛の試練と心の機微を巧妙に描く人気作家J・メトカーフが用意した結末とは……?
億万長者には、結婚も子供もビジネス。 彼はただ、わたしを征服したかっただけ。 カークと出会った夜、サリーは落ち込んでいた。 デートもせず仕事をしても、会社の会長である父の役には立てなかった。 父がわたしにはなにも言わず、合併を決めたのがそのいい証拠だ。 だからハンサムなカークに誘われるまま、一夜をともにしたのだろうか? しかし翌朝、サリーは仰天する。そのカークが父の会社に現れて、 「今後はぼくが経営の指揮をとる」と言い放ったからだ。 合併先の会長の娘と知っていて、カークはわたしに近づいたの? その目的はなに? 社内で、より有利な立場を手に入れたかったとか? サリーは彼を忘れようと必死に働くが、数週間後、会社で倒れてしまう。 しかもカークの目の前で、医師から妊娠を告げられて……。 母を亡くして以来、スピーチ恐怖症に苦しみながらも父の会社で努力してきたヒロイン。仕事一筋の彼女が恋を知り、ヒーローへの報われない思いに身を焦がす姿は胸に迫ります。実力派作家Y・リンゼイが得意とする波瀾万丈の物語を、どうぞお楽しみください!
エヴァは姉の結婚式準備のため、故郷に帰ってきた。4年前、恋人ジェレドの子を身ごもって父の逆鱗に触れ、町を出た。以来ひそかに赤ん坊を産み育ててきたとは、彼は知る由もない。店の試着室で花嫁付添人のドレスを新調していると、懐かしくも恐ろしい声に、彼女は凍りついた。相変わらずの魅力を漂わせたジェレドが目の前にいたー彼は億万長者となって、町にはいないと聞いていたのに!怒りに燃える目で凝視されたあと完全に無視され、いたたまれなくなってエヴァが帰ろうとしたとき、彼が憎しみの矢を放った。「相変わらず逃げるのが得意だな」
「ほんの数時間、ぼくを愛しているふりをする。それだけでいいんだ」 恋人だった元上司ガブリエルの提案に、ローラの心は揺らいだ。 しかも報酬は100万ドル。息子のロビーに苦労させずにすむ。 ガブリエルは失った父親の会社を以前から買い戻そうとしていた。 その会社がついに売りに出たのに、大きな問題があった。 売り手の大物実業家の婚約者がガブリエルのかつての恋人だというのだ。 彼は実業家の嫉妬を和らげて取引を成功させるため、 ローラにひと晩だけ恋人役を演じてくれと言っている。 でも、わたしは嘘をつき通すことができるだろうか。 ひとりで育ててきた、かわいい息子の父親であるガブリエルに……。 〈身分違いの恋〉と銘打ちお贈りする企画第2弾は、“ロマンスの新女王”、ジェニー・ルーカスが描く、大人気のシークレットベビーがテーマの作品。息子の存在を知る由もないヒーローは驚愕の真実を知って……。
ララの母と姉は夫に虐げられながらも、生活のために別れられない。 そんな二人を見てきたララの男性不信は根強かったが、 彼女は赤ちゃんがほしかった。それは叶わぬ夢のように思えた。 ある雪の夜、空港で足止めされたララは男性から声をかけられる。 見るからに裕福でセクシーな彼はスレイド・バロンと名乗り、 一夜の戯れにララを誘った。ある決心をして、彼女は受け入れたーー 1年半後、ララはかわいい坊やを産み、ひとりで育てていた。 幸せだったが、ほどなくして、選んだ相手が悪かったことを知る。 一夜では満足できなかったスレイドが富の力でララを捜しだし、 自分そっくりの男の子の存在を知ってしまったのだ! パワフルでワイルドな富豪ヒーローに定評のあるS・マートン。名家出身のスレイド・バロンはプレイボーイを絵に描いたような放蕩者でしたが、息子の存在を知ったとたんに変貌。男性不信のヒロインが、父性に目覚めたヒーローの激しい愛に翻弄されます。