2019年9月発売
超高密度文体で紡がれる黙示録的ゴシック・サスペンス! 全米図書賞&日本翻訳大賞受賞作『JR』の作家ギャディスによる、一軒の古いゴシック式洋館を舞台に繰り広げられる、世界的陰謀と底無しの悪意が渦巻く狂騒劇ーー * 今は亡き大鉱山主の娘エリザベス・ブースは、ハドソン河畔にある古いカーペンター・ゴシック様式の屋敷に、夫ポールと暮らしていた。 山師気質で粗暴なポールは、メディアコンサルタントとしての成功を目論見、いくつもの胡散臭い事業の立ち上げを画策し動き回っている。 ひっきりなしに屋敷にかかってくるいくつもの電話、そして訪ねてくる怪しい男たち。 彼らが交わす錯綜した会話の断片からは、CIA、FBI、放送局、種子販売会社、鉱山開発会社などの影が垣間見え、やがて巨大利権をめぐる遠大な世界的陰謀へと話は広がり、エリザベス自身もそこで起こる事件へと巻き込まれていく…… 全米図書賞受賞『JR』の作家ギャディスによる、一軒の屋敷を舞台に繰り広げられる、超絶技巧×超高密度文体のゴシック・サスペンス&黙示録的狂騒会話劇。 (1985年作) カーペンターズ・ゴシック 旧版訳者あとがき 新版にあたって
盛岡藩出身の物理学者・田中舘愛橘(たなかだて・あいきつ)が、日本を近代化すべく盟友・原敬とともに奔走する姿を活写。両者の友情を軸に、様々な度量衡が使われていた明治の日本で、メートル法に統一されてゆく過程を感動的に描く。 日露戦争時、陸軍がメートル法を用い、海軍がヤード・ポンド法を使うという度量衡の混在が弾薬不足を招いていた。それを知った愛橘は、陸海軍、そして伝統建築を担う宮大工の説得に乗り出し、原敬の助力も得て遂に大正10年、メートル法を主たる単位系とする度量衡法中改正法律の公布にこぎ着けたのであった。 第1章 回想 第2章 青雲の志ーー藩校から大学へ 第3章 パリでの再会 第4章 発展途上の日本 第5章 飛翔ーー大いなる転身 第6章 明治の試練ーー日露戦争の辛勝 第7章 転換期ーー欧州大戦の衝撃 第8章 ついに度量衡法改正 第9章 それから
しっかり者のりり花には、学校中の憧れである超絶イケメン・玲音という幼なじみがいる。甘えたがりな玲音のお世話係としてずっと一緒にいたりり花だけど、ある日から突然「もし俺がりり花のことを襲ったら、どうする?」なんて迫られたり、「りり花からキスして」と命令されたりして…!?幼なじみのままでいたいのに、玲音にドキドキしてしまうようになるりり花。可愛い系と思いきや、実は独占欲が強い玲音の激甘ギャップに胸キュンが止まらない。書籍限定の甘々番外編も収録!
美少女だけど内気な高2の沙良は、授業中に熱を出し倒れてしまう。保健室で目が覚めると、そこにいたのは不良と噂されるイケメン・南夏だった。さらに、彼は翌朝「病み上がりで心配だ」と、沙良を家まで迎えにきてくれる。今まで関わりのなかった彼が助けてくれたことに、感謝しつつも戸惑う沙良。南夏に理由を聞くと、なんと真っ赤な照れ顔で「沙良が好きだから」と突然の告白!!実は、彼が喧嘩をするのは悪い男から沙良を守るためだと知り、沙良も南夏に惹かれていって…。ドキドキのお泊まり番外編にも注目。
高2の桜は「地味子」と呼ばれているけれど、本当は超美少女。母親の再婚でイケメン三兄弟と同居することに。なかでも、同級生の万里は勉強も運動もNO.1で、学校中の憧れの王子様。じつは万里は前から桜を好きだったようで、みんなの前で突然の彼氏宣言!地味な自分とは釣り合わないと思いつつも、桜は優しい万里に惹かれていく。そんなある日、桜の可愛い素顔がみんなにバレて家でも学校でも取り合いに…!?「桜は俺のだから」万里の独占欲が止まらなくなって…!?大人気シリーズ、糖度MAXの最終巻!
学校では地味子の奈央は、ひそかにあこがれていた学年イチのイケメン・礼央に告白される。びっくりしながらも礼央に想いをよせていた奈央は、告白をOK。しかし、その告白が罰ゲームだったと聞いてしまい、ショックを受ける。奈央は、兄から「変身して見返してやれよ」と言われてかわいくなろうと決意!クラスのだれもが変身してかわいくなった姿に気づかないのに、礼央だけには見抜かれてしまって…。じつは、気づいていないけれど、礼央は奈央にずっと片想いしていた。ピュアすぎるふたりのすれ違いからの両想いに、胸きゅんがとまらない!
学校イチのイケメンで、人気者の怜央にひとめぼれした心菜。一方、怜央は1年前から密かに想っていたけど、心菜がほかの男子を好きだと勘違いして、なにも言えずにいた。気持ちを抑えられなくなった怜央は、心菜に告白して、カップルに。ラブラブな日々を送るふたりだったけど、あるとき、心菜は怜央が数か月前に、事故にあって命を落としていたことを思い出した。いままでのことは怜央を救うための、やり直しの世界だった…。一途な想いで、運命を変えてみせる。涙のハッピーエンドが感動の、泣ききゅん小説!
高校入学の記念に、幼なじみ6人で写真を撮った梢。片想い中の渉も一緒に映った写真にうれしくなって、人数分プリントした。数日後、幼なじみのひとりが謎の病気で亡くなってしまう。葬式の帰りに写真を見ると、彼の写真が歪んでいることに気づく。おかしいと思ったすぐあとに、いつも物静かな理子が何かに乗り移られたように暴れはじめて…。梢は渉と一緒に写真を撮った「闇丘」を調べはじめる。そして、呪われた過去に気づいたとき、写真に映る梢の顔も歪みはじめて…。超展開に手に汗にぎる、パニックホラー!
「事故に遭う運命だけは、絶対に変えてはいけないよ」高1の琉羽はある日事故に遭い、目が覚めると3か月前の世界に戻っていた。事故の前に友達や家族との関係に悩んでいた琉羽は、思いがけず訪れたやり直しのチャンスに、今度こそ悔いのないように生きようともがく。そんな中、片想いしていたけれど、些細なことからすれ違っていた幼なじみ・慎太郎と久しぶりに話すことに。自分を責めていた琉羽を支えてくれる慎太郎に、もう一度惹かれていく琉羽。そして、彼に「初めて会った時から好きだ」と告白され、束の間の幸せを感じる。だけど、3か月はあっという間に過ぎていって…。切ない運命にあらがい、希望をつかもうと奮闘する琉羽の姿に涙が止まらない!!
田沼意次の嫡男・山城守意知、殿中で斬られる!法制史研究のエキスパートが史料を渉猟して構想した時代小説。武士社会の条理と不条理の狭間で強かに生きる、徳川幕政下の人間模様をミステリアスな筆致で活写する!
辺境の村にやってきた勇者の女の子とおくるほのぼの&甘々スローライフ! 勇者・リーズによる魔神王討伐に沸く王都で、パーティーの2軍であったアーシェラは貢献度が低いとみなされ、ロクな報奨もないどころか、王都への入場を拒否されてしまう。 それから二年の月日が経ち、王都を離れたアーシェラは、自らの手で開拓した辺境の村の長として、村人たちと共にのんびり暮らしていた。 そんな彼の元に、突然の来訪者──「やっほー! シェラ、久しぶりっ!」かつての仲間であり勇者のリーズがやってきた! 仲間想いのリーズは昔の友人たちを訪ね歩く旅をしていたらしい。 今回もすぐに村を出るものだと思っていたら、リーズはちゃっかり村人たちと仲良くなっていて!? 畑を一緒に世話したり、村人と協力して狩りをしたりと気ままに過ごすリーズと、それを穏やかに見守るアーシェラ。 同じご飯を食べ、同じベッドで眠り、お出かけだって二人一緒。 最強だけど甘えたがりな女勇者とおくる甘々スローライフ、始まります!
美味しい料理でワガママ王女様も大満足!! 異世界から召喚されたキダンが、スキルを超えたギフトと呼ばれる力《至高の担い手》によって開拓した農場。 その農場で作られる作物を狙って現れたエルフの盗賊団や、ミルクを出すサテュロスが新たに農場に加わったことにより、キダン達の暮らす農場はさらなる発展を続けていた。 一方、魔族の長である魔王ゼダンは人間国との長年の戦いに終止符を打つため、悪政を敷く人間国の国王に対して挙兵し、見事勝利を収めた。 キダンは生き残った人間国の王女レタスレートが新たな争いの火種となるのを避けるため、レタスレートを農場へと迎え入れることに。初めは自由奔放な振る舞いで周囲を振り回すレタスレートだったがーー。 「王宮で食べたどんな御馳走より美味しいわ!!」 食事の美味しさと、農場の住人との触れ合いに感化されて、徐々に打ち解けていきーー!? 未開の土地を賑やかな隣人達と開拓していく、異世界スローライフ、第4幕!
長年行方不明だった義兄の登場。 崩れ始める、平穏だった家族関係。 ある一つの悲劇をきっかけに、 すべての景色は一転する。 会社員の夫・秀嗣、五歳の息子・洸太、義母の治子と都内に暮らす折尾里佳子は、主婦業のかたわら、フリーの校閲者として仕事をこなす日々を送っていた。 ある日、秀嗣がサプライズで一人の客を家に招く。その人物は、二十年間以上行方知れずだった、秀嗣の兄・優平だという。現在は起業家で独身だと語る優平に対し、息子本人だと信用しない治子の態度もあり、里佳子は不信感を募らせる。しかし、秀嗣の一存で優平を居候させることに。それ以降、里佳子の周囲では不可解な出来事が多発する。 『代償』の著者が贈る、渾身のサスペンス&ミステリ。 【著者略歴】 伊岡瞬(いおか・しゅん) 1960年東京生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞しデビュー。著書に『145gの孤独』『瑠璃の雫』『教室に雨は降らない』『代償』『もしも俺たちが天使なら』『痣』『悪寒』『本性』『冷たい檻』など。
2019年9月20日全国公開 映画「おいしい家族」の小説本。 母の三回忌、実家である都内の離島に帰省した橙花。憧れの美容部員になり数年。仕事がうまくいかない日もあるし、おまけに夫婦生活もずいぶん前から雲行きが怪しい……。都会暮らしに疲れた橙花にはちょうどよい休暇だった。故郷に暮らす一つ年下の弟の翠は、スリランカ人女性と結婚し、間もなく新しい命が誕生する予定。実家に着くと、その佇まいは母がいない以外、何も変っていなかった。と思いきや、橙花を出迎えたのは、母のワンピースを着た父だった! 唖然とする橙花に追い討ちをかけるように、夕食の席に現れたのは、見知らぬ中年男・和生と、その娘で生意気な女子高生・ダリア。そして父はこう宣言した。 「父さんな、あたらしい家族の母さんになろうと思う」。 始めは納得出来ず、父に反発する橙花だったが、島の人たちとの交流、流れ者の和生とダリアの過去、父の亡き母への想いを知るうちに、橙花の心に変化がーー。 性別、血縁、国境、あらゆる壁を超えた、あたらしい家族の誕生を描いたユートピア小説。 【著者略歴】 ふくだ ももこ 1991年、大阪府生まれ。映画監督・作家。日本映画学校で映画を学び、卒業制作の「グッバイ・マーザー」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭、湖畔の映画祭で入選。2016年「えん」ですばる文学賞佳作受賞し作家デビュー。他の作品に「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」がある。全国公開映画「おいしい家族」の脚本・監督を務めた。
天保の改革ののち、長年幽閉されていた鳥居胖庵が戻ると江戸はなくなっていた。軽薄な「東京」に憤然とする胖庵は困窮に喘ぐ見習い能役者と知り合う。立場も年齢も違う二人が心を通わせる中で遭遇する、やるせない市井の事件の数々。転変の世を生き抜く者の意地と哀歓を描く本格派時代小説。明治五年、東京。居場所をなくした二人が向かうべき道とは?
かつては鉄道の専門学校として名を馳せた海東学園。過疎高齢化のあおりで経営破綻寸前のなか、リゾート開発を目論む中国企業への身売り話が舞い込む。一方、東南アジアの新興国・R国の高速鉄道受注に向け、中国と熾烈な競争を繰り広げる四葉商事は、莫大な資金力の差で劣勢を強いられていた。その渦中、次期首相候補のキャサリンと面会。「国を変えるのは教育」と説かれ、ついには海東、四葉、そして経産省を巻き込んだ前代未聞の一大プロジェクトへと発展していく。しかし、その間にも中国による土地の買い占めは着々と進んでいた…。日本の未来を見通す痛快エンタメ企業小説!
どうしてうまくいかないの? こじらせリケジョの愛と家族と人生のものがたり。得意だったはずの化学の研究はうまくいかず、博士号取得はドロップアウト寸前。同棲中の彼からのプロポーズにも答えが出せず……。血のにじむ努力で移民してきた両親の期待に応えられない自分を持て余した、理系女のこじれた思いが行きつく先はーー。PEN/ヘミングウェイ賞を受賞した中国系アメリカ人作家のデビュー作。