2021年5月発売
谷崎の仕掛けた“言語ゲーム”とは?特異なキャラクターたちが互いに織りなす姦策に満ちた言葉/肉体のディスクールー多彩で巧みなその秘密を独自の表現行為論から照らし出す。谷崎テクストの新たな魅力と意味への散策。
暗殺の夜を生き延びるも、小心者の姫ミーアは忍び寄る大飢饉の足音に怯えていた。備蓄に相互補助、新種小麦開発、協力網の拡充と、得意の物量作戦に乗り出すが、命綱であるフォークロード商会が廃業の危機に!金の亡者・商人王コーンローグが不当な値下げ競争を仕掛けてきたのだ。民から暴利を貪る彼との因縁ー前世の記憶がよみがえり、ミーアは不敵な笑みを浮かべる。「わたくしに喧嘩を売ったこと、後悔させてやりますわ!」食料供給の生命線・農業国ペルージャンまでをも巻き込み、いざ一世一代の大喧嘩へ!服従ではなく信頼を、恐怖ではなく希望を未来へと繋ぐためー食いしん坊姫が駆ける、大人気歴史改変ファンタジー第7巻!書き下ろし短編&巻末おまけ「ミーアの誕生祭日記帳」&描き下ろし四コマ&コミカライズ試し読み収録!
実はアリスの正体は、公爵令嬢にして元・悪役令嬢アリーシャ。敵役ゆえのバットエンドな運命から逃れるため、自立して新しい人生を切り開こう!と屋敷を飛び出したのだ。そんなアリスの街暮らしの護衛を買って出たのが、アリスが密かに想いを寄せていたハヤト。ナンパ男から守ってくれたり、挨拶代わりにほっぺにチューされたり、みんなの前で特別扱いしてくれたりと、天然無自覚なのに優しい彼に、アリスはドキドキしっぱなし。二人の恋路を邪魔する『ライバルポジションの正ヒロイン』や『元婚約者の王太子』からの妨害も、二人の絆があればなんのその!さらにハヤトの指導のお陰で冒険者としての才能まで開花!「さーて、次はどんな楽しいことが待っているかしら?」人生急上昇な元悪役令嬢の、ラブラブ新生活ファンタジー!
吸血鬼大国『オルクス』の貴族の娘・メルセデスには、何の目的もなく、ただ生きるためだけに生き、つまらなく死んだ前世の記憶があった。今生は貴族なれど、側室のひとりである母共々ボロ屋敷暮らし。いつ捨てられて路頭に迷うかしれない貧乏生活からの脱却と二度目の生涯における生きがいを求め、彼女は年齢性別不問の探索者になることを決意。単身ダンジョンへ乗り込むも、ソロ探索は困難の連続でー。ものは試しと襲ってきた巨人や黒狼を腕力でねじ伏せ、付き従えることに!?次々とお供を増やしつつ、目指すはダンジョン全制覇!「さあ、行くぞ。この先に何があろうと、私はもう引き返す気はない。地獄の底までついてこい」月への誓いを胸に全力で駆け抜ける吸血鬼少女の攻略冒険譚、開幕!書き下ろし短編2本&キャラクター設定集&描き下ろしおまけ漫画収録!
血塗れの遺体、心臓と羽根が載った天秤、禍々しいメッセージを意味するヒエログリフー公安部に異動した鷹野秀昭が初めて挑む連続猟奇殺人事件。ようやく実行犯の一人を確保するも、主犯「葬儀屋」の正体は依然として掴めない。捜査協力者の獲得を命じられた鷹野は、市民を危険な場所に送り込む行為に戸惑いを覚えながらも任務を遂行するが…!?僅かな手掛かりを“分析”し、命懸けで犯人を追う公安警察・鷹野の激闘を描くシリーズ第2弾!
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄が河鍋の家を継ぐ気がないのは明白であった。弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかっていて頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっているのだったがー。父の影に翻弄され、明治から大正を駆け抜けた女絵師の一代記。
最大の武器は知力と色気、そして暴力!特攻隊、愚連隊、安藤組組長、映画俳優…ハジキか女を抱いて寝るような、その破天荒な生き様をモノローグで描ききる圧巻のノンフィクションノベル!
総理官邸と電力開発会社、建設会社が描いた巨大ダム建設をめぐる錬金の仕組みは、入札時にリーズナブルな額を提示した業者を失格させることで完成。突出して高い額を入札した竹田建設が請け負うことになった。その結果、官邸には巨額のカネが献金という名目で還流し、関係者らは歓喜の声を上げたが、突然総理が病に倒れてしまい、歯車は逆回転を始める。無頼派の国会議員・神谷直吉は、政財界の裏情報を握る石原参吉、政治新聞社の古垣常太郎の協力を得て、国会の場で不正を暴こうとするが…。実際の事件を題材として社会派作家・石川達三が描いた名作の完結編。
クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて…。渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編。
劇作家で大学教授の呉誠は五十歳を前に妻に見捨てられ、鬱々として楽しまぬ日々。ついに教職を捨て、演劇界とも縁を切り、台北の街外れ臥龍街に引っ越して私立探偵の看板を上げる。初仕事をなんとかこなした素人探偵だったが、台北中を騒がせる六張犁連続殺人事件に巻き込まれ、自ら真犯人探しに乗り出すはめに!
黒船の圧力おびただしい幕末。信州飯田で生まれ育った田中芳男は、巴里で行われる万国博覧会に幕府の一員として参加する機会を得た。その衝撃は大きく、諸外国に比して近代文化での著しい遅れを痛感する。軍事や産業を中心に明治維新が進む中、日の本が真の文明国になるためには、フランス随一の植物園ジャルダン・デ・プラントのような知の蓄積を創りたい。「己れに与えられた場で、為すべきことをまっとうする」ことを信条とする芳男は、同じ志をもつ町田久成や大久保利通らと挑戦し続け、現代の東京国立博物館や国立科学博物館、恩賜上野動物園等の礎を築いていく…。
斯界の権威・浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授がテレビ番組に出演した。日本の司法解剖の問題点を厳しく指摘し、「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と言い放つ。翌朝、放送局のホームページに『親愛なる光崎教授殿』で始まる奇妙な書き込みが。それは、自然死に見せかけた殺人の犯行予告だった。早速、埼玉県警捜査一課の古手川刑事とともに管内の異状死体を調べることになった助教の栂野真琴は、メスを握る光崎がこれまでにない言動を見せたことに驚く。光崎は犯人を知っているのか!?やがて浮かび上がる哀しき“過ち”とは…?法医学シリーズ第四弾!
駅のホームで見知らぬ老紳士から声を掛けられた美織。謎の人物が記した短編を18本読んで簡単な感想を書くだけの仕事。報酬は1字10円、総額143万円。新手の詐欺かと訝しみつつも押し切られる形で前金を受け取った美織は、1日1話ずつ届けられる物語に次第に追い詰められていく…。最後に明かされる驚くべき真相とは?
トランスフォーマー ザ・ムービー35周年記念、伝説の映画を大特集。貴重な資料、関係者の証言を収録した永久保存版。最新キングダムシリーズから史上最大の変形トイたるユニクロンまで、トランスフォーマーを網羅する世界唯一のTF研究イヤーブック完成!!
世阿弥を師と仰ぐ、若き金春大夫・氏信(のち金春禅竹)は能の奥義を極めんと苦悶の道を歩んでいた。そんな中、隆盛を誇る観世座一門に大きな問題が巻き起こる。跡を継ぐ者たちは何を思い、どう動くのかー。能の歴史的なターニングポイントを物語に昇華し、風姿花伝、六輪一露之記といった秘伝書誕生の裏側に迫る意欲作。
「ビアトリスは強引に俺の婚約者におさまったんだ。俺は最初から不本意だった」婚約者であるアーネスト王子がそう言っているのを知ってしまった、公爵令嬢ビアトリス。人気者の王太子殿下と嫌われ者の公爵令嬢という関係に甘んじていたビアトリスだったが、気持ちを切り替えて好きに生きることを決意する。「今までアーネストさまにかまけてばかりで、他の方々とあまり交流してこなかったわね。もったいないことをしたものだわ」けれど、美貌の辺境伯令息や気のいい友人たちと学院生活を楽しむ彼女に、それまで塩対応だったアーネストが、なぜか積極的に絡んでくるようになってー!?