2021年9月発売
別々の人生を歩み、10年ぶりに再会したアサヒとユウヒの兄弟。ふたりはある目的のため、狂言誘拐を実行に移す。その犯罪は成功したかに見えたが、思いもよらない結末を迎えることになった。 それから8年後、神倉駅前交番の警察官・狩野雷太は、マンションの一室で衰弱した男児を保護する。男児の傍らには、餓死した妹の亡骸があった。神奈川県警捜査一課の烏丸靖子は兄妹の母親を取り調べるが、彼女がかつて誘拐事件に巻き込まれていたことがわかり、状況は一変する。悲劇的な事件の裏に横たわる、さらなる衝撃とはーー。
虐待の末に殺された妹を、不思議な力を持つ一族に救われた航。蘇った妹は失踪し、20年以上会えないまま。しかしある日出会った「ガオ」という青年から、生き別れた妹が成長したと思われる女性を紹介され……。
彼は私を、彼女は僕を、止められないーー 傾き続ける世界で、必死に立っている。 なにかに依存するのは、生きている証だ。 ーー中江有里(女優・作家) 依存しているのか、依存させられているのか。 彼、彼女らは、明日の私たちかもしれない。 ーー三宅香帆(書評家) 現代人の約七割が、依存症!? 盗り続けてしまう人、刺激臭が癖になる人、運動せずにはいられない人、鏡をよく見る人、 緊張すると掻いてしまう人、スマホを手放せない人ーー抜けられない、やめられない。 人間の衝動を描いた新感覚の六篇。小説現代長編新人賞受賞後第一作!
先生に一目惚れした。頼む。俺の嫁になってくれ。経済ヤクザの御曹司×童貞天才整形外科医。
整形外科医の惣太は大学病院の若きエース。関東一円を牛耳るヤクザの御曹司・伊武の熱烈なプロポーズを受け、ついに二人は結ばれる。順調にお付き合いがスタートするかと思いきや、伊武の嫉妬心が爆発したり、惣太が夜の練習用に隠し持っていたディルドが見つかってしまったり、大学病院に弾爆魔が襲撃してきたりー!?人気作家・谷崎トルクが贈る、いまだかつてないホスピタル・ラブコメ待望の第2巻!
ある事件によって伯母の養子となる梢。悲しい過去を乗り越え平穏な日常を過ごしていたある日、同年代の謙太と恋仲になるが…。交差する人間関係をそれぞれの視点で描く、「生」と「死」と「人生」の人間小説。
西暦二〇一七年、覇界の眷族の波状攻撃を食い止め仲間たちを取り戻していくGGGグリーン、GGGブルーであったが、拡散したトリプルゼロによって大量発生したゼロロボが世界各地を制圧してしまった。 人類滅亡までに残されたわずかな猶予の中、地球人類は総力を挙げて決死の反攻作戦を展開する。 不可解な共闘を繰り返すベターマン軍団、そして伝説のソムニウム<デウス>の介入は予測不能の事態を引き起こし、三つ巴の死闘は最終局面へと突入! 人類の勇気は宇宙の摂理を覆すことができるのか……⁉ 数奇なる運命の御伽噺の果てにーー『勇者王ガオガイガー』『ベターマン』、ついにシリーズ完結‼ 600ページ超の圧倒的ボリュームで贈るシリーズ完結編! 死闘に次ぐ死闘の本編number.07から最終章FINAL of ALLに加え、 凱と命、護と華の合同結婚式を描いた落涙必至の書きおろし外伝エピソード「結ーCEREMONY-」を収録! 表紙イラストは木村貴宏&中谷誠一による描きおろし! 巻頭設定資料集には、豪華デザイナー陣による新規デザインの数々を掲載! 木村貴宏(20歳の初野華、15歳のアルエット・ポミエ、55歳の阿嘉松滋) 中谷誠一(夢装ガオガイガー、ファイナル・ガオガイガー) まさひろ山根(ベターマン・カタフラクトテラ) 宮内利尚(ゴルディーダブルマーグ) 藤沢真行(覇界王キングジェイダー)
転生者レオンは子爵家に生まれ、幼いころからの努力で、領地の改革に見事成功した。もともと辺境の地であり、それほど裕福ではなかったが数々の現代知識でなんとか人並みな生活も送れるようになり、一安心だ。商売人としても成長し、成人したころにはもう、充分な富も蓄えられていた。そうなれば次ぎに求められるのは、跡継ぎのこと。しかしチートな能力の影響なのか、レオンの性欲は強い。そんな彼を受け入れられるのは今、献身的なメイドのネイだけなのだった。子爵家が催した婚活パーティーも上手くはいかず、レオンはやっとネイの大切さに気付き、彼女を第一夫人とすることに決める。そしてそれからは、何もかもが上手くいくのだった。ネイのサポートと、才気溢れるお嬢様ロディアとの協力さらにはもうひとりの美女フラウラも加わって、レオン家はますますエッチに、優雅に栄えていくことに!
ガン積みチートで転生・無双する、昭和生まれの物語、待望の第五巻登場!
呪われた一族、屋敷、怪人、降霊会、雪の密室、変人探偵とワトソン役。「フランスの新本格作家」アルテ氏が好きなものだけを詰め込んだ、同好の士への最高の贈り物。本作で、美学者探偵オーウェン・バーンズがますます好きになりました。彼の言動や推理から目が離せません。そして、最後の一行の鮮やかさに脱帽! ーー 作家 大山誠一郎さん推薦! ●オーウェン・バーンズシリーズ第一作が待望の邦訳! 夜、白い仮面を目にし、鈴の音を耳にしたら用心せよーー 芸術家を目指す青年アキレス・ストックは、ロンドンで友人になった自称・名探偵オーウェン・バーンズから厄介な頼みを押しつけられる。自分の代役として、名門マンスフィールド家にまつわる呪いの調査をしてほしいというのだ。それも、依頼人の婚約者に成りすまして。 長女の婚約を巡って愛憎渦巻くマンスフィールド家に集まるのは、やり手の貿易商とその腹心の部下、美しき夢遊病患者に高名な霊媒師……と、一癖も二癖もある面々。そして彼らは一様に、毎年の聖夜に現れて一族の誰かの命を奪うという白面の亡霊「混沌の王」の影に怯えていた。それはいにしえの伝承でなく、三年前のクリスマスにも当主の息子エドウィンが、完全な密室の中で殺されたのだという。 そして「混沌の王」を呼び出し鎮めるための交霊会が開かれた夜、新たな殺人事件が発生しーー過去と現在の二つの「雪密室殺人」が交差する、奇想と幻影の不可能犯罪ミステリ! ※短編小冊子「怪狼フェンリル」付き。 1 死の鈴 2 奇妙な任務 3 雪のなかの人影 4 明かりが消えて 5 白い仮面 6 雪のなかの散歩 7 混沌の王 8 ドアがあいて…… 9 霊よ、ここにいるのか? 10 オーウェンの指示 11 不可能犯罪 12 最終準備 13 赤いクリスマス 14 翼のはえた死神 15 ウェデキンド警部の捜査 16 アリアドネの糸 17 次はハリーが 18 湖の幽霊 19 足は語る 20 オーウェンの謎解き 21 触らぬ神にたたりなし 22 芸術の星のもとに エピローグ
嘘や憎しみにあふれた情報の断片を優しさによってつなげ、神話的な力を蘇らせる「第四人称」の語りとは。絶えざる流浪、破局、全体主義を経験しながら、菌糸体のごとき独自の生長をとげた中欧文学の魅力とは。細分化する世界を星座のように再構築する新たな文学の可能性を、『逃亡派』『昼の家、夜の家』のノーベル賞作家が語る。 優しい語り手……………小椋 彩 訳 「中欧」の幻影(ファントム)は文学に映し出されるーーーー中欧小説は存在するか……………久山宏一 訳 第四人称の語り手の未来ーー訳者あとがき……………小椋 彩
これぞ新しいタイムリープノベル。 電撃小説大賞受賞の著者が贈る感動作! 2020年10月、新型コロナウイルスが蔓延し世界が混迷を深める中、上司や部下にも見放され、家庭も崩壊ーー。何もかもうまくいかず、ついに急性肝炎で入院してしまった五百旗頭(いおきべ)照夫は急激な立ちくらみに襲われ、目覚めるとなぜか7年前の世界に戻っていた。やがて、1日を経るごとに7年前にタイムリープすることに気づいた照夫は、自身が起こしてきた過去と向き合っていく……。自分はどこで間違ってしまったか? そして未来を変えることができるのか? 「ウィズコロナの時代に、誰かが絶対に書かなければならなかった小説だと感じました」 綾崎隼(作家) 「さあ、どうする? そう思いながら、ページをどんどんめくっていくのである」(カドブン掲載) 北上次郎(文芸評論家)
難波カズは過労死の末に転生し、異世界を救った。異世界で17歳となった彼が女神に願ったのは「元の世界に戻してくれ」だった。てっきり元のアラフォーリーマンになると思っていたのに、17歳の高校生として戻された。しかも異世界で身に着けた能力も使える! これなら今度こそ楽しい人生をやり直せるのでは?と胸を躍らせるもーー幼馴染みの由依をきっかけに、この世界には『人間を喰う異形ーーヴァリアント』がいることを知る。カズは過去を思い出し、近い未来に由依が死ぬことを察してしまった。今度は由依を救うため、カズは異世界の力を使って、この世界でも戦いに身を投じていくーー! 異世界帰りの勇者となった男は、現代でも無双する! 異能バトルファンタジー開幕!
アルフレート一行の訪れで、魔王国の王都が震える! 村を順調に拡張していたある日、 やってきたのはギラルの奥さん、グーロンデ。 グーロンデは《神の敵》と呼ばれるほど、この世界の歴史に大きく絡む存在だという……。 彼女が村にやってきた理由はいったい!? 一方、ヒラクの元を離れ、 学園生活のスタートを切ったアルフレート、ウルザ、ティゼルの三人。 寂しがる父親とザブトンをよそに、三人は新しい生活に心を躍らせる! シリーズ累計200万部突破の スローライフファンタジー第11弾!!
聖女召喚に巻き込まれ、異世界転移をしてしまった社畜の近藤誠一郎。 年下の騎士団長アレシュに窮地を救われ関係を持ったことから、なんやかんやと世話を焼かれるようになり、いつしか恋仲にーー。アレシュの気持ちに真剣に向き合わなければと思いつつも仕事に忙殺される中、エゴロヴァの第三王子率いる使節団の案内役に任命される。ところが、その歓迎パーティ用にアレシュが誠一郎に用意した衣装が周囲に波紋を巻き起こし、喧嘩になってしまう。仲直りできないまますれ違いが続いたある日、アレシュに婚約話が持ち上がる! 帰還魔法の完成も現実味を帯び始め、誠一郎と優愛、それぞれの選択は………? 『異世界BL』第3巻!
軽い言動の陰に隠された悲しい幼少期と決意の物語(ベルトラン編)、自分色の梓紗をドヤ顔でエスコートする(デラージ編)、街デートでの不器用な愛の告白(カイル編)、エスカヤの『渡り人』タイゾウの真実が明かされる(マクドル編)、私利私欲丸出し独身寮新築計画の顛末(クレマンテ編)の他、騎士様達視点で描かれる梓紗への甘ーい愛のエピソード集!
●著者紹介 2019年、『絞首商會』で第60回メフィスト賞を受賞。 ●主な内容 密室から忽然と消失した財宝の謎。 14年前の真実が明かされる 怒涛の30ページに目が離せない。 メフィスト賞作家、圧巻の純粋本格ミステリー! 「あたし、まえはサーカスにいたの」 大正14年。莫大な借金をつくった樺谷子爵家に、晴海商事からの使いとしてサーカス出身の少女・ユリ子が取り立てにやって来た。 返済のできない樺谷家は三女の鞠子を担保に差し出す。ユリ子と鞠子は、莫大な借金返済のため「財宝探し」をすることにした。 調べていくうちに近づく、明治44年、ある名家で起こった未解決事件の真相とはーー。
言うまでもなく北原白秋は、明治・大正・昭和にわたり詩人、歌人、民謡作家、童謡詩人として活躍したマルチの文芸家。この鳥越碧さんの小説は、創作における苦悩の軌跡を縦軸、三人の妻との愛憎を横軸にして、その文学者白秋の生涯を追ったものです。白秋は明治18(1885)年、福岡県柳河(現・柳川)の造り酒屋の跡取りとして生まれました。早くから文学に目覚め、中学卒業を前に、文学を一生の仕事にすると決意して東京に出奔、早稲田大学に入ります。『明星』の与謝野鉄幹、晶子、石川啄木、木下杢太郎らと親交を結ぶ中、次第に詩人として頭角を現わし『邪宗門』で世の寵児となりますが、経済的には実家が倒産し、苦境に陥ります。そんなとき出会ったのが、隣家の人妻、松下俊子でした。彼女と愛し合うようになった白秋は、俊子の夫から姦通罪で訴えられて拘置され、仕事も名声も失います。二人は一度は別れますが、やがて再会して結婚。しかし結婚生活はうまくいかず離婚、白秋は経済的のみならず創作の面でも行き詰まります。そんな中、『青鞜』に勤めていた江口章子(あやこ)と知り合い再婚、心の安定を得ます。尽くす章子に支えられながら童謡の仕事を始めた白秋は、ようやく窮乏生活から脱しますが、自宅を新築した地鎮祭の夜、なぜか章子は雑誌編集者と駆け落ちをしてしまいます。三度目の妻は佐藤菊子。子供にも恵まれ、ようやく安らかな家庭を得ましたが、すでに詩歌壇の大御所となった白秋は、文学的苦悩からしばしば感情を爆発させるようになります。誰からも怖れられて距離を置かれ、糖尿病から視力も奪われ、孤独感を募らせる中で白秋は昭和17(1942)年、58歳で世を去ります。著者・鳥越碧さんは平成2(1990)年に、尾形光琳の生涯を描いた『雁金屋草紙』で第1回時代小説大賞を受賞、その後も多くの作品を世に問うてきたベテラン作家で、その練達の筆で白秋の苦闘の実相に迫ります。