小説むすび | 2021年9月発売

2021年9月発売

覇界王〜ガオガイガー対ベターマン〜下巻覇界王〜ガオガイガー対ベターマン〜下巻

西暦二〇一七年、覇界の眷族の波状攻撃を食い止め仲間たちを取り戻していくGGGグリーン、GGGブルーであったが、拡散したトリプルゼロによって大量発生したゼロロボが世界各地を制圧してしまった。 人類滅亡までに残されたわずかな猶予の中、地球人類は総力を挙げて決死の反攻作戦を展開する。 不可解な共闘を繰り返すベターマン軍団、そして伝説のソムニウム<デウス>の介入は予測不能の事態を引き起こし、三つ巴の死闘は最終局面へと突入! 人類の勇気は宇宙の摂理を覆すことができるのか……⁉ 数奇なる運命の御伽噺の果てにーー『勇者王ガオガイガー』『ベターマン』、ついにシリーズ完結‼ 600ページ超の圧倒的ボリュームで贈るシリーズ完結編! 死闘に次ぐ死闘の本編number.07から最終章FINAL of ALLに加え、 凱と命、護と華の合同結婚式を描いた落涙必至の書きおろし外伝エピソード「結ーCEREMONY-」を収録! 表紙イラストは木村貴宏&中谷誠一による描きおろし! 巻頭設定資料集には、豪華デザイナー陣による新規デザインの数々を掲載! 木村貴宏(20歳の初野華、15歳のアルエット・ポミエ、55歳の阿嘉松滋) 中谷誠一(夢装ガオガイガー、ファイナル・ガオガイガー) まさひろ山根(ベターマン・カタフラクトテラ) 宮内利尚(ゴルディーダブルマーグ) 藤沢真行(覇界王キングジェイダー)

混沌の王混沌の王

呪われた一族、屋敷、怪人、降霊会、雪の密室、変人探偵とワトソン役。「フランスの新本格作家」アルテ氏が好きなものだけを詰め込んだ、同好の士への最高の贈り物。本作で、美学者探偵オーウェン・バーンズがますます好きになりました。彼の言動や推理から目が離せません。そして、最後の一行の鮮やかさに脱帽! ーー 作家 大山誠一郎さん推薦! ●オーウェン・バーンズシリーズ第一作が待望の邦訳!  夜、白い仮面を目にし、鈴の音を耳にしたら用心せよーー  芸術家を目指す青年アキレス・ストックは、ロンドンで友人になった自称・名探偵オーウェン・バーンズから厄介な頼みを押しつけられる。自分の代役として、名門マンスフィールド家にまつわる呪いの調査をしてほしいというのだ。それも、依頼人の婚約者に成りすまして。  長女の婚約を巡って愛憎渦巻くマンスフィールド家に集まるのは、やり手の貿易商とその腹心の部下、美しき夢遊病患者に高名な霊媒師……と、一癖も二癖もある面々。そして彼らは一様に、毎年の聖夜に現れて一族の誰かの命を奪うという白面の亡霊「混沌の王」の影に怯えていた。それはいにしえの伝承でなく、三年前のクリスマスにも当主の息子エドウィンが、完全な密室の中で殺されたのだという。  そして「混沌の王」を呼び出し鎮めるための交霊会が開かれた夜、新たな殺人事件が発生しーー過去と現在の二つの「雪密室殺人」が交差する、奇想と幻影の不可能犯罪ミステリ! ※短編小冊子「怪狼フェンリル」付き。 1  死の鈴 2  奇妙な任務 3  雪のなかの人影 4  明かりが消えて 5  白い仮面 6  雪のなかの散歩 7  混沌の王 8  ドアがあいて…… 9  霊よ、ここにいるのか?  10 オーウェンの指示 11 不可能犯罪 12 最終準備 13 赤いクリスマス 14 翼のはえた死神 15 ウェデキンド警部の捜査 16 アリアドネの糸 17 次はハリーが 18 湖の幽霊 19 足は語る 20 オーウェンの謎解き 21 触らぬ神にたたりなし  22 芸術の星のもとに エピローグ

白秋秘唱白秋秘唱

著者

鳥越碧

出版社

文藝春秋

発売日

2021年9月30日 発売

言うまでもなく北原白秋は、明治・大正・昭和にわたり詩人、歌人、民謡作家、童謡詩人として活躍したマルチの文芸家。この鳥越碧さんの小説は、創作における苦悩の軌跡を縦軸、三人の妻との愛憎を横軸にして、その文学者白秋の生涯を追ったものです。白秋は明治18(1885)年、福岡県柳河(現・柳川)の造り酒屋の跡取りとして生まれました。早くから文学に目覚め、中学卒業を前に、文学を一生の仕事にすると決意して東京に出奔、早稲田大学に入ります。『明星』の与謝野鉄幹、晶子、石川啄木、木下杢太郎らと親交を結ぶ中、次第に詩人として頭角を現わし『邪宗門』で世の寵児となりますが、経済的には実家が倒産し、苦境に陥ります。そんなとき出会ったのが、隣家の人妻、松下俊子でした。彼女と愛し合うようになった白秋は、俊子の夫から姦通罪で訴えられて拘置され、仕事も名声も失います。二人は一度は別れますが、やがて再会して結婚。しかし結婚生活はうまくいかず離婚、白秋は経済的のみならず創作の面でも行き詰まります。そんな中、『青鞜』に勤めていた江口章子(あやこ)と知り合い再婚、心の安定を得ます。尽くす章子に支えられながら童謡の仕事を始めた白秋は、ようやく窮乏生活から脱しますが、自宅を新築した地鎮祭の夜、なぜか章子は雑誌編集者と駆け落ちをしてしまいます。三度目の妻は佐藤菊子。子供にも恵まれ、ようやく安らかな家庭を得ましたが、すでに詩歌壇の大御所となった白秋は、文学的苦悩からしばしば感情を爆発させるようになります。誰からも怖れられて距離を置かれ、糖尿病から視力も奪われ、孤独感を募らせる中で白秋は昭和17(1942)年、58歳で世を去ります。著者・鳥越碧さんは平成2(1990)年に、尾形光琳の生涯を描いた『雁金屋草紙』で第1回時代小説大賞を受賞、その後も多くの作品を世に問うてきたベテラン作家で、その練達の筆で白秋の苦闘の実相に迫ります。

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