小説むすび | 2024年10月発売

2024年10月発売

新訳 モンテ・クリスト伯 4(975;975)新訳 モンテ・クリスト伯 4(975;975)

青白い肌に残忍な目をした復讐者、エドモン・ダンテス。社交界で地歩を築き、仇討ちの準備を整えた伯爵の周囲に、ついに、ひとり、またひとりと死者が出はじめる。遠い国の王女の胸張り裂ける記憶、あこぎな盗人の手元できらめく短刀、鎖かたびらを身に纏う神父…… ゆらめく憎悪の炎に罪なき青年が犠牲になろうとする刹那、かつて愛した女が、ひとりの船乗りの名を叫ぶーー 【目次】 70 舞踏会 71 パンと塩 72 サン・メラン侯爵夫人 73 約束 74 ヴィルフォール家の墓所 75 調書 76 カヴァルカンティ息子の進歩 77 エデ 78 ジャニナ発の通信 79 レモネード 80 告発 81 パン屋の隠居部屋 82 押し込み 83 神の手 84 ボーシャン 85 旅 86 審判 87 挑発 88 侮辱 89 夜 90 対決 91 母と子 92 自殺 訳注 70 舞踏会 71 パンと塩 72 サン・メラン侯爵夫人 73 約束 74 ヴィルフォール家の墓所 75 調書 76 カヴァルカンティ息子の進歩 77 エデ 78 ジャニナ発の通信 79 レモネード 80 告発 81 パン屋の隠居部屋 82 押し込み 83 神の手 84 ボーシャン 85 旅 86 審判 87 挑発 88 侮辱 89 夜 90 対決 91 母と子 92 自殺 訳注

時空探訪・奇譚集時空探訪・奇譚集

発売日

2024年10月8日 発売

『名曲奇譚』『超短奇譚』の二編から成る世にも珍しく面白い物語集。本書には「月光桜」「月」と、月そのものを主題としたものの他にも月が関与する作品がいくつかある。古今東西月には不思議な魅力があり、その光、引力など人体及び心に多大な影響を与え、奇譚の通奏低音となるのはもっともなことだと著者は振り返る。前編の「ヴァイオリン協奏曲第八番」のパガニーニは、容姿風貌からヴァイオリンを手にする姿が似合い、最も悪魔に近い存在だという思いから考えられたストーリー。後編は見開き2頁で完結する32作品から成る短編集。「備前の窯」は30枚位の小説を4枚に削って仕上がった作品。「プレデターの就職」は上方落語風の気楽なノリで読め、プレデターという凶暴な生物が大阪のハローワークで職を探していたらという発想から生まれた作品。「山小屋にて」は著者一押しの作品で、実体験ではないが山小屋でああいう状況に頗る恐怖を覚えるという。著者独自の探訪心が紡ぎ出した作品集は、まさに日常を離れて「奇」を楽しめる奇譚集となっている。最後の作品「空中浮遊」では、著者自身の超人的な驚天動地の実体験が明かされている。(『ロゴスドン』Webの連載を単行本化) 名曲奇譚 第1話 「月光の曲」 第2話 「蚤の歌」 第3話 「ヴァイオリン協奏曲第八番」 第4話 「ロマンチック」 第5話 「コリオラン序曲」 第6話 「弦楽四重奏曲第六番」 第7話 「幻想交響曲」 第8話 「失われた小銭への怒り」 超短奇譚 第1話 「歯痛」 第2話 「お化け列車」 第3話 「ドラキュラ」 第4話 「竜宮城」 第5話 「鏡の相棒」 第6話 「栗太郎」 第7話 「仇討ち」 第8話 「月光桜」 第9話 「プレデターの就職」 第10話 「お留守番」 第11話 「抱腹絶倒」 第12話 「ウサギとカメ」 第13話 「昭和の駄菓子屋」 第14話 「備前の窯」 第15話 「山小屋にて」 第16話 「マッチの嘆き」 第17話 「闇の雪」 第18話 「雪女」 第19話 「因縁」 第20話 「イヌとネコ」 第21話 「万華鏡」 第22話 「親孝行」 第23話 「月」 第24話 「里帰り」 第25話 「夢」 第26話 「あるコンサートでの事件」 第27話 「共感」 第28話 「犠牲者」 第29話 「闇バイト」 第30話 「左手」 第31話 「入眠幻覚」 第32話 「空中浮遊」 あとがき

碧血の碑碧血の碑

著者

赤神諒

出版社

小学館

発売日

2024年10月9日 発売

堂々たる「敗者」たちの、知られざる物語。 三条大橋、養浩館、江戸城、横須賀造船所、碧血碑。 現代にも残る所縁の地に宿る、堂々たる「歴史の敗者」たちの、知られざる物語。 時代を超え、魂震わす傑作小説集。 「総司、三条大橋で京娘と恋をしてこい」 近藤勇の命を受けた沖田は医師の娘と逢瀬を重ねるも、任務の真の目的を前に恋と大義の間で揺れ動く(「七分咲き」)。 「されば、御免!」 福井藩主・松平慶永との初引見で、突如池に飛び込んだ藩士こそ橋本左内。夭折の志士が、養浩館に残した秘密とは(「蛟竜逝キテ」)。 「これは女子(おなご)の戦いであらしゃいます!」 政略結婚のため江戸城に入った和宮。大奥は京風と武家風で激しく対立するも、和宮自身は夫の徳川家茂、そして義母の天璋院篤姫に惹かれていく(「おいやさま」)。 「日本人が、私の期待に応えられるか否かは知らないがね」 立身出世の野望を胸に横須賀へ来た、若きフランス人技師ヴェルニー。一本のネジを後生大事に持ち歩く風変わりなサムライ・小栗上野介との友情の行方は(「セ・シ・ボン」)。 「赤神氏は、隠れた人生の機微を「敗者」の歴史から掘り起こす天才だ」榎木孝明氏(俳優) 【編集担当からのおすすめ情報】 『はぐれ鴉』で大藪春彦賞を受賞した赤神諒氏が一話一話丁寧に描き切った、渾身の幕末小説集。 第二話、福井の養浩館を舞台にした「蛟竜逝キテ」は錚々たる編纂委員による『時代小説ザ・ベスト 2024』(日本文藝家協会・編)にも選出されています。 担当者のイチ推しは、第三話「おいやさま」。 大奥でのバトルをこわごわと面白がっているうちに、「いやや」が口癖だった和宮の成長や、徳川家茂とのふれあい、江戸城が危機に陥ったときの天璋院との女の友情に、胸を熱くし、思わず涙しながら編集作業をしていました。 現代にも残る全国の名所を舞台にしているので、本書を持って足を運んでみるのも楽しいかもしれません。 第一話 七分咲き (三条大橋・沖田総司) 第二話 蛟竜逝キテ (養浩館・橋本左内) 第三話 おいやさま (江戸城・和宮) 第四話 セ・シ・ボン (横須賀造船所・ フランソワ・レオンス・ヴェルニー) 結び 函館誄歌 (碧血碑・柳川熊吉)

シルバー保育園サンバ!シルバー保育園サンバ!

出版社

小学館

発売日

2024年10月9日 発売

何歳でも人生はやり直せる!ハートフル小説 銀治は、定年退職後に妻から離婚を言い渡され、孤独で怠惰な日々を送っていた。暇を持て余し、シルバー人材センターからの様々な仕事を担っている。ある時、保育園の草むしりの仕事が入り、担当することに。銀治は、人と接すること、特に女性と子どもは大の苦手。渋々保育園に向かうが、次々に巻き起こるハプニングに対応し、その活躍が認められた銀治は、熱烈なリクエストによりそのまま嘱託職員となるはめに。 当初は銀治を怖がっていた子どもたちもだんだん慣れてなつくようになり、人付き合いが苦手な銀治も徐々に保育士たちとも打ち解けていく。日々、子どもや周囲の人たちと接するなかで、孤独だった銀治の心には少しずつ変化が。そんなある日、定年退職後に離婚し離れて暮らす娘について、衝撃の事実を知るーー。そして銀治は、自分自身が蔑ろにしてきた「本当に大切なこと」に向き合うようになっていく。長い間蓋をしていた感情が蘇り、前向きに変わっていく銀治。勇気を振り絞って行動することや、あきらめないことの大切さ、いくつになっても後悔は取り戻せるということ・・・・・・。人生に大切なたくさんのことを笑いと共に教えてくれる、人生応援小説。 【編集担当からのおすすめ情報】 この小説は、タイトルから想像つく方もいらっしゃるかもしれませんが、松平健さんを当て書きして執筆された、渾身の書き下ろし小説となります。松平健さんと著者は以前、著者の作品がドラマ化された『PTAグランパ!』以来の仲。今回の作品もいち早く読んでくださり、「「感動した!生きる勇気をもらった。みんなで読み明かそう。オーレ!」という素敵な応援コメントをいただきました。その温かくて人間味のある主人公と、笑いあり涙ありの筆致でぐいぐいと読者を引っ張ります。 それだけではありません。特筆すべきはこの小説の保育園、療育園やそこに通う児童たちの様子、リアリティ。それもそのはず。著者は、この作品のために療育園、保育園で実際に嘱託職員として働きました。 著者の本気がいっぱい詰まった本作品。 人生は何歳からでもやり直せる。そんな重くなりがちなテーマを、笑いあり、ホロリありの軽妙な筆致で綴ります。読後、必ず元気になれる一冊です。 目次 夏 秋 冬 春

小鳥とリムジン小鳥とリムジン

著者

小川糸

出版社

ポプラ社

発売日

2024年10月9日 発売

『食堂かたつむり』--「食べることは、生きること」 『ライオンのおやつ』--「死にむかうことは、生きること」 小川糸が描き出す、3つめの「生」の物語 「愛することは、生きること」 傷口に、おいしいものがしみていく 苦しい環境にあり、人を信頼することをあきらめ、 自分の人生すらもあきらめていた主人公が、かけがえのない人たちと出逢うことで自らの心と体を取り戻していく。 主人公の小鳥のささやかな楽しみは、仕事の帰り道に灯りのともったお弁当屋さんから漂うおいしそうなにおいをかぐこと。 人と接することが得意ではない小鳥は、心惹かれつつも長らくお店のドアを開けられずにいた。 十年ほど前、家族に恵まれず、生きる術も住む場所もなかった18歳の小鳥に、病を得た自身の介護を仕事として依頼してきたのは、小鳥の父親だというコジマさんだった。 病によって衰え、コミュニケーションが難しくなっていくのと反比例するように、少しずつ心が通いあうようにもなっていたが、ある日出勤すると、コジマさんは眠るように亡くなっていた。 その帰り、小鳥は初めてお弁当屋さんのドアを開けるーー

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP