小説むすび | 2024年10月発売

2024年10月発売

【POD】ホメーロス イーリアス 上巻【POD】ホメーロス イーリアス 上巻

発売日

2024年10月9日 発売

ジャンル

ホメーロスの『イーリアス』は、トロイの木馬でよく知られているトロイア戦争における人間の英雄の物語であり、世界最古の、また、世界最高の西洋古典文学である。イーリオス(トロイア)を舞台にして、ギリシア軍とトロイア軍の英雄たちの実にすさまじい戦い、そして、英雄どうしの熱い友情の交換が繰り広げられる。そして、また神話上の神々が登場して、物語の展開を左右する。 訳者の小川政恭は、『ギリシア文化の流れ』(本書下巻に掲載)において、以下のように述べている。 「神話や英雄の物語は、王や貴族が支配した英雄時代にできた。それらを王の広間で吟誦詩人が竪琴の伴奏で物語るのを、人々は夢中になって聞いて楽しんだ。神々の祭のとき神々の事蹟をほめて歌う詩歌もあり、最初神々をほめた後で吟誦する英雄の物語もあった。神々の讃歌を集めたものは『ホメロスの讃歌』として残っているし、人間の英雄の物語はホメロスの『イリアス』『オデッセイ』である。」 『ホメロスの讃歌』には、小川政恭訳『ホメロスの讃歌集』生活社(1948年)がある。 こうして伝承されたホメーロスによる詩歌は、『イーリアス』として、紀元前6世紀のアテナイにおいて文字化され、紀元前2世紀にアレクサンドリアにおいて、ほぼ今日のかたちにまとめられたとされている。その昔、『イーリアス』は神話であるとされていた。だが、『イーリアス』の物語を手掛かりとして、ドイツの実業家で、考古学者のハインリッヒ・シュリーマンは、1871 年のトロイ遺跡、1876年のミケネ遺跡、および1884年のティリンス遺跡の発掘によって、『イーリアス』は神話と叙事詩の融合であることを実証したのである。 書評を執筆いただいた伊坂青司先生は、本書について「ギリシア最古の叙事詩にふさわしい格調高い訳と簡潔にして丁寧な頭注によって、読者をトロイア戦争の現場へと導きいれてくれる」と述べている。『イーリアス』のストーリーについては、伊坂先生の書評に、実に簡潔にまとめられている。

【POD】ホメーロス イーリアス 下巻【POD】ホメーロス イーリアス 下巻

発売日

2024年10月9日 発売

ジャンル

ホメーロスの『イーリアス』は、トロイの木馬でよく知られているトロイア戦争における人間の英雄の物語であり、世界最古の、また、世界最高の西洋古典文学である。イーリオス(トロイア)を舞台にして、ギリシア軍とトロイア軍の英雄たちの実にすさまじい戦い、そして、英雄どうしの熱い友情の交換が繰り広げられる。そして、また神話上の神々が登場して、物語の展開を左右する。 訳者の小川政恭は、『ギリシア文化の流れ』(本書下巻に掲載)において、以下のように述べている。 「神話や英雄の物語は、王や貴族が支配した英雄時代にできた。それらを王の広間で吟誦詩人が竪琴の伴奏で物語るのを、人々は夢中になって聞いて楽しんだ。神々の祭のとき神々の事蹟をほめて歌う詩歌もあり、最初神々をほめた後で吟誦する英雄の物語もあった。神々の讃歌を集めたものは『ホメロスの讃歌』として残っているし、人間の英雄の物語はホメロスの『イリアス』『オデッセイ』である。」 『ホメロスの讃歌』には、小川政恭訳『ホメロスの讃歌集』生活社(1948年)がある。 こうして伝承されたホメーロスによる詩歌は、『イーリアス』として、紀元前6世紀のアテナイにおいて文字化され、紀元前2世紀にアレクサンドリアにおいて、ほぼ今日のかたちにまとめられたとされている。その昔、『イーリアス』は神話であるとされていた。だが、『イーリアス』の物語を手掛かりとして、ドイツの実業家で、考古学者のハインリッヒ・シュリーマンは、1871 年のトロイ遺跡、1876年のミケネ遺跡、および1884年のティリンス遺跡の発掘によって、『イーリアス』は神話と叙事詩の融合であることを実証したのである。

耳に棲むもの耳に棲むもの

出版社

講談社

発売日

2024年10月10日 発売

耳の中に棲む私の最初の友だちは 涙を音符にして、とても親密な演奏をしてくれるのです。 補聴器のセールスマンだった父の骨壺から出てきた四つの耳の骨(カルテット)。 あたたかく、ときに禍々しく、 静かに光を放つようにつづられた珠玉の最新作品集。 オタワ映画祭VR部門最優秀賞・アヌシー映画祭公式出品 世界を席巻したVRアニメから生まれた「もう一つの物語」 「骨壺のカルテット」 補聴器のセールスマンだった父は、いつも古びたクッキー缶を持ち歩いていた。亡くなった父と親しかった耳鼻科の院長先生は、骨壺から4つの骨のかけらを取り出してこう言った。「お父さまの耳の中にあったものたちです。正確には、耳の中に棲んでいたものたち、と言えばよろしいでしょうか……」。 「耳たぶに触れる」 収穫祭の“早泣き競争”に出場した男は、思わず写真に撮りたくなる特別な耳をもっていた。補聴器が納まったトランクに、男は掘り出したダンゴムシの死骸を収める。 「今日は小鳥の日」 小鳥ブローチのサイズは、実物の三分の一でなければなりません。嘴と爪は本物を用います。 残念ながら、もう一つも残っておりませんが。 「踊りましょうよ」 補聴器のメンテナンスと顧客とのお喋りを終えると、セールスマンさんはこっそり人工池に向かう。そこには“世界で最も釣り合いのとれた耳”をもつ彼女がいた。 「選鉱場とラッパ」 少年は、輪投げの景品のラッパが欲しかった。「どうか僕のラッパを誰かが持って帰ったりしませんように……」。お祭りの最終日、問題が発生する。

スメラミシングスメラミシング

著者

小川哲

発売日

2024年10月10日 発売

小川哲の精緻な設計は、眼と舌、移動と思考を等価であるかのように見せかける。 凄い。とても、凄い。 ──京極夏彦 多様性が声高に叫ばれる現代に於いても、 掬い上げられることなく無視され排除されていく人々をその内面から描いた、挑戦的な快作。 ──金原ひとみ 世界の隅から吹き寄せられた言葉の切れ端が、 列をなし、「文」になり、拳となって、今あなたの隣に座る。 ──飛浩隆 ヒリつく不安 積まれる緊張 ピリつく世情 生まれる破局 全てに病みつきになりました! ──魚豊(『チ。』『ようこそ!FACTへ』) ボルヘスを理系的センスで再構築した超欺瞞世界! ──マライ・メントライン(エッセイスト) 「理由がほしい。物語がほしい。 正義のヒーローが現れて、黒幕の悪事を暴き、世界を変える、そんなお話であってほしい。 自分はその物語の登場人物でありたい」── SNS上のカリスマアカウント〈スメラミシング〉を崇拝する”覚醒者”たちの白昼のオフ会。かれらを観察する陰謀論ソムリエ・〈タキムラ〉の願いとは? 壊れゆく世界の未来を問う、現代の黙示録。宗教 ? 超弩級エンタメ6篇を収録した絶品作品集! 小川哲(おがわ・さとし) 1986年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年、「ユートロニカのこちら側」でハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。2017年刊行の『ゲームの王国』で山本周五郎賞、日本SF大賞を受賞。2022年刊行の『地図と拳』で山田風太郎賞、直木三十五賞を受賞。同年刊行の『君のクイズ』が日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門受賞。

選択選択

出版社

幻冬舎

発売日

2024年10月10日 発売

THE RAMPAGE 岩谷翔吾 初の書き下ろし小説『選択』 発売決定! 〜 あらすじ 〜 「もう、うんざりだ。殺す。絶対殺してやる」。 その夜、包丁を忍ばせ、家を飛び出し、亮は走っていた。 母に酷い仕打ちをした、父親を探しあて殺害しに行くために。 息も絶え絶えに走っていた。 そしてこれまでの世の中の不条理を憎んだ。 しかしその途中、亮は歩道橋から身投げしようとしていた中学生を助ける。 それは幼馴染みの恭平だった。 やがて、どんよりした巨大な社会に飲み込まれていく二人の少年。 十数年後、行き場を失った亮は、ずるずると特殊詐欺実行犯グループに身を置くことになるーー。 この国を覆う息も出来なくなるほどの暗い圧迫を描ききった、新たな物語。 日々を懸命に生き抜いてきた二人が直面した非情の現実、そしてその先に見えたものとは。 【岩谷翔吾 コメント】 『選択』は 4 年前から書き続けていました。今作は自分の魂そのものです。だからこそ、満足できる形になるまで書き続けていたら、決して短くはない 4 年という月日が流れました。冒頭の文章を一行読めば、僕の作家としての覚悟を理解していただけると思います。 人生は【選択】の連続です。何があっても生きていればその先に未来があり、希望があります。孤独を感じる夜を優しく照らす月のような作品になれば幸いです。多くの方の心に届く作品になりますように。 【GL-16〜THE RAMPAGE BOOKS〜】

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