2024年発売
“海国日本”を夢見た志士の生涯 咸臨丸で太平洋往復を成し遂げた笠間藩士の息子・小野友五郎は、旗本・小栗忠順の後押しもあり順調に出世。ときの将軍家茂に謁見したほか、小笠原諸島の実測や、国産蒸気船の製造を主導するとともに、大型の国産船を建造すべく、横須賀製鉄所(造船所)の実現のために尽力していた。 続いて、幕府船の調達のために渡米していた友五郎は、帰国すると勘定奉行並に昇進。すべてが順風満帆に思われたが、将軍・慶喜の大政奉還、王政復古の発令で、忠順や友五郎の築き上げたものが音を立てて崩れはじめるーー。 幕府内部からの改革を推進してきた開明的技術官僚の生涯を、史実に基づきながら描き切った長編の完結編。
直木賞受賞作「ミミのこと」を含む名短篇集 病気や飢餓をともに乗り越えた戦友・朝日丸と〈ぼく〉。戦後、朝日丸は浪曲師として有名になり、11人の原爆孤児たちを引き取って新聞にも載るがーー。 「浪曲師朝日丸の話」と、耳が不自由で売春を生業としていたミミとの切ない純愛を描いた「ミミのこと」という第81回直木賞受賞作を中心に、夜の生活を拒否し、周囲にまったく気を使わない悪妻に嫌気がさして、かいがいしく世話を焼いてくれる女性との再婚を決意するが、その彼女が作った味噌汁の味に失望する「味噌汁に砂糖」、私小説的要素が強い表題作「香具師の旅」など、軽妙なタッチのなかにノスタルジーと深みを詰め込んだ珠玉の短編集。
「母に会ってください。わたしの母は日本人です」 夫の転勤に伴い赴いた北京で大学の日本語教師をしていた私に、見知らぬ男性が話しかけてきた。なぜか無関係ではいられない気がして、その男性に導かれ会った「Oさん」は、微笑みを絶やさない淑やかな日本女性だった。とりとめのない世間話をしたり、中国での息子の教育に関する悩みを聞いてもらったり、ささやかな贈り物を交換したり・・・・・・束の間の穏やかな交流が始まったが、1997年の春には別れのときがきた(私の駐在期間にも限りがあった)。北京最後の日、「誰も日本語は読めないから」と、Oさんは封筒に入れた77枚の原稿用紙を私に託す。原稿に記されていたのは、戦前にクリスチャンの中国人と結婚、その後中国に渡って激動の時代を必死に生き抜いたOさんの驚くべき半生だったーー。この小説は中国の「90年代の数年間」と「戦前から現代までの数十年間」、ふたつの時間を祈りのように描き、人の生きる意味を深く問いかけています。 一、会ってください 二、北京再見 初めまして 阪神大震災 北京の四季 本帰国 三、祈りの人生 帰国後 Oさんの半生記 1、結婚まで(日本、福島) 2、北京での生活 3、終 戦 4、日本か、中国か 5、文化大革命 6、長女について 7、日中国交回復後 8、教会生活 四、柳絮舞い散る
25万部突破!ベストセラー「喫茶ドードー」シリーズの標野凪が贈る、二十四節気のショートショート 「甘い香りにくるまって、心ゆくまで眠ってしまおう」 今日もおつかれさまでした。 やさしい季節が心をめぐる、とっておきの物語をあなたに。 (著者より) 心もからだも冷え冷えする夜には、この本を携え、冬眠族の巣穴にすとんと落ちてください。 そんな冬ごもりのおともに、と24の小さな物語を書きました。 日常の延長にある、ほんの少しだけ不思議な世界で繰り広げられるお話を、 季節を繰るようにゆったり楽しんでいただけますと嬉しいです。 どこかにあなたがいる、やもしれません。
売れないミステリー作家の冷泉彰成は、弟子の久高享に創作テクニックを仕込みながら、執筆を続ける日々を送っていた。そんな折、冷泉の元に二通の手紙が届く。一通は女性からのファンレター、もう一通はファンレターのようではあるものの、「殺人と云う名の粛清を献上する」と書かれた怪文書だった。不気味ながらも悪趣味な悪戯だろうと捨て置くが数日後、今度は殺人事件捜査中の刑事が訪ねてきた。被害者の女性は半年前に冷泉にファンレターを送っており、殺害当日は冷泉と会う予定だと周囲に語っていたという。まったく身に覚えのない冷泉は潔白を訴え、一旦は事なきを得た。だが、再び殺人事件が発生。被害者はまたもや冷泉のファンだった。そして冷泉宛てにまたしても不気味なファンレターがーー。
酒に酔った美女の嬌態が招いた悲劇。何気ない日常に潜む恐怖と暴力を冷静な筆致で綴る傑作ミステリ! --絶妙に配置された登場人物の動きと、その背景と事情によってそれぞれが追い込まれていく心理ドラマとしての面白さは、当時はもとより現在の読者にも充分に保障されているように思われる。(ミステリ評論家・横井司) 夏の窓辺は死の香り 訳者あとがき 解説 横井司
パーティー会場で不可解な毒殺事件が発生。誰が、何故、どうやって被害者に“毒入りシャンパンを飲ませた”のか? 容疑者は十一人。名探偵ネロ・ウルフが真相究明に挑む。--最後にウルフが容疑者を一堂に集めて事件の流れを再現する場面は、まさに黄金期の謎解きのクライマックスそのものだ。(「訳者あとがき」より) シャンパンは死の香り 訳者あとがき
[商品について] ーあなたの近所にも、「北川家」はいるかもしれないー 仕事に対する気力がなく、コンビニ店員のパートに甘んじている北川健司は、学生時代の同級生、恵梨香といわゆる「できちゃった婚」を果たす。夜の仕事で一家の生活費を稼ぐ一方、家にいないことが多く気性の荒い母と、常識や知恵がなく十分な稼ぎも得られない、かといって育児もままならない父。そしてそんな両親のもとに生まれた息子の洋。この北川家に襲いかかる課題やトラブルを見ていくと、日本社会の抱える問題点が次々と明らかになる。--市井に生きる一家の日常を通して、現代日本の政治的な課題を浮き彫りにした挑戦的な小説。 [目次] はじめに 第1章 すべて私のおかげ 第2章 虐待からいじめに 第3章 拾ってきた犬 第4章 魅力ある街づくり 第5章 近所のもめごと 第6章 木のない家 第7章 みんなで節電しょう 第8章 助け合う隣組 第9章 子供をだめにする子育て 第10章 夏休みはなくしてほしい 第11章 地域の子供はみんなで育てる 第12章 学費なしで、遊んで暮らす 第13章 両親の離婚 第14章 馬鹿な子供ほど可愛い 第15章 楽な就活 第16章 社員の躾 第17章 安らぎの場所 第18章 親父に愛人がいた 第19章 どうする親の遺産相続 第20章 路上生活 終わりに 著者略歴 [担当からのコメント] 親からの十分な教育を受けなかったために、大人になる過程で多くの苦労を背負うことになる息子・洋の様子などを描いた本作を読むと、お金を配るだけの表層的な子育て支援では十分でないことを痛感します。みんなが幸せに暮らせる社会とはどんな社会なのか、そのことを考える上で多くのヒントをくれる1冊です。 [著者略歴] 薄井 宏彬(うすい・ひろあき) 大阪市生まれ。大阪外国語大学(現大阪大学)(ドイツ経営学専攻)を卒業し、伊藤忠商事入社。入社後、海外研修生として、ドイツのケルン大学留学(ドイツ経済論専攻)。ドイツ、スイス駐在などを経て、2001年11月IT Corporation創立、2002年4月創業。 現在、会社経営のかたわら、エッセイストとして、会社/社員研修、学校/図書館/全国自治体、文化センター/カルチャーセンターなどでセミナーや講演活動中。
余命4ヶ月からの寓話 意味がわかると怖い世の中の真相がわかる本 森永卓郎、書き下ろし。 日本で初の大人の本格寓話本! 余命4ヶ月告知から一気に書き上げた28の物語。 ・まえがき この本は本格的な大人のための寓話集です。 森永卓郎 【第1章】 知ってはいけない カエルの王子さま ー人工知能が描いた絵 消えた型屋 ーお金の怖い話 ハヤブサ特攻隊 ー死ぬのは誰だ テレビ界のオキテ ー人気歌手の疑問 おねだり王子 ー贈り物がいっぱい ウサギとカメ ー仕事で大事なこと キツネのお代官 ー身分社会のからくり ウサギとカメ その2 ー年収が高くなる方法 イヌとオオカミ ー安定か自由か 【第2章】 世のなかのほんとう すべり台のスマートボール ー詐欺商法 スズメバチの言い分 ーみんないっしょに MAGA ーアニマル国の政策 快刀メシヤ ー食堂がM&A 見栄っ張りの王様 ー川が氾濫したのに タツノオトシゴ ー竜の正体とは どんなゴミも ー王様のお宝 ラーメンとタバコ ーホントに体に悪いの? いきなりおいしい ーこれさえあれば 【第3章】 そして生きていく ブタメンブーちゃん、がん告知受ける ーブーちゃんの失敗 黄色いサル ー肌の色が違うだけで ほおばるリス ーいくら貯金をしても イケメン・美女税 ーブタも見た目が9割 アニマル村に腕時計がやってきた ーブランドが大好き ブタエモンのツリーハウス ー嫌われものの性質 南風と太陽 ーどんな子育てがいいの モンシロ蝶とアゲハ蝶 ー最後に笑うのは 沖縄の海岸で ー砂の中のいのち 夢とタスク ー人生で大切な教え あとがき 次はどんな話だろう、とワクワクしながら描きました。 倉田真由美
「人を轢いたかもしれない」 厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだったーー 80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。 このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。 さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。 そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。 「あれってーーまさか」 疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス! 【著者プロフィール】 伊岡瞬 (いおか・しゅん) 1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をダブル受賞しデビュー。2016年に『代償』、2019年に『悪寒』が啓文堂書店文庫大賞を受賞。2020年に『痣』で徳間文庫大賞を受賞。『不審者』『朽ちゆく庭』『清算』『水脈』など著書多数。
人情味あふれ、端正にして典雅。卓越した筆致でたどる戦国の世から軍国明治、現代のビジネス社会まで。軍神に生気を吹き込み、等身大に描く表題作「ノーチ 夜」をはじめ、庶民によりそう「帽子」「小さな砦」など、物語の醍醐味を堪能。珠玉の短編小説集の誕生です。 挫けぬ人 小さな砦 ノーチ 夜 庭の千草 帽子 碁仇
時を隔ててわかる、愛するということ、家族であること “森沢文学”の真髄!心が静かに癒される、珠玉の家族小説 趣味の釣りをきっかけに、週末を桑畑村で過ごすようになった忠彦。現地でできた親友の浩之をはじめ、温かな人々や美しい自然に囲まれた桑畑村は、彼にとって「第二の故郷」と呼べるほどの場所だった。しかし、数年後、自身が勤める建設会社が桑畑村でリゾート開発を進めていることを知る。その事実を知った忠彦は浩之に会いに桑畑村へ向かうが、そこで人生を揺るがす出来事に遭遇してしまう。その日を境に、忠彦と家族の運命は大きく変わり出していき……。 不器用ながらも自分の信念を貫いた男と、その家族の絆を描いた感動の物語。
異形の容姿、恋する狂気、特注の魔銃剣により『鉄血の乙女』と呼ばれる公爵令嬢アーシャ・リボルヴァ。彼女は愛する皇帝陛下アウゴの平穏な治世を害する敵を降した後、陛下の正式な妃候補となり甘い日々を堪能していた。 しかしそんなアーシャに目をつけたのが、南の女公フェニカ・チュチェ。彼の地の支配者であり争いを好む彼女は、アーシャたちが望む国の在り方が受け入れられないようでーー 今回も陛下への思いが募りすぎて大暴走のアーシャは、さらなる強敵から仲間たちを守り抜けるのか!? 銃も恋情も飛び交う激闘ラブストーリーの第2巻、満を持して登場ですわ!
長旅から帰ってきたリーリア。1ヶ月の休養を経てクリスやニコ王子と再会し、いつも通りの日々に戻りつつあった。そんな中、クリスから『オールバンス家に幽霊が出る』という噂が流れていることを聞いたリーリアたち。幽霊の正体とは一体…。 一方、レミントンの事件により学費を払えない学院生が増えていることを知ったリーリアは、自分のお金を使って奨学金を出す提案をする。この提案がランバート殿下と四侯当主を巻き込み、レミントンの凍結資金を動かす大きな話になってしまう。さらなる噂に、監理局との不和、そして新たな護衛も現れてー…! 戻ってきた日常も相変わらず大忙し!?待望の第10巻!!
類まれな魔法の能力を持つ王妃セシルは王位継承戦に敗れ、辺境の戦争地帯で最前線に立たされていた。幽閉された母のために魔力を振るい続ける彼女はいつからか「死姫」と呼ばれ、畏怖の対象となっていた。そんな折、セシルは「最強の白狼」と謳われる孤高の剣士と出会う。剣士の名はエドガー。強大な魔力を持つ魔法使いと圧倒的な力を誇る剣士が運命の出会いを果たすとき、王国の運命を大きく揺らぎ始める!
乙女ゲームの悪役令嬢に転生するも自ら公爵家を脱出し、大神殿で見習い聖女として穏やかな日々を送るペトラ。ラズーの地に冬が到来し、十歳となったペトラだったが、春になったら乙女ゲームのヒロインである義妹のシャルロッテがグレイソン皇太子との婚約を結ぶために大神殿に訪れることを知り、悪役令嬢フラグ再発の可能性を心配しつつも一年ぶりのシャルロッテとの再会を楽しみにしていたが…。一方、美少女(?)ベリーはペトラとの交流によって徐々にその在り方が変化してきたようでー。「第3回一二三書房WEB小説大賞」金賞受賞作!!
王妃として日々公務をこなすユリアだったが、ある催事の最中に突如ユリアの体調に異変がー。その原因は相性のよい異性で…?『魅了のあなた』自国開催となった国際親善大会を盛り上げるべく、国王ローレン自ら出場することに。そして、参加国からの貴賓として訪れたふたりの姫君からのお願い事を発端に、ユリアも舞姫の一員として勝利の舞を踊ることになりー。『球技大会は荒れ模様』全五篇で送る大人気溺愛ロマンスファンタジー、第3巻!!「第1回一二三書房WEB小説大賞」銀賞受賞作!!
白川家に囚われた里葉を救うために広龍や片倉、ザックたちを擁して『白川事変』を制した雨宮家は、重家探題により一定の処罰を与えられながらもさらなる勢力拡大を遂げていた。その一方、裏世界からの“侵犯”の増加により、侵犯妖異専門の探索者をタレント化した存在である『ヒーロー』が台頭。そして、『白川事変』から3年。ついに類を見ない規模の侵犯が始まるのだったー。「第2回一二三書房WEB小説大賞」銀賞受賞作!!
シリーズ第1巻「人魚の姫」は、表題作のほか、「眠りの精」「みにくいアヒルの子」「野のはくちょう」「アヒルの庭で」「コウノトリ」「ナイチンゲール」の7篇を収載している。「人魚の姫」「みにくいアヒルの子」などの代表作の他に、「野のはくちょう」は、白鳥に変えられた11人の王子を妹のエリーザの献身的な愛で救う物語など、100年以上読み継がれ今でも多くの人々に愛され続けている名作揃いの一冊。 人魚の姫 眠りの精 みにくいアヒルの子 野のはくちょう アヒルの庭で コウノトリ ナイチンゲール