小説むすび | 2025年発売

2025年発売

山本周五郎[未収録]時代小説集成山本周五郎[未収録]時代小説集成

「少年少女譚海」、「講談雑誌」、「新少年」などの雑誌に発表された人情譚、怪異譚、冒険譚ーー。 文豪・山本周五郎による、これまで単行本に収録されなかった作品、流布版との異同の多い作品を一挙集成! 長篇2作品、短篇19作品、幻の作品群が姿を現わす!  山本周五郎が戦前に発表した時代小説は、探偵小説ほど未発見の作品は多くない。それでも散逸が激しい「講談雑誌」や少年雑誌、注目される機会が少ないマイナー雑誌や専門誌などに掲載された作品は、埋もれたままになっている。  本書には、『山本周五郎探偵小説全集』にも、〈周五郎少年文庫〉にも収録されていない、周五郎が戦前に発表した時代小説の中でも特に珍しい作品ばかりを収録した。その多くは単行本未収録で、単行本が底本として流布している作品の初出誌版、逆に初出誌が底本として流布している作品の初単行本版なども収めた。興味のある方は、バージョン違いの作品を比較してみるのも一興である。(「編者解説」より) 宇都宮釣天井 孝行力士 佐野山権平 伊勢音頭恋寝刃(こいのねたば) 生血を吸う闇峠(くらやみとうげ)の妖怪 幽霊奴(やっこ)の助太刀 乱刃ふたり蔵人 化物五十人力 颱風(たいふう)・静馬の唄 斑猫(まだらねこ)呪文 箕島の大喧嘩 面師(おもてし)出世絵形 四条畷(しじょうなわて) 美少女一番のり 双艶無念流 極意葉一つ ふりそで道場 豪傑剛太夫 五万石の弟子 戦国少年記 鎧櫃 赤緒の草鞋 編者解説 末國善己

宇宙の果てには売店がある宇宙の果てには売店がある

発売日

2025年4月23日 発売

《その星の空は保温しすぎたご飯のような色をしていた。 》 《アンドロイドとの飲み会。アンドロイド達が僕にはわからない「アンドロイドあるある」で盛り上がっている。
》 《月の裏は見たことはあるが、新幹線の車窓から見える大きな看板の裏はまだ見たことがない。 》 《年老いた親のためのタイムマシンはボタンが大きくて操作が簡単だ。 》 自由律俳句と妄想文学の名手、せきしろの新境地! 短編小説より短く詩歌よりも長い、「ショートショートショート」とも呼べる作品群によって切り取られた、もうひとつの世界の生活と郷愁。 数行で完結する超掌編の連作約180編と、数ページの掌編11編を収録した、せきしろ初のSF小説集。 「せきしろさんが宇宙の石板みたいに読者へよこす掌編は、まったくもって僕がときめいたSFそのものであり、進化形であり結晶体であった。郷愁とセンスオブワンダーと、そして卓抜な笑いを備えていた。 SFはもうこれでいい。SFのSはせきしろのSであった。」 ーー上田誠(ヨーロッパ企画)解説より 《超掌編連作》 宇宙に散らばる161個の断片 タイムマシンの経年変化 銀河鉄道の終電 《掌編》 2100年の眼鏡 おもしろい話 タイムマシン展 テレパシー パラレルワールド ブーケトス ループ飯 花言葉 見送る 時間を止める 天才チンパンジー 《解説》 上田誠(ヨーロッパ企画)

映画少年マルガリータ映画少年マルガリータ

出版社

ユニコ舎

発売日

2025年4月24日 発売

湘南ビーチFMの映画音楽番組「seaside theatre」のDJである志田一穂の初書籍かつ処女作「映画音楽はかく語りき いつか見た映画、時をかける音楽」(2022年4月27日刊)は、壮大なる映画音楽史を解説しながら、中学生時代に映画少年だった著者自身を主人公に見立て、タイムマシーンに乗って映画の世界を巡らせるという、前代未聞の旅物語であった。 そしてこの物語には、なんとベースになった私小説が存在していた。それが志田一穂著作第2弾の「映画少年マルガリータ」である。 [ストーリー] 時は80年代、ビデオの時代。映画が好きな丸刈り中学生、志田とバーチンは、クラスの仲間たちと一緒にビデオカメラで短編映画を製作。そのことが担任教師に伝わり、中学3年2学期の受験勉強真っ最中に、だったら「文化祭で映画を撮るべし」というミッションを受ける! しかもビデオではなく、校内備品の8ミリカメラで……。果たして丸刈り中学生たちは、はじめて手にするアナログ機材で無事映画を作り上げることができるのか!? プロローグ 第一章 第ニ章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 第八章 第九章 第十章 第十一章 エピローグ あとがき

フェアリー・テイル 上フェアリー・テイル 上

巨匠、作家生活50年。  名作の開幕の時がきた。  暗い時代に自分が書ける楽しい物語とは何か?  帝王キングが出した答えが本書だ。  世界最強の想像力が生んだ、異世界の冒険がはじまる!  ぼくの住む町には〈サイコハウス〉と呼ばれる不気味な屋敷がある。そこに住むのは偏屈な老人がひとり、閉ざされた門を越えると猛犬が襲ってくるという。ある日、悲しげに鳴く犬の声に気づいたぼくは、屋敷の主が梯子から転落して苦しんでいるのを発見した。 これがぼくとミスター・ボウディッチ(と、犬のレイダー)の出会いだった。  怪我をした老人の世話をするため家の立ち入りを許されたぼくは、ボウディッチ氏やレイダーと心を通わせはじめる。噂とは裏腹に老人も犬も恐ろしくはなかった。だが、徐々にぼくは奇妙なことに気づきはじめる。家の裏手から妙な音がときどき聴こえてくるのだ。ボウディッチ氏が奇妙に裕福なのも謎だった。そしてある日ぼくは、氏が大量の黄金の粒を金庫に入れていることを知ったーーこれはいったい何か? どうやって老人はこれを手に入れたのだろう?  謎が謎を呼び、ぼくは徐々にボウディッチ氏の秘密に近づいてゆくが、この先で待っているのが、この世ならぬ異世界での大冒険だとは、思いもしなかったのだ!  絶望に閉ざされたコロナ禍に、巨匠は自身にこんな問いを投げたーー  What could you write that would make you happy?  自分が楽しくなる物語。あるいは暗く先の見えない時代にみんなを元気にする物語。  さあ、自分ならどんな物語を書く?  その答えが本書である。  だから最後に待つのはもちろんハッピーエンドなのだ。

フェアリー・テイル 下フェアリー・テイル 下

僕はこの旅を続ける、大事な友を救うために。  二つの月の輝くこの世ならぬ王国へと。  そしてあなたが最後に目にするのは  もちろんお待ちかねのハッピーエンドだ。  長い長い階段を下り、ぼくがたどりついた土地の名はエンピス。罌粟の花が咲き誇り、夜になれば天穹を双子の月がまばゆく照らす。目指すは王都リリマー。その王宮には、時間を逆行させる力のある巨大な日時計があるという。レイダーをそこまで連れてゆき、愛すべき老犬の命を救うのだーー  だが今や王宮は〈飛翔殺手〉なる者に簒奪され、王族は呪いをかけられて宮殿から追放されていた。ぼくはレイダーのために擁壁を越え、〈夜影兵〉が警護し、北方の巨人が徘徊する王都の迷宮に踏み込んだのだがーー  地上最強のストーリーテラーが、その奇想を奔放に解き放って描き出す異世界、怪人、怪物、そして愛すべき仲間たち! 怪奇と幻想の伝統にリスペクトを捧げ、作家生活五十年を迎えた巨匠が贈る渾身のフェアリー・テイル。  物語を愛するすべての人に捧げる巨匠の新たなる名作誕生。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP