音楽むすび | 2002年4月24日発売

10代でプロ・デビューを果たした早咲きのギタリストが2001年に録音したデビュー作。W.モンゴメリーやP.マルティーノの系譜を受け継ぐ正統派ジャズ・ギタリスト。深みのある美しい音色で奏でられる思索的なインプロヴィゼーションが知性を感じさせる。

2001年にデビューした美形女性歌手の第2作は、ギターとのデュオ作。サポートするのは、ジム・ホールの愛弟子としても知られ、日米を股にかけ活躍する井上智。これが、澄み切った清楚な歌声にぴったり。今流行の“男女デュオ”としても十分楽しめる。

ミュンヘン・フィルの音楽監督就任直後にケンペが独CBSに残した録音の内でも白眉。チェリビダッケとは神経質な程の緊迫感を奏でていた同じオーケストラから、彼らの本質である、肩の力の抜けて明るい楽想あふれる演奏を引き出したケンペの実力に喝采。

フレイレには際立った記憶はないが、この演奏はなかなかいい。若々しく弾力あふれる打鍵が何とも気持ちが良く、協奏曲の緩徐楽章とかリストの一部に見られるような柔らかく繊細な表情もぬかりない。ケンペの伴奏も爽快。復刻の音質はやや派手だが良好。