2003年1月22日発売
壮大なイメージにみちた(1)で幕を開けるさだまさしの歌の世界。どの歌もそれぞれの時代にヒットしたものばかりで、一瞬にして当時の思い出がよみがえってくるのはやはり彼の歌の力のせいだろう。また(5)の後に(6)を入れたのは彼のユーモア・センス!?
Folder5の30曲ノン・ストップCD。(1)のユーロっぷりに一瞬たじろいだが、全体に彼女たちのヴォーカルを活かした控え目ミックスが嬉しい。またメンバー全員のソロ曲も各1曲は揃えられているので、本作は超ロング・メドレー・ベストと捉えていいだろう。
かつては鋭いタッチで時代の先端を行くプレイを聴かせていたケラウェイだが、この作品を吹き込んだころからそうした先鋭性は失われてしまった。しかし聴きやすいプレイに徹したこの演奏も悪くない。歌心がスウィンギーなプレイに溶けこむ。そこが楽しい。
本作タイトルと同名のガーシュウィンのミュージカルからセレクトした名曲を、サド&メル楽団でともに活躍した盟友同士によるデュオ作。2002年に亡くなったピアノのローランド・ハナとベースのジョージ・ムラーツは呼吸がピッタリ。二人のデュオの妙技を堪能できる。
MJQなどの人気ジャズ・ユニットを率いる鬼才が自ら主役になった91年録音のピアノ・トリオ作品。素材はいずれもバラード。スタンダードとオリジナルに華麗なアレンジを施し、シンセでストリングスのスパイスをちりばめ、お洒落な雰囲気のジャズに仕上げた。
制作・出演
ジェイムス・ウィリアムス / ジョシュア・レッドマン / ダヴィッド・サンチェス / チャーネット・モフェット / チャールズ・モフェット / ビル・ピアス / フィリップ・ハーパー / モフェット&サンズ(2)(3)(8)にジョシュア・レッドマン、(3)(6)(8)にウォレス・ルーニーが参加。コルトレーン曲の「インプレッションズ」を皮切りにモフェット親子がリズム・セッションをガッチリとリードしてジャズの名曲が続くご機嫌な作品。息子チャーネットの柔強自在なプレイが頼もしく光る。
フリューゲルとトランペットを合体させた新種のフランペットを用いて、叙情派アートが燃えたライヴ盤。ジェローム・カーンの名曲(3)を除きすべてがジャズ・オリジナルで、そこらあたりもあってか、火がついたら止まらないビ・バップの真価が発揮されている。
2000年の『ウェルカム・トゥ・ヘヴン』以来となる最新スタジオ作。エイジア時代の旧友、ジェフ・ダウンズ(key)の参加が話題だが、中堅どころのプログレ・ミュージシャンを起用しての淡いシンフォニック音像にこそ、今作の本流が見て取れるに違いない。
キラキラ輝くシンセとメロディアスに滑るギターをバックに明朗温和なコーラス・ハーモニーが歌い上げる。ジャーニー直系クリスタル・サウンドを聴かせるフィンランド出身メロディアス・ハード5人組の2作目。サビメロの作りが絶妙にうまく、和声の心地よさにどっぷりひたれる。
ネブラスカ州出身のバンドの新作(通算4枚目)。難しそうなタイトルや凝ったブックレットなどからもわかるように、ちょっと変わり者ぽいところがある点が好き嫌いの分かれ目か。どちらにしても情熱的で個性的なヴォーカルには圧倒されるだろう。
ブライト・アイズ名義での活動で知られるコナー・オバーストによるサイド・プロジェクト・バンドのデビュー作。老成とさえ呼びたくなるフォーキー・ポップ・サウンドなブライト・アイズに対し、こちらは直情エモ・ポップ。曲のメリハリの付け方が、さすがの好盤。
個性的なシンガー・ソングライター、コナー・オバーストによるユニットの5曲入りEP。コナーの歌声のなんと生々しいことか。特に激しいわけではない。しかし、自分の心情をこれだけ切実に訴えかけられるシンガーは決して多くない。聴いている側の胸が詰まる。