2007年5月発売
人気女性ヴォーカリストが在籍するイタリアのシンフォニック・パワー・メタル・バンドのアルバム。イントロのナレーションからファンタジックな物語に引き込むようなコンセプチュアルなアルバムで、流麗なメロディとドラマティックなアレンジは日本人好みかも。
81年生まれ、オーストリア出身の女性シンガーによる、2年半ぶり通算3枚目のアルバム。ニューヨークで活躍する名手たちの伴奏を得て、新旧のスタンダードをキュートに歌う。甘いヴォイスに都会的に洗練された歌唱、ジャズ・クラブの雰囲気を満喫できる一枚だ。
1940年代から活動している女性ピアニスト、バーバラ・キャロルは歌も渋い。これは彼女のヴォーカルを全面的にフィーチャーした弾き語り作品。古きよき時代の雰囲気を伝えるオールド・ファッションなスタイルに味がある。気分はニューヨークの高級ホテルのラウンジ。
仏の新鋭マイラードが97年インディーズからリリースしていたアルバム。超硬質の4ビートのイメージの強いデニスのまっとうな?ジャズにはやや驚く。が、4バースでは例によって大暴れ。マイラードは定型のアドリブでなくバラード「MONUMENT VALLEY」など即興で作曲しているよう。
端正だがアーシーで独特のスウィンギィな感覚を持つアラン・ミオン。トリオという自己の演奏力が如実にわかってしまうスペースの広さの中で、耽美的にも猛烈にもならずに、身内から湧き出る心地よいノリで空間を埋めている。昼も夜も聴ける楽しい作品。
アンジェラの真骨頂というべき、渾身のピアノ・バラード。人を愛することで生まれる幸せ、そして、震えるような孤独感をシンプルな言葉で描き出したこの曲は、彼女のソングライターとしての本質をまっすぐに射抜いている。さらにスケール感を増した歌がすごい。
愛憎渦巻く昼ドラ『麗しき鬼』の主題歌に起用された40枚目のシングル。シンプルでタイトなバンド・サウンドと流麗なストリングスのうえで歌われるのは、雨の夜に募っていく、愛しき人への強い想い。いつまでも変わらぬ、フェロモン系ヴォーカルが印象的。
クランベリーズの元ヴォーカリストの初ソロ。ユースら複数名にプロデュースを依頼し、曲によってさまざまな表情を見せているが、独特の節回しを活かしたヴォーカル、アイルランド人らしいドラマティックな展開を持つ楽曲は基本バンド時代と変わらず。
ハケか何かで皮膚をサッとなでたような超軽量演奏。小編成で古楽器奏法を取り入れ、使用楽譜は最新のもの、この方法はすでにほかの指揮者が試みたことである。違うと言えば違うが、根本的なものではないので指揮者の意図が心の底まで届くかどうか微妙。
男女二人のポップ・ユニットの3枚目のマキシ・シングル。高山奈帆子の伸びやかな歌声が、エレピや弦が鳴るアレンジにぴったり。「オレンジの砂」は二人が初めて共作したナンバーで、彼らのサウンドの原点といえる一曲。サンバ調の「オーロラパーティー」も高山の豊かな声の魅力がよく活かされている。
一時脱退していたドラムスのニック・ジャコーが復帰し、彼らにとって原点回帰的な音になった3作目。豪快かつシンプルなギター・リフが生み出すパワフルなロックンロールこそ、やはり彼らの真骨頂。3ピース・バンドならではのストレートな感触がイイ。
音楽で世界を旅しよう、というコンセプトが結実した15曲入りフル・アルバム。カントリー、ブルーグラスの要素を取り入れた「Joy Trip」、“アラビアン×へヴィ・ロック”的なサウンドが楽しい「1001 Nights」など、国境とジャンルを超えた楽曲がずらりと並ぶ。
元聖飢魔?のルーク篁と雷電湯澤、アニメタルのMASAKIによるバンドの5作目。いわゆるジャーマン・メタル/メロディック・スピード・メタルに通じる曲だが、J-POP的な覚えやすい旋律が際立つ作り。明快な音と日本語の歌の巧みなミックス、さすが。