2007年9月発売
イギリスの4人組ロック・バンド、エア・トラフィックのデビュー・アルバム。TBS系人気バラエティ番組『アイチテル』のオープニング・テーマ曲「気まぐれスージー」をはじめ、キャッチーでクールなナンバーが満載だ。
つのだ☆ひろ(フライド・エッグ)、リューベンなど、ドラム&ヴォーカルのバンドって個性的で後々まで印象に残るバンドが多いが、彼らもそうなり得そうな魅力を持った熱さ満点のバンド。メジャー・セカンド・アルバムながらベテラン・バンドのような余裕にあふれたナンバーが並ぶ。
まず録音の素晴らしさに驚き、グループ名とは裏腹のダイナミックかつアグレッシヴな演奏に度肝を抜かれた。やはりお題がお題だからか? マルティーノのピアノも至極イマジネイティヴ。自身もファンだという村上春樹に捧げた「マジカル・ミステリー」もすんなり溶け込んでいる。★
トランペット、ギター、ベースのトリオで録音されたチェット・ベイカーの晩年の代表的な一枚。ドイツのジャズ・フェスティバルにおける実況録音。チェットは枯れたトランペットとヴォーカルを聴かせる。オハコの「バット・ノット・フォー・ミー」では、速いテンポで若々しい歌とスキャットを披露。
デヴィッド・フリードマン、デヴィッド・サミュエルズという二人のヴァイブ&マリンバ奏者がコラボレートしたユニークな企画。ベース、ドラムを加えたカルテットで、ヴァイブ特有の響きが広がる実に心地よいファンタジックなジャズが展開される。すべてメンバーのオリジナル。
ビリー・ハーパー、デヴィッド・マレイの猛追にあって“黒人No.1テナー”の地位が危うかった時代のシェップを捉えた、ハード・ドライヴィングで気合の入ったアルバム。若いリズム陣も心地よい。マッコイ系の演奏を展開するモーダルなワーナーのピアノも時代感を伝える。
人気ピアニスト、バロンの85年の『スクラッチ』に続く、エンヤにおける2作目。フレッシュな顔ぶれによるクインテット編成で、7曲中4曲が自作曲。作曲家としての才能にもご注目。バラードの名曲「クロース・トゥ・ユー・アローン」はトリオ、急速調の「デクスタリティ」はドラムとのデュオ、「トゥリンクル・ティンクル」はソロ。録音はルディ・ヴァン・ゲルダー。
バリトン・サックス奏者ペッパー・アダムスが欧州滞在中にミュンヘンのクラブ“ドミシル”で行なったライヴ第2弾。第1弾はファースト・セットをアルバム『ジュリアン』に収録。これはセカンド・セットだ。アダムスの熱気あふれるヴァイタルな演奏は聴きごたえたっぷり。
彼女は今や、J-POPシーンの中で独自のポジションを確立したといえそう。このセカンド・アルバムも、バラードでもアップ・テンポでも、カラリとしたメロディと混じりっけのない爽やかな歌声が全編で躍動していて、旬のアーティストならではの自信と勢いが漲っている。
涼しげな風情を持つ女性シンガーをフロントに置き、男性陣二人がサポートするユニット。デビュー作に続く、ミニ・アルバム。ファンキーなものからミディアムまで多彩、ポップな華やかさとジャジィな大人っぽさが溶け合う。ときにホーン音などもうまく配する。
カナダのレーベル、アーツ&クラフツのオーナーであり、ブロークン・ソーシャル・シーンのフロントマンであるケヴィン・ドリューのソロ・アルバム。ポップでカオスな世界観に惹き込まれる。
キング・オブ・ヒップホップことZEEBRAと、豪傑なロックをブンブン唸らせていくRIZEのJESSEがコラボレート。クールに言葉を吐き出していくZEEBRA。その声を煽るよう、JESSEが熱いエナジーを秘めた声を張り上げていく。超スリリングな空気を持ったヤバい作品だ。