2008年2月発売
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ユニバーサルミュージックケニー・ドーハム率いるジャズ・プロフェッツの名演第2弾。モンテローズの活躍が嬉しい「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」や人気曲「メキシコ・シティ」などが楽しめる。
クリュイタンスの代表的な録音である『ラヴェル:管弦楽全集』から、バレエのために自作のピアノ曲をオーケストラ用に編曲した2曲を収録。ラヴェルのダンディズムを完全に理解したクリュイタンスにしかできない演奏だ。
この曲の規範ともいうべきもので、オーソドックスで堂々とした演奏を聴かせている。とにかくオイストラフが立派。これを超える演奏はなかなか現れないだろう。クリュイタンスの伴奏も、感興に富んでいる。
豊饒にして華麗、流麗にして強靭なパールマンのヴァイオリンが素晴らしい。パールマンが最も良かった70年代半ば過ぎの名演。バレンボイムも、豊かな音量と音楽性を備えた一級の伴奏を付けている。
バレンボイムと結婚した頃のデュ・プレ全盛期の録音。確固とした造形と、情熱的でロマンティックな躍動感あふれる音楽とが、完全に一体となった見事な演奏だ。バレンボイムのピアノもピタリと寄り添って瑞々しい。
当代一のフルーティスト、パユとケルビーニSQのメンバーとの、活き活きとして清々しいモーツァルト。どのフレーズを取っても音楽の喜びに満ちていて、その一体となった密なアンサンブルが素晴らしい。
ギーゼキングの代表的な録音であるドビュッシーのピアノ・ソロ作品全集からの1枚。いまだにドビュッシー演奏の中で、重要な位置を占めている。豊饒さと明快なリズム、音色の移ろいなど、他の追随を許さない仕上がりだ。
ドビュッシーの後期の傑作、練習曲第1、2巻と初期から中期の比較的珍しい小品をまとめたアルバム。練習曲でのギーゼキングのテクニックの冴えもさることながら、ここでは小品の演奏も聴きものだ。
フィッシャー=ディースカウの7種ある「冬の旅」の、最初のステレオ録音盤。30代後半の若々しく張りのある声が聴ける。一音一句にまで神経を張り巡らせた名唱で、ムーアの絶妙な伴奏が万全の支えをしている。
シュワルツコップの引退間近の録音。全盛期の艶やかな声ではないが、ドイツ・リートに偉大な足跡を残した名歌手の、経験のすべてが注ぎ込まれた奥行きの深い名唱が味わえる。リート・ファン必聴の一枚。
米カリフォルニアのサーフ・タウン、デルマー出身。2005年発表のデビュー作により“女性版ジャック・ジョンソン”として人気を得た女性シンガー・ソングライターのセカンド。多彩なサウンドの楽曲を収録しつつも、ナチュラル&リラックスなスタンスは不動。
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ユニバーサルミュージックオランダのDJ MAESTROによるブルーノートのミックス・シリーズ。ホレス・シルヴァーらファンキーでブルージィなプレーヤーの楽曲は格好の材料か。収録アーティストの中では若手にあたるMM&Wの楽曲も、グルーヴ感たっぷりですんなりフィット。
そのクールなリズムがヒップホップ界隈でサンプリングのネタとされることの多いブルーノート音源。ジャズ・ビートの虜になった人にはとても聴きやすく、かつレーベルの横顔も知ることのできるコンピだ。
“映像的匂いがする歌もの”というコンセプトのもとに選曲されたカヴァー・アルバム。あえてライトなムードにアレンジされた尾崎の「I LOVE YOU」や、本家が参加した「別れましょう私から消えましょうあなたから」など、甲斐の声質や歌い方を知りつくしたアレンジャーの勝利。横山剣の「タイガー&ドラゴン」が矢沢永吉みたいに聴こえるのが面白い。
大阪出身のフロントマン三人が、北海道酪農学園大学で出会った道産子ドラマーと結成したというポップ・ロック・バンドの5作目。明るくキャッチーなメロディとギミックなしのストレートなギター・バンド・サウンドが痛快で、これぞ王道ジャパン・パンク。
ノルウェー出身のプログレッシヴ・メタル5人組のファースト(2005年)の日本盤化。2007年のセカンドも好評だが、1作目からして完成度が高く、やはりメンバー各人の確かなテクニックに裏打ちされてのドラマティックかつ叙情的な音世界は日本人好み。今後も要注目だ。
これまでにもカーマイケル、ガーシュウィンのソング・ブックを手がけたチャーラップ。トリオ通算7枚目は、米スタンダードを数多く生み出したアーヴィング・バーリンの代表曲を集めたもの。どの曲もテーマからアドリブまでお手のモンさといわんばかりに流麗かつ小粋。
マリリンは西海岸で活動するポップス系シンガーだが、ニューヨーク初録音の本作は、サイラス・チェスナットやケン・ペプロフスキーらと共演した正統派のジャズ・ヴォーカル作品。しっとりとした味わいが魅力。「キャラバン」ではアップ・テンポの熱唱を披露する。