2010年2月24日発売
声優界を代表するアイドル、茅原実里のシングル。ヒット・アニメの劇場版作品『涼宮ハルヒの消失』のテーマ・ソングで、“ハルヒ”シリーズ原作者・谷川流(たにがわ・ながる)が歌詞原案を担当した楽曲だ。
2004年に他界した盟友・シミ→ズこと清水和彦の七回忌を機に、彼の作品を中心に構成されたサード・アルバム。HAPPY DRUG STORE時代の香りを盛り込みながら、コバヤシヒロシの清爽で向きな世界観を構築している。優し過ぎない絶妙な手触り感覚が心地よい。
アジア各地のスタンダード曲をボサ・ノヴァにアレンジし、小野リサならではの音楽旅行といった構成になっている。予想以上に力の抜けた情感が醸しだされていき、ハワイアンかと錯覚しそうになる「ダヒル・サヨ」など多彩な響きを聴かせ、「アリラン」「ボーウェン・ドォ」などは言語で歌っている。
ヴォロドスの天才ぶりを強烈に印象付ける2枚組。スクリャービンにおける弱音の神秘性や、ラヴェルでの絶妙なテンポ設定や間が醸す余韻など、重厚なピアニズムと圧倒的な技術を駆使しながら、時として思いがけないほどの繊細でロマンティックな詩情を提示。その振れ幅の大きさに思わず脱帽。★
登場を祝福されるべき録音。エルガーの会心作ともされるヴァイオリン協奏曲だが、これまでは20世紀前半の英国趣味に囚われていた感が強かった。イングリッシュネスの縛りを振り解いた功績者は誰よりもスナイダー、加えて伴奏の妙がともに作品本来のダイナミズムと歌を描ききった。★
SONY CLASSICALとRCAの、アメリカ2大クラシック・レーベルの名立たるピアニストによる、贅沢で豪華なショパン・ベスト盤。ピアノ・ソロ曲だけでなく、協奏曲や室内楽も収録している。
93年カーネギーでのリサイタルから2004年のヴェルビエ音楽祭でのライヴまで、10年強にわたるキーシン×RCAのショパン録音を集成した5枚組。聴き手の呼吸を止めてしまうがごとき集中力あふれる音楽の凄みは、特にライヴで顕著。こんな“ショパン・イヤー”の切り取り方もいい。
さすがオラモだ。アクセントが明確。音を引きずることなくキビキビと音楽を進める指揮振りで、じつに新鮮なシューマンを聴かせる。やや低域を抑えたバランスで、響きもスキッとしている。「ライン」の第2、3楽章など、彼らしい個性的なテンポ設定にハッとさせられる。
97年に結成、紆余曲折を重ねながらもメロディック・パンクの代表格として第一線を走り続けてきた彼ら。本作は、米国パンク・レーベルの総本山エピタフに移籍後初のアルバムである。3ピースならではのシンプルなバンド・アレンジと、思わず口ずさみたくなるシンガロングなメロは健在だ。
特に女性の心をわしづかみにするヴォーカル・ワークに磨きのかかったオールAサイド、全4トラックを収録した12枚目のシングル。松尾潔、Jeff Miyahara、URU、亀田誠治といった敏腕プロデューサーとのコラボで、ミディアム・チューンを中心にクオリティの高いトラックが揃った。「Last Kiss」はBONNIE PINK のカヴァー。