小説むすび | 著者 : 深山咲

著者 : 深山咲

雨が連れてきた恋人雨が連れてきた恋人

雨のなか、娘はとぼとぼ歩いたーー まぶたの裏に彼を思い浮かべながら。 看護師のサマンサは仕事に一生懸命で、恋とは無縁。 それでも友人の恋の話にはきちんと耳を傾け、ひがんだりしなかった。 そんな彼女とオランダ人医師ギレスの出会いは最悪だった。 彼はやけどで入院した老家政婦を見舞いにやってきたのだが、 サマンサをはるか上から見下ろすような尊大な態度なのだ。 他の看護師は彼を、思わずうっとり見つめてしまうと評していたけれど。 しかし、夜勤明けで疲れていてついかっとなったサマンサに、 ギレスはかえって興味をひかれた様子で、食事に誘ってきた。 私が抱いていた反感を、彼はいともたやすく好意に変えてしまった。 でも、なぜそんなことを? 彼には美しい恋人がいるのに……。 唯一無二の作風で世界中から愛されているベティ・ニールズが描く、好感度の高いヒロインの小さな恋の物語です。人生で初めての恋の喜びと切なさに身を焦がすヒロイン。想いを心に秘める彼女の奥ゆかしさゆえに、ヒーローとの間に思いがけないすれ違いが起き……。

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