著者 : 麦田あかり
巻末に特別付録 大人気サラ・モーガン 全作品リスト本邦初公開! 英国の豪華な作家陣が描くクリスマス・ロマンスを3編集めました。巻末には、本邦初公開となるサラ・モーガンの全作品リストを特別掲載! 寒い季節にぴったりの心温まる物語をお楽しみください。
罰と知りつつ、彼女は結婚を受け入れた。 ただ、彼に愛されたい一心で。 両親を亡くし、住む家を失ったサラにとって、 自分を受け入れてくれた祖母は、なによりも大切な存在だった。 だから、心臓が悪い祖母のためと言われると、 大富豪ルークとの結婚を断る理由が見つからなかった。 彼は、亡き妻の肉親である私の祖母を安心させたいだけ。 しかも継妹の嘘を信じ、私を財産めあての女と思っている。 つまりルークは私に、妻という罰を与えるつもりなのだ。 けれど前に彼からされた、熱く強引なキスの記憶がよみがえると、 無垢なサラの胸は、おびえつつも小さくときめくのだった……。 どういう運命のいたずらか、真実の愛にあこがれる純真なヒロインが初めて恋い焦がれたのは、彼女を誰よりも嫌うヒーローでした。夫となってからも、彼は妻をベッドでは求めながらも、しいたげるのをやめません。ロマンスの女王の実力が冴えわたる作品です!
年上ドクターに会えてうれしい。 なのに、素直になれないのはなぜ? アラミンタは休暇中、崖下の浜辺で怪我をした少女に出会った。 けれども自分だけでは少女を抱きかかえて町まで戻れない。 するとヨットに乗った長身の男性が現れ、町まで送り届けてくれたが、 名前も告げずに立ち去ってしまった。お礼も言えないまま……。 アラミンタは看護師長としての忙しい日々に戻り、 ささやかで平凡な人生がこの先もずっと続いていくかに思えたーー 夜、彼女の住むフラットに、あの男性が訪ねてくるまでは! クリスピン・ファン・シーベルトと名乗ったオランダ人の彼は、 人づてに彼女の住所を聞いてやってきたらしい。 訪問の理由を尋ねると、彼は言った。「君にもう一度会いたかったんだ」 永久不滅の銘作をそろえる《ベティ・ニールズ・コレクション》。玄関扉を開けたら、ずっとまぶたの裏に焼きついて離れなかった魅力的な年上ヒーローの顔が。思わず胸を高鳴らせてしまうヒロインですが、心とは裏腹になぜかそっけない態度をとってしまい……。
麗しの白鳥だったら、すてきな恋ができる。 醜いあひるの子は今日も夢を見る……。 もしも私が白鳥のように優雅で美しい女性だったら、この人生はどれほど違うものになっていただろう? ついそんな空想をしてしまうのが乙女心というもの。叶うはずもない恋に悩む醜いあひるの子ヒロインの物語を集めた、ピュアなシンデレラ・アンソロジーです。
恋人にプロポーズされると思って食事に出かけた看護師のアレシーア。だが、用件は週末泊まりがけで遊びに行こうというもので、いいかげんなつき合いはできないとつっぱねると、怒った相手は勘定もすませないままレストランに彼女を置き去りにした。どうしよう。給料日前の私がフルコース2名分なんて払えるはずもない。待てど暮らせど恋人は戻ってこず、いよいよ切羽詰まったアレシーアは、不意に現れたオランダ人紳士サレ・ファン・ディーデレイクに救われる。彼はアレシーアに代わってそつなく勘定をすませ、寮まで送ってくれた。そのとき彼女はまだ知らなかったー翌日病院でサレと再会することも、彼から子供たちの母親になってほしいとプロポーズされることも。
夫を事故で亡くしたばかりのパーラは街をさまよっていた。身寄りのない彼女を名ばかりの妻にして、虐げ続けてきた夫からようやく解放されたものの、不安でたまらなくなったのだ。バーに入ったパーラは、一人の男性に思わず目を奪われた。美しい横顔に刻まれた深い孤独と哀しみの陰ー生まれて初めての情熱に溺れ、彼女は純潔を捧げてしまう。ところが葬儀の当日、斎場で彼と鉢合わせして仰天した。アリオン・パンテライデス?夫のボスの兄だったなんて…。恥知らずな女だと蔑まれ、傷ついたパーラはまだ知らなかった。まさかおなかに彼の子を身ごもっていようとは。
ルイーズは、突然会社に現れたジャコモを見て驚いた。別居中の夫がなぜここに?離婚の手続きをする気になったとか?イタリア人富豪のジャコモは事故で1年分の記憶を失ってしまい、その時期に自分が結婚していたと知って、妻に会いに来たという。記憶を取り戻す手助けを頼まれ、ルイーズは迷った。二人はたしかに誰よりも惹かれ合い、夫婦の誓いを立てた。でも結婚後、なぜか急に冷たくなった夫を思い出すのは今でもつらい。ずたずたにされた心を守りたくて、彼女は条件を出した。「それなら妻としてでなく、家政婦としてでお願い」と。
オーラはずぶ濡れの下着姿で、異国の皇太子カリムの前にいた。皇太子は負債を返せなくなった彼女の牧場を買いに来たのだ。並はずれて凛々しい男性に、こんな姿を見られるなんて。屈辱感に震えつつも、オーラは着替えて契約の話し合いに臨んだ。ところがカリムは彼女に年齢を尋ね、22歳という答えを聞くと驚くようなことを言った。「僕の婚約者になってくれ」毎日泥と汗で汚れてばかりの、ろくにデートの経験もない私が?オーラが真っ赤な顔であわてていると、皇太子は冷笑した。「君と結婚するつもりはない。恋人らしいことをするつもりもだ」
私はいま、彫像のような美貌のギリシア大富豪、マックス・ヴァシリコスにエスコートされている。鏡の中の自分を見て、エレンは息が止まりそうになった。これが“象みたいに大柄で醜い”と継姉に嘲られている私なの?マックスが手配した美容師たちの手で麗しく変身したエレン。華やかな慈善舞踏会で彼と踊り、翌日からは彼に誘われるまま美しいリゾートで夢のようなバカンスを過ごした。夜ごと情熱的な愛撫に溺れながら、エレンは自分に言い聞かせた。ときめいてはだめ!彼にとって、これは策略にすぎないー亡き父が唯一遺してくれた、私の命より大切な屋敷を奪うための。
義兄への想いを封印し、名前も捨てた。 そうまでして隠したかった“愛の証”……。 5年前、リリーは車の事故で死んだーー でも本当は、名前を変え、別の場所で暮らしていた。 血のつながらない兄ラファエルとの愛に溺れていたリリーにとって、 そうするしか中毒のような関係から抜け出すすべがなかったのだ。 ところがある日、とうとうラファエルに見つかってしまう。 昔、二人の関係を“汚れた秘密”と呼んだ彼に、 密かに産み育てている息子のことを知られるわけにはいかない。 彼の突然のキスに動揺しつつも、彼女はとっさに言った。 「私はリリーじゃないわ。あなたは誰?」 これまで1日たりとも、彼を忘れたことなんてないのに……。 数多の女性と浮き名を流しながら、義妹のリリーをも誘惑した不埒なラファエル。けれど、リリーの死を信じず、似た人を見かけるたび確かめずにいられなかったのもまた、彼の真実でした。初めから赤の他人だったなら……と思わずにいられない、劇的ロマンス!
夫となる人も、熱く誘惑した人も同じ。 私は“あなた”だから心を捧げたのに。 ザブリナは隣国の王の花嫁となるために育てられてきた。 今日は、彼女がいよいよそのローマン王のもとへ嫁ぐ日だ。 征服王と呼ばれる恐ろしい男性には、一度も会ったことはない。 そのときザブリナの前に、隣国の護衛長が現れた。 銀の瞳を持つ整った顔立ちの彼に、ザブリナの胸はときめき、 いけないと思いつつも王室専用列車の中で一線を超えてしまう。 しかし護衛長の態度は急に変わり、ザブリナは冷たく見下された。 彼女は気づいた。この人は征服王だ。私は試されたのだ! ローマン王は言った。「君は王を裏切った。結婚はできない」 大人気作家S・ケンドリックより、ドラマチックかつチャーミングなロイヤルロマンスが届きました! 意に染まぬ結婚相手に、思わぬ形で心を奪われたヒロイン。激昂したヒーローは政略結婚を拒絶し、今すぐ彼女を国元へ送り返すと高飛車に言い放って……。
記憶喪失の乙女と、孤独な伯爵。 傷ついた魂が出会ったとき……。 1年前の夜、ルースは婚約者と共に暴漢に襲われ、記憶を失った。 気づいたときには婚約者は消えており、今も捜し続けている。 彼がイタリアの名家バグネリ家の一員だという情報を頼りに ベネチアを訪れた彼女は、嵐の夜、その大邸宅の前に辿り着いた。 雨に打たれずぶ濡れになっていた彼女を迎えたのは、 精悍な顔つきにどこか陰を感じる、ピエトロ・バグネリ伯爵。 彼は婚約者が見つかるまで邸宅に滞在することを勧めてくれ、 ルースはしばらくピエトロの手伝いをすることになった。 白紙のままの彼女の記憶に、ピエトロとの日々が描かれていくーー 彼を愛し始めた頃、後ろめたそうな顔をした婚約者が戻ってきた。 ハーレクイン・イマージュの過去の珠玉作を、選りすぐりでお贈りする《至福の名作選》。イタリアを舞台にした、伯爵と記憶喪失の乙女のロマンスです。
突然、家を訪ねてきたイタリア富豪を見て、マヤは凍りついた。サムエーレこそ、1年半前の雪の日にほんの一瞬会ったきり、彼女がずっと忘れられなかった男性だったからだ。彼はマヤを見るなり、金めあての女と決めつけてののしった。そして、赤ん坊はどこにいると迫ってきた。彼女はあわてた。とにかく、サムエーレにあの子は渡せない。そのとき子供の泣き声がして、彼が強引に家へ押し入ってきた。富豪はどうしても赤ん坊を自らの手で育てたいらしく、脅しにも屈しないマヤも一緒に自身の城へ連れ去ってしまう!
結婚式当日、スージーはウエディングドレス姿で逃げ出し、のぼった木から下りられずに低体温症になりかけていた。村の有力者の花嫁にならなければ、父の借金は帳消しにならない。でも暴力をふるわれて、結婚は無理だと気づいたのだ。彼女はスペイン人男性に救われ、彼の隠れ家で介抱された。男性は父の借金まで清算してくれ、スージーは驚く。なんと、彼はスペインでも屈指の富豪一族の長だったのだ!その富豪に婚約者になってほしいと頼まれ、彼女はさらに驚いた。彼も私をお金で買うつもりなの?元婚約者のように?
「いつも白衣を着ているように」 彼はなぜ、私にそんなことを求めるの? 夜勤の日、看護師のジョージーナが交通事故に遭った子どもたちを 手当てしていたところへ、背の高い見知らぬ男性が現れた。 父親だろうと思って接していたが、じつはオランダの高名な医師で、 子どもたちの後見人のユリウスだということがわかる。 勤務を終えて眠りに就く前、彼女はユリウスのことを思い出した。 すてきな人にぴったりの名前ね。口元もとてもやさしげだった……。 その後も、気づくと彼のことを考えてしまうジョージーナだったが、 ただの看護師が名医に恋するなんてと、慌てて想いを打ち消した。 ところが後日、彼女は憧れのユリウスから思わぬ申し出を受ける。 「住み込みの看護を頼みたいので、君を借りることはできないか?」 働き者でみんなから慕われているジョージーナは、ユリウスに誘われて彼の屋敷で働くことになります。やがて子どもの怪我が回復したら、嬉しい一方で、ユリウスと会うことももうなくなるのかと考えると暗い気持ちになるのでした。1970年代の貴重な初期作です。
王との極秘のウエディング。 妻となっても、私は日陰者のまま。 ニューヨークのホテルで働くデイジーは、外遊中のサリク王が 泊まる部屋に呼ばれ、ひと目で惹かれてベッドをともにした。 その間だけは、元夫のせいで負った莫大な借金も忘れていられた。 数週間後、ニューヨークへ戻ってきたサリク王から連絡があり、 デイジーは王国の大使館へ呼び出される。 私を連れて帰りたいですって……ただし愛人として? なぜなら彼は、国の有力者の娘との結婚を考えているから。 まともな家もない私が、王の花嫁にふさわしいわけがない。 でもそれなら、私のおなかに宿るこの子はどうなるの? ヒーローの“ベッドの相手としては完璧”という言葉に、ショックを受けるヒロイン。しかし、彼女は妊娠中の健診も無料診療所で受けなければならないほど困窮していました。今後の出産や育児のことを考えると、どんなに傲慢でも彼に助けを求めるしかなく……。
病院での夜勤のあと、ピクシーは兄の話を聞いて耳を疑った。面倒を見るのがいやで、私の子を捨ててきたですって?いいえ、兄のめあては子供の父親ギリシア富豪トールのお金だ。1年半前、ピクシーはトールに純潔を捧げて身ごもったが、妊娠を告げると、“君を知らない”と彼に追い払われたのだった。急いで会いに行った彼は、今もハンサムで堂々としていて、ピクシーは安っぽい自分の格好を恥ずかしく思った。でも昔と同じ屈辱を味わってでも、トールには真実を伝えよう。どうか母親失格だといって、彼があの子を奪いませんように…。
彼の怒りも罰も、私が受ける。 でもどうか、この子は拒まないで……。 スカーレットが秘書として仕えていた億万長者が亡くなった。 その遺言書が開示される日、彼女は絶体絶命の状態だった。 今日は遺族の一人として、スペイン富豪ハヴィエロも現れる。 かつて私は自分の想いを抑えきれず、彼に純潔を捧げた。 でもハヴィエロは私を、亡き父親の愛人だと疑っていた。 だから別の女性と婚約したのだ。私になんの感情もなかったから。 そんな人に言えるの? おなかの子はあなたの子だと。 いいえ、言うのよ。スカーレットは化粧室の個室で涙をこらえた。 たった今、破水したからだ。もうすぐ赤ちゃんが生まれるーー。 大評判のミニシリーズ〈7つの愛のおとぎばなし〉。今作は『美女と野獣』がテーマです。陣痛が始まったヒロインはついにヒーローに助けを求めます。しかし彼は逆に「本当に僕の子か?」と問いつめ、ヒロインを悲しみと絶望の淵に追いやるのでした。
3年間片想いしてきた男性が、花嫁となった妹にキスをした。大好きなクリスマスなのに、ホリーはみじめでたまらなかった。両親の死後、私は夢をあきらめ、妹を必死に育ててきた。男性とつき合った経験もなく、子供を持つ夢もかなっていない。このまま私の人生は、他人に尽くして終わってしまうの…。ギリシア富豪スタヴロスには時間がなかった。富も名声も手に入れた。だが今、欲しいのは血を分けた我が子だ。不治の病に冒された僕に残された時間は、あと数カ月。無垢なホリーなら、子供の母親としてうってつけじゃないか?
「僕には君が必要だ」新しいCEOのアレッサンドロの口調はそっけなかったが、言われたミアの胸は愚かにもどきどきした。そして同伴したパーティで彼の魅力の虜になり、純潔を捧げてしまった。1年後、ミアの自宅を突然、激怒したアレッサンドロが訪ねてくる。関係を持った次の日、彼はミアを外国の会社に追い払っていた。なぜ妊娠を知らせなかったと問いつめられ、彼女は呆然とした。私はあなたのためを思って身を引いた。なのに、なぜ責められるの?だが出産と育児で疲れきっていたミアは、謝る以外なにもできなかった。弱りはてた彼女に、アレッサンドロは容赦なかった。「娘が欲しい」その言葉に、ミアの体と魂は凍りついた。