2022年10月発売
なんてすてきな先生!ハンサムで、有能で、落ちついていて…。ルイーザが秘書兼受付係をする診療所の新しい顔で、たちまち患者やスタッフの注目の的となったギフォード医師。けれどルイーザだけは、皆に同調して浮かれたりはしなかった。気まずい出会い方をして以来、先生はわたしを嫌っているみたい。視線は冷たいし、無表情で何を考えているかわからない。ところがギフォード付きとなったルイーザは、彼の自宅へ同行してまで仕事をすることになり、しだいに思慕の念を抱くようになる。しかし彼には、婚約者がいた。美しいけれど意地悪な婚約者が。あの女性は先生にふさわしくないーでも、誰だったらふさわしいの?
25歳の誕生日を迎えたモリーは、深いため息をついた。リアムに恋して、いったい何年たったのかしら。地味で野暮ったい図書館司書の私は、会社社長の彼にとってはただの友達。女性として見てはくれない。ましてや彼は、ガールフレンドに不自由しない色男なのだ。なのに、あきらめようと思っても、恋心は募る一方。悩んだあげく、モリーはついに大きな決断をした。リアム好みの華やかな女性に変身して、彼を振り向かせるわ!そして手始めに、リアムに告げた。「私はある男性を愛しているの」すると彼は、モリーの想い人“ミスターX”に嫉妬し始め…。
アナベルはロンドンの病院で働く救急救命士。日夜患者の救助にあたりながら、女手一つで7歳の息子を育てている。同僚や友人に恵まれ、今でこそ暮らしは落ち着いたが、8年前は違った。当時、恋人のハリーとともに救命士を目指していた。先に彼の就職が決まり、勤務地のドバイへ一緒に旅立つことにしたのに、彼は空港で突然アナベルに別れを告げ、一人で行ってしまったのだ。その後、妊娠に気づいた彼女が連絡をしても、返事さえよこさなかった。音信不通のまま時が過ぎ、半年前に息子が大けがで死線を彷徨ったとき、最後に一度だけ留守電にメッセージを残した。「帰ってきて」と。そして今、アナベルは乗客救助に向かった空港で、ハリーと再会するー。
たかが少女の恋。されど愛。 変わらぬ想いが、そこにあったーー 太陽のような笑顔と艶やかな黒髪をした、楽しく魅力的なフランコ。 18歳のジョアンは留学先のイタリアで出会った瞬間、恋に落ちた。 フランコが妹のようにしか見てくれなくても幸せだったーー ジョアンとよく似た年上のいとこ、ローズマリーが訪ねてくるまでは。 いとこの優雅で繊細な大人の女性の魅力に惹かれたフランコは、 ジョアンの目の前で、ローズマリーと結婚してしまったのだ。 あれから8年。久しぶりに再会したフランコは病で妻を失い、 あの頃とはまるで別人のように暗く沈んでいた。 いまだ彼への愛を秘めたジョアンは、張り裂けそうな心で思った。 いとこの身代わりでもいい。それで彼を癒やせるのなら……。 ヴァージンロードを歩く幸せなフランコとローズマリーの後ろで、切ない失恋の痛みに人知れず耐えたジョアン。もしも彼への恋心が十代の少女にありがちな一時的な熱狂であったなら、どれほど楽だったことか……。もどかしい恋を、故人の手紙が後押しする感動作。
18歳のエルサはある夜、幼い頃から兄のように慕ってきた、サンティの家のベッドに潜り込んで彼を待った。黒い瞳のハンサムな彼への恋心を抑えきれずに。だが冷たく拒絶され、傷心を抱えて進学先のウィーンへ。5年後、ウィーンで働き始めた彼女の前にサンティが現れる。190センチ近い長身。エルサの腿ほどもある二の腕。今や巨万の富をもつ富豪となった彼は、ある犯罪集団から彼女を守りに来たという。よりによって、なぜサンティが?「僕についてこい。二人になるまで質問はなしだ」
神の名を持つギリシア富豪にさらわれて、 愛なき結婚を迫られてーー 「結婚式だけでなく、きみをめちゃくちゃにしに来たんだ」 見知らぬ男性がリムジンの後部座席で邪悪な笑みを浮かべた。 この世のものとは思えないほど美しい男性の正体は、 いま祭壇の前でプリヤを待つ花婿の異母弟、エロースだった。 エロースは父親の遺産を総取りしようともくろむ異母兄に対抗し、 相続の条件である結婚を壊しに来たのだという。 一方、愛する父が遺した会社と従業員を守るために 泣く泣く契約結婚をしようとしていたプリヤは、 エーゲ海の別荘へと連れ去られてもなお、心のどこかで安堵していた。 罪深いほど魅惑的なエロースに、愛なき結婚を迫られるまでは。 プリヤは悩んだ末にエロースの要求を受け入れ、美しい屋敷でぎこちない共同生活が始まります。やがて夫の抗いがたい魅力に屈したプリヤはなすすべもなく純潔を捧げますが、めくるめく日々は突然、終わりを告げて……。全米絶賛のドラマチック・ラブストーリー!
貧しい家に生まれ、身持ちの悪い母と姉を見て育ったアイリーン。彼女はただ一つ、自分に誓っていることがあったー愛する人とめぐり逢い結婚するまで、純潔を守り通すこと。だが親友の結婚式で彼を見たとき、一瞬その決意が揺らいだ。プレイボーイとして知られ、異国の王族の血を引くシャリフが、あまりに美しく、あまりにセクシーで、あまりに尊大だったから。彼は無垢なアイリーンを誘惑し、強引にベッドへ運ぼうとするが、生まれて初めて女性に拒絶されて驚き、困惑して立ち去った。翌朝現れたシャリフは態度を一変させ、予想外の提案をする。挙式間近の妹の世話係になってくれたら高額の報酬を支払う、と。
ロクサーヌは生まれてすぐに母親を亡くし、父親と乳母から厳格なしつけを受けて育った。ある日、ロクサーヌは親友のバースデーパーティで、スペインの血を引く大富豪フアン・アルマンド・ラミレスと出会う。漆黒の髪と鋭い瞳を持つ彼は、鷲を思わせる威圧感を漂わせている。射抜くような視線を向けられ、ロクサーヌはおののきながらも、経験のない胸のときめきを感じ、気づけば彼とダンスを踊っていた。これが運命の出会い?だが、うぶな彼女は想像もしていなかった。まさかフアンが意図的に彼女の名誉を傷つけ、彼の妻にならざるを得ない状況を作り出すとは!
牧師の5人娘の長女フィリーは、美人揃いの妹たちに比べて平凡な容姿の田舎娘だ。ある日、都会から来たハンサムな医師ジェームズに道を教えたとき、彼の碧眼に胸のときめきを覚えた。けれど助手席にはファッション誌から出てきたような完璧なまでに美しい連れの女性がいて、その手には、大きなダイヤの指輪が輝いていた…。(『ドクターにキスを』)。育ての親である祖母に疎まれ、家を追い出されたナイリー。路頭に迷う彼女を救ってくれた恩師が急逝して悲しみに暮れるが、生前の恩師の計らいで広大な地所を相続することに。いざその町へ行ってみると、圧倒的な魅力を放つブラントと出会い、運命を感じたーよもや彼が地所を奪い取ろうとする大企業の後継者とは知りもせず。(『運命のプロポーズ』)。小学校教師のニコルは、突然目の前に現れた凛々しい男性を見て、心を震わせたージャン・ジャック!初恋の人。5年前、彼を愛する私に別れの言葉さえ告げずに、彼はこの町を去った。そして今、大企業CEOとなって帰ってきたのだ。しかし、やっと再会できたというのに、彼の瞳は陰り、昔のような優しさがなくなっていて…。(『ガラスの丘のプリンセス』)
孤島に聳えるオメガ城への招待に応じた六人の天才と一人の雑誌記者。そこには、サイカワ・ソウヘイも含まれていた。彼らが城へやってきた理由は、ただ一つ。招待状に記された「マガタ・シキ」の名前だった。島へ渡るには、一日一便の連絡船を利用。帰りは、あらかじめ船を呼ぶ必要がある閉じた空間。執事すら主催者の顔を知らず、招待の意図は誰にもわからない。謎が多い中での晩餐を、しかし七人は大いに楽しんだ。そして、深夜。高い叫び声のような音が響き、城は惨劇の場と化した。
フランスの科学雑誌記者ミヤチ・ノエミは、編集長に届いた招待状を携えてオメガ城へ向かった。招待状の差出人は、MAGATA Shiki。歴史に残る天才で犯罪者。もし本当に彼女に会えるのなら…。オメガ城のある島へ渡る連絡船に乗るため前夜から港近くに宿泊したノエミは、そこでサイカワ・ソウヘイと出会う。彼もまたオメガ城の招待客だった。城では執事が七人の参加者を出迎えた。和やかな時間、知的な会話。だが深夜、城内に叫び声が響き、惨劇の幕が上がった。
夫の夢 律令政治を助けた 愛妻ーー 万世一系日本を創業した天武を支える持統 歴史を創るのは女と男 歌と愛に溢れる波瀾万丈の一生! 持統は天武の壬申の乱を支え、夫の夢を実現した。 大宝律令制定、庚寅年籍作成、藤原京遷都、 『万葉集』『古事記』『日本書紀』編纂、貨幣鋳造など。 イラスト満載で語られる歴史ロマンシリーズ第4弾。
肉屋見習いのシェリ=ビビはある偶然から殺人を犯し、以来殺人が殺人を呼び、前代未聞の極悪人として流刑地カイエンヌへと向かう監獄船バイヤール号の途上にあった…囚人たちは待っていた、シェリ=ビビからの蜂起の合図を!支配下に置いたバイヤール号に遭難者が流れつく。そこにデュ・トゥシェ侯爵がいたーシェリ=ビビは侯爵の父殺害の濡れ衣を着せられ、その妻は初恋の相手セシリー!因縁の下劣漢にある復讐を考えつく…外科医ル・カナックによる言語を絶する方法で若き侯爵と入れ替わるのだ!大いなる秘密を宿しシェリ=ビビはセシリーと夫婦生活をはじめる?すべては“ファタリタス(運命)”に導かれ、フィナーレの大スペクタクルは圧巻!フランスのベル・エポックに人気を博した“最後の連載小説家”と称されるガストン・ルルー。『黄色い部屋の謎』と『オペラ座の怪人』で売れっ子作家となったルルーが、一九一三年満を持して“ル・マタン”紙に連載した本邦初紹介の人気怪人シリーズ“シェリ=ビビ”!
大学生のまゆ実は、あちこちで語られる身に覚えのない目撃情報に悩まされていた。そんな時、所属しているテニスサークルに、自分とそっくりな伊藤千春が現れる。姉と母の自死という衝撃的な出来事をきっかけに復讐を企てる千春と、復讐の対象となるまゆ実、二人の視点によって描かれる復讐劇。第三のオンナとは、果たして誰なのかー謎が解き明かされる度、さらなる衝撃の展開に息をのむ珠玉のミステリー小説。
寛政六年(一七九四)の春。日本橋通油町にある地本問屋の「耕書堂」は錦絵を求める客で賑わっていた。女中として働くお駒はそんな店の様子を誇らしく思いながら、買い物に出ようとしたとき、店の中に入って行く一人の男を見かける。その男は、写真と名付けられた新しい絵師だった。五月興行が始まると同時に、「耕書堂」の店頭に写楽の役者絵が並ぶと、江戸の町に衝撃が走った。それは、今まで誰も見たことのない役者絵だった。賛否入り混じる評判の中、店主の蔦屋重三郎に呼ばれたお駒は、次の興行で出す写楽の絵を手伝ってほしいと言われー。
辺境の街ハポネスで新たなダンジョンをつくり、奴隷やスラムの住民、冒険者ギルドを引き入れて着々とダンジョンを強化していく元四天王のカイトシェイド。魔龍王マドラの襲撃を受けるも難なく撃退し順調かと思ったが、その活躍ぶりからかなぜか教会から「勇者」だと指名を受けてしまう。しかもその指名は、カイトシェイドを追放した四天王筆頭の堕天使と同じ名前の「天使」によるもので…!?
「力が全て」を掲げる王国にて、戦闘に使えない知識を持った第三王子、グレイスは「口先だけの知識バカ」と罵られ、辺境の不毛の地へと追放されてしまう。グレイスの数少ない理解者である近衛騎士の少女ヴィグナと鍛冶屋のボーマンとともに辺境の地、アスガルドへと赴くが、そこはかつて「狂王ソウズィ」と呼ばれる人物が治めていた土地だった。触れたものの知識を得ることができるグレイスの能力「世界図書館」を駆使して廃墟となったソウズィの屋敷にたどり着くと、そこには人間にしか見えないほど精巧に作られた少女型のゴーレムが鎮座していた。グレイスがそのゴーレムに触れると、脳内にとんでもない知識が流れ込んでくる。なんと、ゴーレムは異世界の知識で作られた「ロボット」という存在だったのだ。そして、「狂王ソウズィ」とは別の世界から来た人間で、彼の遺産は別の世界の知識で作られたものだということを知る。「世界図書館」で得た知識により起動に成功したロボット「ガラテア」を仲間に加え、今まで蓄えたこの世界の知識と異世界の知識を組み合わせることで不毛の地を少しずつ発展させていくのであった。「知識」を武器に、できそこない王子の快進撃が今始まる!
曹操、孫堅、袁紹…次々に反董卓連合に集う面々。一方董卓は軍勢を集め、さらに洛陽から長安への遷都を強行する。そして都を猛火が襲った!各地で繰り広げられる戦いの行方は!?