小説むすび | 2024年10月11日発売

2024年10月11日発売

雑魚寝雑魚寝

映画監督の一代記「映画監督放浪記」の著者、関本郁夫が贈る、最後の新刊「雑魚寝」、ついに書籍化! 昭和58年から昭和59年にスポーツニッポン新聞で連載され、当時多くの読者を魅了にした伝説のポルノ小説。 映画化不可能とされた衝撃作が、関本監督の映画人生と共に、女優たちの強さと逞しさを描く一冊として蘇る。 「最後には、どんな事があっても女は強い…」── 関本郁夫 東映、日活、東宝、松竹、日本テレビ、フジテレビ、TBS、テレビ朝日、テレビ東京、関西テレビ─── 名だたる製作会社でメガフォンを取り、映画38作、テレビドラマ100作以上を手掛けて、数多くの女優たちを演出してきた、監督・関本郁夫。その渾身の ポルノ小説。待望の書籍化! 序文:関本節炸裂の強烈な本(加藤雅也)/本文:由紀の中心部に突然、谷垣の手/“主演”獲得へ由紀、大胆な決断/をはじき返す弾力ある乳房/指の攻撃に火の戦りつが…/拒絶する由紀に突如快感が…/「おまえの体は“男殺し”や」/母の愛人に押し倒され由紀は…/由紀の処女は奪われた/“名器”の娘にしっとする絹代/私とお母さん、どっちがいい?/母のせん別…小箱の中には/由紀の双肩に会社の命運…/佐伯の布団に滑り込む芸者/“由紀に負けぬ”敵視するリエ/一糸まとわぬ“女ひょう”リエ/口汚くののしり合う女二人/「私に主役を」リエが迫る/谷垣の手がリエの花園へ…/谷垣の上でリエが“躍る”/「由紀さんとどっちがいい?」リエ/由紀と佐伯は一つになった/「欲しい!」佐伯を離さぬ由紀/悲劇…“高所”におびえる由紀/不運! 由紀骨折「代役はリエ」/“主役”に陶酔、身もだえるリエ/目を覚ますと全裸のリエが…/火の塊がリエの下半身に/由紀とリエの間に漂う緊張感/由紀「佐伯との愛は終った…」/後ろから攻める佐伯、失神リエ/豊満な裸体を紳士の前に…/父の胸の中で涙する由紀/SEXで美しく…それが女優/あとがき(関本郁夫)

遠回りのラブレター遠回りのラブレター

あなたは我が子のために帰ってきた。 わたしを愛していたからではなく……。 ベスとカラムは平凡ながらも幸せな夫婦……のはずだった。 けれど彼女にはなかなか赤ん坊ができず、不妊治療も失敗が続いた。 そんな妻に愛想を尽かしたように、カラムは離婚を切り出し、 仕事と言って遠い異国へ旅立ってしまう。 ところがその後、ベスは自分が妊娠していることに気づいた。 やっと苦労が報われた。これでカラムとわたしは親になれる……。 だが喜びは続かず、ベスが書いた手紙に彼からの返事はなかった。 捨てられた失意の中、彼女は待ち望んだ赤ん坊を出産して育て始める。 だから1年後、突然カラムが戻ってきても、ベスの気持ちは複雑だった。 心は親子で拒絶された悲しみと、今もつのる彼への愛に引き裂かれていた。 2017年、惜しくもこの世を去った名作家J・テイラー。今作は彼女が闘病中に執筆した一作です。元夫婦のあいだに生まれた、未来の象徴である小さな女の子に、作家がどんな思いを託していたか……。愛と命を紡ぐ温かな涙流れる物語を、どうぞお読みのがしなく!

スター作家傑作選〜あなたを思い出せなくても〜スター作家傑作選〜あなたを思い出せなくても〜

「鏡の中の女」(シャーロット・ラム/馬渕早苗訳)目覚めるとそこには、濃い霧に覆われた荒れ地だった。ここはどこ?わたしはなぜこんなところに?それより、自分が誰なのかすらわからない!寒さと恐怖に震えていると、霧の中に長身の人影が。衰弱した彼女は、通りがかりのその男性に連れられて病院へ行ったが、不可解なのは、ジェイクという名の彼が敵意のまなざしを向けてきたこと…。数日後、退院を許された彼女のもとに、再びジェイクが現れた。いまだ記憶が戻らず途方に暮れる彼女に、彼はあっさり言った。「君の名前はリン・シェリダン。君は僕のものなんだ」 「アンダルシアにて」(ヴァイオレット・ウィンズピア/斉藤雅子訳)青白い顔をしたアラベルの病室には、高価な見舞いの品々が毎日届けられる。送り主はスペイン人の名士で、彼女の“夫”であるコルテスだという。記憶喪失のアラベルには、結婚など身に覚えがなかった。そこはかとない不安を感じていた彼女の前に、ある日、夫が現れた。威厳に満ち、尊大な雰囲気漂うコルテスを見て、アラベルが思わず結婚の無効を申し出ると、彼は言った。「君には僕しかいない。君は僕の妻なんだよ」そして、豪奢な屋敷にアラベルを連れて帰ったコルテスは、名実ともに妻となることで要求してきて…。

独り 気高く 寂しく独り 気高く 寂しく

韓国の文壇と読者から多くの人々に愛されてきた詩人、アン・ドヒョン。 4作目の詩集となった本作には、 世界的ヒットを記録したドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で朗読された、 「練炭一つ」を収録。 灰になった練炭をむやみに蹴るな 君は 誰かに一度でも熱い人であったことがあるのか ──「君に聞く」より 1980年の光州事件以降、文学より切実なことがあまりに多かった時代。
詩の力、言葉の力で、心を守り抜こうとした、
いまなお、読み継がれる詩集が待望の翻訳刊行! この詩集に載った「君に聞く」は「私」に厳しく問いかけ、 「私」に痛いほど鞭を打とうという詩である。 私でない他人に一度でも熱い人になること、 その思いで学校から追い出された自身の悲哀を自ら収めようとした。 そうして初めて、その険しい時代を耐えていけそうだと思えた
──「邦訳版 あとがき」より 1994年の初版刊行時から約30年を迎え、 著者による執筆当時を回想した、 邦訳版のための「著者あとがき」を特別収録。 時代のうねりのなかで、 何度も書いては消して、 自分へ、世の中へも屈することなく、 ペンを握り続けた詩人によって紡がれた、ことばの灯火。 自序 1 君に聞く/練炭一つ/半壊した練炭/太陽と月/機関車のために/芽項への道/ニンニク畑のほとりで/母岳山に登りながら /スミレ/土地 2 群山の沖合い/遠くの明かり/国防色のズボンについて/ポン菓子について/冬の夜に詩を書く/私の経済/あの家/服のせい/こんなに遅い懺悔を君は知っているか/この世に遠足に来て/私に送る歌/私をいらだたせるもの 3 木/白樺を探して/雪の止んだ野原/鮒/市内バスは行く/新築工事現場にて/葛藤/家について /古い自転車/井戸/ヒメジョオンの花/昔の風景画/洪水 4 この世に子どもたちがいなかったら/あのトネリコの幼い新芽も/学校へ行く道/その飯屋/群山の友 ── 李光雄先生/恋/新しい道/襲い掛かって来たら── アフリカ民謡を真似て/アメリカに関する研究/ソウルに住む友へ/草刈り 5 冬の葉書/法の通りに/教員労働者になって/マスの刺身を食べながら/妻の夢/ご飯/ミンソクの百日祝いが過ぎて外に抱いて出てみると/ステッカーを貼りながら/私の町のオリオン工場/懐かしい裡里中学校/希望事項 詩人の言葉 /解説 鍊鍛からの新しい道への風景/邦訳版あとがき/訳者あとがき

オキナヨモギに咲くオキナヨモギに咲く

◆リトアニアを代表する詩人・ネリスの詩集 本書は、リトアニアの詩人サロメーヤ・ネリス(1904年11月17 日〜1945年7月7日)の第四詩集『オキナヨモギに咲く』収録の全ての詩、および、『選集(Rinktinė)』収録の小詩集「M.K. チュルリョーニスの絵より」の全ての詩を収めた、日本語では3冊目のネリスの対訳詩集である。 詩集『オキナヨモギに咲く』は、1938 年に刊行された。国家文学賞を受賞していることもあり、ネリスの代表作とも言われる詩集である。 (訳者あとがきより) 口絵:M.K.チュルリョーニス 我が子 旅人 行こう! 君は出て行った 青ざめた唇 誰が知っていたのか? 父さんは眠っている お母さんの涙 おばあちゃんのおはなし 大西洋の勝者よ どこでも私はそれを見る 白樺林 永遠の旅人よ 秋の近くに 秋の大通り 放蕩息子 凍える砂漠 走り去った幸せ 太陽の血 我が子 旅人 行こう! 君は出て行った 青ざめた唇 誰が知っていたのか? 父さんは眠っている お母さんの涙 おばあちゃんのおはなし 大西洋の勝者よ どこでも私はそれを見る 白樺林 永遠の旅人よ 秋の近くに 秋の大通り 放蕩息子 凍える砂漠 走り去った幸せ 太陽の血

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