2010年1月27日発売
ヘルツォーゲンベルク:弦楽四重奏曲作品18、弦楽五重奏曲 ミンゲット四重奏団によるヘルツォーゲンベルク(1843-1900)室内楽作品集の第2集です。ここに収録された2曲は、どちらも彼の対位法の技術が存分に発揮された興味深い作品です。1893年に作曲された弦楽五重奏曲は当時の評論家に「最も重要な室内楽作品が書かれた」とまで高く評価されたもの。これを作曲したとき、彼は愛妻エリザベスの死に直面、一時的に仕事への意欲を失ってしまいましたが、見事に復帰。その悲しみと妻への限りない愛情を曲に込めたのだそうです。かたや弦楽四重奏曲は若きヘルツォーゲンベルクの意欲的な作品で、とりわけアンダンテ楽章は素晴らしいメロディで満たされています。(ナクソス) 【収録情報】 ヘルツォーゲンベルク: ・弦楽五重奏曲 Op.77 ・弦楽四重奏曲 Op.18 ミンゲット四重奏団 ペーター・ランガートナー(ヴィオラ) 録音時期:2005年、2008年 録音方式:デジタル(セッション) Powered by HMV
シェルデルプ:交響曲第2番『ノルウェイに』 ノルウェイの忘れられた作曲家、ゲルハルト・シェルデルプ(1859-1923)の作品です。彼はノルウェー最南端の都市、クリスチャンサンに生まれ、19歳の時パリに出て、ショパンの親友として知られるフランショームにチェロ、サヴァールとマスネに作曲を学びました。以降ドイツで活動しますが、1887年カールスルーエで上演された『ニーベルングの指環』を観てから、歌劇と楽劇の仕事に力を入れるようになります。彼の実の妹ハンカは、「日本の声楽の母」と呼ばれる声楽家で1909年に来日し、東京音楽学校(東京芸術大学の前身)で声楽の指導に当たった事で知られます。 交響曲第2番『ノルウェイ』は1924年に書かれた、イプセンの戯曲を元にした壮大な作品です。ひとつのモティーフを徹底的に追求し、凝った楽器法を与えられた響きには感嘆するばかりです。(ナクソス) 【収録情報】 ・シェルデルプ:交響曲第2番『ノルウェイに』 トロンハイム交響楽団 エイヴィンド・アドランド(指揮) 録音時期:2007年 録音方式:デジタル(セッション) Powered by HMV
2005年にデビューしたシンガー・ソングライターが、移籍後初アルバム、配信限定シングルを経てリリースする、新たにヴォーカリストとしての振れ幅を広げた一枚。心の痛みを受け止めるような感動的なバラード「ヒリヒリ」、せつなさと温かさが交差する「Ring」と、甘く繊細な歌声を堪能させる。
99年結成の5人組ロック・バンド、東京60WATTSによる4枚目のアルバム。甘酸っぱくセンチメンタルなメロディと爽やかなヴォーカル、それにグルーヴィなバンド・サウンドによって、質の高いシティ・ポップス的なアルバムに仕上がっている。ラストの一発録り的なライヴ感も痛快。
クロードが好きなスタンダード・ソングを集めた作品。もともとバド・パウエル色の強いピアニストであったが、今作ではその影響を脱したスウィンギィかつ叙情的なピアノを聴くことができる。アーティスティックな感性が押し出された印象派ピアノ。好調だった90年の録音。
アート・ペッパーやリー・コニッツとの共演で知られるマーシュだが、今ひとつ知名度は低い。しかし、本国では多くのファンを持ち、日本でも一目置かれる存在ではあった。このアルバムは88年の作品、ピアノに代えてギターでのカルテット編成。シンプルなマーシュ円熟のプレイを聴き込んだ。
アル・ヘイグが1953年1月11日にジャズ・クラブ“クレフ”で行なった貴重なセッション。その全貌が2枚に分散収録された。音源はボブ・アンドリュースの私家録音。コニッツ、カミューカなどスターがゲスト参加しており、ファンなら一聴せざるを得ないだろう。
トゥループは「ルート66」の作曲者としてあまりにも有名、晩年は俳優としても活躍。このアルバムは彼のピアノ・ソロ、ベースとのデュオ、そしてラストでは彼の渋い声での弾き語りも収録した作品集である。世界初リリース。6曲が並ぶソロではタイトルをイメージして聴くと明確に情景が浮かび楽しい。
イスラエル出身のバンド、オーファンド・ランドの日本デビュー・アルバム(通算5枚目)。プログレッシヴ・ロックとメタルと中東の民族音楽を高度に融合させた壮大なサウンドに圧倒される。
女子高生の姉のゆきちんと、小学生の弟のふうたによるデュオの1作目。ゆきちんのアコギとふうたのパーカッションだけで奏でられ、生々しさたっぷりに歌声が響いてくる。中でも、カホン・プレイなどは小学生とは思えないほど。楽曲は粗削りながらも、マイナーとメジャーを行き来する「明日の風」のメロディなどは光っている。
“ハッピー・クラシック(HAppyCLAssic)”から名付けられたハクラ(Hacla)レーベルならではの、クラシック風味いっぱいのディズニー・サウンド・アルバム。『ショパンdeジブリ』の中園理沙(p)によるショパン・タイプのアレンジで、夢見るようなディズニー・メロディの世界に浸る。
“西尾維新アニメ・プロジェクト”の第2弾作品『刀語』のオープニング主題歌を収録したシングル。ランティス所属の歌姫・栗林みな実が、その艶やかなキュート・ボイスで“大河アニメ”にふさわしい奥深き時代劇世界を歌い上げている。
大熊ワタル率いるシカラムータの3年半ぶりのアルバム。限りなく無国籍とはいえ、どこかチンドン、大道芸、祭りという日本の原風景を思い起こさせるのが魅力。かつて日本中に漲っていた大衆、民衆のパワーがここにある。ツイン・チューバのド迫力も聴きものの一つ。★