ジャンル : 外国の小説
小学校で図画工作の講師をしているフェイスは、 イタリア人実業家のヴァレンティーノとつき合い始めて1年になる。 将来の約束はなく、ただベッドで楽しむだけの関係。 彼女はそれで満足だったーー予期せぬ妊娠に気づくまでは。 そんなとき、教え子のジョスエから自宅での夕食に招かれた。 「来てくれたらパパも喜ぶよ!」フェイスの心に希望の灯が点る。 実は、ジョスエはヴァレンティーノのたった一人の愛息子なのだ。 私と息子の関係を知って、彼は一歩前進することにしたのかも…… だがその期待は、見事なまでに砕け散った。 玄関先に、“愛人”を見たときの彼の狼狽ぶりときたら! これはまさに、運命の甘美ないたずら……。そんなタイトルどおりのラブストーリーをお贈りします。ルーシー・モンローは、いまやHQロマンスの押しも押されもせぬ人気作家ですが、注目したいのはそのバラエティ豊かなストーリー性。どうぞお楽しみください。
彼はお腹の子の父。そして、私の夫。 どちらも真実で、どちらも偽り……。 子宝に恵まれない姉夫婦のために、代理母として妊娠中のケイト。 ところがある日、姉が奇跡的に自然妊娠したとわかる。 ちょっと待って! 私の中ですくすく育っているこの子はどうなるの? その子をケイトが引き取るなら、邪魔はしないと姉は言う。 お腹の子の生物学的な母親は私。そして、父親は姉夫婦の友人ジェイク。 すでに赤ちゃんとの絆を感じていたケイトは引き取りたいと思うが、 未婚のままで子育てをするのは仕事に差しさわりがある。 悩んだ彼女はジェイクに願い出た。「私と形だけの結婚をしてほしいの」 むせ返るほど官能的な彼にどう接していいかもわからないけれど……。 そんなケイトを面白がるように、ジェイクは結婚を承諾したうえ、 彼女をどぎまぎさせる条件をつけた。「ひとつ屋根の下で暮らすんだ」 半年だけの偽装結婚に踏み切るケイトですが、相手はこれでもかと男性的魅力を振り撒くジェイク。しかも彼は結婚を本物らしく見せるために結婚式も挙げようと提案します。偽りの妻でしかないのに、ケイトはそんな彼の魅力にしだいに抗えなくなってしまい……。
アビーは、整形外科医イーサンのクリニックで受付の仕事をしている。 恋人の裏切りで男性不信に陥っていたが、 イーサンのほうも、なぜか女性に嫌悪を抱いているようだった。 そんなある日、彼が出張に同行してほしいと頼んできたーー 恋人として、多額の報酬つきで。 いつもハイド氏のように冷酷な彼を見ているアビーは、即座に断った。 だがその翌日、予期せぬ事件が起こる。 アビーが母と慕う恩師の家で大金が盗まれたのだ。 嘆き悲しむ恩師を前に彼女は心を決めた。イーサンの頼みを受け入れよう。 アビーは不安を胸に旅立った。まさか彼に心奪われるとは夢にも思わず。 〈身分違いの恋〉と銘打ちお贈りする企画第3弾は、洗練されたセクシーな作風で大人気の実力派ミランダ・リーが描く、偽りの恋人契約の物語。“ハイド氏”の仮面の奥にある、ボスの隠された素顔とは……?
わたしにばかりつらく当たる彼。 いっそ嫌いになれたらいいのに! 看護師のジェニーは両親を早く亡くし、伯母に育てられた。 その伯母が急病に倒れ、主治医と親しいオランダ人外科医、 エデュアルト・ファン・ドラーク医師が診察にやってきた。 名医だというが、彼はジェニーの名を覚えないばかりか、 彼女を冷淡にあしらい、往診のたびに辛辣な皮肉を言う。 伯母の命の恩人とはいえ、なんて嫌な男性なの! その一方で、彼が時折見せる優しさにジェニーは戸惑った。 そんなとき従兄の美しい未亡人マーガレットが伯母を訪ねてきた。 エデュアルトが彼女に魅了されていくのを見るうちに ジェニーの心はなぜかさざめき立って……。 優しく穏やかな書き口で、ファンの心を癒やすベティ・ニールズ。看護師とオランダ人医師の心温まるロマンスをお楽しみください。
これは世継ぎのための結婚── 愛はおろか誓いのキスさえない。 病身の母との生活を支えるため、仕事を掛け持ちし、 働きづめの毎日を送っているジャズ。思い余って母の元雇い主に 窮状を訴える手紙を送ったところ屋敷に呼ばれるが、 現れたのはその息子、レロヴィア国の皇太子ヴィターレだった。 ああ、かつての想い人とまさかこんな形で再会するなんて……。 ヴィターレは、弟との賭に協力し、しばらく宮殿に住みこむなら 援助をしようと約束した。だが7週間後、事態は急変する。 ジャズが妊娠したのだ──たび重なる彼の誘惑の罠に落ちて。 「婚外子では世継ぎにできない。入籍する」冷淡な一言が飛んだ。 『天使に魅入られた大富豪』に続く、リン・グレアムの王道シンデレラ・ロマンスをお贈りします! 長い片思いの相手との子を身ごもり、幸せの絶頂であるはずのヒロインはあまりに孤独で……。
人生最高の恋は、春にやってくる。心の花咲くシンデレラ・アンソロジー!「夢の先には」ベティ・ニールズ/結城玲子 訳 看護師エマは車でオランダを旅行中、車線を間違えて高級車にぶつかってしまう。申し訳ない気持ちで弁償を申し出たのに、容姿端麗な相手の男性はあまりにそっけない。しかもエマが警官に提示したパスポートを彼が見ていることに反抗心が湧いた。ところが旅の最終日、古城で彼とばったり会ったとき、なぜかエマの胸は高鳴った。ユスティンと名乗った彼はしかし、隣にすらりとした美女を連れていた。「そういうことなのね…」肩を落とすエマだったが、帰国後に驚きの再会がー敏腕外科医としてユスティンが現れたのだ!「六人目の花嫁」エマ・ダーシー/高木晶子 訳 天才的頭脳で巨万の富を築いた億万長者フレッチャーと出逢った看護師タミー。彼の情熱的なまなざしに魅了されるが、彼は傲慢なプレイボーイと噂されている。両親が離婚したことが心の傷となっているタミーは、心から愛し愛される関係をずっと願ってきた。一夜限りの関係しか求めない、愛の告白や約束の言葉を口にしないようなフレッチャーとは距離を置くべきだと頭ではわかっているはずなのに、彼とめくるめく一夜を過ごしてしまうーまさか予期せずフレッチャーの子を身ごもり、愛されぬ花嫁になるとは思いもせずに。
【ミソピーイク賞候補作】 あらゆる所蔵機関から失われた一枚の道路地図 それは隠された世界への招待状ーー 新鋭が放つ傑作幻想小説! 元地図学者のネルは、ニューヨーク公共図書館の高名な地図学者である父の急死を知らされる。父はなぜか、平凡な一枚の道路地図を大切に隠していた。だが、価値がないはずのその地図の複製は、あらゆる所蔵機関から失われていた。父の死の翌日に図書館を襲い、煙のように消えた殺人犯の狙いもこの地図らしい。ネルは地図の秘密を探っていく。その地図は、隠された世界への招待状だった──新鋭が放つ傑作幻想小説。2023年ミソピーイク賞候補。解説=渡邊利道
シリーズ第5巻「白雪姫」は、表題作のほか、「カエルの王さま」「灰かぶり」「ラプンツェル」「星の銀貨」「ホレおばあさん」「漁師とそのおかみさんの話」「マリアの子ども」「こわいことを知りたくて旅に出かけた男の話」「三人の糸くり女」「三本の金の髪の毛をもっている鬼」「三昧のヘビの葉」「七羽のカラス」「十二人兄弟」の14篇を収載している。「白雪姫」は、今でも世界中で愛され続けているグリム童話の代表作の一つである。「灰かぶり」は、有名な「シンデレラ」の物語。「ラプンツェル」も、ディズニー映画の原作として、世界中で愛されている作品である。ほかにも短い物語が多く読みやすく、世界で最も多くの言語に翻訳され、最も多くの人々に読まれた「グリム童話」の作品の数々が楽しめる。 白雪姫 カエルの王さま または鉄のハインリッヒ 灰かぶり ラプンツェル 星の銀貨 ホレおばあさん 漁師とそのおかみさんの話 マリアの子ども こわいことを知りたくて旅に出かけた男の話 三人の糸くり女 三本の金の髪の毛をもっている鬼 三昧のヘビの葉 七羽のカラス 十二人兄弟
20年前、妹が誘拐されて以来、刑事チェルシーは誘拐事件を憎んでいた。ある日、2年前に誘拐された少女エリーが帰ってくる。さらに一緒にさらわれた少女の死体が発見された。だが、エリーは事件について何も語らない。彼女はただの被害者なのか、それとも?
妻と関係修復のためにシチリア島タオルミーナを訪れたメルヴィルは、レンタカーで宿に向かう途中「何か」に衝突する。事実から目を背け、最悪の選択を重ねる男の行く末は。陰気で、不穏で、スリリング……ジョルジュ・シムノンの後継者と名高い著者が放つ怪作
『ナジャ』と並ぶ、 謎めいたファムファタル 1920年代の夜のパリ。謎の女ジョルジェットにいざなわれた語り手は、セーヌ河岸で犯罪を目撃する……。ジュルジェットはパリだ、パリの夜そのもの。幻想・神秘・偶然は、この娼婦のファムファタルの圏内でうごめくーー 『ニック・カーター』を愛読していたスーポーが綴る犯罪小説は、読者を闇の迷宮へと誘う。『ナジャ』と比べて味わいたい、パリとパリの女の驚異を描いたシュルレアリスム小説。初訳短篇『オラス・ピルエルの旅』『ニック・カーターの死』を併録。読み応えある詳細解説111頁添え。 シュルレアリスム叢書[第1回配本] ★ 〈シュルレアリスム叢書〉全5巻【四六判上製・筒函入】 20世紀最大のアヴァンギャルド、 次の100年へーー。 ・A.ブルトン、P.スーポー、P.エリュアール『磁場・処女懐胎』中田健太郎 訳 ・フィリップ・スーポー『パリの最後の夜』谷昌親 訳 ・ロベール・デスノス『ワインが樽から抜かれたら……』谷昌親 訳 ・ルネ・マグリット『目に見える詩ーーマグリット著作集』利根川由奈訳 ・レオノーラ・キャリントン『石の扉ーーキャリントン中・短篇集』野中雅代 訳 オラス・ピルエルの旅 ニック・カーターの死 パリの最後の夜 訳者解説「シュルレアリストであり小説家であるということ」谷 昌親
シュルレアリスム×メキシコ魔術 エルンストと出会いシュルレアリストになり、メキシコに渡り独自のシュルレアリスムを発展させたキャリントン。「〈石の扉〉よ、私を通して、外に出して」とリフレインする少女ーー占星術・錬金術・魔術が渾然となり、死者の国からハンガリー王を探す魂の遍歴の壮大なメタフィクション「石の扉」ほか、不気味で、残酷で、夢、ブラック・ユーモアの奇妙な世界20篇。 短篇集『七頭目の馬』の戯曲を除く全篇に、「砂の駱駝」「グレゴリー氏の蝿」「ジェミマと狼」を付加し、抄録の「石の扉」を完全版とした日本版オリジナル編集。13篇は本邦初紹介。読み応えある詳細解説65頁、キャリントンの挿絵5葉添え。 【目次】 彼らが丘の斜面を駆けたとき 三人の猟師 鳩よ、飛べ! シリル・ド・ガンドル氏 悲しみにうちひしがれて 姉妹 白兎たち 待ちながら 七頭目の馬 中性の男 私の母は牛です 私のフランネルのニッカーズ 製薬業創始法 エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス 幸福な死体の物語 メキシコのお伽噺 グレゴリー氏の蠅 砂の駱駝 ジェミマと狼 石の扉 解説「作家レオノーラ・キャリントン」野中雅代 シュルレアリスム叢書[第2回配本] ★ 〈シュルレアリスム叢書〉全5巻【四六判上製・筒函入】 20世紀最大のアヴァンギャルド、 次の100年へーー。 ・A.ブルトン、P.スーポー、P.エリュアール『磁場・処女懐胎』中田健太郎 訳 ・フィリップ・スーポー『パリの最後の夜』谷昌親 訳 ・ロベール・デスノス『ワインが樽から抜かれたら……』谷昌親 訳 ・ルネ・マグリット『目に見える詩ーーマグリット著作集』利根川由奈訳 ・レオノーラ・キャリントン『石の扉ーーキャリントン中・短篇集』野中雅代 訳 彼らが丘の斜面を駆けたとき 三人の猟師 鳩よ、飛べ! シリル・ド・ガンドル氏 悲しみにうちひしがれて 姉妹 白兎たち 待ちながら 七頭目の馬 中性の男 私の母は牛です 私のフランネルのニッカーズ 製薬業創始法 エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス 幸福な死体の物語 メキシコのお伽噺 グレゴリー氏の蠅 砂の駱駝 ジェミマと狼 石の扉 解説「作家レオノーラ・キャリントン」野中雅代
日系アメリカ人作家ヨシコ・ウチダの人生に大きな影響を与えた「強制収容」体験。1941年12月7日、日本のハワイ真珠湾攻撃による日米戦争勃発と共に、アメリカは「敵性外国人」の名の下に、日系アメリカ人を住居から退去させ、強制収容した。この市民権の剥奪と強制収監の経験を、ウチダに限らず多くの作家が、そのマイノリティへの抑圧、人種差別憎悪について作品で描いていっている。民主主義国家の汚点として意識されながらも、現在まで、アメリカ社会にある有色人種への差別や少数派への差別意識は無くなってはいない。かつての日米経済摩擦、9.11事件、そして今トランプ大統領が叫ぶ「アメリカ第1主義」にも通底する排除・差別意識に対し、本書は、児童向け、大人向けでは異なる描き方をしてはいても、それらへの眼差しを向け続けたウチダ文学と、同じく「強制収容」体験を描いた同時代作品との比較再評価を行い、強制収容体験のウチダ文学における意味を追求している。 はじめに 第1部 強制収容体験とウチダ作品の世界 第一章 『ぶんぶく茶釜とその他日本の昔話』── 強制収容との関連で読む 第二章 『タカオと祖父の刀』と『間にはさまれたミヤ』 ──冷戦期の日系人の同化志向との関連で読む 第三章の一 『トパーズへの旅』と『故郷に帰る』 ──多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む 第三章の二 『トパーズへの旅』と『故郷へ帰る』──ウチダの執筆の意図を考える 第三章 リンコ三部作『夢は翼をつけて』『リンコの逆転ホームラン』 『最高のハッピーエンド』──リドレス運動との関連で読む 第四章『写真花嫁』──抑圧の観点から強制収容までの日系の歴史を読む 第2部 ウチダの意思を受け継ぐ21 世紀の強制収容物語 第一章ジュリー・オオツカの『天皇が神だったころ』と シンシア・カドハタ『草花とよばれた少女』 ──砂漠表象を「パイオニア」言説から読む 第二章サミラ・アーマドの『強制収容』──イスラム教徒排除への抵抗 第三章カービイ・ラーソンの『ダッシュ』と ロイス・セパバーンの『マンザナの風にのせて』 ──多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む あとがき 引用参照文献 索引
国際ブッカー賞受賞! 80歳の母が、家を出た。 行き先は、越えられるはずもない 国境の向こう側。 夫を亡くし沈んでいたはずの母が、ある日突然起き上がる。ヒジュラーの友と時を過ごし、娘と旅する先はインド・パキスタンの国境線。カラスは喋り、路は目撃し、神話や哲学も語り出す。あらゆる境界を越え母は進むーー 不可視化された女性の無限を描く、インド作家初邦訳。 「母が踏み出す旅は、何百万人もの人々が歩んだことのある旅だ」--ガーディアン 第一章 背中 第二章 陽光 第三章 国境の向こう 訳者あとがき
幽霊の対話は異なる時空を行き来しながら、この物語は進んでいく。死者たちの語らいに私たちは何を見るのかーー民族の核心にある文化を直視し植民統治下に命を落としていった霊魂を救済する、台湾原住民文学の秀作。 『タイヤル・バライ 本当の人』では、多くの歴史事件によって、この世界で起こった様々な変化を暗喩しています。作品は、オットフ(幽霊)の眼を通して、タイヤル族が現実世界で味わった怪異現象や荒唐無稽な出来事について語っています。植民統治下で起こったタイヤル族の世代間の認識の変化をたどり、タイヤル族がどのようにして自分たちの心の核心である文化を直視したかを振りかえることで、不公平な扱いの中で命を落としていった霊魂が安らぎを得られ、タイヤル族は真摯に自分に向き合えるのです。台湾原住民族を理解するための一冊として、日本の皆さまにこの『タイヤル・バライ 本当の人』を読んでいただきたいと思います。(トマス・ハヤン「日本の読者の皆さまへ」より) 日本の読者の皆さまへ トマス・ハヤン(李永松) 【台湾原住民文学 一 六族分布図】 【作品舞台地図】 凡例 主な登場人物 一部 猟人ワタン 二部 飛行士ワタン 【作品の理解のために】死者のまなざし 孫大川(パァラバン・ダナパン) 【解説】「百年の孤独」── タイヤル族大嵙崁溪の哀愁 下村作次郎
一条天皇・三条天皇の侍読にして、文人、儒者として活躍した大江匡衡の漢詩集の注釈書。藤原道長、道隆、実資、兼家、行成ら、同時代の公家たちとの関係や、匡衡の朝廷での動向が明らかになる! 『江吏部集』は、大江匡衡(952-1012)の漢詩集。その書名の由来は、著者が大江氏で、吏部(式部省の唐名)であったことによる。本書は全3巻(上中下)で、(上巻)天・四時・地・居処、(中巻)神道・釈教・帝徳・人倫・文・音楽・飲食・火、(下巻)木・草・鳥の15門に部類され、それぞれをさらに細分している。駢儷体の詩序38篇を含み、詩130余首を所収。七言律詩・絶句を主体とする。 匡衡は、平安時代中期の儒者で、文章生、検非違使を歴任し、永祚元年(989)に文章博士となる。その後、東宮学士、一条天皇の侍読となり、侍従、式部大輔、尾張守、丹波守となった。匡衡の死に際して、藤原実資はその日記『小右記』の中で「名儒比肩するものなし、文道滅亡」と彼の死を嘆いている。妻は赤染衛門。曾孫の匡房は、談話記録「江談抄」を残した。 【本書の特徴】 1 『群書類従』巻第132の『江吏部集』を底本として、各詩ごとに考説・校異・大意を施して解説を加えた。 〇考説 詩題と漢詩について、語句の意味するところと出典を明示した。出典は、和漢の古典籍や経典、詩文、伝記など多岐にわたる。 〇校異 『本朝文粋』『日本詩紀』『本朝麗藻』『朝野群載』『本朝文粋註釈』に見えるものを記し、私見を加えた。 〇大意 各漢詩ごとに、おおよその意味を示した。 2 本文の読点は、改めて施した。また、底本に施された傍注等は削り、校異に示した。 3 巻末に、100頁にわたる項目・事項・人名・書名の詳細な索引を付し、利用の便をはかった。 【主な出典】文選・論語・史記・南史・老子・商子・荘子・管子・列子・荀子・淮南子・礼記・周礼・漢書・晋書・梁書・隋書・尚書・後漢書・宋書・春秋・唐書・南斉書・陳書・北史・国語・三国志・太平御覧・爾雅・説苑・全唐詩・詩経・書経・法華経・芸文類聚・蒙求・白氏長慶集・蘇軾文集・職原鈔・公卿補任・日本国見在書目録・本朝書籍目録・色葉字類抄・塵袋・作文大躰・延喜式・扶桑略記・帝王編年記・日本紀略・本朝往生伝・古今著聞集・拾芥抄・権記・御堂関白記など 江吏部集 巻上 天部 四時部 地部 居所部 江吏部集 巻中 神道部 釈教部 帝徳部 人倫部 文部 音楽部 飲食部 火部 江吏部集 巻下 木部 草部 鳥部 ・項目索引 ・事項索引 ・人名索引 ・書名索引
運命の激流、許されぬ恋、新訳決定版 19世紀半ば、セント・オグズの町はずれを流れるフロス河と、代々受け継がれてきた水車の周辺を庭にして、トムとマギーは育った。お転婆な妹を兄がからかい仲よく遊ぶ牧歌的な生活は、父がある裁判に負けたことから一変。マギーは質素な禁欲生活を送るようになるが、やがて兄の元学友で父の宿敵の息子フィリップや大好きな従妹の婚約者スティーヴンに出会ったことから、運命がさらに大きく動き出す……。 本書は、夏目漱石が読むべき英国女性作家に挙げ、プルーストやヴァージニア・ウルフなど後の欧米文学に大きな影響を与えた作家の、最も自伝的とされる作品である。マギーに投影される著者の膨大な教養は、既訳書では長い訳註つきで物語が分断される形で紹介されることが多かったが、本書では生き生きした描写、脚注なしでスムーズに読め、心に深く響く。激しく切ない愛の物語、新訳決定版。
運命の激流、許されぬ恋、新訳決定版 19世紀半ば、セント・オグズの町はずれを流れるフロス河と、代々受け継がれてきた水車の周辺を庭にして、トムとマギーは育った。お転婆な妹を兄がからかい仲よく遊ぶ牧歌的な生活は、父がある裁判に負けたことから一変。マギーは質素な禁欲生活を送るようになるが、やがて兄の元学友で父の宿敵の息子フィリップや大好きな従妹の婚約者スティーヴンに出会ったことから、運命がさらに大きく動き出す……。 本書は、夏目漱石が読むべき英国女性作家に挙げ、プルーストやヴァージニア・ウルフなど後の欧米文学に大きな影響を与えた作家の、最も自伝的とされる作品である。マギーに投影される著者の膨大な教養は、既訳書では長い訳註つきで物語が分断される形で紹介されることが多かったが、本書では生き生きした描写、脚注なしでスムーズに読め、心に深く響く。激しく切ない愛の物語、新訳決定版。
難民問題が題材になった作品を探している 声優が登場する作品が知りたい スマートフォンや携帯電話が出てくる作品を探している コンビニエンスストアが舞台になった作品が知りたい… そんな読者の要望を叶える、「テーマ・ジャンル」から引ける児童文学の索引。 2024年に日本で刊行された児童文学1,083作品を編纂。