制作・出演 : ヘンデル
急遽代役で出演したグラインドボーン音楽祭の「ジュリアス・シーザー」でブレイクし、スター街道をまっしぐらに驀進する、歌って踊れる美貌のソプラノ、ドゥ・ニーズ。クリスティの軽快な伴奏に乗った1曲目をひとたび耳にすれば誰もが彼女の虜になることだろう。
発売元
日本コロムビア株式会社ユニット結成10周年記念アルバムとのこと。若き美女のデュオとくれば、もう少し演奏に色気が欲しい気もするが、逆にあまりウェットにもシリアスにもならず、日常感を失わずにサバサバと弾いてのけるのがいいところかも。加羽沢の編曲も手馴れたものだ。
旧東ドイツを代表する合唱指揮者で、バロック音楽の大家でもあったコッホが指揮したヘンデルは、独特の渋みを持った“ドイツのヘンデル”といった趣だ。地味だが現代楽器による最良の演奏のひとつと言える。
制作・出演
クリスティアン・フンケ / ハンス・ヴェルナー・ヴェーツィヒ / フリッツ・グレーフェ / ヘルベルト・アウェルバッハ / ヘルムート・コッホ / ヘンデル / ベルリン放送交響楽団 / ヴォルフ=ディーター・ハンスヒルド発売元
キングレコード株式会社旧東ドイツのバロックの大家、ヘルムート・コッホが指揮するヘンデル。コッホの丁寧な指揮で、作品の魅力が明確に浮き上がっている。ソリストたちがとても上手く、温かな響きを奏でるオーケストラも魅力的だ。
今や誰もやらないような、雄大気宇な宇宙が広がるヘンデルだ。バロック様式云々の前に、クレンペラーの考えるメサイア像を、なんの衒(てら)いも疑問もなく提示し、そこには音楽しかないという世界を作り上げている。
発売元
日本コロムビア株式会社作品6と並んで、この曲の代表的な録音のひとつ。ヘンデルの洗練された華麗さとリヒターの持つ強固な構築性とがあいまって、スケール感のある堂々とした演奏に仕上がっている。バロック・ファン必聴の一枚だ。
制作・出演
アレクサンダー・ヤング / カール・リヒター / ニューバーグ・ハミルトン / ノーマ・プロクター / ヘレン・ドナート / ヘンデル / マーティナ・アーロヨ / ミュンヘン・バッハ管弦楽団 / ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団制作・出演
アンナ・レイノルズ / カール・リヒター / ジョン・オールディス他 / ジョン・オールディス合唱団 / スチュアート・バロウズ / ドナルド・マッキンタイア / ヘレン・ドナート / ヘンデル / ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団ミュンヘン・バッハとのドイツ語版も録音しているリヒターの、後年LPOと再録した英語版。1970年代に入ってからのリヒターは、幾分穏やかにはなったが、それでも堅牢で重厚なヘンデル像を作り上げている。
バッハと並ぶ、バロック後期を代表する作曲家で、活動時期の大半をロンドンで活躍したヘンデル。この曲は彼の代表的な管弦楽作品で、王様の遊びに供した音楽。金管楽器が活躍する豪華できらびやかな仕上がりだ。
ラトルとのモーツァルトでは少々良い子ぶりが過ぎたかな、コジェナー。今度は頚木をとかれたように全開の歌唱。マルコン率いるイタリア勢の積極的な伴奏を得て、レパートリーの同質性とアーティスティックな円熟がひとつのピークを築いた快演だ。★
制作・出演
イゾルデ・ミッテルナハト=ガイセンデルファー / ダンクワート・ジーゲル / バイエルン放送合唱団 / バルバラ・ミュラー / フリードリヒ・ハイダー / ヘンデル / ミヒャエル・グレーザー / ミュンヘン放送管弦楽団 / ヴェッセリーナ・カサロヴァ大型ソプラノとして期待されていたころの、2枚目のソロ・アルバム。「チェネレントラ」のコロラトゥーラのアリアから「フィガロの結婚」のケルビーノのアリアまで、カサロヴァの懐の深さをみせつけている。
制作・出演
アルノルト・シェーンベルク合唱団 / アンナ・ラーソン / ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス / エルヴィン・オルトナー / クリスティーネ・シェーファー / ジェラルド・フィンレイ / チャールズ・ジェネンズ / ニコラウス・アーノンクール / ヘンデル / ミヒャエル・シャーデめったに再録音を行なわなかったアーノンクールが、22年ぶりに再録音した「メサイア」として、大きな話題を呼んだ。ライヴ収録ながらニュアンスに富む演奏により、アーノンクールならではのヘンデル像が提示されている。
N響の4人のチェリストによるアンサンブル。編曲の出来にムラがあるけれど、ど真ん中のクラシック音楽スタイルをズンと貫き、渋く落ち着いた味わいを醸し出す。チェロの美しく重厚な響きと相まって、「やっぱりこれが王道だよな」という感じも与える。