2010年11月24日発売
英国のブラック・メタル・バンドが女性キーボード奏者兼ヴォーカリストを新たに加えて送る通算9作目。聖書などに登場する魔女リリスを主人公に据えたダークな物語が、ヘヴィかつ荘厳なサウンドと男女のツイン・デス・ヴォイスにより、禍々しくもロマンティックに綴られている。
レーベル移籍第1弾アルバムは、クリードの再結成とともに巻き起こった解散説を払拭する快作に仕上がっている。虚無感を抱えた男が光を求め彷徨うさまをダイナミックな歌声で描きながら力強いハード・ロック・サウンドでコンセプトに背景を与えていく音世界は、一編の小説にも似た深みさえ感じさせる。
韓国の人気俳優の日本デビュー・シングル。美しいミディアム・ナンバーで新曲の「守りたい」と大ヒット曲「FOREVER」のリメイク・ヴァージョン」(リュ・シウォンがカヴァー)を収録。ナチュラルで伸びのあるヴォーカルには清潔感があり、とても好感が持てる。日本語もじょうず。
アニソン・シンガー、橋本みゆきのベスト・アルバム。『ましろ色シンフォニー』のOP「シンフォニック・ラブ」や『祝福のカンパネラ』のED「未来回帰線」などタイアップ・ヒット・チューンを多数収録する。
映画音楽に取り組んだ『The Rose』(2008年)、『La Vien Rose』(2009年)が好評の手嶌葵の6枚目は、ジャジィかつキュートなクリスマス・アルバム。すべて英語で歌われる9曲はおなじみのものが多いけれど、彼女の囁くような歌声が作品の新たな魅力を引き出している。
中野テルヲ、小林写楽、戸田宏武、福間創、三浦俊一の6名によるテクノ音楽家のコンピレーション。各アーティストが2曲ずつ(歌モノとインスト)全10曲を収録。典型的なピコピコ系サウンドのオンパレード。アーティストごとの発想の面白さや各個性を再発見できるだろう。
いわずと知れたエアロスミスのフロントマン、スティーヴン・タイラーの初ソロ・シングル。「ミス・ア・シング」を思わせるスケール感あふれるバラード・ナンバーに仕上がっており、映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の主題歌にも起用。
2007年にスタートした日本録音のショパン第3弾。ルバートの幅がきわめて大きく、間が深い。失速寸前のテンポで克明に歌われるテーマ、じっくりと鳴らされる副次的な素材の合間に、耳慣れない声部の綾が思いがけず立ち上がる。意外性に満ちた個性豊かな演奏だ。
制作・出演
KilianHerold / MatthewHunt / RodrigoBlumenstock / UlrikeHofs / ウルリッヒ・ケーニヒ / シューマン / ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン / パーヴォ・ヤルヴィ / ベッティナ・ヴィルト内声やティンパニ、弦楽器の刻みなど、パーヴォらしいオーケストレーションの細部すべてに生命を宿らせたような演奏。「ライン」の第2楽章など滔々と流れる大河風でなく、活き活きとリズムを踊らせる。「春」でも浮き立つ情感や憧憬などを振り幅広く表現している。なお、「ライン」第1楽章でオーボエ&ファゴットにホルンを重ねる処理が1ヵ所なされている。★
繊細な演奏のみならず、アルバム企画としての面白さでも楽しませてくれるシュタットフェルトの9枚目。珍しいワーグナーのピアノ・ピースをオープニングに“独ロマン派”をテーマにした物語性の強い選曲がなされており、自在に歌いまくる様相。20世紀に確立された“演奏家”への逆証?!
「ヘンデルの主題〜」では各変奏の性格描写からフーガの壮大なスケールまで、構築性と抒情をひとつとし、この作品の魅力を十全に描き出した名演。和声のバランス、声部間の奥行き、音の色や質などどれも見事で、作品118の有名な第2曲などまさに熟成の味わい。第5、6曲の音色や詩情もリリシストの名にふさわしい。★
世界のエンタテインメント界を賑わすアーティスト、ジャスティン・ティンバーレイクのヒット曲をリミックスした作品。ベースメント・ジャックスやジャスティスの手による注目のナンバーに加え、初CD化となるレア音源も収録。