2024年4月25日発売
「アルバの宝剣」と謳われる不世出の英雄シレンツィオ・アガタ。海軍提督として数々の難敵・強敵を打ち破ったその伝説的な軍歴は、母国アルバからの「貴族に叙す」という通知と共に終わりを迎えた。貴族になる条件として隣国ルース王国の士官学校への留学を命じられたシレンツィオ。道中で気まぐれに羽妖精の命を救い、たどり着いた留学先で彼を待ち受けていたのは、なんの手違いか、エルフの少年少女が通う幼年学校への入学だった! 幼児たちの同級生となるおっさんという、まさかの事態もどこ吹く風。当のシレンツィオは気ままに友人になった少女テティスらに料理を振る舞うなど、たちまちエルフの少年少女たちの胃袋を掴んでいくーー。これは「伝説」と呼ばれる男が、立場に振り回される大人たちをよそに、気ままに小さな友人たちに料理を振る舞い、学園生活を謳歌する「その後」の物語である。
2024年本屋大賞5位『レーエンデ国物語』多崎礼の原点! 彼女は歌うーーあなたへの愛を。これからの希望を。 アンスタビリス山脈の上空を彷徨う浮き島・ラティオ島。〈本の姫〉とともにスペルを回収する旅も終わりが近づく中、アンガスらはレッドの襲撃を受ける。レッドは文字(スペル)を暴走させ、どんなに求めても得られないものを創り出した世界の滅亡を企んでいた。憎しみの連鎖を断ち切るため、アンガスと〈本の姫〉、ジョニーは第七聖域と呼ばれるラティオ島へと向かう。「希望」は「絶望」に打ち克つことができるのかーー。文字(スペル)に秘められた本当の意味とはーー。 4巻連続刊行! 2つの物語は遂に完結へ 人を信じる〈あなた〉に贈るファンタジー
韓国で33万部超のベストセラーとなった話題作。1909年10月26日、ハルビン駅で元韓国統監の伊藤博文を銃撃した30歳の青年・安重根は、大地主の家に生まれ、抗日義兵部隊で活動しながら、戦闘中に捕虜となった日本軍捕虜を解放したこともあった。彼はどんな怒りを抱えてハルビンへと向かったのか。韓国で33万部超のベストセラーとなった歴史小説。
由井鮎彦の到達点にして、文学表現の未知なる未来がここにひらかれる。空虚にして充溢する海。すべてを呑み込み、すべてをもたらす海。そこから漂着し、そこに堆積していく特異な「もの」たち。世界が始まり、世界が終わる場所。類似し相違する分身にして鏡像たちがさまざまな場所を彷徨し、分離と結合を、対話と衝突を、敵対と協力を繰り返す。静寂に閉ざされた地下駐車場から、無限の響きを奏でる果てしのない浜辺へ。第27回太宰治賞受賞作家、初の長編。
「世界最高峰の大作」登頂に挑む 20世紀ドイツ文学の最高傑作『魔の山』。作家トーマス・マンをノーベル文学賞に導いたとも言われる本作には、「生と死」「啓蒙とエロス」「秩序と混沌」「合理と非合理」がうずまく現実を前に、無垢な青年ハンス・カストロプが葛藤する姿が描かれている。「魔の山」とはいったい何を象徴しているのか。価値観が混沌とする世界で、人はどのように生きていけばいいのか。長大かつ難解な書として有名な世界文学を、余すところなく読み解く!
源氏物語と紫式部を描き切った大河小説、堂々完結! 千年読み継がれる名作には、いかなる想いが込められていたのかーー 一条天皇が崩御し、皇太后となった彰子のもとで取次役などを務める香子(紫式部)。「源氏の物語」に込めた本意をいち早く理解してくれていた同僚の女房が亡くなり、悲しみに暮れながらも、ついに最後の帖を完成させた。娘・賢子も彰子に仕えることになり安堵しつつ、「源氏絵」とともにこれまでの物語を振り返る。『源氏物語』とともに香子の人生を描くという、王朝文学の頂点に挑んだ歴史長編、最終巻。
中学生、高校生のうちに一度は読んでおきたい 6人の文豪たちの最後の傑作 なぜ彼らが文豪と呼ばれるのかがわかる名作小説アンソロジー 《収録作品》 芥川 龍之介『歯車』 太宰 治『グッド・バイ』 梶井 基次郎『のんきな患者』 中島 敦『李陵』 夢野 久作『女抗主』 泉 鏡花『縷紅新草』 生涯を読み解く個人年表、代表作紹介、人物相関図、ゆかりの地など 文豪たちの仕事と人物像がわかるガイドも充実。
王子が率いる勇者パーティーに荷物持ちとして参加していたクレイ。魔王討伐後は辺獄と呼ばれる辺境に移住し、【鑑定】と【模倣】スキルを掛け合わせた規格外の力で思うままに領地開拓する日々を送っていた。 一方、王都では王子の実力を証明するため、模擬戦が開催されることに。ひょんなことから前座の闘技大会に参加することになったクレイは、魔王を倒した張本人だとバレないよう仮面をつけて臨んだものの次々と勝利を重ね、あっさりと優勝してしまう。 「あんまり目立ちたくなかったのに…」 さらに、正体を知っているはずの王子から試合を吹っ掛けられ、表向きの勇者と真の勇者が対決することに!? 久しぶりの王都を満喫して辺獄に戻ったクレイだったが、森に住む獣人族が新たな動きを見せていて…!? 引退した真の勇者の自由気ままなセカンドライフ、継続中!
力がすべての脳筋ぞろいの辺境貴族に生まれるも、非戦闘系の植物スキルを授かったイドラ。転生者である彼は気にしていなかったが、出来損ないと見下す家族によって作物の育たぬ枯れた大地・エルドへ追いやられてしまう。友人のジャノ・専属メイドのシャーリーとともに領主としてエルドへ赴いたところ、食料不足からどうやら歓迎されていない様子。しかしイドラがスキルを使って一瞬で果物を芽吹かせると村人たちは「神の御子なのか!?」と驚愕して…!?植物を強化&進化させるスキル“種の図書館”で、ツリーハウスや井戸を作り、農業を始め、さらには凶悪なモンスターを返り討ちにしたりと快進撃が止まらないイドラ。いつしか移住者も増え、さらにはイドラの生み出す果物を好んだ謎のミニドラゴンまで居ついてしまい!?なにも芽吹かなかった寂れた寒村が、豊かな領地へと変貌していくー!お気楽な転生貴族によるにぎやかスローライフ、開幕!
異世界に転生したフィアナは前世、一生を病院で過ごした病弱少女であったが…、今際の際の願いが叶い、超健康な体を持って転生した!田舎で成長したフィアナは、友達を作るため王都の学園へと向かうがー。その編入試験で実技の先生相手に圧勝してしまったり、絶対に壊れないはずの的を大破させたりと、規格外の力を惜しまず披露してしまいー!?実はフィアナが育った村は魔界の超危険地帯。住人は英雄や歴戦の傭兵など選ばれし強者しかいないヤバい村で!?
下級悪魔、無敵の力で世界最強の勇者を圧倒!! 下級悪魔に転生した元日本人・カキュー。 人類最高峰の暗殺者である妻・エルザとともに、息子・アルスの成長を日々見守っていた──あるとき。 勇者としての力が覚醒しはじめたアルスを、修行を兼ねた旅に出させることを決意する。 しかし、旅のなかで国の陰謀に巻き込まれてしまうアルス達。 そこには、昔エルザを裏切った者達の思惑も絡んでいたことが判明! カキューは、いつか彼らへ復讐するというエルザとの契約(やくそく)を守るため、アルス達の活躍の陰でこっそりと暗躍し……!? さらに、旅を続けるなかで魔族に蹂躙された村へ辿り着いたアルス一行。その理不尽な光景を前に、アルスの伝説の勇者としての力が暴走してしまう! 制御できない強大な力への葛藤を抱くアルス。 そんな彼に、カキューは勝負を持ちかけて──!? 「いつか世界を救えるくらい最強の男に育てる、それが俺の──契約(ちかい)だ」 最強一家の規格外異世界ファンタジー、第三弾!!
手紙には書かれていない未知の事件発生!? 新たな時空魔法で困難に立ち向かえ!! 『覇究祭』でクラスを優勝に導き、ネルへのプロポーズも見事成功させたヘルベルト。 周囲との関係修復は順調に進み、仲間達とともに生徒会に入会するなど、平和な学院生活を楽しんでいた。 そして、2年生へと進級したヘルベルト達のクラスに、隣国からの転校生・アリスがやってくる。 アリスはなんとヘルベルトの「お見合い相手」を名乗りーー? 戸惑うヘルベルトをよそに、ネルとアリスのバトル勃発で波乱の予感!? 一方で、魔王の復活を目論む魔人達が王都に潜入し、秘密裏に行動を開始していることを知ったヘルベルト。 警戒を強めるヘルベルトだったが、学院が謎の組織『アガレスク教団』に襲撃されてしまう。 これは未来からの手紙にはなかった出来事でーー? 果たしてヘルベルトは、大切な仲間達を魔の手から守り抜き、敵の陰謀を阻止することが出来るのか!? 己が運命を切り開く人生やり直しファンタジー、第3幕!
ついに訪れた因縁との再会のときーー いまこそ最大にして最上の幸福譚を!! 隣国ランセル王国との戦争で、常識破りの奇策と新兵器のクロスボウ、バリスタによって見事大戦果を挙げた領主ノエイン。 その功績を認められたノエインは、士爵から準男爵に陞爵し、さらには褒賞まで獲得。 辺境の開拓も順調に進み、領民も増えたことで、中心都市ノエイナはますます大きな発展を迎えていたーー そんな折、ノエインのもとに褒賞授与の式典と晩餐会の招待状が届く。 式典に、因縁の相手である父マクシミリアン・キヴィレフト伯爵が来ることを知ったノエインは、自身の今の幸福な姿を見せることで、父に最大で最上の復讐を果たそうと画策しーー? 一方でマクシミリアンも、自身の醜聞を隠すためノエインを陥れようと陰謀を企てていた。 ノエインの従者であり最愛の存在・マチルダの身に危険が忍び寄るーーかと思いきや、その企てすらも全てノエインの掌の上で……!? ひねくれ領主の辺境開拓物語、大団円の第五幕!
笑わない令嬢の婚約者は、天才宰相の公爵様!? 笑わない令嬢として『氷の令嬢』と呼ばれていたエルランド子爵家の一人娘のヒストリカ。 夜会で突如婚約破棄を告げられ、さらに親友が婚約者を奪っていたことが発覚する。 ヒストリカは、令嬢としての価値がなくなったと夜会を抜け出し外に出ると、具合が悪そうにしていた男性を発見。 ヒストリカは、医学の知識で男性を助け、その場を後にする。 後日、公爵家から縁談の話がヒストリカに舞い込んでくる。 なんと夜会で助けた男性は、王城お抱えの天才宰相と呼ばれていたが、病気を患いそれが原因で醜悪公爵と囁かれているエリク・テルセロナだった。 エリクの婚約者となったヒストリカ。 しかし肝心の旦那様は仕事に追われ常に具合の悪そうな顔をしていた。 顔色の悪いエリクを見たヒストリカは、自身の知識で病状を治すことができると確信する。 自分の献身的に世話を焼くヒストリカに、エリクはどんどん惹かれていくようで……?
「何があっても、俺がアメリアを守ると誓おう」 契約結婚として公爵家当主のローガンへと嫁ぐことになったアメリア。 領内で蔓延していた『紅死病』の新しい薬を、その隠れた才能で開発し、病に臥していたライラの母親を救うことに成功した。 平和な日を過ごすアメリアに、ついに危機が訪れる。 それはエドモンド公爵が主催する茶会に、ヘルンベルク公爵家の婚約者としての出席だった! デビュタント以来の公の場というだけでなく、そこには実家でアメリアを虐めていた妹のエリンも出席するようで……? ローガンからは無理はしなくていいと言われるアメリアだったが、婚約者としてその名に恥じぬよう、礼儀作法を学び茶会への出席を決意する! 苦難を乗り越え、さらに近づいていくアメリアとローガンの心の距離。 そして寝室を共にする二人。そしてローガンが積極的に迫ってくるようで!? 家族から愛されなかった少女が、誰よりも幸せになる物語、第三幕。
「フォーッ、ホイッ!」、北の大地にいのちの雄叫びが ──列島に古代国家の狼煙が上がる頃、エミシの地に生まれた英雄譚 北のエミシの大地、これまでまったく光の届かなかった愛とひかりの物語を、ここに再生する。 国家が形を整える以前、人として飼い慣らされる前、生と死の狭間で生きられた、喜びと断念の壮大な振幅の物語を結晶させる。「日本史」として、これまで紡がれてきた歴史の大きな盲点を、人間の匂いの籠もる語りとして……。 小説『ナツェラットの男』(2014年、第24回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞)でイエスの生きざまを語った、著者渾身の「北の古代史秘話」。 上の巻 目 次 下の巻 巻一 悪霊の呪い 巻四 氷雪の檻 巻二 迫る暗雲 巻五 寒椿 巻三 劫火 巻六 白龍の舞い 「下の巻」は6月下旬刊行予定。