発売元 : 株式会社ワードレコーズ
ANTHEMの柴田直人率いる究極のトリビュート・バンド THE MANが待望のライヴ・アルバムをリリース! ANTHEMの森川之雄、清水昭男、田丸 勇に加え、小野正利<vo:ガルネリウス>、YUHKI<key:ガルネリウス>、 島 紀史<g:コンチェルト・ムーン> をゲストに迎え、2月に新宿LOFTで行ったライヴ・レコーディング・ギグ「ULTIMATE FORMATION」をついにCD化! 「紫の炎」「オール・ナイト・ロング」「ドクター・ドクター」をはじめ、柴田直人が聴いて育った英国ハード・ロック/ヘヴィ・メタルを中心に構成された名曲満載ライヴ。 “本気のトリビュート・バンド”THE MANが遂にライヴ・アルバムをリリースする。“THE MAN”という名前は“ANTHEM”のアナグラムで、 基本的には“ANTHEMを母体とする”ユニット。もともとは伊藤政則氏のイベント『HM SOUNDHOUSE』限定プロジェクトだったが、 「ライヴが観たい!」というファンの要望に応えて昨年11月には大阪・名古屋・川崎で初のツアーを行なった。 この時はANTHEMの4人+元GARGOYLEのKENTARO<g>という5人編成だったが、さらに今年の2月にはライヴ・レコーディング・ギグ「ULTIMATE FORMATION」を 東京・新宿LOFTで行なった。今回リリースされるのが、その時のライヴ。メンバーはANTHEMの4人とゲストの小野正利<vo:ガルネリウス>、 YUHKI<key:ガルネリウス>、島 紀史<g/コンチェルト・ムーン>。柴田直人<b>が聴いて育った英国ハード・ロック/ヘヴィ・メタルを中心とするセットリストで、 誰もが知る名曲が目白押し。「一流のプロによる“本気のカヴァー”はとことん熱い!」というのが、その場にいた僕の素直な感想だ。 (文●広瀬和生/BURRN!編集長)
アリス・クーパー、ジョー・ペリー(エアロスミス)、ジョニー・デップによるスーパーグループ「ハリウッド・ヴァンパイアーズ」の4年振り2ndオリジナル・アルバム。 本作にはジェフ・ベックがゲスト参加。ジョニー・デップがデヴィッド・ボウイを歌う。ロック黄金時代を21世紀に蘇らせる聴きどころ満載の新作登場。 【メンバー】 アリス・クーパー (ヴォーカル) ジョー・ペリー (ギター/ヴォーカル [エアロスミス]) ジョニー・デップ (ギター/ヴォーカル)
サバトンの現ギタリスト:トミー・ヨハンソンが解き放つ“壮大なる”メタル・プロジェクト、マジェスティカ。 パワー/スピード/メロディ/シンフォニックの奔流が天高く飛翔する。 2016年にサバトンに加入、バンドの音楽性において重要な一角を占める存在となったトミー・ヨハンソン。 彼は卓越したテクニックを誇るギタリストであるのと同時に、サバトンの日本公演ではシンガーのヨアキムに“バカ”とツッコまれ、 日本のファンから親しみを込めた“バカ!”コールが湧き上がる、愛されキャラでもある。 サバトン加入前の2000年に自らのバンド、レイン・エクシードでデビュー。矢継ぎ早に6枚のアルバム(+2枚のカヴァー作)を発表、 疾走系メロディック・スピード・メタルで愛好家のハートを貫いてきたトミーだが、サバトンへの加入を経て心機一転。 バンド名をマジェスティカと改名、再デビューを飾ることになった。 スピード/スリル/センチメンタリズムの“3S”時代の到来を高らかに宣言する本作。 (1)「アバヴ・ザ・スカイ」、(5)「ザ・ウェイ・トゥ・リデンプション」での魂を揺さぶるメロディの高揚感、(8)「ザ・レジェンド」での 勇壮なシンフォニックの調べは、我々の心に宿るメタル・スピリットを鼓舞する。一方、(6)「ナイト・コール・ガール」の抗いがたいフックは、 メタル者の魂のヒット・チャートで1位を独走するであろう。レイン・エクシード時代のクラシックスに新しい生命を吹き込んだ(7)「フューチャー・ランド」は トミーの進化ぶりを再確認させてくれるし、メロディック・スピード・メタルとクイーンばりのヴォードヴィル・スタイルが交錯する (9)「ファーザー・タイム (ホエア・アー・ユー・ナウ)」、タイトルだけで“ウケ”を取れる(4)「モトリー・トゥルー」など、 エンタテインメント性も極めて高い。世界のメタル・コミュニティの絆を歌い上げる(10)「アライアンス・フォーエヴァー」に至るまで、 このアルバムにはトゥルー・メタルの戦士が求めるものすべてがあるのだ。 「ハロウィン、ストラトヴァリウス、ガンマ・レイに通じるリアル・パワー・メタルを期待して欲しい」とトミーは語る。 鋭角的なリフとテクニカルなソロで魅せるギターに加えて、トミー自らのハイトーン・ヴォイスが本作では冴え渡っている。 「マイケル・キスク(ハロウィン/パンプキンズ・ユナイテッド)、ティモ・コティペルト(ストラトヴァリウス)、 セバスチャン・バック(元スキッド・ロウ)から影響を受けた」と語り、トワイライト・フォースの代役ヴォーカリストとして ステージに立ったこともある彼のスクリームに、多くのファンが戦慄を覚えるに違いない。 ウリ・カッシュがレコーディングに参加。ガンマ・レイ『サイ・ノー・モア』(1991)、ハロウィン『マスター・オブ・ザ・リングス』(1994)など パワー・メタルの名盤の数々でプレイしてきた彼の叩き出すビートは、大地を揺るがす迫力を生み出している。 2019年、トミー・ヨハンソンが本作、そしてサバトンの新作『ザ・グレイト・ウォー』の両輪を駆って疾走する。新たなる高みに向かって、鋼鉄の飛翔が始まった。 本作には2曲のボーナストラックを収録。(11)「フューチャー・ランド(2002)」は本作収録曲(7)の、レイン・エクシード時代の2002年に書かれたヴァージョンだ。 (12)「スペースボール」は米国のヴォーカル・グループ、スピナーズのカヴァー。伝説のSFコメディ映画『スペースボール』(1987)挿入歌として、マニア人気の高い曲だ。 【メンバー】 トミー・ヨハンソン (ヴォーカル/ギター/キーボード/オーケストレーション) アレックス・オリズ (ギター/ヴォーカル) クリス・デイヴィッド (ベース/ヴォーカル) ウリ・カッシュ (ドラムス)
「ベイエリア・スラッシュ」を代表するサンフランシスコのベテラン・スラッシャー、デス・エンジェルが通算9枚目スタジオ・アルバムを リリース!初期衝動と整合性が同居、自己のアイデンティティを完璧に封じ込めた会心作が誕生! チルドレン・オブ・ボドムのアレキシ・ライホがギター・ソロでゲスト参加! ベテラン・ベイエリア・スラッシャー、デス・エンジェル。その結成は82年にまでさかのぼる。 メタリカがサンフランシスコに引っ越してくるのが83年のことだ。つまりデス・エンジェルは、 その創成期からスラッシュ・シーン最前線にいたのである。80年代当時の彼らは、メンバー全員が血縁関係にあること、 そしてとても若いことが話題になっていた。何しろ当時のドラマー、アンディ・ガレオンは72年生まれ。 つまりバンド結成時わずか10歳。ファースト・アルバム、『The Ultra-Violence』(87年リリース)製作時でも、まだ14歳。 すなわち中学生だったということだから、驚きである。 「デス・エンジェル」=「死の天使」というバンド名、そして「Ultra-Violence」=「過剰な暴力」という残虐なイメージとは異なり、 彼らの音楽性は、メタリカを規範としたベイエリアのバンドのそれそのもの。複雑な曲構成、そしてサタンに頼らぬ歌詞を得意とした彼らは、 言うなれば「インテリジェント」なバンドであった。実際、85年のデモ『Kill as One』のプロデュースは、カーク・ハメットの手によるもの。 このデモにも収録されていたデビュー・アルバムのタイトル・トラックは、そんな彼らのアイデンティティを最もよく体現していた曲だ。 というのもこれ、10分超というスラッシュ界では異例の大作というだけでなく、インストゥルメンタルでもあったのだから、 その先進性は相当のもの。さらにこれを、14歳のドラマーが叩いていたわけだから、その早熟ぶり、衝撃がよくわかるだろう。 当然『The Ultra-Violence』は、大きな話題となった。 80年代後半は、デス・エンジェルに加え、テスタメント、フォビドゥン、ヒーゼンといったベイエリアのスラッシュ・メタルが、 世界的に大きな注目を浴びた時期である。だが同時に、スラッシュ・メタル・バンドにとっては、難しい時代を迎えつつあったのも事実。 メタリカの商業的大成功と、アンダーグラウンドにおけるグラインドコアやデス・メタルの台頭。この挟み撃ちを受けたスラッシュ・メタルは、 何らかの方向転換を迫られ始めた。少なくともスラッシュ・バンドたちは、そういう強迫観念に駆られた。 スラッシュ・メタル・バンドが、そのままスラッシュをプレイし続けるという選択肢は無かったも同然なのだ。 『Frolic Through the Park』(88年)、『Act III』(90年)とアルバム・リリースを重ねていったデス・エンジェルも、方向転換を余儀なくされた。 彼らはファンク的な要素やアコースティック・ギターなどを大胆に導入し、スラッシュ・メタルの持つ暴虐性から離れていくという選択をした。 さらに90年には、ツアーバスの事故という不運に見舞われる。結局91年にはヴォーカリストのマーク・オゼグエダが、日本公演を最後に脱退を表明。 残されたメンバーはThe Organizationと名前を変え、時代に即したオルタナティヴ・ロック的アプローチで活動を継続するが、95年に解散してしまう。 デス・エンジェル名義としては10年ぶりとなる復活劇を遂げたのが01年のこと。 癌を患っていたテスタメントのチャック・ビリーのチャリティ・コンサート出演のため、彼らは再結成を果たしたのだ。 もともとは一夜限りのはずだった。だが、みんなで集まってみれば、楽しかったあの頃の思い出が蘇ってくる。 ならば、このまま活動を続けてしまえばいいではないか。再結成デス・エンジェルの初のアルバム、『The Art of Dying』がリリースされたのが、04年のこと。 その後『Killing Season』(08年)、『Relentless Retribution』(10年)、『The Dream Calls for Blood』(13年)、『The Evil Divide』(16年)と コンスタントにアルバムを発表していった彼ら。特に『Killing Season』以降の作品は、メタル純度の高いスタイルとなっており、スラッシュ・メタル創成期から シーンに関わっていたバンドとしてのアイデンティティ、プライドにあふれた、まさに吹っ切れた作品になっている。 今回リリースになる3年ぶり、9枚目のアルバムとなる『ヒューマニサイド』も素晴らしい仕上がりだ。 まさにインテリジェントなスラッシュ・メタル・バンドの面目躍如。スラッシュの信念を頑なに守りつつも、パンクやロックンロール的なアプローチをちらつかせ、 さらにはお得意のアコースティック・ギター、果てはピアノまでをも用いたプログレッシヴな味付けも見せる。 「世の中がおかしなことになっていることは明らかだ」というロブ・ キャヴェスタニィの主張は、『ヒューマニサイド』(=核戦争や環境破壊に起因する人類絶滅) というタイトルにもよく表れている。狼がうろついているアルバム・ジャケットも、人類滅亡後の荒廃した世界を描いたものだ。 だが、そのメッセージはあくまでポジティヴなもの。これも実にデス・エンジェルらしい。「理想の世界を実現するにはどうすれば良いか」と、 彼らは前向きに問いかけるのだ。前作同様ジェイソン・スーコフ、テッド・イェンセンのコンビによるミキシング、マスタリングも完璧。 すでに30歳を超えたベイエリア・スラッシュ・メタルの伝統も、デス・エンジェルがいる限り安泰だ。 なお、本作にはチルドレン・オブ・ボドムのアレキシ・ライホがギター・ソロでゲスト参加している。 【メンバー】 マーク・オセグエダ (ヴォーカル) ロブ・キャヴェスタニィ (ギター) テッド・アギュラー (ギター) ウィル・キャロル (ドラムス) デミアン・シッソン (ベース)
白蛇が首をもたげる刻(とき)、新たなる魂の旅路が始まる。 デヴィッド・カヴァーデイルの歌声がジョエル・ホークストラ&レブ・ビーチのギター・チームと織り成す“血と肉”のロック年代記! ハード・ロックの頂点に君臨してきたホワイトスネイク。1987年の『サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)』が全世界で1,000万枚を超えるセールスを記録したのを筆頭に、 数々のヒット作を生んできた彼らの新作は、これこそがホワイトスネイクだ!と高らかに宣言するハード&ソウルフルな一撃だ。 『ザ・パープル・アルバム』(2015)でデヴィッドの原点である第3期ディープ・パープルのクラシックスを再演したホワイトスネイクだが、本作は8年ぶりとなるオリジナル・アルバム。 ジョエル・ホークストラ&レブ・ビーチのギター・チームが作曲に関わる初の作品となる。 40年以上におよぶバンドの軌跡の集大成といえる本作。世界中でライヴのオープニングを盛り上げることになるだろう「グッド・トゥ・シー・ユー・アゲイン」からエンジン全開で、 デヴィッドが“「スロー・アンド・イージー」の遠戚”と呼ぶ「ウェル・アイ・ネヴァー」、“「ラヴ・エイント・ノー・ストレンジャー」の歌詞テーマに共通する”という 「トラブル・イズ・ユア・ミドル・ネーム」、“「ラヴ・ウィル・セット・ユー・フリー」の発展形”である「オールウェイズ・アンド・フォーエヴァー」など、 新旧ファンが愛してやまないホワイトスネイク・サウンドで押しまくる。 カヴァーデイル・ペイジの2ndアルバムのために書かれたギター・リフを基にした「ゴナ・ビー・オールライト」、感涙のパワー・バラード「ホエン・アイ・シンク・オブ・ユー(カラー・ミー・ブルー)」、 「クライング・イン・ザ・レイン」を彷彿とさせるダークなラヴ・ソング「ハート・オブ・ストーン」、深遠なる叙事詩「サンド・オブ・タイム」など新時代へのクラシックスの数々は、 バンドの健在ぶりをアピールするものだ。ジョエルとレブの鮮烈なギター・プレイも本作をさらにエキサイティングなものに昇華させていく。「シャット・アップ・アンド・キス・ミー」での レブのフラッシーな速弾き、「トラブル・イズ・ユア・ミドル・ネーム」でのツイン・ギターの応酬など、ギター・キッズをノックアウトする瞬間が幾つもある。 そんな彼らにトミー・アルドリッジのドラムス、マイケル・デヴィンのベース、ミケーレ・ルッピのキーボードが加わった布陣はデヴィッドが“歴代最強のひとつ”と呼ぶのも納得だ。 『ザ・パープル・アルバム』に伴うワールド・ツアーで引退も考えたというデヴィッドだが、“情熱”と“衝動”に燃え上がる新作で還ってきた。 かつて“ヒア・アイ・ゴー・アゲイン=もう一度旅立とう”と歌った彼が、『フレッシュ・アンド・ブラッド』で新たな出発に向かう。 【メンバー】 デヴィッド・カヴァーデイル (ヴォーカル) レブ・ビーチ (ギター) ジョエル・ホークストラ (ギター) マイケル・デヴィン (ベース) トミー・アルドリッジ (ドラムス) ミケーレ・ルッピ (キーボード)
デス・メタルを生んだ伝説的バンド ポゼストが、33年ぶり復活のニュー・アルバムをリリース! ジェフ・ベセーラの元祖デス・メタル・ヴォーカルを軸に不穏かつ激烈なサウンドを創造。狂気に魅せられたポゼストの新章が始まる。 デス・メタルの生みの親はポゼストである。この意見に反対するものは多くないだろう。 そのポゼストが、33年ぶりにニュー・アルバムをリリースするというのだから、これは2019年エクストリーム・メタル界最大の事件だ! 彼らが80年代に残した2枚のアルバム、『Seven Churches』(85年)と『Beyond the Gates』(86年)は、デス・メタルというジャンルの直接的ルーツである。 さらに、84年に発表されたデビュー・デモのタイトルは、ズバリ『Death Metal』。つまり、ポゼストはデス・メタルの生みの親であると同時に、名づけ親でもあるのだ。 だが、その影響力とは裏腹に、彼らは短命であった。前述の2枚のアルバムと『The Eyes of Horror』というEPのみを残し、87年、わずか4年でその活動に終止符を打つ。 (正式に解散したのは89年という説もある。) 多くのエクストリーム・メタルが解散をしても、結局はすぐに第一線復帰をしていく中、ポゼストは伝説であり続けた。事態が急転したのが07年。 ヨーロッパ最大の野外フェス、ヴァッケン・オープン・エアに、ポゼストが登場することがアナウンスされたのだ。 オリジナル・メンバーは、ヴォーカルのジェフ・ベセーラのみ。ジェフは89年、強盗に撃たれ下半身不随になるという悲劇に見舞われていたため、 車椅子に乗ってのパフォーマンスであった。20年ぶりのポゼストの復活に、全世界のデス・メタル・ファンは狂喜したことは言うまでもない。 (厳密には、ギタリストのマイク・トラオを中心に、90年〜93年も再結成されている。この時ジェフ・ベセーラは不参加。)その後、ジェフ・ベセーラを中心とした 新生ポゼストは、フェスの出演やツアーを継続。14年には、ここ日本にもやって来ている。 当然、ニュー・アルバムへの期待も大きく、新曲を書いているという噂は流れ続けていたものの、なかなか具体的な情報が出てこなかった。 だが、ついにその時がやってきた。ついに33年ぶりのサード・アルバム『レヴェレイションズ・オブ・オブリヴィオン』がリリースとなるのだ! さて、伝説的バンドの復活作となると、期待と不安が入り混じるのが当然というもの。ポゼストと言えば、ジェフ・ベセーラの元祖デス・メタル・ヴォーカル、 後にプライマスに加入するラリー・ラロンデの変態ギター・リフ、そしてマイク・サスによる「独特すぎる」ドラミングが、その3本柱と言えるだろう。 だが、現在のポゼストに、ラロンデもサスもいない。となれば、不安も大きくなろうというもの。しかし、何の心配もいらない。 黙って『レヴェレイションズ・オブ・オブリヴィオン』を聴いてみるがいい。これがポゼストでなくて何であろう。 一切の衰えがないどころか、進化すら感じさせるベセーラのヴォーカル。ラロンデのリフをよく研究していることが伺えるギター陣。 ドラムだけは、演奏、音質ともに非常に21世紀的なものになっているが、これはバンドにパワーを与えこそすれ、まったく違和感を覚えさせない。 (マイク・サスのドラミングを再現できるドラマーなどいないだろうけど。)往年のファンたちの、膨れ上がった期待を軽く超える仕上がりになっているのだ! ポゼストはデス・メタルの生みの親にして、現在もトップランナーであることを証明してみせたのだ。改めて言う。 あのポゼストが、33年ぶりにニュー・アルバムをリリースする。しかもポゼスト以外何ものでもないアルバムを。 これが2019年エクストリーム・メタル界最大の事件でなくて、何であろう。 【メンバー】 ジェフ・ベセーラ (ヴォーカル) クローディアス・クリーマー (ギター) ダニエル・ゴンサレス (ギター) ロベルト・カルデナス (ベース) エミリオ・マルケス (ドラムス)
圧倒的に芳醇な音楽的文化を持つチュニジアから登場したミラス。メロディック、プログレッシヴ、エスニック。 唯一無二の世界観全開、情感あふれるそのニュー・アルバム『シェヒーリ』は、2019年、ヘヴィメタル界の台風の目となること間違いなし。 日本盤限定ボーナストラックとして「モンスター・イン・マイ・クローゼット」の日本語ヴァージョンを追加収録。 チュニジア出身のプログレッシヴ・ヘヴィメタル・バンド、ミラス。LOUD PARK16における圧巻のステージで、 ここ日本でも一気にその名が広まった感がある彼らだが、前身バンドからの活動を含めれば、そのキャリアはすでに20年に手が届こうかというベテランである。 01年に結成されたX-Tazyというバンドがミラスと改名した06年、バンドにとって大きな転機が訪れる。昨年惜しくも解散してしまったフランスのプログレッシヴ・メタル・バンド、 アダージョとの邂逅だ。ロバート・プラントとアダージョのオープニング・アクトを務めたミラスは、そこでアダージョのキーボーディスト、ケヴィン・コドフェールと意気投合。 翌07年、ケヴィンをプロデューサーに迎え、『Hope』にてアルバム・デビューを果たすこととなる。 ケヴィンとのタッグはその後も続き、10年にはセカンド・アルバム『Desert Call』、11年にはサード・アルバム『Tales of the Sands』をリリース。チュニジア及びアフリカ、 アラブなどの民俗音楽からの影響を積極的に取り込んだ、その独特なスタイルは、世界中のメタル・ファンに「チュニジアにミラス有り」と強く印象づけた。 『Tales of the Sands』リリース後、ドリーム・シアターやシンフォニーXらとの積極的なツアーや、プログレッシヴ・メタルの祭典、ProgPower USAやProgPower Europe (こちらはヘッドライナー!)への登場もあり、その名声は一気にワールドワイドになっていった。 前作から5年のブランクを置き、満を持してのリリースとなった4枚目『Legacy』は、弦楽隊に加えアラブの笛、ネイなどもフィーチャした、まさにチュニジアのバンドという アイデンティティを前面に押し出したプログレッシヴ、メロディックかつエキゾティックな傑作となった。 ミックスをイェンス・ボグレンが担当したこの作品の収録曲「Believer」が、YouTubeで1000万回以上も視聴されていることからも、 彼らがいかに大きな注目を集めているのかがわかるというもの。 そしてこの度、earMUSICという大手レーベルとの契約を手にし、リリースされる5枚目のアルバム『シェヒーリ』は、間違いなく新たな傑作だ。 「幸せや喜びを伝えるためのもの。憎しみに満ちたこの世界でも希望を捨てないものたちへのトリビュート」であるとヴォーカルのザヘルが語るとおり、 その音楽は美しいメロディであふれ、そしてもちろんプログレッシヴでエキゾティック。再びケヴィン・コドフェールやイェンス・ボグレンらの手を借りたプロダクションも、 もちろん完璧。まったくもって非の打ち所の無いアルバムだ。近年、ヘヴィメタル・ファン、そしてミュージシャンの間で、 注目しているバンドとしてミラスの名があがる機会がいかに多いことか。『シェヒーリ』を一聴すれば、その理由もすぐに理解できることだろう。 現在はまだ、チュニジアのヘヴィメタル・バンドというと、違和感を覚える人も少なくないかもしれない。 しかし、ミラスがその固定観念を一変させる可能性は高い。かつてセパルトゥラが、ブラジルのイメージを一新しまったように。 今年は、このニュー・アルバムをひっさげ、ヨーロッパ最大の野外フェスティヴァルであるドイツのヴァッケン・オープン・エアやスウェーデン・ロック・フェスティヴァルへの 出演も決まっているミラス。19年、彼らがヘヴィメタル界の台風の目となることは確実だ。 【メンバー】 ザヘル・ゾルガティ (ヴォーカル) マレク・ベン・アルビア (ギター) アニス・ジュイニ (ベース) エリエス・ブシューシャ (キーボード) モルガン・ベルテット (ドラムス)
榊原ゆいの初アコースティック・アルバム『LOVE×Acoustic Vol.1』がついに発売! 2018年のバースデーライブ『Happy★LOVE×Live2018』でアコースティック披露した 「片翼のイカロス」「ボクノセカイ」「STAR LEGEND」といった楽曲を、スタジオ・アコースティック・ヴァージョンで新録、 当日のライヴでは演奏されなかった楽曲も1曲追加収録決定!!今回のアルバムもバラエティーに富んだ楽曲で彩ります!
ANTHEM、全曲英詞による新録ベストを全世界でリリース! 現代メタル・シーンを代表する名プロデューサー/エンジニアのイェンス・ボグレンがミックス/マスタリングを担当。 常に歩み続ける現在進行形のANTHEMを高らかに主張する記念碑的な作品が堂々完成! 日本を代表する正統派ヘヴィ・メタル・バンドANTHEMが『Nuclear Blast』と正式契約、遂に世界進出する。 リリース第1弾となるのは、全曲英語による歌詞で新たにレコーディングしたベスト・アルバム。ミックスとマスタリングはイェンス・ボグレンが担当している。 イェンス・ボグレンと言えば数多くの有名バンドを手掛けてきたことで知られる、現代メタル・シーンきっての名プロデューサー/エンジニア。 緻密な理論と豊富な知識に基づく見事な仕事ぶりでそれぞれのバンドのキャリアに大きく貢献してきたことで知られるイェンスだが、 今回のANTHEMとの仕事においても、彼ならではのファットな重低音を効かせたサウンド作りで、ワールドワイドで通用する見事な作品に仕上げている。 注目すべきは、選曲された13曲のうち“VENOM STRIKE”を除く12曲が、2001年に再結成して以降の楽曲であることだ。これまでの活動の中で常に、 過去の代表曲に頼る必要がない“最強の現役”であることを証明し続けてきた彼らだからこそ、今回の新録ベストでも当然の如く“現在進行形であるANTHEM”を 主張できるのである。ヴァラエティ豊かな名曲の数々を収めたこの新録ベスト「NUCLEUS」は、ANTHEMというバンドの高度な音楽性を見事にパッケージした1枚であり、 彼らが世界水準においてもトップクラスの存在であることを示す記念碑的な作品だ。「日本にANTHEMあり!」と力強く宣言する「NUCLEUS」。 この作品が全世界(ヨーロッパ『Nuclear Blast』 北米/オーストラリア/ニュージーランド『Golden Robot Records』 日本/アジア『Ward Records』)で リリースされることは、日本人として素直に誇らしい。 (文●広瀬和生/BURRN!編集長) 【メンバー】 柴田直人 (ベース) 森川之雄(ヴォーカル) 清水昭男(ギター) 田丸勇(ドラムス)
元モービッド・エンジェルのデイヴィッド・ヴィンセント、クリプトプシーのフロ・モーニエ、そして元メイヘムのルネ”ブラスフィーマー”エリクセン。 究極のメンバーが集った究極のエクストリーム・メタル・バンド、ウルティマスのデビュー・アルバムが登場! 凄まじいスーパースター・エクストリーム・メタル・バンドが誕生した。その名もウルティマス。 メンバーは、デイヴィッド・ヴィンセント、フロ・モーニエ、ルネ・エリクセンの3名。 いずれもエクストリーム・メタル好きならば、聞き覚えのある名前だろう。 現在Aura Noir、そしてEarth Electricのメンバーとして活躍しているルネは、94年〜08年の長きに渡り、ブラスフィーマーの名で、 かのメイヘムの屋台骨を支えたギタリスト。3枚のスタジオ・アルバムに携わるとともに、ここ日本へもやって来た経験を持つ。 デイヴィッド・ヴィンセントは、言うまでもなくモービッド・エンジェル黄金期、フロントマンとしてバンドを支えたデス・メタル界きっての ヴォーカリストだ。フロについても説明不要だろうが、念のため、泣く子も黙るクリプトプシーの凄腕ドラマーである。 そんな凄すぎる3人が集まったウルティマスであるが、重要なのは、これがプロジェクトの類などではないということ。 メイヘムを離れ早10年。そろそろ自らの新エクストリーム・メタル・バンドを始める時期だと思い立ったルネが、 フロとデイヴィッドに声をかけ結成した歴としたニュー・バンド、それがウルティマスなのである! ルネとフロは、Nader Sadekのプロジェクトで、スタジオ、ステージ両方での共演経験を持っており、その相性の良さは実証済み。 そこにエクストリーム・メタル界最強オーラを放つフロントマン、デイヴィッド・ヴィンセントが加わったわけであるから、 期待するなという方が無理というもの。 ついにヴェールを脱ぐそのデビュー・アルバム、『サムシング・ウィキッド・マーチズ・イン』は、まさにその期待通り、 いや、それ以上の仕上がりだ。ルネ特有のヒネくれたリフ、デイヴィッドの最強ヴォーカル、そしてフロの嵐のようなドラミング。 まさに、メイヘム+モービッド・エンジェル+クリプトプシーといった趣のイーヴル・デス・メタルだ。 特に、初期モービッド・エンジェルのファンにはドストライクであろう。デイヴィッドがヴォーカルを務めているわけだから、 モービッド・エンジェルを思い起こさせるのは当然だが、それだけではない。「デイヴィッドが歌うことを想定してリフを書いた」というルネは、 オールドスクールなデス・メタル・マニアでもあり、その念頭に『Altars of Madness』や『Blessed are the Sick』、『Covenant』といった、 初期モービッド・エンジェルの名盤があったことは間違いない。 「ウルティマ」とは、ラテン語で「最後の」とか「究極の」という意味。その名には、ルネ、デイヴィッド、フロの3人が骨を埋める覚悟を決めた 「最後の」、そして「究極の」エクストリーム・メタル・バンドという意が込められている。『サムシング・ウィキッド・マーチズ・イン』は、 究極のメンバーが作り上げた究極のアルバム。19年3月早々、アルバム・オブ・ザ・イヤー候補の登場だ。 【メンバー】 デイヴィッド・ヴィンセント (ヴォーカル) ルネ”ブラスフィーマー”エリクソン (ギター) フロ・モーニエ (ドラムス)
サンフランシスコのプログレッシヴ/テクニカル・デス・マスター、ファルージャによる4枚目のアルバム『アンダイング・ライト』。 装飾を削ぎ落とし鋭く本能に訴える本作は、バンド史上最も激しくロウな快作! ファルージャは、サンフランシスコ出身のプログレッシヴ/テクニカル・デス・メタル・バンド。07年の結成当時、メンバーはまだ高校生。 09年に『Leper Colony』というEPを自主制作でリリースし、さらにアメリカ・ツアーもこなすなど、精力的な活動を展開していく。 その結果、テクニカル・デス・メタルの総本山、ユニーク・リーダー・レコーズの目にとまり、11年にはデビュー・アルバム『The Harvest Wombs』を発表。 ちなみにユニーク・リーダー・レコーズは、カリフォルニアのテクニカル・デス・メタル界の親玉、昨年惜しくも亡くなってしまったディーズ・オブ・フレッシュの エリック・リンドマークが設立したレーベルだ。13年のEP『-Nomadic-』、続く14年のセカンド・アルバム『The Flesh Prevails』は、世界的に大きな話題となり、 バンドは現エクストリーム・メタル界最大手のニュークリア・ブラスト・レコーズとの契約を手にする。そのニュークリア・ブラストからリリースされた 16年のサード・アルバム、『ドリームレス』は、ここ日本でも大きな話題となった。 冒頭ファルージャのスタイルを「プログレッシヴ/テクニカル・デス・メタル」と書いたが、彼らのスタイルを形容するのは容易ではない。 「プログレッシヴ」で「テクニカル」な「デス・メタル」であることに疑いはないが、特に『ドリームレス』では、シンセサイザーや女性ヴォーカルなども使われ、 ディジタルでポスト・ロック的雰囲気も強く漂うなど、なかなか一言では表現しきれない要素も多かった。 だが、今回リリースとなる4枚目、『アンダイング・ライト』は、少々様相が異なる。07年から活動を共にしてきたヴォーカリスト、アレックス・ホフマンが脱け、 新たにアントニオ・パレルモを迎え製作された本作について、ギタリストでありメイン・ソングライターでもあるスコット・カーステアーズは、 "raw"であり、"new"であると表現している。噛み砕いて言えば、「前作ではクリーン・ヴォーカルやシンセサイザーなど、さまざまな楽器を導入」したが、 今回は、「もっと生々しくて正直なサウンド」を目指したということ。「『アンダイング・ライト』はまったくの別物であり、 このアルバムはファルージャというバンド、そしてその将来の姿のステートメントさ。この作品こそが、俺たちが磨きあげた本当のサウンドなんだ」という スコットの堂々とした宣言のとおり、確かに前作に比べれば、ストレートな作風へと接近しているのが感じ取れる。 もちろん、そこはあくまでファルージャ基準。彼らの音楽が、テクニカル、プログレッシヴであることに変わりはないのだが。 前作同様マーク・ルイスをエンジニアに迎えた『アンダイング・ライト』は、ファルージャ史上最も激しい作品。 テクニカルでプログレッシヴでありながら、本能的でもあるという見事なバランスが成立している本作で、 ファルージャはより幅広い層へとアピールし、さらに多くのファンを獲得することになるだろう。 【メンバー】 アントニオ・パレルモ (ヴォーカル) スコット・カーステアーズ (ギター、ヴォーカル) ロバート・モーレー (ギター) アンドリュー・ベアード (ドラムス)
極上のメロディの数々、高速ギター・ソロ、ヘヴィなグルーヴ。 アレキシ・ライホ率いるチルドレン・オブ・ボドム10枚目のアルバム『ヘックスド』には、彼らのすべてが詰まっている。 新旧ファンどちらも納得させる新たなる傑作がここに誕生した。 フィンランドが生んだギターヒーロー、アレキシ・ライホ率いるチルドレン・オブ・ボドムについて、多くの説明は必要ないだろう。 その結成は、93年にまでさかのぼる。97年にデビュー・アルバム『Something Wild』がリリースされると、世界中のメタル・ファンへが、 彼らの名を口にするようになる。強烈な速弾きギター、そして卓越したメロディ・センスという、およそデス・メタルらしからぬ武器を手にした彼らは、 エクストリーム・メタルに革命をもたらしたと言っても過言ではない。『Hatebreeder』(99年)、『Follow the Reaper』(00年)、 そしてDeath 'n' roll 路線も見据えた03年の『Hate Crew Deathroll』といったアルバムを、メロディック・デス・メタルというジャンルの 頂点とみなす人も少なくないだろう。そしてこの度、前作『I Worship Chaos』から約3年ぶり、10枚目となるニュー・アルバム、『ヘックスド』が 発売となる。「前よりもキャッチーになってるって言われるんだ。確かにパっと聴いた感じはとっつきやすいかもしれないけど、 よく聴くとクレイジーなパートもあるよ」とアレキシが語るとおり、キラーチューンであふれる本作は、聴きやすさと音楽的クオリティを両立させた 傑作に仕上がっている。つまりはいつも通りのチルボド、彼らのファンならば、ガッカリすることなどありえない作品ということだ。 アレキシのギター、そしてヤンネのキーボードが紡ぎ出す極上のメロディの数々、高速ギター・ソロ、そして21世紀以降の彼らが果敢に取り入れてきた グルーヴ。チルドレン・オブ・ボドムのすべてが、このアルバムに詰まっている。冒頭の「ディス・ロード」こそ、 彼らのオープニング・ナンバーとしては少々異色だが、それ以降はいつものチルドレン・オブ・ボドム節全開。 「70年代のプログレと80年代のポップ・メタルの要素をあわせ持つ」という「アンダー・グラス・アンド・クローヴァー」。 ゴシック的な不気味な要素も持ちながらも、「サビは80年代のオジー・オズボーンの曲」みたいな「ヘカテズ・ナイトメア」。 「もっと注目を浴びてしかるべき曲」として、04年のEP『Trashed, Lost and Strungout』収録の「ナックルダスター」が再録されているのも興味深い。 音楽的に高度でありながら、聴き手を拒絶することがないハイクオリティなナンバーの数々には、アレキシのザ・ローカル・バンド (80年代ハードロックのカバー・バンドで)における活動も影響していることだろう。 全体的に、ヤンネのキーボードのアレンジメントに変化が見られる点もポイントだ。 また本作は、セカンド・ギタリスト、ダニエル・フレイベルグの初参加作品でもある。 ミックスを手掛けたのは、お馴染みミッコ・カーミラ。98年のシングル『Downfall』から20年に渡り、チルボド作品を手掛けてきたミッコであるから、 バンドとは以心伝心。当然最高の音質に仕上がっていることは言うまでもない。 「メロデス・ロックンロール・ランページ」という形容がピッタリの『ヘックスド』。チルドレン・オブ・ボドム、待望の新作は、 往年のチルボド・ファン、新しいファン、どちらも納得させる強力な作品である。 【メンバー】 アレキシ・ライホ (ヴォーカル、ギター) ヤンネ・ウィルマン (キーボード) ヘンカ・ブラックスミス (ベース) ヤスカ・ラーチカイネン (ドラムス) ダニエル・フレイベルグ (ギター)
フィンランドから登場したハード・ロックン・ロール・バンド、テンプル・ボールズが待望の2ndアルバム『アンテイムド』をリリース! ドライヴ感に溢れたメロディックなハード・ロック・チューンは驚くほどのスケール・アップを実現。ブレイク必至の超強盤がここに完成! テンプル・ボールズは2009年にフィンランドのオウルで、イリ(ギター)、サンテリ(ギター)、イミ(ベース)、アンティ(ドラム)らによって、 平均年齢14歳のバンドとしてスタートしている。放課後に集まってロックのカヴァーをプレイしながら、オリジナルも作るようになった彼らは、演奏技術がアップするにつれ、音楽性もハード・ロックにシフト。一時はクラッシュ・ダイエットに影響を受けて、髪を逆立てて、 メイクを施したグラム風のファッションでポップ・メタル系の音楽をプレイしていたこともあったという。 そんな彼らが2011年にフィンランドのバンド・コンテストに出場した時、GUILD OF PASSIONというバンドと出会うこととなる。 その後も両バンドは対バンなどを通じて親交を深めると、2013年にテンプル・ボールズのヴォーカルが脱退した際、 GUILD OF PASSIONのヴォーカルだったアルデが加入。スター性に溢れたルックスと圧倒的な歌唱力の持ち主であるアルデを迎えたバンドは 一気にパワー・アップを図り、オリジナル曲が揃ったところで、アルバム制作に乗り出すことを決める。 2016年5月にプロデューサーのトビアス・リンデル(ヨーロッパ、H.E.A.T他)がタイに所有する『Karma Sound Studio』に向かったバンドは 約2週間のレコーディングを実施。完成したアルバム『トレーディッド・ドリームス』は2017年2月(日本盤は12月)にリリースされている。 80年代のフィールのある躍動感に溢れたハードなロックン・ロール・ナンバーは収録したこの作品はキャッチーなヴォーカル・メロディも 魅力になっており、新人とは思えないスケールの大きさも話題になったものだった。バンドはアルバム・リリース後、サンテリが脱退したため、 かつてアルデとGUILD OF PASSIONで一緒にプレイしていたニコ(ギター)を迎えると、日本盤発売に先駆けて、 2017年11月10日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行なわれた“LOUD & METAL MANIA 2017”に出演し、熱いパフォーマンスを披露。 2018年には東ヨーロッパでのツアーや夏のフェスティヴァルへの出演を果たした後、次作の制作に乗り出したバンドは、 11月にシングルの「キル・ザ・ヴォイス」を発表。そして、今回、2ndアルバムの『アンテイムド』が完成したわけである。 プロデューサーにH.E.A.Tのヨナ・ティー、エンジニアにソナタ・アークティカのパシ・カウッピネンを迎えて制作されたこの『アンテイムド』は、 前作同様にロックン・ロールをベースにした活きのいいハード・ロック・チューンが並んでおり、グルーヴが心地よい演奏とキャッチーなヴォーカル・メロディが 実に印象的。分厚いヴォーカル・ハーモニー、ビッグなドラム・サウンドなど、サウンド面でもパワー・アップを図っており、メロディ、アレンジなど、 すべてにおいて圧倒的なクオリティを誇っている。アルデの存在感抜群のヴォーカルなど、バンドの魅力を満載した作品を通じて、テンプル・ボールズが さらに大きな飛躍を遂げることは間違いないだろう。 【メンバー】 アルデ(ヴォーカル) イミ(ベース) イリ(ギター) ニコ(ギター) アンッティ(ドラムス)