2024年12月発売
「きみはこの先を望んでいる? ぼくたちがひとつになることを」 秘書のヘレンは、過去に肉親を事故で失ったことから、 恋愛でも生活面でも冒険をせず、安全に生きると決めていた。 だからこそ、数多くの女性と短期間だけの交際をくり返す 上司ガブリエルのような危険な男性と海外出張するなど、 絶対に避けなければならないことだった。 それなのに、彼とロマンティックなリゾートホテルに泊まり、 恋人のふりをすることになってしまう。 しだいに惹かれ合うふたりはついにベッドをともにするが、 愛を信じようとしないボスとの関係など、 帰国すれば終わってしまうとヘレンにはわかっていても……。 ダニー・コリンズファンの方に特におすすめ! 過去に負った心の傷から人を愛せず、軽い交際ばかりくり返す億万長者のCEOと、同じく過去のせいで人生では冒険をしないと決めている秘書。正反対の生き方をするふたりの間に、突如、恋の電流が流れてーー?
オレンジの木の下でキスをした昔の恋人に、 あまりに非情な契約結婚を命じられて。 父の葬儀の日、オデッサは絶望の中にいた。 ずっと娘を支配してきた父はいなくなったが、 彼女と裕福な老人との結婚が立ち消えになることはなかったからだ。 その男に手首をつかまれ、もう逃げられないと観念したとき、 オデッサは氷のような美貌を持つギリシア富豪アレスに救われた。 10年前に自分を捨てた恋人の彼にすがるしかもはや道はなく、 彼女は痛む手首をさすりながら懇願した。「私をここから連れ出して。 あなたの欲しいものはなんでもあげるから」 だが、富豪が突きつけた条件はあまりに残酷だった。「君には僕と 5年間、結婚してもらう。そして子供を2人産み、親権を僕に渡せ」 家の支配から逃れたいヒロインが飛びこんだのは自由のない結婚生活のはずでしたーー冷酷なヒーローに昔と同じく胸がときめくことを除けば。大スター作家S・ケンドリックのドラマティック・ロマンスが好きな方は見逃せないスター作家M・ブレイクの作品です!
働きづめのシンデレラが望むのは、 お金ではなく、愛だけ。 2年前、リサと妹は家族旅行中に事故に遭って両親を亡くし、 一命は取りとめたが、妹は脚の大怪我で歩けなくなってしまった。 でも高度な治療を受ければ、きっとまた歩けるようになるはず。 リサは治療費を稼ぐため、昼は会社員、夜はカジノで懸命に働いた。 そんなある日、カジノの顧客で実業家のグザヴィエから誘惑されて 心が揺れるが、リサは拒んでしまう。 妹を差し置いて、私だけ幸せになるなんてできない……。 やがて妹の恋人の援助で受けた治療が功を奏し、安堵したリサは、 ついにグザヴィエに身も心も捧げるが、直後、彼が豹変した。 「僕の弟の恋人というのはきみか? やはり金目当てなんだな!」 朝から晩まで、妹のために身を粉にして働くヒロイン。弟に金をたかる恋人がヒロインだと誤解して激怒するヒーロー。大切な家族を守ろうとする二人が運命の恋に落ちて……。大スター作家リン・グレアムに迫る、スター作家ジュリア・ジェイムズの渾身作!
藁にまみれた貧しい厩務員が、 ある日突然、王妃になるなんて……。 恋人に裏切られ、深く傷ついたマギーは、 冷たい雨の中をずぶ濡れでさまよっていた。 ふと気づくと高級車が傍らに近づき、カリードと名乗る 目も覚めるようなハンサムな男性が声をかけてきた。 マギーはその黒い瞳に射貫かれ、彼の滞在する屋敷へ同行し、 温かいもてなしのあとで、あろうことかベッドを共にしてしまう。 同情を愛と勘違いするなんて……。恥じたマギーは姿を消した。 1カ月後、カリードが異国の王だと知った彼女は愕然とした。 じつは彼女のおなかには彼の世継ぎが宿っていたのだ! だが、待ちわびたカリードの求婚に、あの日の情熱はなくて……。 夫が今もなお、亡き前妻に想いを残していることを知り、行き場のない孤独に苦悩したヒロインは……。大スター作家レベッカ・ウインターズの系譜を受け継ぐ作家のひとり、スター作家アニー・ウエストが描く、胸に迫るエキゾティック・ロマンスです。
どうか、この小さな願いが、 叶いますように……。 幼いときに母と生き別れ、里親のもとを転々としたマディスン。 イギリスの子ども病院の経営者で外科医のセオに招かれ、海を渡った。 長身で魅力的なセオは5年前のクリスマスに交通事故で妻を喪い、 5歳の娘アイビーは筋力が徐々に落ちる原因不明の病で入院中。 診断医のマディスンはその病の正体を突き止める大仕事に取り組みつつ、 母を知らないアイビーにみずからの少女時代を重ね、寄り添う。 アイビーの“クリスマスの願いごとリスト”も手伝った。 一番の願いごとーーパパにクリスマスを好きになってもらうこと。 マディスン自身、クリスマスは好きではないけれど力になりたいと思った。 でもたとえセオに想いを寄せても、彼はまだ亡き妻を愛している……。 ハーレクイン・イマージュより、切なくて優しい感動ロマンスをお贈りします。それぞれクリスマスに悲しい思い出を持つヒーローとヒロイン。ヒーローの娘がかかっている可能性のある病の名を話し合ううち、衝動的にキスを交わしてしまう二人ですが……。
黒髪に黒い瞳をした息子の父親は……。 ロイヤル・シークレットベビー物語! 恋人に裏切られつづけて男性不信に陥ったシドニーは、 専門クリニックで子供をもうけ、小さな息子を独りで育てている。 ある日、同僚の結婚祝いを買いに訪れた百貨店で、 高級服に身を包んだ、息をのむほど魅力的な男性に声をかけられた。 驚くことに、ルールという名の彼は地中海の公国のプリンスだった。 シドニーははじめ戸惑ったが、話をするうちにどんどん惹かれ、 彼こそ、ずっと叶わぬ夢とあきらめていた理想の男性だと直観した。 やがて、息子に会いたがる彼を自宅へ招待することに。 恋に舞いあがったシドニーは、そのときまだ気づいていなかったーー 最愛の息子とルールが、とてもよく似た髪と瞳をしていることに。 2歳の息子もルールにとてもよくなつき、やがてシドニーは彼にプロポーズされます。性急すぎるというためらいはあったけれども、彼女は承諾することに決めるのでした。しかし、このまるで夢のようなロイヤル・ロマンスには、思いもよらない落とし穴が……。
年上ドクターに会えてうれしい。 なのに、素直になれないのはなぜ? アラミンタは休暇中、崖下の浜辺で怪我をした少女に出会った。 けれども自分だけでは少女を抱きかかえて町まで戻れない。 するとヨットに乗った長身の男性が現れ、町まで送り届けてくれたが、 名前も告げずに立ち去ってしまった。お礼も言えないまま……。 アラミンタは看護師長としての忙しい日々に戻り、 ささやかで平凡な人生がこの先もずっと続いていくかに思えたーー 夜、彼女の住むフラットに、あの男性が訪ねてくるまでは! クリスピン・ファン・シーベルトと名乗ったオランダ人の彼は、 人づてに彼女の住所を聞いてやってきたらしい。 訪問の理由を尋ねると、彼は言った。「君にもう一度会いたかったんだ」 永久不滅の銘作をそろえる《ベティ・ニールズ・コレクション》。玄関扉を開けたら、ずっとまぶたの裏に焼きついて離れなかった魅力的な年上ヒーローの顔が。思わず胸を高鳴らせてしまうヒロインですが、心とは裏腹になぜかそっけない態度をとってしまい……。
夫を愛してしまう自分が怖い……。 社交界の誰もが知る、政略結婚なのに。 ギャビーはハンサムなスペイン系大富豪の夫ベネディクトと、 オーシャンビューの大邸宅で、誰もが羨む豪奢な生活を送っている。 しかし、ベネディクトがビジネス帝国を築くために政略結婚したことは、 上流階級の人々のあいだでは周知の事実だった。 どこか距離を置こうとする夫の心をつかみきれないギャビーは、 ベッドの上でしか愛されない悲しみを氷の仮面で隠してきた。 本当は彼を心から愛しているのに……私の役目は跡継ぎを産むことだけ。 あるとき、ギャビーの血のつながらない美貌の妹が町に帰ってきた。 姉を敵視する妹は不敵な笑みで告げたーーベネディクトを奪ってみせると。 その日から、ギャビーの嫉妬と不安に苛まれる日々が始まった! 名作家ヘレン・ビアンチンによる、最愛の大富豪との愛なき結婚生活に悩む若妻の物語をお届けします。妹の宣戦布告に対して「彼の愛人になりたいのね」とギャビーは言いますが、妹から、さも自信ありげに「彼の奥さんになりたいのよ」と返されてしまい……。
レベッカ・ウインターズが遺した シークレットベビー物語、初邦訳! 感動のスウィート・アンソロジー 僕が生きていたことは秘密だった。私があなたをいまだに愛していることは秘密……。大きな愛で読む者の心を包みこむ大スター作家レベッカ・ウインターズが遺した未邦訳作品『秘密と秘密の再会』を含む2編を収録した、感動のアンソロジーをお贈りします!
秘めてきた子、年上の恋人、運命の再会……。 珠玉の冬物語3編がつまったアンソロジー! 世界中に愛読者を擁する巨匠ノーラ・ロバーツのシークレットベビー物語を筆頭に、ロマンス小説界を牽引する大スター作家が描いた、冬の恋人たちの熱いラブストーリーを収めた豪華アンソロジーです。
小説の改良を高らかに宣言した坪内逍遥。言文一致体をあみ出した二葉亭四迷。明治文学に重要な転回をもたらした二人に焦点をあてた作品集。逍遥の「細君」「春風情話」、二葉亭の「浮雲」ほか全四篇を収録。
麻薬と暴力で荒廃した近未来の東京。警視庁機動制圧隊の深町辰矛は「ダイバースーツ」と呼ばれる装甲防護服に身を包み、反社会的勢力「異人」の生け捕りを任務としていた。 職務中、辰矛は異人グループから襲撃を受けて瀕死の重傷を負い、さらに同僚と恋人を目の前で殺されてしまう。 そんな地獄から辰矛を救ったのは、異人をも凌ぐ暴力で敵を薙ぎ倒す「漆黒のダイバー」。その正体と目的は? 絶望の淵から生還し、復讐のために立ち上がった辰矛。 彼の行く末は正義の執行人か、それともテロリストかーー。
坂東龍汰さん主演、西野七瀬さん出演の映画『君の忘れ方』を作道監督が自ら小説に書き下ろしました。 映画では描かれていない、昴と美紀が付き合い始めた頃の物語を大きく加筆! “思い出し方がわかった時、君をちゃんと忘れることができるーー” 森下昴は付き合って 3 年が経つ恋人・美紀との結婚を間近に控えていたが、ある日、彼女は交通事故で亡くなってしまう。 言葉 にならない苦悩と悲しみで茫然自失の日々を過ごす中、母・洋子に促され、久々に故郷の岐阜へと帰省する。 洋子もまた、不慮の事故で夫を亡くし、未だに心に傷を抱えていた。悲しみは癒えないと思っていたが、 ある不思議な体験を通して、昂は美紀の死 と向き合っていくようにーー。 ■坂東龍汰さんからコメントをいただきました■ あなたの思い出し方を思い出しました。 心のどこかぽっかり空いた穴を温かな風が通り抜けるような、そんな物語。 大切な人の死や喪失を経験した人にそっと寄り添いあなたを離さないでしょう。
第171回芥川賞受賞「バリ山行」に先行する著者デビュー作。第64回群像新人文学賞・優秀作が待望の単行本刊行。 本社からの命令で何としても期日までに倉庫を建てなければならないのに、犬を連れた隣地の男・カメオがたちはだかる。不条理な可笑しみに彩られたデビュー作。
“海国日本”を夢見た志士の生涯 咸臨丸で太平洋往復を成し遂げた笠間藩士の息子・小野友五郎は、旗本・小栗忠順の後押しもあり順調に出世。ときの将軍家茂に謁見したほか、小笠原諸島の実測や、国産蒸気船の製造を主導するとともに、大型の国産船を建造すべく、横須賀製鉄所(造船所)の実現のために尽力していた。 続いて、幕府船の調達のために渡米していた友五郎は、帰国すると勘定奉行並に昇進。すべてが順風満帆に思われたが、将軍・慶喜の大政奉還、王政復古の発令で、忠順や友五郎の築き上げたものが音を立てて崩れはじめるーー。 幕府内部からの改革を推進してきた開明的技術官僚の生涯を、史実に基づきながら描き切った長編の完結編。
直木賞受賞作「ミミのこと」を含む名短篇集 病気や飢餓をともに乗り越えた戦友・朝日丸と〈ぼく〉。戦後、朝日丸は浪曲師として有名になり、11人の原爆孤児たちを引き取って新聞にも載るがーー。 「浪曲師朝日丸の話」と、耳が不自由で売春を生業としていたミミとの切ない純愛を描いた「ミミのこと」という第81回直木賞受賞作を中心に、夜の生活を拒否し、周囲にまったく気を使わない悪妻に嫌気がさして、かいがいしく世話を焼いてくれる女性との再婚を決意するが、その彼女が作った味噌汁の味に失望する「味噌汁に砂糖」、私小説的要素が強い表題作「香具師の旅」など、軽妙なタッチのなかにノスタルジーと深みを詰め込んだ珠玉の短編集。
「母に会ってください。わたしの母は日本人です」 夫の転勤に伴い赴いた北京で大学の日本語教師をしていた私に、見知らぬ男性が話しかけてきた。なぜか無関係ではいられない気がして、その男性に導かれ会った「Oさん」は、微笑みを絶やさない淑やかな日本女性だった。とりとめのない世間話をしたり、中国での息子の教育に関する悩みを聞いてもらったり、ささやかな贈り物を交換したり・・・・・・束の間の穏やかな交流が始まったが、1997年の春には別れのときがきた(私の駐在期間にも限りがあった)。北京最後の日、「誰も日本語は読めないから」と、Oさんは封筒に入れた77枚の原稿用紙を私に託す。原稿に記されていたのは、戦前にクリスチャンの中国人と結婚、その後中国に渡って激動の時代を必死に生き抜いたOさんの驚くべき半生だったーー。この小説は中国の「90年代の数年間」と「戦前から現代までの数十年間」、ふたつの時間を祈りのように描き、人の生きる意味を深く問いかけています。 一、会ってください 二、北京再見 初めまして 阪神大震災 北京の四季 本帰国 三、祈りの人生 帰国後 Oさんの半生記 1、結婚まで(日本、福島) 2、北京での生活 3、終 戦 4、日本か、中国か 5、文化大革命 6、長女について 7、日中国交回復後 8、教会生活 四、柳絮舞い散る
25万部突破!ベストセラー「喫茶ドードー」シリーズの標野凪が贈る、二十四節気のショートショート 「甘い香りにくるまって、心ゆくまで眠ってしまおう」 今日もおつかれさまでした。 やさしい季節が心をめぐる、とっておきの物語をあなたに。 (著者より) 心もからだも冷え冷えする夜には、この本を携え、冬眠族の巣穴にすとんと落ちてください。 そんな冬ごもりのおともに、と24の小さな物語を書きました。 日常の延長にある、ほんの少しだけ不思議な世界で繰り広げられるお話を、 季節を繰るようにゆったり楽しんでいただけますと嬉しいです。 どこかにあなたがいる、やもしれません。
売れないミステリー作家の冷泉彰成は、弟子の久高享に創作テクニックを仕込みながら、執筆を続ける日々を送っていた。そんな折、冷泉の元に二通の手紙が届く。一通は女性からのファンレター、もう一通はファンレターのようではあるものの、「殺人と云う名の粛清を献上する」と書かれた怪文書だった。不気味ながらも悪趣味な悪戯だろうと捨て置くが数日後、今度は殺人事件捜査中の刑事が訪ねてきた。被害者の女性は半年前に冷泉にファンレターを送っており、殺害当日は冷泉と会う予定だと周囲に語っていたという。まったく身に覚えのない冷泉は潔白を訴え、一旦は事なきを得た。だが、再び殺人事件が発生。被害者はまたもや冷泉のファンだった。そして冷泉宛てにまたしても不気味なファンレターがーー。